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Google Discoverが“誰の発信か”を問い始めた──フォロー・AI要約・専門性重視の最新動向まとめ


この記事でわかること

  • Google Discoverが2025〜2026年にかけてどう変化しているか、公式情報と外部データをもとに整理

  • 「フォロー」「AI要約」「専門性重視」という3つの注目すべき変化の中身

  • マーケター・オウンドメディア運営者が、これからのDiscoverとどう向き合うべきか




最近、Discoverの"見え方"が変わっていないか?

Google Discoverを毎日開いている人なら、なんとなく感じているかもしれません。

「最近、表示されるコンテンツの傾向が変わった気がする」 「前はよく出ていた記事が、急に見なくなった」

その感覚、おそらく間違っていません。

2025年後半から2026年にかけて、Google Discoverはこれまでにない速度で変化しています。2026年2月には、Googleとして初めて「Discover専用のコアアップデート」を公式に発表・実施しました。従来のコアアップデートはSearch全体に影響するものでしたが、今回はDiscoverだけを対象にしたもので、Google自身がDiscoverを、Searchの延長でありつつも、個別に重要な配信面として強く意識し始めたことを示しているように見えます。

しかも、この変化は単なるアルゴリズム調整にとどまりません。フォロー機能の導入、AI要約の実装、クリエイター・発信者の可視化──Discoverの役割そのものが変わりつつあります。

この記事では、「いまDiscoverをどう見るべきか」を、公式発表・外部分析・観測データの3つの視点から整理していきます。


いま注目したい3つの変化

1. フォロー機能──「受け身の閲覧」から「能動的な購読」へ

2025年9月、Googleは公式ブログで、Discoverにパブリッシャーやクリエイターを直接フォローできる機能を導入したことを発表しました。ユーザーはDiscover上でコンテンツ発信者の名前をタップすると、その人の記事・YouTube動画・XやInstagramの投稿をまとめたページをプレビューでき、フォローすれば専用の「フォロー中」タブに更新が表示されるようになります。

これまでのDiscoverは、ユーザーの検索履歴やアプリ利用データにもとづいて、Googleがアルゴリズムで選んだコンテンツを受動的に見せる仕組みでした。いわば「ラジオ局がDJの判断で曲を流す」ような形です。

フォロー機能の導入は、ここに「自分でプレイリストを作る」という能動的な要素を加えたことになります。ユーザーが特定の発信者を明示的にフォローするという行為は、Googleにとって非常に強いシグナルになると考えられます。

なお、少しややこしいのですが、2025年11月にGoogleのドキュメント更新履歴で「Follow機能はGoogle Discoverで表示されなくなった」と案内されました。一方で、2026年3月2日更新の公式ドキュメント(Get on Discover)には、一定の地域で利用可能なFollow機能の説明が残っています。

現時点では、地域差や表示条件を含め、Google側の仕様が変動している可能性があり、「フォロー機能は全面的に使える」とも「完全に廃止された」とも断定できない状況です。このあたりは引き続き公式ドキュメントの更新を注視しておく必要がありそうです。

2. AI要約・AI見出しの導入──Discoverが「発見のための面」に

2025年7月、GoogleはDiscover内にAI生成の要約(AI summaries)を米国で正式に導入しました。これにより、ユーザーがDiscover上で目にするのは単一の記事見出しではなく、複数のニュースソースのロゴとともに表示されるAI生成の要約文になるケースが出てきました。

さらに、2025年後半から2026年1月にかけて、DiscoverではAIによるトピック横断の見出し・概要表示(overview headline)が広がっています。Googleの説明では、これは個別記事の見出しを書き換えるというより、複数サイトの情報をもとにトピック全体を要約する見出しに近いものです。9to5Googleの報道によれば、Googleはこの機能がユーザーに好評であるとして継続的に展開しているとのことです。

ただし、このoverview headlineの精度には課題も報告されています。元記事の内容と異なるニュアンスの見出しが生成されるケースが観測されており、パブリッシャー側からは懸念の声も出ています。

こうしたAI要約・overview headlineの導入が意味するのは、Discoverが「記事への導線」から「情報の概要をその場で把握する面」へと変わりつつあるということです。パブリッシャーにとっては、記事のクリック率だけでなく、「AIがどう要約・表現するか」も意識する必要が出てきた、と言えるかもしれません。

3. 専門性・独自性・鮮度の重視──2026年2月のDiscover専用コアアップデート

2026年2月5日、GoogleはDiscover専用のコアアップデートをリリースしました。Google Search Central Blogの発表によれば、このアップデートには3つの目標があります。

  • ユーザーの国に基づいた、よりローカルに関連性の高いコンテンツの表示

  • センセーショナルなコンテンツやクリックベイトの削減

  • トピックごとの専門性が実証されたサイトからの、より深い・独自性のある・タイムリーなコンテンツの優先表示

注目すべきは3つ目のポイントです。Googleはこのアップデートに際して、専門性をドメイン全体ではなくトピック単位で評価する考え方を明示しました。公式ドキュメントには、「ガーデニングの専門セクションを持つ地方ニュースサイトは、他のトピックも扱っていても、ガーデニング分野では専門性が認められうる。一方、映画レビューサイトがガーデニングの記事を1本だけ書いても、そうはならないだろう」という例が挙げられています。

このアップデートは2月27日にロールアウトを完了しました。まず米国の英語ユーザーを対象にしており、今後数か月で全言語・全地域に展開される予定とされています。

外部の分析データも興味深い傾向を示しています。NewzDashがアップデート前後のデータを比較した分析では、州レベルのローカル性強化が示唆されており、ニューヨーク向けフィードにはNYローカルのドメインが、カリフォルニア向けにはCAローカルのドメインが、それぞれ約5倍多く表示されていたとのことです。また、上位に表示されるユニークドメイン数は減少傾向にあり、より少数のパブリッシャーにトップ表示が集中する傾向も観測されています。もっとも、これは同社独自指標による外部観測データであり、Google公式の計測ではない点には留意が必要です。


2026年のDiscoverで大事なのは「誰が発信しているか」

ここまでの3つの変化を重ね合わせると、一つの方向性が浮かんできます。

Discoverは、「どんな記事か」だけでなく、「誰が発信しているか」を重視する面へと変わりつつある、ということです。

フォロー機能は、ユーザーが発信者を明示的に選ぶ仕組みです。AI要約は、複数のソースをまたいで話題を把握させる見せ方を強めています。そしてコアアップデートは、トピック単位の専門性を評価軸として明示しました。

これらを支える背景データもあります。NewzDashが400以上のニュースパブリッシャーを分析したところ、これらのニュースサイトにおけるGoogle面内トラフィックに占めるDiscoverのシェアは2023年の約37%から2025年第4四半期には約68%へとほぼ倍増しています。一方、従来のWeb検索からのシェアは同期間に約51%から約27%へと大きく減少しました。

これはニュースパブリッシャー群に限定された、Google面内シェアの変化であり、一般サイト全体を代表する数字ではありません。また割合の変化であり、絶対的なクリック数の増減とは別の話です。ただ、パブリッシャーにとってGoogleからのトラフィック構成が変わっていることは示唆しています。Discoverはもはやおまけの流入チャネルではなく、多くのメディアにとって主要な読者接点になりつつあるわけです。

その主要接点が、いま「誰が書いているか」「継続的にそのテーマを扱っているか」「独自の情報や視点があるか」を問い始めている。これが2026年のDiscoverの現在地だと考えられます。


マーケター/メディア担当者は何を変えるべきか

では、こうした変化に対して、具体的に何を意識すればいいのか。いくつかの実践ポイントを挙げます。

テーマを絞り、継続して発信する

Discoverが専門性をトピック単位で評価するようになった以上、広く浅くコンテンツを出すよりも、自社が強みを持つテーマに絞って継続的に発信する方が、Discoverでの評価につながりやすい可能性があります。「このテーマなら、このサイト」と認識されるポジションを目指すということです。

発信者としてのアイデンティティを明確にする

フォロー機能が浸透していけば、「誰が書いているか」がユーザーの行動に直接影響するようになります。著者情報の整備、一貫した編集方針、ブランドとしての発信の継続性──これらは従来SEOでも語られてきたことですが、Discoverにおいてはより直接的に効いてくると考えられます。

クリックベイトから距離を取る

2026年2月のアップデートは、センセーショナルなコンテンツやクリックベイトの削減を明確な目標の一つとして掲げています。見出しで過度に煽る手法は、少なくともDiscoverにおいてはリスクが高くなったと見てよさそうです。見出しと本文の一致度、期待と体験のギャップの少なさが、これまで以上に重要になるでしょう。

AI要約時代を見据えたコンテンツ構造を考える

DiscoverでAI要約やoverview headlineが広がっている以上、自分のコンテンツがAIにどう要約されるかは意識しておいた方がよいかもしれません。これはGoogle公式が推奨しているわけではありませんが、主張が明確で、根拠がわかりやすく、構造が整理されたコンテンツは、AI要約でも正確に伝わりやすい傾向があると考えられます。

画像の品質とメタデータの整備

Googleの公式ドキュメントでは、Discoverに表示されるための推奨事項として、高品質で大きな画像の使用を挙げています。また、2026年のドキュメント更新では、schema.orgマークアップやog:imageメタタグが画像サムネイルの決定に使用されることが明記されました。技術的な整備も引き続き重要です。


まとめ

Google Discoverは、「おすすめ記事がなんとなく流れてくる面」から、「発信者を選び、信頼できる情報に継続的にアクセスする面」へと変化しつつあります。

2025年のフォロー機能導入、AI要約の実装、そして2026年2月の初のDiscover専用コアアップデート。これらは個別のニュースとして見ると断片的ですが、まとめて見ると一貫した方向性──「誰が、どんな専門性を持って、継続的に発信しているか」を重視する流れ──が見えてきます。

もちろん、「これをやれば必ずDiscoverでトラフィックが伸びる」という保証はありません。Discoverは本質的にアルゴリズムベースのレコメンデーションであり、変動は常に起こりえます。

ただ、方向性を理解しておくことで、少なくとも大きなミスマッチは避けられるはずです。画像やCTRのテクニック以上に、発信者としての信頼性と専門性を積み上げていくこと。それが、2026年以降のDiscoverとの向き合い方になりそうです。

ちなみに、わたし自身もこうした「継続して発信することの大切さ」を日々実感しています。楽天モバイルについても個人的に情報を発信するメディアを運営しているので、よかったらのぞいてみてください。 → https://rmobile-employee.jp/


主な出典・参考