映画「機動警察パトレイバー EZY File 2」来なかった未来は、メンテナンス中🔧
好きだからまた長くなるなあ~と思いながら書き出す。
全8話のうち、第4~6話にあたるfile2
今回はレイバーそのものの活躍というより、新しい特車二課のメンバーを掘り下げる日常回が中心だった。
パトレイバーといえば、隊員たちのなんでもない日常が変な方向へ転がって大事になったり、突然オカルトが始まったりする作品でもあるので、そういう意味では実にパトレイバーらしい。
往年のファンなら「それ知ってる!」「その曲は!」「その人は!!」と反応してしまうものも次々出てくる。
案の定ホイホイされる私です。(´∀`*)
でも、全8話しかないのに、もう6話まで終わったのよね。
こんなまったりしていて大丈夫!?と少しだけ心配に。
残るfile3はかなりシリアスな展開になりそうなので、ここまでじっくり日常を描いてきたこと自体が、最後のための準備なのだろうとは思う。
思うのだけれども~~~、
新しい第二小隊を好きになりたい気持ちはあるのに、未だに旧メンバーが出てくると「キャー!(゚∀゚)キャ-♡」となってしまう。
心が二つある~~。

シゲさんや旧メンバーが出れば嬉しい。
でも、老いた旧特車二課の面々がいつまでも物語の中心にいるわけにはいかないこともわかっている。
それなのに、現時点では旧第二小隊ほどキャラクターが立っていない人も多く、このままシリアス編へ突入して感情移入できるのかしらという若干の不安もある。
旧第二小隊の面々のキャラ立ちの仕方が、声も含めて異常だったんだなあと今改めて思う。
とはいえ、もちろん全部計算ずくなんですよね?
6話かけて仕込んでるんですよね??
あとから「あの時のあれはこれだったのか!!」となるんでしょう!??
そうなんでしょう!?
ねえイトゥー!?。°(°`ω´ °)°。
そんな気持ちで、伊藤和典脚本を信じて待ちたい。
そして今回、公開前にスタジオカラー制作の短編『機動警察パトレイバーREBOOT』が無料公開されていたので、つい見直してしまったのも良くなかった。
6分程度の短編なので、当然ながら画も動きもガッチガチに詰め込まれている。
それを見た直後にEZYを観ると、
「……まったりしてるなあ」と思ってしまう。(;´∀`)
比較するものではないことはわかっているけど、いつか吉浦版パトレイバーも長尺で観たいなあと思ってしまう。
それでも、パトレイバーというIPが令和まで生き残り、こうやって違う監督や世代が触れること自体はとても嬉しい。
REBOOTの企画が無ければEZYも無かったと思うので、本当に感謝感謝💓(´▽`)
以下内容にあーだこーだ
オーディオコメンタリーが聞きたい。。。
(ノД`)・゜・。
配信はしないよねえ。
『パトレイバー』と、今の『パトレイバーEZY』では、「未来」の見え方が違うのかもしれない
最初の『機動警察パトレイバー』が描いたのは、放送当時から約10年後の1998年。
東京湾では巨大なバビロンプロジェクトが進み、レイバーが建設現場を歩き回っている。
確かに作品の中には環境問題も、犯罪も、政治的不穏もある。
それでも根底には「これから東京はもっと大きくなる」という未来だった。
東京湾を埋め立てる。
新しい土地を作る。
その巨大開発のためにレイバーが必要になる。
未来へ進みすぎて大丈夫なのか、という不安はあっても、少なくともその未来には勢いがあった。
ところが、私たちはその後の未来を生きてしまった
バブルは崩壊し、2001年には9.11同時多発テロが起こり、リーマン・ショック、東日本大震災、新型コロナウイルスの流行まで経験した。
21世紀になれば空飛ぶ車が走り、人間が透明なチューブの中を移動していると夢みたけれど、どうもそんな未来にはならなさそうである。
代わりに私たちはスマートフォンを手に入れた
ものすごく便利になった。
でも、未来は東京湾いっぱいに広がるのではなく、手のひらの小さな画面の中へ縮んでしまったような感じもする。
そんな2020年代を生きる中で観るEZYの2030年
今作で明かされる、バビロンプロジェクトに代わって進んでいる「アララギ計画」。
新しい土地を作ろう!ではない。
老朽化した東京の地下インフラを何とかしよう、という再開発事業である。
もちろん、とても重要な計画である。
高度経済成長期に作った道路も橋もトンネルも、いつかは古くなる。
作る時代があれば、直しながら使う時代も来る。
でもね・・・
維持管理って、あんまりときめかないし、予算もつきにくいのよね。
新しい高速道路を作る予算はついても、その後何十年も必要になる保守費用にはお金が回りにくい。
会社でも大学でも、高価な機械を買う予算は通るのに、維持費の話にとなると急に渋くなる。(;´Д`)
ハコモノ行政あるあるでもある。
かつてのバビロンプロジェクトが「未来を作る計画」だったとすれば、アララギ計画は「未来を壊さないための計画」。
旧作が夢見たような未来にはならず、今は旧作の時代に作られたものをメンテナンスしている世界なのかもしれない。
今回、ピックアップされた天鳥桔平
2030年に生きているのに、レコードを聴き、イングラムのプラモデルがあり、月やロケットの写真を飾って宇宙に憧れている。
彼だけが、昔の人間が思い描いた「未来」をまだ信じているようにも見える。
それだけイングラムが大好きなのに、自分はパイロットにはなれなかった。
かつて泉野明は、大好きなイングラムに乗ることができた。桔平は、大好きなイングラムが目の前にあるのに乗れない。
未来はそこにあるのに、自分のものにはならない。
なんとも今っぽい。
……などと考え始めたら、今回も妄想が止まらなくなってきました。( ´∀` )
パトレイバーの世界線について
『パトレイバー』はもともとOVA、テレビ、漫画、劇場版などでそれぞれ設定の異なる作品。
前回もこの作品はTV版のあとの世界だから~・・・と悩んでいたけど、今回のパンフレットでは出渕裕監督自身が、伊藤和典と相談する中で「いろんな世界線を一緒くたにしてしまえばいい」という気持ちになったと話している。
確かに、伊藤和典さんの中では後藤さん寿司屋だし。
出渕版がそれを採用するかはまだ決めていないそうだけど面白がっているから、ありえるのかな。
2つの劇場版を超えると、どうして寿司屋になるのか。
是非、読んでいただきたい(´∀`*)ウフフ
その為、今回は厳密な世界線考証はやめました。
劇場版の出来事を全部除外してしまうと、
「バビロンプロジェクトはなぜ無くなったの?」
という別の疑問が発生してしまうのは自明なのだろうし。
混ぜて楽しんで見えた事例だけを採用するのが正解かなと思う。
そのため、「このテーマは劇場版2を連想する~?」という、過去作から受け継がれた記憶の継承だけ拾ってみたい。
むしろ今回のEZYそのものが、昔の『パトレイバー』をそのまま保存するのではなく、いろいろな世界から必要なものを拾い集め、2030年へ持ってきた作品なのかもしれない。
以下、第4~6話のお話
第4話
「ワインと銃弾」
銃弾紛失事件。

パトレイバーあるあるな、最初は小さかった隠し事が、みんなで何とかしようとすればするほど、どんどん大変なことになっていくパターンである。
冒頭、課長が釣りをしている東京湾。
海底には「BULLET」と書かれ、弾丸の絵が描かれたワインボトルが沈んでいる。
その横へ、本物のリボルバーカノンの36ミリ砲弾が落ちてくる。
最初は当然「今回なくなった一発かな?」と思って観ていた。
でも、話が進めば今回の砲弾はシゲさんが勝手に持ち出していたことがわかる。
冒頭で東京湾に落ちた一発の銃弾
あの瞬間だけ1998年だったのかもしれないなあと思う。
かつて太田が「往生せいやー!!」と東京湾へ向かってリボルバーカノンを乱射していた時代。
1998年頃に撃ち込まれた一発が、そのまま海底に沈み、30年以上の時を経て課長に釣り上げられた・・・。
……とかだったら、ちょっと面白い。( ´∀` )
もちろん、そこまで明言はされてないけど、2つの世界が銃弾で繋がる。
今回のEZYが、昔の『パトレイバー』の記憶を2030年へ持ってきた作品だと考えると、海底に眠っていた砲弾そのものが、小さなタイムカプセルのようにも見えてしまう。
ワインも銃弾も海底熟成がいいのですね(笑)
そんな一発のことは関係なく、翌日に監査を控える直前点検でリボルバーカノンの実弾が一発足りないことが発覚
点検時、くるみは、
「いちいち目視で確認するのではなく、ICチップなどで管理すればいいのではないか」と提案する。
確かに現代でも、その方が合理的に思える。
でも数字の上で「ある」ことと、実物がそこに「ある」ことは同じではない。
データだけを信じて現物を見なくなれば、今回のように一発なくなっていても気付かない可能性がある。
(劇場2のデータだけを信じた発進の話に近いのね。)
古いやり方には理由がある。
平田さんが言う「本末転倒」は、このfile2全体に流れている言葉のようにも思えた。
何故その手順が必要なのかという理由が忘れられ、「昔からそうしているから」という形だけが残れば手段が目的になる。
逆に、便利だからと新しい方法へ置き換えてしまえば、古い方法が防いでいたものまで一緒に失われることがある。
ただ「昔のやり方は全部最高!」とも言い切らない
実弾が一発なくなったとわかった途端、
「上層部に知られる前になんとかしよう」
という空気になる。
しかも真面目で上へ報告しそうな十和と平田さんには事情を知らせず、残ったメンバーだけで右往左往している。
そっちはそっちで、昭和の職場すぎる。(;´∀`)
EZYが描いている「古いものと新しいもの」は、単純な新旧対決ではないのだろうなと思う。
そして騒動の原因になったのが、シゲさん。
「ちょっと借りただけ」
顧問とはいえ、警察組織の実弾をちょっと借りるな。(;´Д`)
シゲさん曰く、レプリカを作るために型を取りたかったそうなのだけれども、本当にそれだけなのかしら。
監査の前日にわざわざやって来ていることまで考えると、
「ちゃんと一発ずつ目視確認しているか」を試したのでは?などと、つい妄想したくなる。
榊班長の下で働いていたシゲさんが、今では整備部から恐れられる「斯波顧問」になっているのも感慨深い。

ってなる日が来るのだろうとも思わされるのね。😞
特に斉藤班長の怯え方が尋常ではない。
トイレで「鎮めたまえ~~」みたいなことをしている。
荒神扱いである。( ´∀` )
そう思うと、3話のヤマツガミや、次の5話に出てくる祠にもなんとなくつながっていて面白い。
このシゲさんの勝手な借りた話と対になっている間が勝手に借りた平田のハサミ

「このハサミで何を切りました?」
とちょっとホラー的な角度で詰め寄る平田。
分かる、なんかベタベタしたもの切ってねちゃねちゃしたまま返す人いるよね。(;´∀`)
平田さんの配置は香貫花と熊耳さんのハイブリット的な立ち位置なのかなあとおもいつつ、
「借りてなにをした?」という疑問が、シゲさんの銃弾にも引っ掛かるところなのかな。
騒動の中で新第二小隊のキャラクターも少し見えてきた
特に今回、急に面白くなってきたのが二号機パイロットの間。
これまで真面目でやや影が薄かったのに、今作ではハサミを勝手にかりる無神経ぶりと、なぜか四柱推命に詳しいというキャラクターになっている。

まさかの無神経、モラハラタイプだったとは、、(笑)
作中で間自身が、四柱推命は「統計学」のようなものだと説明する。
しかも課員たちの日干をスラスラ言える。……いつ全員分調べたの。(;´∀`)
彼女らは庚。
決断力が早い、正義感が鋭い、ストイック・・・なるほど。
どうでもいいけど、そんなに気にしたことがなかったので私も調べてしまった。
私は壬デシタ。
確かに占いをあまり信じないなあ。。
女性はみんな好きですよねといってしまう桔平、ゴメンネ。
パンフレットの紹介には、間は「基本的にAIを信用していない」と書かれているのに、古くから続く占術の体系は信用しているらしい。
他のメンバーに比べてちょっと浮いている説明文が気になるけど、次作への伏線かな?
何を信用するかの基準が独特なのね。
ハチクマの机のダイオウグソクムシ
可愛い( *´艸`)

ダイオウグソクムシといえば、深海の「掃除屋」と呼ばれ、古代から変わらないフォルムが特徴である。
file2は「長い時間を経ても残っているもの」をあちこちに配置している。
そして海底のお掃除(銃弾)をした課長にもかかるのかもしれないね。
観念して「ちゃんと話そう」という桔平。
今更困る!!と詰め寄るくるみ。
桔平「そんなの責任とれないよ!」と揉めている時、
間「なんかさー、これってさ、修羅場みたいだよね」
と呟くのに対して、
柳井「修羅場ですよ!」と当たり前デショ的に返す。
それに対して、間が
「いや、そっちじゃなくてさ」って答えるのが、
この状況でも二人のやり取りが、男女の別れの「修羅場」みたいにみえて面白いって言っている不謹慎さと、無神経サイコパス気質をみるようなのね。
file2は、何気に間のキャラが真面目に見えて、違うぞ!この人!!と気が付かせるの話なのが面白い。
真剣な筈なのに、どうでもいい会話が挟まってくると、ようやく新第二小隊にも「いつものメンバー感」が出てきたように思う。
ワトソンもエジソンも~からのワシントンという流れは、往年のパトレイバーらしくて良い( *´艸`)
天正遣欧使節くらいマニアックネタでもいいのだけどw
桔平「なんで桜の木を切ったんだろう」
くるみ「いや、それ必要なくない!?」
の流れのワチャチャ感は往年の第二小隊で良いなあと思う。
でも、ここに十和がいないことが、なんだかイツメンになれないままな感じはするのよねえ。(ノД`)・゜・。
そのあとに続く、
ハチクマ「切ってみたかったんだと思うよーワトソン君」
は、何気に意味深ではある。
強い意図とかもなく、やってみたら面白いだけで行動する愉快犯のような人間がいるかもしれない世界で、ロジカルな理由を探しても意味がない。ことへの布石かな?
散々右往左往したあと
課長は釣り道具の箱から、少し錆びた一発の砲弾を取り出し、何食わぬ顔でロッカーへしまう。
冒頭の一発を釣り上げていた。
もし本当に一発足りないままだったなら、これで帳尻を合わせることも可能だった。
でも減ってても困るし、増えても困るのだ。
そして一言。
「世は事もなし」
File1では料理上手なおじさんくらいに思っていたのに、この課長、地味にやり手である。
6話でも表沙汰にせず、こっそり物事を収めている。
後藤さんや南雲さんから何か聞かされているのか、それとも単純にこの人自身が古狸なのか。
みんなが「一発ない!!」と大騒ぎしていた裏で、課長の手元には過去からやってきた一発がある。
何も正常ではないのに、今日も「世は事もなし」。
そんなちょっと悪い大人いるから、特車二課はちゃんと回っているのかもしれないね。
第5話
「あさき夢みし」
往年のファンは、サティの『ジムノペディ』が流れただけで、
「雪のロンドだ!!"(ノ*>∀<)ノキャー♡」
と目が輝いてしまうのだろう。
2030年にレコードを聴くという渋さを見せる桔平。
ここでも単なるレトロ趣味というより、「古くても良いものは良い」というfile2全体の空気を感じる。
file1では正直そこまで目立っていなかった天鳥桔平だけれども、file2を見ていると、むしろ主人公格はこちらなのかなと思えてくる。
今まで、フォワードであることや性別から、なんとなく十和が泉野明に近い立ち位置なのかと思っていた。
でも桔平はイングラムに憧れて特車二課へ入り、部屋にはイングラムのプラモデル、月やロケットの写真。
宇宙にも夢を見ている。
昔の人が思い描いた「未来」を、2030年になっても一人だけ信じているような男である。
そんな桔平がオカルトに巻き込まれる
工事現場のクレーンの上に立つ真名。
鳥までちゃっかり飛んでいる。

どうしたって劇場版1冒頭の帆場を思い出してしまう。
過去作の記憶をくすぐってきよる(*´ω`*)
そして事故が起きる
レイバーが落下したのに、周囲は操縦者の安否を気にしないことから、工事現場は既に無人レイバーだとわかるのも上手い。
幽霊らしき少女が何かを伝えようとしてくるので、『闇に呼ぶ声』的なオカルト回かなと思わせて、その中身はやっぱり「古いものと新しいもの」の話だった。
ここで本格的に出てくるのが「アララギ計画」
シゲさんから、かつてのバビロンプロジェクトと並べて説明される。
バビロンプロジェクトが東京湾を埋め立て、新しい土地を作り、東京そのものを外へ広げていく計画だったのに対して、アララギ計画は老朽化した東京の地下インフラを再整備する計画。
今度の目標は地下だ!!……ということなのかしら。
「地下迷宮物件」の白いワニは流石にでないだろうけど。
それにしても「アララギ計画」という計画名。
(「失礼噛みました(๑><๑)♪」も想起しちゃう)
File3の公式紹介では、わざわざ「安らぎを冠したその計画」と表現している。
アララギはイチイの別名でもあり、玉串などで神事との関わりもある木である。
だからこの名前なのか、それとも単純に「安らぎ」を連想させる語として名付けられたのか、現時点ではわからない。
「バビロンプロジェクト」のバビロンは聖書の天へ届こうとする塔、人間の野心を連想する。
それに対してアララギは穏やかで、「これ以上東京を大きくする」のではなく、「今ある東京を安らかに維持する」ための名前でもあるのかもしれない。
でも、「安らぎ」を掲げた計画が地下を掘り進み、土地を鎮めるための祠を壊し、その結果眠っていたものを起こしてしまうというのは、なんとも皮肉である。
天を目指しても神の怒りに触れ、地を掘り起こしても神様が怒る。
狭い国土は八方塞がりね。
押井版がキリスト教メタファーが多かったけど、出渕版は神道関連が多いのかな。
地鎮祭もしたから大丈夫。
だが、「なぜそこに祠があったのか」の理由は失われる。
ここが4話の目視点検とよく似ている。
目視するという手順は残っている。
でも、なぜ目視する必要があるのかという理由は忘れられていた。
祠も同じなのだろう。
昔からあるから、とりあえず拝む。
工事をするから地鎮祭をする。
でも、その場所を昔の人がなぜ畏れ、なぜ神様を祀ったのかという理由は失われている。
昔の信仰や伝承は、全部がただの迷信とも限らない
昔そこに川があった。
何度も洪水が起きた。
崖が崩れた。人が亡くなった。
現代のようなハザードマップも測量技術もない時代なら、「ここには神様がいる」「ここを荒らしてはいけない」という物語にして土地の危険を伝えることもあったのだろう。
大事なのは祠という形そのものではなく、なぜそこに祠を置いたのかという記憶だったのかもしれない。
でも理由が忘れられて、形だけが残る。
「地鎮祭したからヨシ!」では本末転倒なのね。
舞台になった三軒茶屋の大三角地帯も印象的
今では「レトロでエモい飲み屋街」として見える場所だけれども、元々は闇市で栄えた場所。
地権者が多すぎて再開発の話が出る度に頓挫しているのも、今作向けなのかもしれない。
東京は古いものを全部消して新しくするのではなく、その上から違う意味を何層も塗り重ねていく。
この辺りは劇場版でも描いてきたテーマの、その先でもあるのかもしれない。
そしてようやくレイバー戦
大きいお友達へのご褒美タイムよ!!ヾ(´✪ω✪`)ノ
……少ないけど。
市街地で暴走レイバーとイングラムが大立ち回り。
クラブマン(通称タカアシガニ)は戦闘用ではないので、足が弱点のまま。
チェストー!からのスケキヨ( *´艸`)

本当に最小限の被害で押さえてて令和のコンプラも感じる( ´∀` )
犯人たちの所属は「ネオ・ラッダイト同盟」(ネラ同)
もともとのラッダイト運動は、産業革命による機械化で仕事や賃金を脅かされた労働者たちによる機械打ち壊し運動だった。
その名前からわかるように、EZYでは、AIによる無人レイバー化で仕事を失った者たちが、その現代版としてテロ活動を行っているのだろう。
バビロンプロジェクトが巨大開発ゆえに反対する人々を生んだように、アララギ計画もまた、新しい技術によって排除される側を生んでいる。
そしてそれは、有人でレイバーを操っている特車二課にとっても他人事ではない
file1からずっと、
「そもそも2030年に、人間がレイバーへ乗る必要ってあるの?」
という問題が付きまとっている。
無人化した方が安全で効率もいい。
今回も最初にレイバーが転落しても、中に人間がいないから事故の深刻さは大きく違う。
それなのに、イングラムに人間が乗り続ける意味は何なのか。
劇場版1の世界線なら、無人レイバー暴走の怖さを知っている。(揉み消したので社会の共通認識にはなっていない)
仮にHOS事件を超えているからこそ、特車二課は有人を続けていた。
2030年になったら「何故有人を続けるか」の理由が、時代と共にわからなくなってしまうことまでテーマに沿っているのかもしれないね。
救助して帰って来た桔平達を称える第二小隊の面々
間が突然、
「嘉言善行、善因善果」などと言い出す。
なぜ猫動画を見ている男が、時々ボソッと教養を見せつけてくるのか。
4話では四柱推命、今回はこんな仏教用語。
AIは基本的に信用しないのに、古い知識には妙に詳しい。
私の中で、間のキャラが立ってきました(´∀`*)ウフフ
一方の桔平は、星占いの恋愛運に一瞬だけ夢を見る
まさに「あさき夢みし」。
そして真名ちゃんのスマホを返そうとして、自分から怪異の正体へ近づいていく。
最初は、スマホを返さずに勝手に持ち歩くのはどうかと思ったのだけど。
何故もってきてしまったのかわからないような、神様ミラクルパワーが込められていたんだね!!と思うしかない。
最後にわかるのは、祖父の方が本当に幽霊だったこと
今でも昭和感バリバリのアパートに住んでいた祖父。
古い時代の活動家の生き方をしていたのかもしれない。
49日であの世にいかなければならない、孫の恨みを晴らしたい祖父に変わって土地の神が恨みを晴らした、、、というところなのだろう。
孫の姿で現れていたのは、白蛇神社の道祖神。
事故があったことを聞き込みをするときに、現場作業員が知らないという。
オカルト回のほうに目が向きがちだが、その質問をしている最中、元請会社の社員らしき男がそそくさと逃げていく。
祖父はアララギ計画への反対運動をしていた。
孫の事故と無関係ではないのだろう。
そのため、6年前の事故について蒸し返したくない事情があるのでは……と妄想してしまう。
4話では砲弾紛失を内々で処理しようとし、6話でもマスコミへ表向きの説明を用意する。
そんな話が続いているからこそ、5話の過去も「隠蔽工作があったのでは?」とつい疑ってしまうのね。
そして祖父が最後に神に願って起こしたことも、アララギ計画そのものを止めるような大事件ではない。
少し足場を崩し、無人レイバーを落としただけ。
計画は少し止まるかもしれない。
それでも、東京の再開発は止まらない。
古い建物は壊され、新しいものが建ち、その土地に何があったのかも少しずつ忘れられていく。
そしてタイトルは「あさき夢みし」
続くのは「ゑひもせず」。
夢や迷いに惑わされない。
オカルトに見えた出来事を追いかける桔平にもかかっているように思うし、一瞬怪異が起きたところで、何事もなかったように進み続けるアララギ計画にも重なる。
でも土地の側から見れば、忘れられてしまう前に見せた、ほんの一瞬の夢だったのかもしれない。
第6話
「恋のサバイバル」
ある意味「二人の軽井沢」回なのね。
奥多摩の山中で遭難者を捜索することになった十和と桔平。
それにしても、2030年にわざわざ有人レイバーで山へ救助に行く必要があるのかしら。(;´∀`)
ドローンで上空から捜索した方が安全そうだし、山中へ巨大なレイバーを入れることで、むしろ二次災害を起こしそうでもある。(起こした)

file1からずっと付きまとっている、
「この時代に、人間がレイバーへ乗る必要ってあるの?」
という疑問が、ここでもまた出てくる。
そして山へ入っていくと、そこには古い家電や産業廃棄物が大量に不法投棄されている。
さらに奥へ行けば、どう見てもヤバそうなマークのついた廃棄物まである。☢☢☢
なのに二人ともあまり気にしていない。
大きなキノコを見つけて喜んでいる。
ええ……。(;´∀`)
チェルノブイリの大きいキノコが有名なように、キノコはセシウム137を吸収して大きく育つことが有名で、巨大なイノシシまで出てくると、どうしても「この山、大丈夫!?」となる。

でも十和たちは、そもそも放射能マーク自体をよくわかっていなかった。
ここはかなり引っ掛かった。
東日本大震災以降を生きた私たちにとっては、専門家でなくても連日流れるニュースから放射能関連の用語が嫌でも身近になった。
2030年のEZY世界では、あの震災自体が起きていない世界線なのだろうか。
それとも、単純に十和たちの世代ではもう記憶が薄れているのか。
世界線は深く追わないと決めたばかりなのに、こういうところでまた気になってしまう。(;´∀`)
この回で描きたいのは、「若者は物を知らない」という単純な話ではないのだろう。
十和はスマホがないと困る。
現代の私だって同じである。
わからないことがあれば検索すればいい。
地図もコンパスも天気予報も、全部スマホの中にある。
知識を全部自分の頭に入れておく必要はなくなった。
とても便利である。
でも、いざスマホが使えなくなると、その便利さと一緒に知識まで失ってしまう。
十和のガールスカウト時代の経験と知識
遭難した時はどうすればいいのか。
昔から積み上げられてきた山での経験則が、スマホのない場所で初めて役に立つ。
ここも4話、5話と一貫している。
4話では「なぜ目視確認をするのか」。
5話では「なぜそこに祠があるのか」。
6話では「なぜ昔から山ではそうすると言われているのか」。
古い知識には、その形になった理由がある。
ただし、やっぱり何でも古ければ正しいわけでもない。
動物に遭遇したら死んだふりをするとか、発煙筒で犬のように誘導できるとか、水たまりで電気ビリビリできるとか。

むしろそんな回、過去になかったっけ・・・
どこかで聞いたことがある知識と、本当に役に立つ知識がごちゃ混ぜになっている。
昔から言われていることにも迷信はある。
ネットで検索して出てくることにも嘘はある。
結局、自分の目で見て、耳で聞いて、実際に経験して判断するしかない。
file2の3話を通して、ずっとそこへ戻ってくるように思う。
隊長がタイトルにもなっている「恋のサバイバル」の話をするのも面白い。
1970年代の曲なので、2030年の若者たちが知らないこと自体は当然なのだけれども、隊長が「若い子は知らないわよね」というテンションで出してくるのも、ちょっと時代感覚がおかしい。(;´∀`)
何歳設定なの、この人。
(34歳ダッター)
中の人が漏れている気がしてしまう(笑)

何故かの理由はわからないっw
とはいえ、ここでも「古いからといって価値がないわけではない」というfile2の空気は共通している。
名曲は古くても残る。
山での知識も古くても役に立つ。
そしてこの回は、十和と桔平という二人の性格がようやく少し見えてきた回でもあった
途中で足を痛めた十和を、桔平が背負って山を歩く。
こういうバディもの、あるあるな絵よね。( *´艸`)
一見すると桔平の方が大人しくて頼りなさそうなのに、必要な時には十和を背負って歩ける。
逆に十和は猪突猛進で、正義感が強すぎて、滅私的な行動をしてしまう。
なんというか、十和自身が山に出てきた大猪みたいなのよ。(;´∀`)
file1の頃は、十和が泉野明ポジションなのだろうと思っていた。
でも今回、十和にはむしろ太田的な成分を感じる。
真っ直ぐで、正義感が強く、融通が利かない。
しかも話し方まで妙に芝居がかっているので、未だに何を考えているのか掴みにくいところがある。
警察官になった理由についても、何か含ませている。
ゆうきまさみ版では父親が警察関係者で、兄もキャリア組という警察一家、レイバーではしゃいでいた彼女の姿は警察官になる動機に見えたのに、EZYの十和にはまた別の理由がありそうね。
あと2話で何か出てくるのかなあ?
一方の桔平は、ますます主人公っぽく見えてくる。
イングラムが好きで、宇宙に憧れて、古いレコードを聴く。
イングラムには乗れないけれど、外で十和を支えている。
泉野明は「好きなものに乗れた人」だったが、好きなものを職業にする難しさも描いた。
桔平は「好きなものには乗れなかった人」。
だからこそ、パイロットではない場所で自分にできることを探しているのかもしれない。
遭難者についても面白い。
救助された男のTシャツには「当方滅亡」。
太田道灌っw

未開だった江戸を開き、江戸城を築いた人物の名前を背負った男が、山の中で遭難していた。
東京再開発で地面を掘るのに関係ありそうな名前がチラっとでてくるけど、ゆうきまさみの『新九郎、奔る!』関連での参加なのかな?w
一緒にいた女性もコスプレなのかメイド服なのかわからない服を着ていたけれど、何をしに山へ入ったのか、よくわからない。
撮影でもしていたのか、駆け落ちなのか。
「恋のサバイバル」の実践は彼らの方だろう。
そして彼女は総務省関連の偉い人の娘さんということで、課長の色々な配慮の元、報道各社のニュースは書き換えられた。
流石、総務省である。
隠蔽工作に定評がある課長が地味に怖い。
彼らは最終的に自分たちの判断で下山した
結果だけを見れば助かった。
一か八かで下山したのは本来は事故にならなくてよかったねというところなのだろうし、結果オーライであれ、安全を最優先した十和の考えのほうが先人の知恵の結晶ではある。
成功したからこそ、「やってらんねー」と笑い話にできるほうが良かったのだろう。
ニュースは出来事そのものではなく「誰かが整理した結果」
目視か、データか。
祠か、地鎮祭か。
実体験か、ネットの知識か。
そして、実際に起きたことと、外へ伝えられた情報。
file2はずっと、
「そこにある答えだけを、そのまま信用していいの?」
と問うているように思う。
どうにも気になる飛行機
ここまで6話。
銃弾が一発なくなったり、幽霊騒ぎが起きたり、山で遭難者を探したり。
表面上は、いつもの特車二課の日常である。
でもエンドロールまで観ると、どうにも「本当にそれだけだったの?」という気持ちになってくる。
気になるのが、やたらと画面を横切る飛行機。
一度や二度なら、2030年の東京の風景なのだろうと思う。でも、今作は妙に飛行機を見せる。
作中だけならまだしも、パンフレットの裏面にまで、ご丁寧に飛行機が飛んでいる。

ハイジャックでも起こるのか。
AIや自動操縦システムが何かされるのか。
あるいは逆噴射的な、人間側の問題なのか。。。
ただの深読みかもしれないけれども、これまでずっと「人間が機械を操作する意味」「データや自動化をどこまで信用するか」を描いてきた作品なので、飛行機が何かの形で最後の事件に絡んでも不思議ではないと思ってしまう。
そして飛行機を見るたび、4話で課長が呟いた、「世は事もなし」が気になってくる。
ロバート・ブラウニングの『ピッパが通る』にある言葉で、その前には「神は天にあり」という意味の一節がある。
(赤毛のアンだし、ネルフマークでお馴染みね)
God’s in his heaven, all’s right with the world
神がちゃんと天にいてくれる。
だから、すべて世は事もなし。
それなら、神様がいなければ?と思わされる。
地下では「安らぎ」を冠したアララギ計画が、どうにもよろしくないものを起こしそうである。
空には、やたら飛行機が飛んでいる。
しかも4話では、実弾が一発なくなっても最終的には内々で収まり、5話では過去に何かあったらしい土地も再開発が進み、6話では騒動について外向けの説明が用意される。
それなのに全部「何事もなかった」ことにできてしまった。
そう考えると課長の「世は事もなし」も、
「(何かあったけど)何事もなかったことにしておく」
にも聞こえてくる。
そしてエンドロール
ここで後藤さんのネタバレを見てしまう(笑)
今作を観に来ているお客さんたちは流石に誰も席を立たない。
ポスクレ待ちを訓練されているんだ!!(゚∀゚)
暗闇でやり取りされるシゲさんと後藤さんの電話。
若い第二小隊が目の前の小さな事件を解決していた裏で、このジジイ二人はもっと大きな何かを見ていた。
ちゃんと今までの6話の伏線も理解できるようになるのかな!
あとから全部、「あの時のあれはこれだったのか!!」ってなりたい。
ヤラレターって言いたい。(´∀`*)
file3は「おもちゃの国」前後編
予告が今までの呑気さをぶん投げて、これを待ってたー!と思わせる空気感が好き。
そして見慣れたお蕎麦
かけそば、ネギ抜き、七味を大量。
かき揚げや生卵など邪道ゥ。
汁まで一気に飲み干す。
立ち食いソバ師だ!!

どうしたって『二課の一番長い日』を思い出してしまう。
ノーマルに考えれば、甲斐が「生きてればもう一回」するのか、甲斐の意志を継ぐような人物が再び何かを企んでいるのかなと思う。
当時のジャケ絵にこんなに大きく「生きていればもう一回」さんが映ってるのシュール( ´∀` )
でも、逆に立派なおぢさんになった遊馬が、あの日の甲斐の立ち食いソバ師のカッコよさを継承しているようにも見える音を感じる。
大人はもうコロッケは頼まないのね。( ;∀;)
そして、「二課の一番長い日」は、学生運動や政治の季節を引きずり、大人になっても過去を終わらせられなかった、「大人になれなかった世代」が東京を巻き込んでいった。
そして「おもちゃの国」。
同じタイトルのホロコースト映画があるけど、それを意識しているわけじゃないと思う。
おもちゃで遊ぶのは大人ではなく、子ども。
正に大人になれない世代を描く予感がする。
そんな大人子どもが東京の街をおもちゃにしてしまうのだろうか、、、とも妄想しながら、
今作で、銃弾紛失について隠蔽しようとしているような防衛に関して頭お花畑で、大人になりきれない登場人物達をも揶揄してるのかもしれないなあとも思ってしまう。
銃弾紛失は実際に自衛隊や警察でニュースになっているので、作中で罪と罰の重さが比例しないレベルで一大事なので、余計に隠蔽体質を作るようにも思うのよね。。(;´Д`)
ここまでご丁寧に色々置いておいて、
「全部ただの日常回でした」
というのはイーヤーヤダヤダ!

残り2話。
6話かけて作ったのんびりした日常を、最後にどうひっくり返すのか。
楽しみにしてます(*´ω`*)
後藤さんの声と比較すると、シゲさんは変わらないなあと思ってしまう。
千葉 繁さんがいるだけでパトレイバーだ!みたいな気持ちになるの凄いのね(´∀`*)
でも後藤さん寿司屋としてアニメ化みたいなあ~。
4話のラストは「火の七日間」になるかと思ったよ(笑)
まずい、長い、、反省、、、(;´Д`)
村で働く世界に帰ります・・・
本当に、面白い!というか時間が溶けていく。。。
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