投資資金と待機資金、個人ファイナンスにおける「増やす資金」の分類と運用
個人ファイナンスにおいて、お金という資産は機能に応じて4つに分類されます。
投資資金、待機資金、生活防衛資金、社会保険・税金準備資金です。
このうち投資資金と待機資金は「資産を増やすための資金」と位置づけられ、生活防衛資金と社会保険・税金準備資金は「資産を守るための資金」と位置づけられます。
この記事では、増やすための資金である投資資金と待機資金について、その定義と運用方法を紹介します。
■ 投資資金の定義と運用
投資資金とは、市場において運用され、資産の増加を目的とする資金です。
運用方法は、毎月一定額を積立設定することです。運用のポイントは、相場変動に対して意思決定を都度行わないことにあります。相場の上下に応じて売買判断を変更するのではなく、あらかじめ定めたルールに従って淡々と積立を継続します。投資資金は市場に置き、市場自体に働かせる資金です。
■ 待機資金の定義と運用
待機資金とは、翌年以降の投資資金に充当する予定の資金であり、流動性を保ちながら一時的に保管される資金です。
運用方法は、天引き貯蓄により毎月一定額を積み立て、流動性のある金融商品(定期預金等)で保管することです。待機資金において優先されるのは元本の保全であり、この点で投資資金とは性質が異なります。
一方で、投資実行までの期間、資金を無利息の現金のまま保有することは非効率です。そのため、必要時に投資資金へ移行できる流動性を確保しつつ、金融商品によって利息を得る運用を行います。
ここで重視されるのは金利水準の大小そのものではなく、「投資までの待機期間においても資金を無為に放置しない」という運用方針です。
■ 投資資金と待機資金の違いと共通点
投資資金は市場において運用され、待機資金は流動性のある金融商品で保管されます。
運用形態は異なりますが、両者はいずれも将来の資産形成に寄与する資産という点で共通します。
この整理の前提には、時間を資産に投下する資源とみなす考え方があります。待機資金についても、投資実行までの期間を単なる待機時間として扱うのではなく、元本を保全しながら時間投下の効果を得る対象として扱います。
■ まとめ
時間は有限な資源であり、資産と同様に価値を持ちます。そのため、資産の運用方針にも時間の要素を組み込む必要があります。
投資資金は市場において運用し、待機資金は元本を保全しながら利息を得る資金です。
セミリタイアまでの残存期間が限定される中、資産と時間の双方を無駄にしないことが、資産形成における運用原則となります。
