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【selfish】『Bon Voyage』”眺めのいい水槽”を飛び出して自由を掴み取れ(2026.5.5更新)



はじめに

久しぶりの歌詞解釈!selfishの『Bon Voyage』について書きました。
この曲は2025年4月8日にリリースされ、セトリにもよく入っています。TIFメインステージ争奪LIVEの前哨戦では一曲目に歌われました。
作詞がRei Kisekiさん、作曲がsyosyosyosyosyoさんで、既に歌詞解説でも上げている『closet』と『透明無尽』と同じペアで、それだけで期待できる一曲です。


【ライブ動画】


【歌詞】


『Bon Voyage』はどんな曲?

Bon Voyage(ボン・ヴォヤージュ)」は、フランス語で「良い旅を!」という意味の挨拶です。
船旅に出る人や、これから長い旅に出かける人に対して、安全で楽しい旅になるようにと願う言葉として使われます。前半パートは“泳ぎ方さえ忘れた魚”や“やめるには十分すぎる運命”など暗めのパートが続きますが、サビ前の“自由な空 飛び込んだ”からはふっきれたように前向きな曲になり、selfishのコンセプトである「自由に泳ぐ」を力強く表現しています。

ここからはブロック毎に歌詞を解説していきます。

1.始まり

遠い記憶 夢の輪郭
透明光る滴 ひとつ弾けた

https://linkco.re/xDxEqqqc/songs/3312489/lyrics?lang=ja

デビュー前のまだぼんやりとした「夢」の始まり。「ひとつ弾けた」の表現は、selfishのデビュー、あるいは、転機を象徴しているとも解釈できます。


2.苦悩

この心 引き留めたものは何?
深い海の中 眠った願い
広すぎる世界に目眩がした
泳ぎ方さえ忘れた魚
数えればいくつでもあったはずだ
やめるには十分すぎる運命
息を止めるとやっぱ苦しいな
息の詰まる日々でも

https://linkco.re/xDxEqqqc/songs/3312489/lyrics?lang=ja

無限の可能性が広がる世界を前にしても、どう進めばいいか分からない、無力感や閉塞感を感じている状況です。本来自由に泳げるはずなのに、その術を忘れてしまった「魚=主人公(あるいはselfish自身)」のように、身動きが取れない状態が描かれています。「もう諦めてもおかしくない、やめる理由は山ほどあったよね?」と過去を振り返るフレーズです。抗いがたいほどの困難や逆境が立ちはだかる中でも、息を止めずにもがいている様子が感じ取れます。


3.決意

無限の彼方 まるで水槽の中
眺めはいいけど
自由な空 飛び込んだ

https://linkco.re/xDxEqqqc/songs/3312489/lyrics?lang=ja

現状は「まるで水槽の中」という制限された環境。この「水槽」が個人的には好きな表現で、いつものライブ会場や、これまでの活動の枠を指していると解釈します。「眺めはいいけど」という言葉には、水槽の中ではある程度の安定や快適さがありつつも、何か物足りなさを感じているような表現です。 いつものライブハウス、いつも同じファンがいる景色ではなく、「自由な空」を目指し、勇気を出して「飛び込んだ」。これは、selfishが現状に満足せず、これから飛躍していきたいという強い気持ちを感じます。


4.航海

錆び付いた 錨を切って
誓いの旗 掲げたら
帆を張って 僕のままで
この世界泳いで行こう
ゆらり ゆられて ひとりじゃないから
きらり きらめく 未来へ さぁ Bon Voyage

https://linkco.re/xDxEqqqc/songs/3312489/lyrics?lang=ja

錆び付いた錨」は、過去のしがらみ、不安、他人の評価など、自分を縛り付けていた全ての足枷。それを「切る」という行為は、後戻りしない決意と、解放や自由を表現しています。「錨を切る」表現自体が、非常に強いメッセージ性を秘めています。
自分たちの力で未来を切り開く「帆を張って」という能動的な姿勢。そして何よりも、「僕のままで」という言葉に、selfishの「自由に泳ぐ」というコンセプトが凝縮されています。誰かの型にはまることなく、ありのままの自分たちの個性や表現を貫き、広大な世界、自由な空を進んでいく強い意志が感じられます。


5.宴

航海に後悔はつきものさ
だけど Happy のおまけつき
退屈知らずの Log Book
僕らの明日に Good Luck
夜明けが怖くて泣いてばかりいた
不思議と君といれば全能感
困難すら声高々笑って乗っかってさ
Have a nice day

https://linkco.re/xDxEqqqc/songs/3312489/lyrics?lang=ja

困難や挫折は避けられないけれど、「Happy」もおまけとして待っている。この「おまけ」という表現が秀逸で、人生は嬉しいことよりも後悔や苦悩が多いから、Happyはおまけと考えた方が何か得した気分になる。と私は解釈しました。
毎日が新しい挑戦と発見の連続で、「退屈知らず」な充実した日々が、まるで「航海日誌(Log Book)」に刻まれていくよう。そして、その「Log Book」を共にする私たち、全員の「明日」に「Good Luck」という幸運を願う、前半とは打って変わってめちゃくちゃポジティブ笑。
それぐらいポジティブな気持ちになれば、何でもできるような感覚になり、後悔がつきものな人生でも「良い一日を(Have a nice day)」と前向きに捉えることができる。完全にポジティブシンキング全開です。


6.自由

嵐の中で 心躍らすような
僕らの旅路は
最高に自由だろう
錆び付いた 錨を切って
君を縛りつけたもの
何にもなくて
何にもだってなれる さぁ進もう
錆び付いた 錨を切って
誓いの旗 掲げたら
帆を張って 僕のままで
この世界泳いで行こう
ゆらり ゆられて ひとりじゃないから
きらり きらめく 未来へ さぁ Bon Voyage

https://linkco.re/xDxEqqqc/songs/3312489/lyrics?lang=ja


「君を縛りつけたもの 何にもなくて 何にもだってなれる さぁ進もう」、この歌詞は「最高の自由」をさらに強く印象付けており、selfishのコンセプトの「自由に泳ぐ」を最大化した表現です。こういったところにselfishの世界観を大事にする姿勢が感じられます。
繰り返しの歌詞になる前のパート、「錆び付いた 錨を切って 君を縛りつけたもの君を縛りつけたもの 何にもなくて 何にもだってなれる さぁ進もう」、ここの歌詞を渚ここあさんが歌っています。定石だとここの役回りは菜々子さんや清水玲衣さん、絢野かのさんが歌うパートと思うのですが、最年少の渚ここあさんが歌うことで、あえての歌割の意思を感じますし(勝手に笑)、渚ここあさんも力強くしっかり歌い上げているので、グッとくるポイントです。


おわりに

個人的に『Bon Voyage』はグループの転機になる曲だと思います。『透明無尽』も自由を歌った曲ですが、『透明無尽』よりも、『Bon Voyage』の自由は自ら自由を掴み取りにいっているような気がする。前向きな感じがしました。本当の自由を掴み取るには眺めのいい水槽にいるのではなく、自ら飛び出して本当の自由を掴みにいく。そんな力強さを名曲です

✦このポスター欲しい…後ろにフジテレビが見えるのがポイント


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