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独身オタク、自分の誕生日に”推しとの時間”を贈る。


「大人になってからの誕生日って、何をすればいいのか、よくわからない。」
そんなふうに感じるようになったのは、いつからだったろう。


あと4日で、私は34歳の誕生日を迎える。
独身の一人暮らしだし、この年になると、もうわざわざ友人との予定も入れない。
自分にケーキやプレゼントも買わない。
お祝いメッセージも、家族以外からは届かなくなる。
傍から見たら、寂しい誕生日なんだと思う。



20代のころに思い描いてた“34歳”って、もっと素敵なかんじだった。
2LDKに住んでて、インテリアはFrancfrancで揃えてて、かわいいねこと暮らしてて、シゴデキで、素敵なピアスをしてて…みたいな、”自立した大人女子” になれてると思ってた。


でも、実際の私はというと。
狭い1Kの部屋で、家具は未だにニトリだし、仕事もできる方じゃない。
かわいいねことの暮らしは叶えたけれど、未だに推しのことしか考えていない、ただのオタク。



”大人女子” って理想からは、程遠い未来だった。
でも、毎日つらいかって言われたら、そんなことは全然なかった。


だって、34歳にもなってオタクを続けられてるってことは、「人生でそれだけ夢中になれる趣味に出逢えた」ってことだから。



だから私は、今年の誕生日に、「推しとの時間」を自分にプレゼントすることにした。
誕生日当日、推しの出演する舞台のチケットをゲットすることができた。
ひとりきりの寂しい誕生日が、「推しと過ごす、特別な一日」に変わった。



もしかしたら、「せっかくの誕生日に、そんなことするの?」って笑う人がいるかもしれない。
でも、私にとって、推しは大事な人。
家族じゃなくても、恋人じゃなくても、「大事な人と一緒の時を過ごす」ことには変わりないって思う。



それに。
34歳にもなると、「人生のどこを切り取っても、完璧に満たされた人なんていないんだろうな」と思えるようになってきた。
子どもがいる人は「自分の時間がない」って言うし、家庭がある人は「自由でいいな」って言うし、独身の人は「ひとりだと寂しい」って言う。

みんなそれぞれ、自分の人生で精いっぱいで、満足と不満の間を行ったり来たりしてるんだよね。


34歳の誕生日。
誰からも祝われないし、自分に特別なモノを買うこともない。
でも、「私は、いまの自分で幸せ」って思えるようになったのは、かなりの進歩かもしれない。


来年の誕生日にも、「今、楽しんでるよ」って自分に言えるように。
「推しのおかげで生き延びました」と笑えるように。
自分だけの人生を、「好き」をずっと大事にしながら、歩いていけたらいいなと思う。


この文章を読んでくれている、あなたも。
きっと、「何者かになる」ことよりも、「自分でいられること」のほうが、ずっと難しくて、ずっと大切なんだと思う。

今年の誕生日、特別なことをしないあなたも。
一緒に、ゆるく、あなたのまま、生きていきましょうね。



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