ウオーシュ新FRB議長の金融政策のポイント
1. ウォーシュ議長の強烈なデビュー
6月FOMCは、ケビン・ウォーシュFRB議長の性格を決定づける初回会合となった。市場はこの会合を、単なる政策金利据え置きの会合としてではなく、FRBの運営思想そのものが変わり始めた会合として受け止めたことだろう。
ウォーシュ議長は初回FOMCにもかかわらず、声明文を大幅に簡略化し、フォワードガイダンスを削除し、自身はドットチャートを提出しなかった。さらに記者会見では、FRB改革のために5分野のタスクフォースを設置すると発表した。普通は、初回FOMCくらいは前例を踏襲するものだろう。しかも、前FRB議長のパウエル氏も理事として、まだ健在なのだ。しかし、ウオーシュ議長は、初回会合からフルスロットルで仕事を開始した。
会見で繰り返されたのは、利下げや利上げの回数ではなく、金融政策を正しく運営すること、そして議会から与えられた使命である物価安定を果たすことであった。これは、2008年の金融危機以降に形成された「市場を支える中央銀行」から、「市場に判断させる中央銀行」への転換が、理論や構想ではなく、実際の政策運営として始まったことを意味する。久しぶりに全集中して、耳を傾けたFOMC後の記者会見だった。
2. ウオーシュ議長の思想的源流
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