「読まないと書けない」わたしが選ぶ、心を揺さぶる2冊(ハッピーライティングマラソン#8)
最近読んで「とってもよかったなぁ」と思う本は?
──そんな問いに向き合って、少し考え込んでしまいました。
というのも、わたしは本を読まないと文章が書けない人間。
インプットが自分の中に満ちてこないと、書く気持ちが湧いてこない。
だからこそ、毎日気の向くままに本を読んでいます。
軽めの本が多いですし、「心からおすすめできる1冊」となると迷ってしまう。
けれど、ありのままのわたしが「よかったよ!」と素直に言える本を、2冊ご紹介させてください。
① 白石さよ『強がりなバタフライ』
(エブリスタWOMAN)
恋愛小説は昔から好き。
でも最近は役作りのための勉強も兼ねて読むことが多くなりました。
舞台で若い娘役を演じたり、ソロを歌うことが多いため、
「若かりし頃のときめき」を思い出すために読んでいます。
…半分は楽しみ、半分は職業的トレーニングです(笑)。
この作品の魅力は、なんといっても心の機微の描写。すれ違いや葛藤の丁寧な描き方が印象的です。
ヒロイン莉穂は、姉にコンプレックスを持つ女性。
子どもの頃から憧れていた遼太郎は「姉の彼氏」として双方の家族に知られている存在。
二人の近くにいるのが辛くて地方の大学に進学して、そのまま就職して4年。
遼太郎の勤務先との共同プロジェクトで出向することになり、職場で再会したことで関係性が大きく動きます。
仕事に向き合うヒロインの姿にも共感し、
白石さよさんの作品はほぼ全作所持しています。
この『強がりなバタフライ』の書籍版は絶版で、Amazonでも高額で出品されることの多い作品ですが、
現在、投稿サイト「エブリスタ」で期間限定で無料公開されています。
また公開に併せて書籍版にのみ掲載されている、遼太郎サイドの特典ストーリーの連載が進行中で、わたしも毎回の更新が楽しみです。
エブリスタで読む👇
こちらのリンクは公開期間終了後は読めなくなる可能性がありますが、本編は前掲のリンクから、Amazon Kindleでお読みいただけます。
② 萩尾望都『半身』
──40年前に読んで、いまなお忘れられない漫画作品。
萩尾望都氏は日本を代表する漫画家の一人で、作品の深い思索や芸術性、時代を超えた普遍的なテーマを扱うことから「日本のダ・ヴィンチ」と呼ばれることもある作家。
この『半身』は、シャム双生児の姉妹を主人公にした物語です。
ユーシーとユージー。
片方は自力で栄養が作れず、もう片方から吸い取る。
抱えて歩き、支え、生活する二人がやがて大きくなり──
切り離される手術を受け、別々の身体になるのです。
自由になったはずのユージー。
でも、どこかにぽっかり穴があいたようで…
衰弱していく妹を前に、「本当の自分」はどちらなのかと揺れる心。
これは特殊な設定を借りて、
姉妹や家族、自分自身の中にある矛盾や葛藤を浮き彫りにした作品です。
実はこの作品は、わたしが8月に出演予定のオペラ《半身》の原作でもあります。
(題名のない音楽会などでおなじみの作曲家・青島広志先生による新作初演)
オペラ《半身》出演情報はこちらから。
さいごに
「とってもよかったなぁと思う本」って、
心が揺れた瞬間と、どこか人生がリンクする瞬間に出会えた作品なのかもしれません。
誰かにとっても、そんな1冊になれば嬉しいです。
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