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towermansion
せりふ三題噺 牛丼金髪デッキ
ゴールデンウィークのある日。自宅の庭にあるデッキで、夫が「コーヒーでも飲もう」と誘ってきた。
先日ハワイに二人で出かけ、ホテルの部屋のラナイ(ベランダ)で、海風を感じながらコーヒーを飲んで寛いだあの時間を、どうにか自宅でも再現したいようだ。
マグカップを手に、他愛ないおしゃべりが始まる。
「そういえば、お隣の娘さん。三月に高校を卒業したと思ったら、いつの間にか綺麗な金髪になってたわよ」
「へえ、なかなかやるねえ!」夫が感心したように声を出す。
「なんでも、美容師さんになりたいんですって」
そんな近所の変化を肴にしながら、話は自然とまたハワイの思い出に戻る。
それにしても、今のハワイは遠い存在になった。円安に物価高。かつてのように気軽に外食を楽しむのも、なかなか勇気がいる。
「そう思うと、日本はいいよね。安くて美味しいお店がそこら中にあるもの」
「本当だ。日本の良さを再認識したね」
うどん屋、回転寿司、ファミレス、それに牛丼屋……。
馴染みの看板を頭に浮かべていたその時、夫がポツリと言った。
「なんだか、お昼に牛丼が食べたくなってきた」
「ねぎ多めで」
ハワイのラナイを夢見たはずの午後は、結局、いつもの日本の味で締めくくられることになった。
※はらとけい様、どうぞよろしくお願いします。
ご無理なさらず、お大事になさって下さい。
※日本は手軽に外食できるお店があるのでとても便利で良いと夫がいつも言ってます。
この話、フィクションではあるものの、近所の娘さんがたしかに高校卒業後、金髪にしていました。
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