[ショートショート] こびと栗が消えた理由
道草を食っている時に、そっと落ち葉をめくってみよう。そこに小さなトゲトゲのものがくっついていたら、それが “こびと栗” だ。
“こびと栗” は道草を食ってるときにしか出現しない。もぐもぐしている間だ。飲み込んだ後では遭遇できない。
だからそこら中、道草食ってる奴らで溢れかえった。犠牲者が出るのも時間の問題だったんだ。
ブームに火がつくと、見た目がそっくりで猛毒の “こびと雲丹” に刺される者が続出した。
死者が出る事態となってようやく政府が重い腰を上げ、“こびと栗” の自由捕獲を禁止した。
今後一切、公認の業者のみが捕獲を許される。そういうお達しだった。
公認業者となったものたちはこれでボロ儲け、と意気込んだがそうはならなかった。他人が捕獲した “こびと栗” など誰も欲しがらなかったのだ。
嫌気が刺したのは人間だけじゃなかった。“こびと栗” 自体も、こうして生産物として扱われることを良しとしてなかった。
やがて “こびと栗” は人間の前から姿を消してしまった。
そう、これこそ人類が “こびと栗” を失った本当の理由なのだ。決して取りすぎたからではない。それを肝に銘じてほしいと、私は思う。
(489文字)
AIさん、「栗の小人」描いて~
カシコマリマシタ

いや…ダメでしょう…これ。
今日イチの衝撃でした。
たらはかに(田原にか)さんの『毎週ショートショートnote』に参加します。
noteで書いたショートショートをTALESでも連載しています。
過去作ですが、当面は毎日17:00に 1話 追加していきます。
1話完結タイプ。1話だいたい400~2000字程度。
奇天烈なお話多めです。暇つぶしにでもどうぞ。
