ちび創作大賞#風|風を感じながら
🌿ちび創作大賞#風の
応募作品になります。
風は、目には見えません。
でも、頬をなでたり、木々を揺らしたり、季節の香りを運んできたり。
私は、季節ごとに違う風を感じるのが好きです。
🌸春の風
春の風は、
どこかで咲き始めた花の、かすかな甘い香りを運びながら、そっと頬をなでていきます。
冬の冷たい空気が少しずつやわらぎ、
草木が芽吹き始める頃。
鳥たちのさえずりが聞こえ、
小さな花が春の訪れを喜ぶように咲き始めます。
春の風は、
「今年も春が来たよ。」と、
やさしく教えてくれているようです。
☀️夏の風
夏の風は、
首筋の汗をひと筋だけ連れ去る、
いたずら好きな風です。
強い日差しの中を歩いていても、
ふっと吹く風に思わず笑顔になります。
ベランダのハーブを指先でそっとなでていく、透明な手のような風。
洗いたての洗濯物から漂う、
甘い柔軟剤の香りを運んできます。
風鈴が「チリン」と鳴るたび、夏がすぐそばにいることを感じます。
暑い季節だからこそ、
その一瞬の涼しさが何よりうれしく感じるのです。
🍁秋の風
秋の風は、暑さからやっと解放された安心感を運んできてくれます。
今年の夏が終わったことへの、
ほんの少しの寂しさ。
何かを手放し、
次の季節へ進まなければならない、そんな予感も運んできます。
緑だった木々は
少しずつ赤や黄色へと色づき、風が吹くたび、紅葉した葉がひらひらと舞い落ちます。
落ち葉が「カサッ、カサッ」と足元で音を立てるたび、秋が深まっていくのを感じます。
秋の風は、
季節が静かに次へ進むことを教えてくれる風です。
❄️冬の風
冬の風は、頬
がひんやりするくらいの冷たさがあります。
寒い季節は苦手という人も多いけれど、
私はそんな冬の風が好きです。
頬に触れる澄んだ空気は、
気持ちまで凛と引き締めてくれるような気がします。
深呼吸をすると、
冷たい空気が胸いっぱいに広がり、心まで澄んでいくようです。
もちろん、木枯らしは少し苦手です。
体を縮こまらせるような強い風ではなく、
静かに頬をなでる冬の風が好き。
澄みきった朝は、遠くで聞こえる鳥の声や、自分の足音まで、いつもよりはっきり耳に届きます。
そんな静けさに包まれると、「今日も一歩ずつ頑張ろう。」と自然に思えるのです。
風は、目には見えません。
でも、季節を運び、香りを運び、音を運び、そのたびに私の心も少しずつ動かしてくれます。
