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会社を辞めるまでにやったこと。約1年かけて準備した退職計画

会社辞めようと思ってから、実際に辞めるまで約1年かかりました。

非正規だったので契約更新は3ヵ月ごとでしたが、3ヵ月では後任の準備や引継ぎが間に合いませんからね。そして何より、自分のお金のこと。会社辞めるまでに考えなければいけないことは山ほどありました。

この記事では、私が実際にやった退職準備を時系列でまとめています。「退職したいけど、何から手をつければいいかわからない」という人に、少しでも参考になれば嬉しいです。


まず最初に:退職は「感情」ではなく「プロジェクト」だと思った

退職を決意した瞬間って、たいてい感情が高ぶっているんですよね。「とにかく辞めたい」「辞めたらあれをして、これもして…」という気持ち。

でも、そこで勢いよく辞めると、たいてい後悔します。退職前は冷静になることがまず大切です。

だから私は、退職を「プロジェクト」として捉えることにしました。ゴールを決めて、逆算して、一つひとつ準備していく。感情ではなく、戦略で動く。

そうすると、不思議と気持ちも落ち着きました。会社では退職をネガティブに捉えられがちですが、自身が落ち着くことで退職までに円滑な人間関係を保て、それまで見たことないぐらい円満に退職できました。


フェーズ1:退職の意志を固める前にやったこと(退職1年前〜)

「なぜ辞めたいのか」を言語化する

最初にやったのは、退職後にやりたいことを紙に書き出すことです。

書き出すと、「これは転職すれば解決するのか」「それとも働き方自体を変えれば解決するのか」が見えてきます。

私の場合、残業の多さと、会社の方向性への違和感が大きくて、「この会社にいると自分が消耗していく」という感覚が常にありました。それを確認できたことが良かったと思います。

財務状況を確認する

退職後、すぐに次の仕事が決まるとは限りません。貯金が3ヶ月分の生活費に満たない状態で辞めるのは、精神的にかなりしんどいです。

それでも早く辞めたいという場合は、副業がおすすめです。「給料以外でお金を得られる方法」が感覚的にわかれば、フリーランスとしてやっていく自身にもつながるでしょう。


フェーズ2:退職の意志を伝えるタイミング(遅くとも半年前)

なぜ半年前なのか

「退職は1〜2ヶ月前に言えばいい」と思っている人もいますが、それは規約上の話です。

後任の採用が必要な場合、1〜2ヶ月では全然足りません。私の場合、後任者の採用・育成を考えると最低でも半年は必要だと判断しました。募集をかけてもすぐに応募者が来るとは限りません。特にこのご時世、よっぽどいい条件でない限り、採用に苦労するようです。

半年前に意志を伝えるメリットはこれだけではありません。「余裕を持って伝えた」という事実が、会社との関係を良好に保ちやすくします。「立つ鳥跡を濁さず」なんて言葉もあるぐらい、円満退職は長期的な資産になります。

誰に、どう伝えるか

直属の上司(または派遣会社の担当者)に、1対1で話す場を設けてもらう。面談の機会があれば、そこがベストです。

伝える内容は、「いつ頃を退職の目途にしているか」と「その理由(差し支えない範囲で)」。ネガティブな感情はなるべく省いて、前向きな言い方にすると、話がスムーズに進みます。


フェーズ3:引き継ぎ準備(退職半年前〜)

引き継ぎは「自分のため」でもある

引き継ぎを丁寧にやることは、残される人への配慮であると同時に、自分を守ることでもあります。

業務によっては、退職後に「あの件どうなってるんですか」と連絡が来ることも考えられます。それを防ぐために、引き継ぎはできるだけ丁寧にやっておきましょう。

私が作った引き継ぎ資料の中身

引き継ぎ資料は、「自分がいなくなった後に、初めてその仕事をする人が読む」という想定で作りました。

業務一覧 まず、自分が担当している業務を全部リストアップします。日常業務、定期業務(週次・月次・年次)、イレギュラー対応——全部。「こんな仕事もしてたのか」と自分でも気づくことがあります。

手順書(マニュアル) よく使うツール、システムの操作手順、取引先ごとの注意事項——これらを画面キャプチャ付きで文書化します。「なんとなくやってた」ことを言語化するのは、意外と大変です。でも、これが一番後任者に喜ばれます。

人脈・連絡先リスト 社外の取引先、関係部署の担当者、「この件はこの人に聞けばわかる」という人物情報。関係性の説明も一言添えると、後任者がスムーズに動けます。

進行中の案件リスト 現在進行中のプロジェクト、懸案事項、締め切りが迫っているものを一覧化。ステータスと、次にやるべきアクションを明記します。

後任者と一緒に仕事をする期間を設ける

可能であれば、後任者が決まったら一定期間一緒に仕事をします。「OJT」ですね。

資料だけでは伝わらないことが、現場では山ほどある。「あ、こういう場面では実はこうするんです」という暗黙知——それを伝えるのに、並走期間は欠かせません。


フェーズ4:知っておきたい「会社都合退職」の話

ここは、特にブラックな働き方をしている人にぜひ読んでほしいパートです。

「自己都合」と「会社都合」、何が違うの?

退職には「自己都合退職」と「会社都合退職」があります。

自己都合退職の場合、失業給付(雇用保険)の受給開始まで2〜3ヵ月の給付制限期間があります。辞めてから2〜3ヵ月は無給です。

一方、会社都合退職の場合は、この給付制限がありません。辞めた翌月から給付を受けられます。しかも、給付期間が自己都合より長くなるケースも多いです。金額にすれば、数十万円の差になります。

残業が多い人は「会社都合」になれる可能性がある

これ、あまり知られていないのですが——残業時間が一定の基準を超えている場合、自己都合で退職しても「特定受給資格者」として会社都合と同等の扱いを受けられることがあります。

具体的な基準はこうです。

① 3ヶ月連続で月45時間以上の残業

3ヶ月続けて毎月45時間以上残業していた場合、該当する可能性があります。

② 1ヶ月で100時間以上の残業

いわゆる「過労死ライン」を超えるレベルの残業が1ヶ月でもあれば、対象になりえます。

③ 2〜6ヶ月の平均が月80時間以上の残業

2ヶ月から6ヶ月の平均残業時間が月80時間以上だった場合も、該当する可能性があります。

退職を考えているなら、今日から毎日の労働時間を手帳やスマホにメモしておくことをおすすめします。退職後に「あの時間は何時間だったか」と思い出そうとしても、細かいことは忘れてしまいます。

ハローワークで相談する際に、担当者にこれらの記録を提示することで、特定受給資格者に認定してもらえる可能性が高まります。

ちなみに私は会社都合で退職しました

私の場合、同じタイミングで退職希望者がもう1人いました。その人、退職希望者というか、ある日突然飛んだんです。急に来なくなりました。私と同じ40代後半なのに(笑)。

もともと少人数の部署だったこともあり、2人いっぺんに抜けられては困ると会社に泣きつかれました。そこで私が退職時期を半年延期したのです。会社の都合で残留したため、めでたく「会社都合」での退職となりました。失業保険は自己都合なら90日分のところ、180日分給付されました。

ちなみに私は再就職せず、退職とほぼ同時に個人事業主になっています。この場合でも再就職手当はしっかりもらえました。


フェーズ5:退職日に向けての最終調整

有給消化を忘れずに

退職前に有給が余っている場合、全部消化してから辞めるのが原則です。退職意志を伝えるタイミングで、有給の残日数を確認して、消化のスケジュールを上司と相談しておきましょう。

私は10日ほど有給の残日数がありました。てっきり有給消化のために退職時期が早まると思っていたのですが、繁忙期だったこともあり私の有給は土日に充てられました。これは制度上、アリだったのかな?

社会保険の切り替えを事前に調べる

退職後は、健康保険を自分で手配しなければなりません。選択肢は3つ。

任意継続:今の健保をそのまま継続(2年間、ただし保険料は全額自己負担)
国民健康保険:居住地の市区町村に加入
家族の扶養に入る:条件を満たせば保険料が不要

どれが得かは、収入や家族構成によって変わります。退職前に比較しておくと、手続きがスムーズです。

私は個人事業主ですが、家族の扶養に入っています。この件に関しては、別記事で解説する予定です。

退職後の確定申告も頭に入れておく

年の途中で退職した場合、年末調整が受けられないため、翌年に確定申告が必要になることがあります。

源泉徴収票は必ず受け取っておく。失業給付の金額も記録しておく。これだけ覚えておけば、あとはその時に調べながらでも大丈夫です。


最後に:退職は新しい働き方のスタート

退職をネガティブに感じる必要はありません。ただ、退職をより良い形で実現するために、準備は大切です。戦略を持って動く。それだけで退職後の人生が大きく変わります。

この記事が、誰かの「一歩」を後押しできたなら嬉しいです。

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