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動詞が求める助詞。

今回は、とある読者の方からのリクエストで書いた記事となります。​

日本語学習や日本語能力試験(JLPT)で高頻度で出てくる文法問題で、
「正しい助詞は何か」というものです。

文章に現れる動詞の前のひらがな1、2字が助詞です。

参考までに、韓国語で「を」に当たるものが「를(Rul)/을(Ul)」、「が」に当たるものが「가(Ga)/이(i)」です。

ただ、動詞の性格により、その前に求められる助詞が異なってくるのです。


日本語の動詞の場合、様々な分類基準がありますが、大きく分けると、「自動詞」と「他動詞」です。
まず、どんな定義があるのでしょうか?

自動詞は「寝る」「働く」「 行く」「来る」「帰る」「 開く」など、前に「を」がない動詞です。
特徴として、「人や物にいかなる行動も影響力も行使しない」という点があります。​

一方で、他動詞は前に「を」が求められます。
そして、自動詞とは逆に「人や物に行動や影響力を与える
」という特徴があるのです。

「みんなの日本語」で、各課に出てくる動詞を見てみましょう。

第4課で「働く」「寝る」「‘勉強する」が新出語彙として出ており、
第5課で出てくる「行く」「来る」「帰る」などが出ています。

これらはすべて自動詞と言えるでしょう。
(休む, 勉強するは「を」が前に求められますが、例外とします)
そして第6課で、初めて他動詞が登場するのです。

第30課にて、初めて「開ける」「開く」「閉める」「閉まる」のように、
自動詞と他動詞がペアになったパターンが紹介されます。

そのペアとして書かれたオーソドックスな例が、こちらです。

1.窓が開いた。

2.わたしは窓を開けた。

1.は自動詞文で、前に求められる要素が無生物の主語で、その前の助詞が「が」「は」です。

その一方、2.は?

動作を行う主語(生物)、「目的語+を」という形式です。文の概念も、構造も異なるのです。

多く目にするパターンは以下の通りです。

この表のパターン1は上記の例文1「ドアが開いている」に該当します。
その一方で、パターン3は例文2「私はドアを開けた」という構造です。

ただ、曖昧なのがパターン2。
パターン1と3に該当せず、複合的な文の構造や性格が見て取れます。​

全てそういったものを紹介することは不可能なため、代表的なものを以下に挙げます。

3.台風がここを訪れる

「台風」という無生物主語が意志的な動作を行う例です。​

4.わたしはバスに乗った

4.の例は韓国語では「乗る」の前に「を」に当たる「를」が求められるのですが、
日本語では「に」が求められるため、自動詞と定義されている例です。​

5.わたしは駅前でバスを降りた

影響を与えたり行使したりいていませんが、「を」が前に求められる自動詞です。​

6.わたしは子供にプレゼントをあげた

送る、もしくはあげる相手に「に」を、送るものには「を」など、2つ以上の「名詞+助詞」の部分が求められる動詞。
これは主に授受表現で多く見られます。​

7.わたしは公園で子供を遊ばせた.

8.わたしは子供にジュースを飲ませた。

使役形の文章にすることで、その前の助詞が変化する場合です。

いかがだったでしょうか?
文章を読む際、主語が生物か無生物か、
述語が意志的かどうか、

この2点が判断基準と言えるでしょう。
そして、意志性があればほとんどが他動詞で、
前に「を」が求められるのです。​

ただ、意志性がなくても「を」が求められたり、
逆に意志性があっても「を」以外の助詞が求められる場合も多いのです。​


最後に、一覧で動詞が求める助詞、
助詞ごとの機能を紹介して、本記事を締めくくりたいと思います。

出典:益岡隆志・田窪行則『基礎日本語文法ー改訂版ーp.78~80』くろしお出版 1992年

本記事は韓国語版を執筆しております。
興味のある方はこちらを参照ください。


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