「あなたが今一番引き寄せたいものは?」ハッピーライティングマラソン #11
子どもの頃の景色が、今の窓から見える
小学校の校庭の向こうに、子どもの頃の家が見える——そんな場所に、今わたしは暮らしています。
思えばこれまでの人生で、さまざまなものを引き寄せてきました。
両親の都合で何度も転居・転校を繰り返し、とくに小学校・中学校では最終学年での転校が続き、地元や学校の友人は多くありませんでした。
けれど転居先はいつも同じ沿線上。通学や通勤の車窓からかつての街並みを眺めながら、「また住みたいな…」とぼんやり思っていたのです。
「訳あり物件」を断り続けた先に
それが叶ったのは、結婚して家を購入しようと動き出したとき。探していたのは、まさに子どもの頃に過ごしたエリアでしたが、予算内で紹介されたのはどうしても納得できない物件。
いわゆる「訳あり」で、売主が在宅中であることを外部に知られると困るとのことで、内見不可の代わりにお値段は勉強させていただく、という異例の条件付きでした。
営業さんから「私が内見して、間取りも状態も確認しています。私を信じてご購入を」と言われても…
スーパーで食材を買うときでも鮮度は確認しますよね?5,000万円の中古住宅を一度も中を見ずに買うなんて、さすがに無理
と、連日のプッシュを断り続けました。
正月に届いた一通の封書
そんな出来事もすっかり忘れかけていた頃、お正月休みに一通の封書が届きます。
差出人は、あの営業さん。
中には売地の資料が一枚のみ。
「これは…」と直感が働き、翌日夫と現地へ。目にした瞬間、「ここしかない」と即決しました。
そこは、わたしも妹たちも、母も叔母も祖母も通った小学校からワンブロック離れた場所。
かつて祖父母が暮らした母の実家があり、わたしたち家族が住んでいた家も、大通りと小学校を挟んで反対側にありました。
家を建てるまでにはそれなりのトラブルもありましたが、無事に完成。今もこの地で暮らしています。
とらわれずに思いを持ち続ける
一生懸命願うわけではなく、でも思いは持ち続ける。イメージはするけれど、とらわれない。そんな風にして、無意識のうちにベストなものを引き寄せてきました。
パートナー、仕事、ライフワーク、お金、チャンス——望むものは、いつのまにかやってくる。
結婚して、語学を学び、海外に出て、二度の大学進学もすべて自力で叶え、音楽家として舞台に立ってきました。
演奏者として「若手」という時期はとうに過ぎ、それなりの年月を重ねた今、はっきりわかることがあります。
それは、欲しいのはモノではなく、自分が望む未来を実現するためにブレずに願い続けられる心だということ。
「欲張りさ」を失った理由
年齢を重ね、noteで文章を書くことで気持ちの折り合いもつき、以前のようなポジティブな意味での「欲張りさ」は薄れてきたと感じます。
とにかく毎日歌い、練習し、次の本番や機会、一緒に演奏できる仲間を求め続け、それはちゃんと叶えてきました。
けれど今は、あの頃の心持ちではいられません。
パンデミックの前後、ストレスで病気になり、さらに体重増加で腰や膝に負担がかかり、家にいるほとんどの時間を横になって過ごし、日常生活を送るのがやっと、という時期が長く続いたことも大きいでしょう。
奇跡のように続く舞台人生
長年抱えてきた発声面の課題がようやく解決しつつあり、小さな役でも舞台に立ち続けられる今は、本当に奇跡のよう。
二度目の音大時代の同級生で第一線にいる人はほんのわずか。わたしより年下でも演奏活動から離れる人が少なくない中、今も歌えていることはありがたく、毎日感謝しながら稽古場に通っています。
それでも——パンデミック前や病気になる前の、あの勢いのある心で舞台に向かえていたら、違う未来もあったかもしれない。
今、一番引き寄せたいもの
モノは引き寄せられます。
機会も、お金も、人間関係も。
けれど、未来を切り拓くために、自分の心を望ましい状態で保ち続けること——限界を疑わずに信じ続けられる心を持ち続けることは、本当に難しい。
だからこそ、今、私が一番引き寄せたいものは——
未来を信じ続けられる心、そのものなのです。
#ハッピーライティングマラソン
#本田健
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