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青ブラ文学部 『指差呼称』

「しさこしょうって知ってる?」
「しさこしょう?ああ、塩と砂糖と胡椒のこと?」
「違うって。料理のさしすせそじゃないんだから。指差呼称。まあ、指差し確認のこと」
「へぇ、そんな言い方もあるんだ。指差し確認でいいのに」
「最近だと、それをやってる猫のキャラクターがいるよね。ヨシ!ヨシ!って」
「ああ、仕事猫ね。現場猫とか、電話猫だったりもする」
「そーなんだ……で、その指差呼称なんだけど、我が家でも取り入れた方がいいんじゃないかって思うのよ」
「我が家で?どーゆーこと?」
「ほら、子供達の忘れ物が多くてさ。毎朝ね、ひとつひとつ持ち物チェックをするの。指差して、ヨシ!ヨシ!って」
「あーなるほどね。それなら忘れないかも。……でもさ、あいつらのことだから、指差し確認することすら忘れちゃったりして」
「そこは私がちゃんと確認するわよ。指差呼称やった?って」

あれから三ヶ月。
子供達の忘れ物は相変わらず続いてる。
私の言った通り、指差し確認すること自体を忘れてしまうようだ。
これじゃ意味がない。
で、ママはというと……
「ねえママ、指差呼称やってる?」
「え?塩コショウ?ちゃんとかかってるよ、その目玉焼き……味しない?」
……みたいな感じだ。
我が家は今日も平和だな。
今度、仕事猫のキーホルダーでも買ってきて、ママのよく見えるところにぶら下げとこうか。
嫌味にならないように。

こちらの企画に参加させていただきました。
よろしくお願いいたします。

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