【備忘録】完走ではなく「完歩」だった。初フルマラソンで見た限界と、諦めなかった理由
4時45分に起きる。
昨日は、久しぶりにスーツを着た。着なくなると、たまに着たくなるスーツ。スーツのいいところは、ちゃんとしているように見えること。服のセンスがバレないこと。そして、何よりも考えなくていいこと。3年もスーツを全然着ていない生活に慣れると、スーツが恋しくなってくる。
初フルマラソンの記憶を忘れないうちに、記録にしておく。
フルマラソンにエントリーしたきっかけは、1年に1つは何か身体的にきつい挑戦をしたいからだし、以前から参加したかったからだ。初めてのフルマラソンである。
今は、子育て優先生活なので、朝ランできていないが、日頃から運動習慣として定着していたのは、朝ランのみだ。過去に仕事で忙しかった時、ジムでランニングをすると、ランナーズハイ(長時間のランニングや有酸素運動の後に感じる、気分の高揚・幸福感・痛みの軽減)と言われる効用を感じた。
仕事をしてからというもの、ストレスは多かった。性格的に、あまり直接的には感じないものの、身体に変化がある。
社会人になって最初の5年間は、平日は始発〜終電生活を続け、休日もほぼ休みなく仕事をしていたので、ストレス解消と言えば、お酒や食事しかなかった。あれほど、自ら覚悟して命を削って自己投資した期間は無かっただろう。5年も経てば、強靭な心が出来上がった。
その時に出会ったのが、職場の同僚に誘われて参加したマラソンだ。以前から、たまにジムに行ったりしてランナーズハイを感じていた。そこから、マラソンにハマっていく。 そして今回、初めてのフルマラソンに挑戦する日がやってきた。
スタートまでオーディブル(Audible)を聴いていた。9時45分スタートと少し遅かった。初めてのマラソンだったので、8時半頃には現地到着。1時間弱何もすることがない。本を読んでいるような人がいる環境でもないので、ストレッチや柔軟体操などをしながら、オーディブルを聴いていた。3ヶ月間99円キャンペーンをしていたので、再契約した。
モチベーションを上げようと思って聴いたのが、ドン・キホーテの創業者の自伝だった。
経営者の自伝系に共通するのは、最後まで粘り強く勝つために行動し続けることに集約される気がする。29歳で起業し、50歳ぐらいでやっと経営者として機能してきたような話があり、マラソンスタート直前にまだまだこれからと感じたのはよかった。自伝系の話は、移動やメモができない時、マインドを高めていきたい瞬間にはいい。
20kmまではいつも通り。そこから急激に足が・・
ハーフマラソン、トレイルランで20kmは今までに何回も経験があるので、楽勝とは言わないまでも、普通に走れた。20kmを超えたあたりから、やはり異変が起きた。 初めに左足の太ももの内側がピキピキと張り始め、続いて右足の前ももが鉛のように重くなり、上がらなくなる。一歩踏み出すごとに、鋭い痛みが足裏から脳まで突き抜けるような感覚だ。 この状態で、最後まで歩くような走りを続けた。初マラソンは5時間切ればいいと考え、設定タイムは1kmあたり7分程度だったが、、なぜか1km6分30秒ぐらいで20kmまでは走っていた。後半の失速原因はそれだったのかわからない。
32km地点で子供が応援に来ている。行かなくては・・
20kmを超えて、その時、設定タイムより10分ぐらい遅れていたので、まだ取り戻せると思っていた足の痛みは1km走るごとに激しくなる。32km地点に家族が応援に来ているという目標もあって、そこまでは、なんとか20分遅れで辻褄を合わせられた。来るのが遅いので、走っている最中にLINE通話で「もうミルク飲ませていい?」と聞かれ、心の中で(キツすぎて、それどころじゃない・・)と思いながら、もう「俺のことは気にせず飲ませて欲しい」と冷静に回答できたのは、親になった証拠だ。
今回フルマラソンを走って体感したのは、目標というものは、本当に偉大だなと思う。中間目標ができて、なんとか距離を伸ばせ、応援に応えた瞬間、リタイアが頭をよぎる。実際に、沿道スタッフにもリタイアを告げた。が、まだ間に合うと言われて、そして、ふと家族は一切気にしていないと思うが、途中でやめたという事実を残したら、子供のためにも良くないと考え直す。足を引きずってでも、ゴールすることを覚悟した。関門が迫ってくる。関門と人生を重ねる。
普通に走っていれば気にすることもないのだろうけど、歩き走りをしている私に、タイムアウトの関門が迫ってくる。なんとなく人生も同じだなと思いながら、関門との戦いをする。関門を突破できなければ、強制リタイアだ。ゴール手前で転けてしまって、流血している人がいたりした。
人生はどこがゴールかはまだ決まってないが、関門は必ず追ってくる。最初は、元気さもあって関門なんて気にしない。途中で怪我やあちこちに痛みが出ると、関門が迫ってくる。こうやって、関門と人生を掛け合わせ、よくわからないことをずっと考えながら自分を奮い立たせ走っていた。
結果は、あまりにもひどいタイムだったけど、初マラソンは完走とは言えず「完歩」だったが、制限時間内にゴールできてよかった。
また次にチャレンジすることも考えていく。日々、挑戦を繰り返しながら、自らの選択と行動で、今日よりも明日がいい1日になるようにしていきたい。
長距離走と事業づくりは似ています。ペース配分を間違えると、どちらも完走できません。私はどちらも「続けられる速度」を最優先にしています。
