お客さまに来てほしい。でも、声をかけるのが怖いわたしへ
「また声をかけるの、ちょっと気が引けるな…」
そんな気持ち、ありませんか?
私は公演のたびに、毎回そう思ってしまいます。
音楽活動をしていて避けて通れないのが「集客」。
出演料をいただく舞台でも、お客さまに来ていただく努力は欠かせません。
SNSでのお知らせには抵抗がないけれど、久しぶりの方に直接お声がけするのは、やっぱり苦手で。
「がんばってるから、応援に行くよ」と言ってくれる友人たち。来てくださるのは本当にうれしい。でも、どこか申し訳ないような気持ちも残ります。
音大に入ってから、もう20年以上。
コンサートやオペラ、公開試験やコンクール…たくさんの舞台に立ってきました。
そのたびに応援してくださった方々がいて、でも年月が経てば、状況が変わることもあります。
コロナ禍で亡くなられた方、家族の事情、ご自身の体調…。
だからこそ、「また来てください」と伝えるのが、少し怖くなってしまうのかもしれません。
結果、お知らせはいつもギリギリになりがち。
けれど不思議なことに、一度動き出してしまえば、ちゃんと向き合えるのです。
今回も、お友達にそっと連絡をとりはじめました。
「行きたいけど、その日は都合がつかなくてごめんね」
「スケジュール空けておくね」
そんな言葉が返ってくるたびに、じんわりうれしくて、胸があたたかくなります。
舞台という、リアルな場でしか届けられないものがある。
声の響き、空気の振動、客席の呼吸…。
SNSや動画では伝えきれないあの空間を、味わってほしい。
だからこそ、「来てください」と伝えることは、これからも避けては通れないんだなと感じています。
誰かの時間をいただくことに、きっとずっと不器用なままだけれど。
それでもやっぱり、観てほしい。
応援してくださる人たちへの感謝を抱きながら、今日もまた、少しずつ前へ動いていこうと思います。
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