XPENGが3万3,473台|2026年7月中国乗用車リコール概況
2026年7月、中国では国家市場監督管理総局を通じて11件の乗用車リコールが公表され、対象は25万2,341台となった。前月(4万1,786台)から約5倍へと大幅に増加した。
ブランド別では、ランドローバー(英国)が16万232台で最多となり、全体の約64%を占めた。これにトヨタ(日本)3万9,552台、小鵬汽車(中国)3万3,473台、アルファロメオ(イタリア)1万7,360台が続いた。
国別では、英国ブランドが16万1,401台(63.96%)で最多となり、日本ブランド、中国ブランド、イタリアブランドが続いた。
主な不具合は、エアバッグ・シートベルト、サスペンション、新エネルギー車専用装置に集中した。
ランドローバー(英国):レンジローバー、ディスカバリー、ディフェンダー計16万232台。運転席エアバッグ配線部の微小腐食により、エアバッグが正常に展開しないおそれ。
小鵬汽車(中国):X9を対象に3万3,473台。前輪エアサスペンションの製造ばらつきにより、長期間使用後に空気漏れが発生するおそれがあり、改良部品へ交換する。
トヨタ(日本):bZ7を対象に1万5,266台。Bluetoothモジュールのソフトウェア制御に起因し、特定条件下で走行中にDレンジからNレンジへ移行する可能性があるため、OTAでソフトウェアを更新する。
ジャガー(英国):I-PACEを対象に854台。高電圧バッテリーの熱過負荷により、極端な場合は発火のおそれがあるとして、まず電池管理ソフトウェアを更新し、恒久対策は別途実施予定としている。
ジェネシス(韓国):G90を対象に307台。前席シートベルト固定装置の設計強度不足への対策を実施する。
今月公表されたリコールでは、国家市場監督管理総局による欠陥調査を受けて実施された案件は確認されなかった。
7月は、英国ブランド、とりわけランドローバーの大規模リコールが全体を押し上げた。一方、中国メーカーでは小鵬汽車が3万台を超えるリコールを実施し、エアサスペンションの製造品質に関する対策を講じたことが特徴となった。トヨタはOTAによるソフトウェア更新で対応するリコールを実施している。
リコール件数そのものが品質を決めるわけではありません。しかし、「どのような不具合を、どのように公表し、どのように是正するか」は、世界市場における企業文化を映す重要な指標です。
中国メーカーは今まで、リコールを極力しない姿勢が強い面があったのは事実です。理由としては、OTAやキャンペーンなどでごまかす(リコールした上でOTAのみで解決というケースもある)、欠陥を自身で認めることに対するメンツ的な文化面、そしてコスト負担忌避(中国勢による価格競争はこの部分を犠牲にしてきた可能性)等があるかもしれないが、詳しくは不明です。
しかしどちらにしろ、そうした姿勢で、中国メーカーが今進めている世界展開は安心・信頼の醸成という意味で、本当に可能なのか。あるいはどこかのポイントで中国メーカーも変わっていくのか。CHINA CASEでは、その変化を継続的に観測していきます。
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