撮影旅:大分オートポリスへ。5時間の戦いが始まる
黒川温泉「壱の井」で迎えた朝。
宿の皆さんの温かいおもてなしのおかげで、美味しい朝食をいただき、オートポリスへ向かいました。
目的は、スーパー耐久シリーズ第5戦・オートポリス5時間耐久レースの取材です。
山あいを抜け、標高約800mにあるオートポリスへ近づくと、昨日までの静かな温泉街とは一変。


ピットには緊張感が漂い、エンジン音が響き渡ります。



スーパー耐久とは?
今回取材したのは、スーパー耐久シリーズ(S耐)ST-TCRクラスに参戦するM&K Racing。
スーパー耐久は、市販車をベースにしたレーシングカーで競う国内最高峰の耐久レースの一つです。
スピードだけでは勝てません。
ドライバー交代、給油、タイヤ交換、ピットインのタイミング、マシンのコンディション、そしてチーム全員の連携。
そのすべてが噛み合って初めて、チェッカーフラッグを受けることができます。
今回のオートポリスは、5時間耐久。
ドライバーだけではなく、メカニック、エンジニア、スタッフ全員で戦うレースです。
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M&K Racing

今回取材したM&K Racingが走らせるのは、
ゼッケン97番「Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC」。
今シーズンは体制を一新し、オーナー兼レーシングドライバーの遠藤光博選手に加え、野尻智紀選手、佐藤蓮選手という、日本のトップカテゴリーで活躍するドライバーが加入しました。
レース前のお忙しい時間にもかかわらず、お三方にインタビューをさせていただきました。
野尻選手は、マシンの状態や耐久レースならではの役割を、一つひとつ丁寧に説明してくださいました。
穏やかな語り口の奥には、わずかなマシンの変化も見逃さない鋭い感覚と、レースへの深い集中力を感じます。

佐藤選手もまた、ドライバーが感じたことを正確にエンジニアへ伝え、チーム全体でマシンを速くしていくことの重要性を話してくださいました。

レーシングドライバーとは、速く走るだけではなく、「伝える力」も求められる仕事なのだと実感しました。
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20年以上見続けてきた遠藤さん
そしてスタートドライバーは、M&K Racingのオーナーでもある遠藤光博選手。


スポンサーやチーム運営を担いながら、自らレーシングスーツを着てコックピットへ向かう姿には、何度見ても惚れ惚れしちゃいます。
私は遠藤さんご夫妻とは20年以上のお付き合いになります。
レースへの情熱。
若手ドライバーを育てたいという想い。
そして地域を元気にしたいという信念。
改めて、本当に尊敬できる方だと感じました。
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モータースポーツは華やかで、人が近い
スーパー耐久には、華やかな一面もあります。
色鮮やかなレーシングカー。

チームアンバサダー。


ファンとの距離が近いピットウォーク。


決勝前にはアクロバット飛行も披露され、会場全体がお祭りのような雰囲気に包まれます。



パドックでは、「ハマの大魔神」こと佐々木主浩さんの姿も。


さらに、トヨタ自動車会長の豊田章男さんも「MORIZO」の名前でドライバーとして参戦していました。
プロ野球界のレジェンドも、日本を代表する企業のトップも、一人のレーシングドライバーとして同じグリッドに立つ。
それほどモータースポーツには、人を夢中にさせる魅力があるのだと感じます。
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空気が震えたスタート
午前11時。
43台のマシンがグリッドに並びます。
グリーンフラッグ。
その瞬間、一斉に加速するレーシングカー。
空気そのものが震え、体の芯まで振動が伝わってくるような迫力。
サーキットでしか味わえない特別な瞬間
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そして、5時間後――




チェッカーを受けた瞬間。
ピットからスタッフ全員が飛び出し、マシンを迎えます。
手を振り、拍手を送り、喜びを分かち合う。
その輪の中心にいたのは、ST-TCRクラス優勝を果たしたM&K Racingでした。



5時間という長い戦い。
ドライバーはもちろん、メカニック、エンジニア、スタッフ全員が、それぞれの役割を最後までやり切ったからこその勝利です。
ドライバーがマシンから降りてきた時には、全身から汗が流れ落ち、その表情には達成感があふれていました。
私は放送の仕事とレースは、とてもよく似ていると思っています。
一瞬の判断。
仲間との連携。
ミスを引きずらず、すぐに次の一手を考えること。
それはレースだけでなく、仕事や経営、そして人生にも通じるものがあるのではないでしょうか。
だから私は、レースを観るたびに勇気をもらいます。
もし少し疲れていたり、前に進む力が欲しかったりしたら、一度サーキットへ足を運んでみてください。
きっと、心を動かす何かに出会えるはずです。
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