【勝手に読書感想部】生きるぼくら:原田マハ
[作品紹介]
高校生の時、壮絶ないじめにあい、それ以来引きこもりになってしまった麻生人生。その時のトラウマで梅干しのおにぎりも食べられなくなってしまった。
自堕落で無気力な日々を送る人生に、愛想を尽かした母はある日突然出ていってしまう。
途方に暮れる中、母の残した年賀状の束の中から蓼科に住む父方の祖母・マーサばあちゃんの名前を見つける。
幼い頃の楽しかった思い出の地。
大好きなばあちゃん。
人生は4年ぶりに家を出て、年賀状の住所を頼りに蓼科を目指す。
[感想]
東山魁夷の絵、大好きなんです。
表紙は東山魁夷作の『緑響く』。
シンとひんやり静かで、だけど力強さがあって、『生きる』って言葉がすごく腑に落ちます。
どこまでも深い森は、色んなことを許容してくれるような包容力が感じられます。
奥蓼科を舞台にした本作の情景にもすごくマッチしていたように感じます。
御射鹿池にもいつか行ってみたいな。
ただただひたむきに生きてること、そのものを肯定してくれているような強くて優しい作品でした。
お米が育っていくのと並行して、人間として成長していく人生から目が離せなくなりました。
読後感が最高に温かくて、本当に読んでよかったなって思います。
「お米」=「いのち」
米作りに関わることによって、命を吹き返したようにイキイキと自分を取り戻していく人生。
居場所を見つけることができたつぼみ。
見栄やプライドを脱ぎ捨てて、自分の足で前に進めるようになった純平。
認知症の症状がやわらいだマーサばあちゃん。
お米の持つ生命力は偉大ですね!
本当に、毎日食べてるお米に対する感謝の気持がとまりません。
収穫したての新米を食べる場面では本当に、人生たちの作ったお米の甘みとあったかさ、ばあちゃんの梅干しのすっぱさが自分の口の中にまで広がってきてたまんなかったです。めちゃめちゃおいしそう!
そして、お腹へりました。笑
