ついに施行!職場における熱中症対策の義務化
こんにちは。
中央株式会社の魅力を紹介する、ライターの山崎です。
2025年の夏は……とにかく暑い!
日本の各地で気温35℃以上の猛暑日を何回も記録。
群馬県の伊勢崎では、国内観測史上最高の41.8℃を記録しました。
猛暑日ともなると、熱中症のリスクも高くなり、家を出るのも怖いくらいの暑さになります。
しかし、仕事上その中でも外で活動せざるを得ない方もいるのも事実です。
こんな中、絶好のタイミングで改正されたのが「労働安全衛生規則」。
「労働安全衛生規則」とは、厚生労働省が「労働安全衛生法」に基づき制定した、労働環境の安全や衛生などの確保を目的とした規則(省令)のことです。
2025年6月1日施行の改正規則で、一部職場における熱中症対策が義務化されました。
そこで今回は、法改正の内容を具体的にみていきます。
1.熱中症対策の義務化の背景
近年の気温上昇で、職場で熱中症にかかる人が急増しています。
勤務中の熱中症は労働災害。
そのまま亡くなってしまうなど、その問題の深刻さは増すばかりです。
厚生労働省の資料によると、職場における熱中症による死傷者数は2021年から右肩上がり。
2024年には1,257人を記録し、そのうち31人が亡くなっています。
その理由の大部分が「重篤化した状態で発見される」「医療機関に搬送しない」といった、初期症状の放置や対応の遅れが原因と言われています。
その一方で、法整備は不十分でした。
今までも、労働安全衛生法や労働安全衛生規則には暑さ対策に関する記述はなかったわけではありません。
しかし、初期対応についての具体的な内容はほとんど記載されていませんでした。
今回の法改正は、この問題を解決するための具体的な対応について示したものとなります。
2.熱中症への対応(基本的な考え方)
法改正の内容を見ていく前に、熱中症が疑われる際の基本的な対応について押さえておきましょう。
それは、「見つける→判断する→対処する」です。
(1)見つける
「ぼーっとしている」「返事がおかしい」「普段と様子が違う」などの人がいたら、熱中症を疑います。
(2)判断する
必要に応じて医療機関へ搬送したり、119番して救急車を要請します。
判断に迷う場合は#7119(救急安心センター事業)などを活用します。
(3)対処する
救急隊の到着まで、作業着を脱がせたりネクタイをゆるめるなどした上で水をかけるなど全身を冷却するなどの対応をして、経過を観察します。
3.熱中症対策の義務化の内容
熱中症対策の義務化は「一定の条件を満たす作業を実施する企業」が対象になります。
その企業がどのような企業なのか、そして対策の内容について見ていきましょう。
(1)熱中症対策が義務づけられる作業の条件
対象となる作業は、
【作業環境】
●WBGT(暑さ指数)が28℃以上 または ●気温31℃以上
【作業時間】
●連続1時間以上 または ●1日4時間以上
の実施が見込まれる作業です。
【WBGTとは】
「暑さ指数」とも呼ばれるもので、人間の熱バランスに影響の大きい「気温」「湿度」「輻射熱(ふくしゃねつ)」の、3つを取り入れた温度の指標のこと。
※輻射熱:日射しを浴びたときに受ける熱や、地面、建物、人体などから出ている熱。
なお、作業の強度や着衣の状況などによっては、熱中症のリスクが高まります。
上記の作業に該当しない場合であってもリスクが高い場合は、同じような対策を講じておくことが推奨されています。
(2)義務化の内容
「2.熱中症への対応(基本的な考え方)」に示した内容に基づき対処することで熱中症の重篤化を防ぐため、企業に「体制整備」「手順作成」「関係者への周知」が義務付けられました。
①体制整備
熱中症の被害を最小限に抑えるためには、早期発見が不可欠です。
そのための
●「熱中症の自覚症状がある労働者」がその旨を報告するための体制
●「熱中症のおそれがある労働者を見つけた者」がその旨を報告するための体制
を整備しなければなりません。
また、職場における緊急連絡網、緊急搬送先の医療機関の連絡先および所在地等も作成しておきましょう。
②手順作成
熱中症の重篤化を防止するために必要な措置(作業離脱・身体冷却・医療機関への搬送など)の実施手順の作成が必要です。
厚生労働省では例としてフロー図を示していますが、企業にあった内容にすることが大切になります。
③関係者への周知
上記①と②は整備や作成だけを行えばよい、というわけではありません。
熱中症のおそれのある作業に従事する全ての関係者(社員以外の人も含む)へ、その内容を周知することが必要です。
朝礼やミーティング、社内メール、社内掲示板などを活用し、熱中症対策の周知に努めましょう。
4.対応を怠るとどうなる?
気を付けておきたいのが、今回の改正内容は、労働安全衛生法の罰則規定の対象になっている、ということです。
もし企業が対策を怠った場合は、6カ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
5.中央株式会社の熱中症対策
中央株式会社の倉庫は、空調のある屋内施設が多くを占めます。
しかし、空調のないエリアもあるため、積極的に対策を進めているそうです。
関係者の方に話を伺ったところ、まずは現状の確認(熱中症リスクが高い現場・作業がないか)を実施。
緊急対応マニュアル・フローを作成して、所内に共有したそうです。
そして、今後よりよい作業環境を実現するために、熱中症リスクをより下げられる対策を検討しているとのことでした。
6.まとめ
今回の熱中症対策の義務化は、気温上昇が著しい今の日本に必要なものです。
また、義務だから対応するのではなく、スタッフが気持ちよく仕事ができるようにするための「人材確保」の観点からも、より積極的な対応が必要になるのではないかと感じます。
中央株式会社では、やりがいと働きやすさを両立するべく、日夜努力しています。倉庫の見学を通してその雰囲気が分かりますので、物流代行をご検討の際は、ぜひ問い合わせてみてください!
中央株式会社については
職場における熱中症予防情報については(厚生労働省)
環境省熱中症予防情報サイトについては
(執筆:山崎亜希子)

