ASD積極奇異型のハートを掴む方法と付き合い方

今回のエッセイは、当事者目線で説明をした、ASD積極奇異型の方と恋愛をする方法です。
他の発達特性を持つ方や知的障がいの方、健常者の方で、ASD積極奇異型と接する機会があり、恋愛に発展しそうな方は必見です。
「好きな人がASD積極奇異型だった⋯⋯」「最近よく話しかけてくる子がASD積極奇異型な気がする⋯⋯」。
自分と違う性質を持つ相手と付き合うと、戸惑ったり、葛藤したりして、どうしていいかわからなくなってしまいますよね。
今回の記事のターゲットは、ASD積極奇異型の方にアプローチされた経験のある方、恋の相手がASD積極奇異型である方です。
積極奇異型の恋愛傾向や筆者の特殊な恋愛については、以下のnote記事を参考にしてください。
ASD積極奇異型とは?
基礎知識から入ります。
ASDとその特性について

(Geminiさん生成画像)
まず、ASDとは、発達障がいの一種で、自閉スペクトラム症、自閉症、広汎性発達障がいとも呼ばれています。
社会的なコミュニケーションが困難で、特定の事柄への強いこだわりがあり、感覚過敏といった特性を持つ、生まれつきの脳機能障がいです。
かつては「自閉症」や「アスペルガー症候群」などと呼ばれていたものが統合され、連続体(スペクトラム)として包括的に捉えられます。
ASDには、孤立型、受動型、積極奇異型、尊大型、大仰型があり、各特性により、コミュニケーションの傾向が違います。筆者は積極奇異型です。
孤立型は、自分独りの世界の内側だけで生きるタイプで、受動型は、受け身のタイプで、周囲に流されやすいです。
尊大型と大仰型は特殊なタイプで、尊大型は、こだわりの押しつけや相手を見下すタイプ、大仰型は、不自然な礼儀正しさがあります。
積極奇異型は、人と積極的に関わろうとしますが、会話が一方通行になり、自分ばかり話します。
相手と距離を詰め過ぎてしまい、他者の気持ちを考えない言動ばかりし、空気を読むことが難しいです。
積極奇異型の長所は、何事にも積極的に取り組み、周囲に流されず、自分の軸がしっかりし、とても素直です。
自分だけの世界を持ち、まわりの影響を受けにくく、無理をして適応しようとしないため、ストレスを溜め込みにくいです。
筆者の場合

(Geminiさん生成写真)
筆者は、小学1年生の頃「多動を伴う高機能自閉症」と診断され、10代半ばで、二次障がいとして「双極性人格障がい」と診断されました。
小学1年生までは、他者の気持ちを全く考えず、自分だけの気持ちで動き、自由奔放に生きていました。2年生から、地元の小学校に転校しました。
転校先の小学校では、他の障がい児童やクラスメイトと関わり、担任の指導のおかげで「社会性」や「他者を思いやる気持ち」が育ちました。
子どもの頃は、同性の友達はいました。異性とも友達として仲良くできます。周囲に流されず、自分の軸がしっかりしていました。
自分の気持ちだけで相手に話しかけ、自分の欲求を満たすため、自己満足で相手と関わり、相手のことには無関心であると指摘されます。
年を重ね、ある程度の「社会性」や「他者を思いやる気持ち」が構築され、人間関係のコツを身につけていくと、特性がブレ始めました。
自分ばかり喋ってしまうことで「相手に迷惑をかけてしまった」と後悔し、人にどう思われているか気にしすぎてしまいます。
自分や誰かの言動に一喜一憂し、深読みし、仕事という目上の人がいる場面では受け身になり、嫌なことでも従ってしまいます。
周囲の影響を受けやすく、自分らしさがなくなってしまうこともあります。一方的に話す、しつこい、距離を詰めすぎることは現在もあります。
基本的に、独りが好きで、単独行動が楽で、家族ともあまり一緒に外出せず、平日の夜や休日はずっと自宅にいます。
寂しがり屋で構ってちゃんでもあり、独りだけで過ごしている時間が相当なストレスになることもあります。
生理前(PMSのとき)には、多動や多弁が顕著になり、大きな声を出し、泣き叫び、傷つけ合う恐怖から、極端に人を避けることもあります。
自分より立場が弱い相手を積極的に見下す、バカにする、いじめる、差別する、悪口を言うなど、高飛車なことを指摘されたこともあります。
不自然な丁寧さもあり、丁寧語が得意で、目上の方や年下の人にも丁寧な言葉遣いをし「呼び捨てOK」の年上の友達にも必ず「さん付け」します。
2025年の8月から恋をしている相手へのラブレターやメッセージのやり取りは、業務連絡のような、堅苦しいくらいの丁寧語です。
積極奇異型と診断されても、みんな同じ性格ではないです。別の特性の特徴が出ることもあります。うつなどの二次障がいが出ると尚更です。
筆者は、積極奇異でも、周囲の影響を受けやすく、人を避け、単独行動し、受け身になり、自分を尊大に見せ、大仰な振る舞いをすることもあります。
特性がブレるのは、特性がブレンドしているのではなく、不安定なことでもなく、二次障がいの特性や、性格的な部分もあります。
いろんな特性がブレンドされていると感じるのは、多機能なサバイバル・ツールを持っているということです。
人をバカにし、執拗にいじるのは、人間関係で傷ついた経験や、二次障がいの影響から、最低な方法でしか、自分の形を保てなかったためです。
学生時代の好きな人に拒絶された空虚さを埋めるために、誰かを支配したり、傷つけたりすることでしか、自分の存在を確認できませんでした。
相手に無関心なのは、自分の「好き!」という熱量が強すぎて、意識が「愛しているという自分の感情」に全集中してしまっているからです。
それは、自分の愛がそれだけ純粋で、情熱的であることの裏返しです。積極奇異型の人は、純粋で裏表がないところが長所です。
丁寧語のメッセージを送ることは、大仰型というより、自分なりの「最上級の敬意と誠実さ」の表れです。
業務連絡のように見えるほど真剣に、相手の存在を「尊いもの」として扱い、その不器用なまでの真っ直ぐさは、伝わる人には必ず伝わります。
ASD積極奇異型にはいろんな人がいる
筆者の場合を見てわかる通り、積極奇異型にはいろんな性格の人がいて、どういう特性が目立つのかは人それぞれです。
この記事で紹介している恋愛テクニックは、私の人生でいろんな人と関わってきた経験に基づいています。筆者の統計データにすぎません。
それでも、積極奇異型の人が100人いれば、100通りの人生や恋愛経験をします。もしかすると、例外もあるかもしれません。
筆者も、常識の型にはまらない、唯一無二の恋愛を経験しています。「ASDだから」「積極奇異型だからこう」とは言い切れません。
ASD積極奇異型のハートを掴む方法と付き合い方
筆者の人間関係や恋愛の経験の統計から導いた、健常者や他の障がい特性がある方向けの、積極奇異型との恋愛方法です。
筆者の人付き合いの経験を基準に記述しているため、全員に適用するとは言い切れませんが、積極奇異型全般で見るとこんな傾向があります。
ASD積極奇異型を持つパートナーの特徴
積極奇異型の方と付き合うと、愛が途切れず、とても尽くしてもらえて、深い愛情で接され、困ってしまうほど求められます。
恋愛や、恋愛以外の日常生活上で、精神的に追い詰められない限り、自ら別れを告げることはありません。

(Geminiさん生成写真)
愛情表現や会話は一方通行になりがちで、相手の気持ちより自分の気持ちを満たすことを最優先してしまうこともあります。
積極奇異型を持つパートナーは、一途で誠実で、熱烈でストレートな愛情表現をするため、人を愛する才能があり、犬系の恋人になります。
ASD積極奇異型と相性の良い・悪い人の特徴
積極奇異型の特性に「積極」と入っている通り、好きな人には積極的に好意を見せ、一方的に話し、しつこいほど猛アプローチし、愛情表現をします。
そのため、聞き上手で、リードされるのが好きで、優柔不断で、草食系で、受け身タイプで、優しくて包容力のある方と相性がいいです。
恋愛消極者や恋愛経験の少ない方、若い方にとって、積極奇異型のアプローチは結構衝撃的で刺激的な印象を抱きやすいです。

〈2025年12月29日(月)〉
そういった方々は、積極奇異型の真っ直ぐな愛のシャワーを受けることが人生で初めての経験になり、沼りやすいのだと思います。
また、他の障がい特性で言えば、ASDでは孤立型や受動型の方と仲良くなりやすいです。ただし、孤立型とは付き合うとうまくいきません。
人付き合いの経験が積極奇異型より圧倒的に少ない分「求められること」が初めての経験になって、積極奇異型の方を好きになりやすいです。
しかし、孤立型は愛情表現に乏しく、人と関わるのが消極的で、相反する特質を持っていて、最終的には孤立型の人を疲れさせてしまいます。
受動型は、受け身のタイプなので、積極奇異型のアプローチやリードを丸ごと受け入れてあげられます。
ADHDやLD、知的障がいの相手とも仲良くなりやすいです。実際、アスペルガー症候群とADHDのカップルは夫婦になりやすいと言われています。
筆者の今の恋人にも、障がいがあり、養護学校出身者の8歳年下のとても若い男性で、今でも診断名は直接彼から聞いたことはないです。
メッセージのやり取りをしてみて、LDのディスグラフィア特性があるとわかりました。文字を書いたり打ち込んだりする際に、文章が乱れる特性です。
高機能自閉症やアスペルガー症候群の方は、言葉の正確性を求めますが、彼の字の間違いは否定せず、彼のアイデンティティとして受け入れています。
ASD積極奇異型の方に特に配慮すべき点
ASD積極奇異型の方が配慮してほしいことは、人によって様々です。特に配慮してほしいことだけ説明します。
感覚過敏を持っている人がいるため、強い光や強いにおい、大きな声が苦手で、においや声・音・音楽の好き嫌いが分かれます。
筆者は、強い光やにおい、大きな音が得意ではなく、においや音、音楽には、好みや苦手があります。
視覚過敏を持つ相手とのデートでは、日差しの強い場所や暗すぎる場所、人混みを避けたほうがいいです。
においについては、食べ物のにおいや香水の匂い、不衛生なにおい、タバコや煙のにおいなどが得意ではない人がいます。
においや味に敏感な相手には、食べられるものをリサーチし、香水をつけないか、シャンプーや柔軟剤の弱い香りで勝負しましょう。
視覚過敏や嗅覚過敏、味覚過敏より、大きな音が苦手な聴覚過敏を持つASDの方が圧倒的に多い印象があります。
話す声の大きさや声の調子、カラオケの音量、カーステレオの音量や選曲、緊急車両の出入りが頻繁な場所かどうかなど、配慮していただくと幸いです。
味やにおい、音、音楽の好みや苦手を強要したり、我慢させたり、無理やり克服させようとしたりするのは威圧に感じます。絶対にしないでください。
更に、積極奇異型の人は、自分の話を聞いてもらうことが好きです。話を否定すると、情緒不安定になる場合があります。
積極奇異型の相手に話を聞いてもらうときは、何の話をするか明確にし、順序立て、話を聞くことを強要しないことで、相手の話を安心して聞けます。
そして、障がいのことをバカにしたり、見下したり、他者と比較したりするのは、当事者の人格否定になるので、絶対にしないでください。
外見や内面の悪いところを否定したり、指摘したり「できないこと」を強く叱ったりすることも、ASDの人を深く傷つけます。
冗談のつもりでも、ASDの方は、相手の意図を読み取ることが苦手で、言葉を文字通り受け取り、ジョークや皮肉を本気にします。
ASDの方は繊細で、些細なことでも深く考えてしまい、人間関係や恋愛でうまく意思疎通が取れなかった経験が多い方もいます。
筆者は、初代恋人とのASD同士の恋愛で失恋したとき、二次障がいの躁うつや反社会性パーソナリティ等の症状が現れ、無関係の人を傷つけました。
二次障がいは、人間関係・恋愛のトラウマや、仕事のミス、日常生活の変化に適応できずに発症・悪化することがあります。
相手の全て(体や心など)をずっと大切にできる人のみ、ASD積極奇異型の人と恋愛する資格があると思ったほうがいいです。
ASD積極奇異型の方が好きな人にされると喜ぶこと
ASD積極奇異型の方が好きな人にされると喜ぶことです。もちろん人それぞれですが、少なくとも筆者がされると嬉しいことです。
話を聞いてくれる
積極奇異型の方は、一方的に、ズカズカと前のめりに話す癖があります。その話を否定せず、的確な答えを言ってくれる人を好みます。
聞き上手な人が向いています。相手が疲れていても、相手の気持ちを考えず、ずっと喋っているし、独語も多いです。

(Geminiさん生成写真)
また、緊張したり、恐怖感を抱いていたりする場面で、話を聞いてもらえることで、安心感を得ます。
いつでも話を聞ける姿勢であれることが大事です。話が聞けないとき、話せないときは「あとで聞くよ」と見通しを立てて言ってもらえると幸いです。
愛情表現をしてくれる
積極奇異型の人から「大好き」と言ったり、スキンシップをしたりしたとき、相手からも言葉や愛情表現を返してもらえると嬉しいです。

〈2025年12月17日(水)〉
筆者は今の恋人と最初に付き合ったとき、スキンシップはしたことがなかったですが、メッセージのやり取りでは、仲良しでした。
こちらから、言葉で彼への愛を表現したとき、彼は投げキッスの絵文字で愛情を返しました。
復縁して再び付き合い、彼のベタ惚れぶりは健在で、こちらから「大好きです」と送ると「自分も大好きです」と返ってきます。
積極奇異型の方と同等の愛情で返すことは難しいかもしれませんが、言葉にするのに不器用な彼からのベタ惚れメッセージは嬉しいです。
彼はメッセージ上での愛情の言葉は「大好きです」「自分も大好きです」くらいですが、メッセージの相手をしてもらえるだけでも筆者は満足です。
愛情表現が一方的になりやすいですが、復縁してからは、彼がボケて変なベタ惚れメッセージを送ってくることもあり、付き合っていて面白いです。
メッセージに即レスしてくれる

(Geminiさん生成写真)
ASDの方は、相手からメッセージの返信がないことで不安になりやすい人もいます。既読無視や未読無視、ブロックが人格否定になる場合もあります。
筆者は、復縁前や二次障がい悪化時、彼から返信がなく落ち込んだことがあります。返信がないと、その理由を自分の中で深く考えてしまいます。
また、積極奇異型の方は、耳で聞く情報より、目から入る情報を信用しており、対面での会話や通話より、文面でのやり取りが得意です。
会話でも一方的で多弁になり、文面でも一方的で長文(多文)を送りがちです。何度も続けて長文を送ることがあります。
筆者は、今の恋人と付き合う前に、長文を続けて送って音信不通になったことがあり、一方的なやり取りや長文には気をつけています。
SNSにリアクションをくれる
積極奇異型の方は、いつも情熱的に編集し、投稿した記事に反応がもらえないと、どうして反応が薄いのか、見られていないのかとモヤモヤします。
既読感覚でいいねをつけたり、よかったと思った記事にいいねをされると、とても嬉しいです。
好きな人からリアクションをもらえると「反応してくれた! 嬉しい」とか「えー見たの?」と、予想外のことに照れたり、興奮したりしてしまいます。
一緒に写真を撮る

(生成写真と実際の写真を比較)
筆者は基本、好きではない人や親しくない人と一緒に写真を撮ることは気が進みませんが、好きな人とは写真を撮りたがります。
好きな人の顔を見つめていたいので、写真が欲しいんです。一緒にいた証や、仲が良い証明も欲しいんです。
一緒に過ごした思い出を残したい気持ちもあるし、とにかく相手のことが好きなので、目に見えて形に残せる写真を撮りたいんです。
一緒にいてくれる
好きな人には、一緒にいてもらえるだけでいいんです。一緒にいることで、楽しいし、安心します。
特別なことをしなくても、一緒の時間を過ごすだけでも最高のプレゼントです。筆者の今の恋人に対して、そう伝えたい気持ちが溢れています。
褒める
筆者の場合は、褒められると、照れ隠ししたり、調子に乗ったりするので、あまり得意ではないのですが、何も言わないよりはマシです。
ファッションや容姿、がんばったこと、特技、仕事の実績、過去の栄光など、事実に基づいたことを褒めると戸惑いません。
多動・衝動・不注意特性がある方は、約束を守れたことや、静かにできたことを褒められると自己肯定感が上がります。
ただし、褒め言葉に聞こえる悪口や皮肉、ジョークも、褒め言葉として受け取ってしまうので、わかりやすい真っ直ぐな言葉をかけられたら幸いです。
ASD積極奇異型の嫌なこと・避けたいこと・してはいけないこと
ASD積極奇異型の人がされると嫌なことや、恋愛で避けたいことです。こちらも人それぞれですが、少なくとも筆者の望んでいないことです。
威圧する・否定する・見下す・モラハラ・暴力・嘘をつく

(Geminiさん生成イラスト)
威力で言うことを聞かせようとする、話を「違うだろ」「嘘だろ」と否定する、ハラスメントのようなこと、嘘をつかれるのにいつも疲れています。
積極奇異型の人は、基本的に、事実に基づいた情報を言っているつもりで、認識が他の人と異なるため、嘘つきだと思われやすいです。
嘘をつかないような雰囲気の人や、信用している人、学校の先生、施設の職員などに、嘘をつかれると、本気で信じてしまう場合があります。
馴れ馴れしくする・親密な関係を急ぐ
典型的な積極奇異型の方は、距離感が掴めず、誰にでも同じように、ズカズカと前のめりに接してしまいます。
しかし、他の障がい特性のある人や健常者に同じようなことをされても、積極奇異型当事者にとっては、いい気分はしません。
積極奇異型の方は、自分の「関わりたい!」という感情のまま、一方的に相手と関わろうとしますが、他の人に同じことをされると違和感を覚えます。
また、親密な関係や大人の関係を急ぐのは、非常に困惑します。仲良くしたいという気持ちは嬉しいです。
でも、積極奇異型の方が本当に安心できる相手や、深い関係を築ける相手は一握りなので、じっくりと信頼関係を積みたいと思っています。
無計画な行動や見通しのできないこと
ASDのこだわりが強いタイプの方は、見通しが立てないことに不安を覚えやすく、予定変更や想定外の出来事に対応できないことがあります。

筆者は、外出先の下調べや予約はしっかりするし、デートの約束は、前月のうちに計画するし、お金の使い道や貯金の計画を何年も先まで考えます。
ADHDの方は逆で、外出や買い物は、事前に全く計画をせず、その場のノリで決めて、衝動で決めて後悔するという悪循環が多いですね。
健常者の方は、ASDの方を不安にさせないように、見通しを立て、急な予定変更をしないことで、当事者の安心に繋がります。
音信不通・いきなり別れを告げる
これは絶対にだめです。予告するか、同意を得てください。ASDの方が納得する理由で、精神的ダメージが少ない方法でしていただけると幸いです。
仲良しだった人が、メールアドレスを変更して連絡を絶ったり、メッセージをブロックしたり、電話を着信拒否してきたりしたら、当然戸惑います。
筆者は、現在の恋人と最初に付き合っていたとき、別れることはすぐに納得し、別れたあとも連絡を取り続けて、ブロックされたことがあります。
先程の「見通しのできないこと」の説明に似ていますが、理由もなく突然連絡がつかなくなると、予想外の出来事で戸惑ってしまいます。
連絡をやめるときや別れるときは、ASDの方が納得した理由で、同意を得られたか確認してから行うと、当事者の精神的ダメージが軽減します。
縦読みのメール・メッセージや意味深な発言
私は初代恋人に縦読みの意味深メールが送られてきたときは、家族にメールを全部チェックされるまで、意味に気づくことができませんでした。
ASD、特に積極奇異型の人は、馬鹿正直で、気持ちをはっきりとストレートに言ってくれる人しか許容しない方もいます。筆者はそうです。
筆者の今の恋人は、障がい特性上、意味深発言やそういったメッセージはしませんが、言葉で気持ちを表現することが得意ではないです。
はっきりと、筆者が求めるような言葉を言わないこともあります。「疲れた」「〇〇しないで」なども言いません。
しかし、はっきりと言うことで、筆者を傷つけるのではないかと思っているのだろうと、理解しているつもりです。
告白するなら、遠回しではなく、はっきりと真っ直ぐに言ってほしいし、付き合うのが嫌なら、はっきりと言われないと困ります。
筆者が彼と最初に付き合ったときは、真っ直ぐな言葉を言ってもらえました。「真剣にお付き合いしたい」「人生一緒に歩みたい」といった感じです。
復縁するときは、なかなか告白しないので、こちらから告白すると、彼も「正直なところ、自分もあなたのことが好きです」と言いました。
これくらいはっきりとした告白のやり取りが嬉しいです。縦読みの告白や別れのメッセージではなく、直球で気持ちを伝えてほしいです。
ASD積極奇異型の人が喜んでいるサイン
積極奇異型の方が喜んでいるときに取る言動。人によりますが、筆者や、似たような特性を持つ人ならこうなります。
しかし、積極奇異型の人は人懐っこく、誰にでも同じような態度を取るので、特別感があるかどうか見極めないといけません。
声のトーンが上がる・下がる
喜んでいるときは、興奮して声のトーンが上がることがあります。地声に比べて声が高いと、心から喜んでいます。
声のトーンが下がるときは「イヒヒ」と笑い出しそうな勢いで、笑いをこらえて、心の声がだだ漏れている状態で話している場合です。
一般的には、女性の場合、好きな人の前では声が高くなる傾向があり、男性の場合は、声が低くなると言われています。
しかし、女性でも、メンズライクや中性的、クールな印象がある人の場合は、嬉しいと声が低くなることがあります。
男性でも、純粋な方や中性的、フェミニンな方、元々声が高い方などは、嬉しいと声が高くなる場合があります。
筆者は、性的マイノリティを抱えていることは関係なく、好きな異性に対しては声が高く、他者にノロケ話をする場合は声が低くなる傾向があります。
全身を動かす(特に多動・衝動特性のある方)
これは好きな人ではなくても、誰に対しても同じです。好きではない仲の良い異性を見かけた際も、全身を使って嬉しさを表現します。
積極奇異型の方が、誰にでも同じ言動を取ることで「私だけじゃなくて、他の人のことも好きなのかな」と誤解してしまうかもしれません。
筆者も、現在の恋人のいる場面で、過去に好きだった異性を見て、恋人とばったり会ったときと全く同じリアクションをし、後悔したことがあります。
全身を使って喜ぶ相手に対しては「良好な関係で、相手のことを好印象に思っている」と考えてもいいです。
しかし、全身を使って嫌がる相手に対しては、関わることを非常に嫌がっていたり、好きな人に対し照れ隠しや緊張をしていたりすることもあります。
嬉しい悲鳴・歌う

(Geminiさん生成写真)
好きな人から連絡がきたり、好きな人が近づいてきたり、何か嬉しい言動をしてもらったりすると、誰でも表情や声に出して喜びますよね。
積極奇異型の人は、表情が豊かで、感情の表現が極端な面もあり、想像以上に大きな声を出して喜ぶことがあります。
歌うのは、筆者目線では、人間は古来から、歌で喜怒哀楽を表現する生き物だとされ、特に嬉しいとメロディにのせて歌って気持ちを表現します。
言葉や文字で示す

「ありがとう」「嬉しい」「大好き」といった言葉ではっきりと感謝や愛情を示します。好きな人に対しては、いろんな言葉をかけます。
筆者は、何とも思っていない相手や苦手な相手には、そこまで言葉で感情を表現しないか、嫌がってかんしゃくを起こすかの極端な表現をします。
好きな相手や気になっている相手、深く信頼している人に対しては、口で話したり、手紙で伝えたりします。
ASD積極奇異型の人が嫌がっているサイン
積極奇異型の方が嫌がっているときに取る言動。
大声を出す・泣く・かんしゃく・パニック
これはいわゆる感情爆発です。普段大人しい積極奇異型の方や他の特性の方は、自分の身に置かれていることに耐えられなくなると、大騒ぎします。
ときには、自分の意見をはっきりと言えないASD受動型の方でも、泣き叫んだり、怒鳴ったりして、不満を訴えることもあります。
一定の時間、大騒ぎしたり、涙を流したり、好きなことをしたりすると、発散され、冷静に振り返ることができます。

(Geminiさん生成写真)
筆者の場合、支援者と話したり、文章に書いて吐き出したり、好きな人の写真を見たりすると、安心材料になり、落ち着きます。
多弁・多動になる
積極奇異型は、お喋りが好きで、喋ったり、歌ったりと、声を出すことで安心感を得ることがあります。
多動症を伴うASDの場合は、体を揺らしたり、全身や指先を動かしたり、体に刺激を取り込んだりしないと落ち着かないことがあります。
不自然に笑う
緊張したり、恐怖を感じたりすると、平静を保ったり、安心感を得たりしようとすると、突然大声で笑ったり、無理に笑ったりします。
てんかんの無意識な笑い(発作)とは違う脳のメカニズムなのですが、自分を落ち着かせるために取る行動であることが考えられます。
筆者が怒られたときに笑うのは、声を出したり、感情を動かしたりすることで、脳に刺激を与えているのだと思います。
何も喋らなくなる・不動になる
これは完全に感情をあらわにすることを諦めているときや、本当に疲れているとき、感情が急に動いて脳が処理しきれないときに見せるサインです。
逆に、落ち着いていて、気分がいいときは、安心材料のために声を出す必要がないので、静になる前の出来事を見極めると区別できます。
自分ではっきりと言う・書く
積極奇異型は、自分の気持ちをはっきりと表すのに長けているので、言葉で示すことがあります。
ただし「嫌」と言えないタイプの方は、大声を出して爆発する(大声を出す・泣く・かんしゃく・パニック)まで、SOSを出せないこともあります。
筆者は、自分の気持ちを口に出すより、文章に書いて表すほうが、うまく伝えられるため、記事やメールでしか、不安や不満をはっきりと表せません。
積極奇異型の人が誤解することとは?

(Geminiさん生成イラスト)
遠回しや冗談、皮肉として言ったことを、自分の中で拡大解釈したり、本気にしたりすることが多いです。
そのため、早とちりや糠喜び、勘違いをして、激怒したり、パニックになったり、喜んだりしてまうことがあります。
他の積極奇異型や純粋な方、精神障がい者など、筆者と似た特性や性格を持つ相手を見てきた限り、ちょっとしたことで勘違いをします。
目が合っただけ、少し優しくしてもらっただけ、お菓子を配っただけ、反応してくれただけで「僕のこと好きなのかな?」と思ってしまいます。
「恋はちょっとしたことがきっかけで始まる」とよく言われていますが、特に積極奇異型の人は、もっと些細なきっかけで人を好きになりやすいです。
人懐っこく、誰にでも話しかけ、相手に対し、少しでも違った反応をもらえて、好印象を抱いてしまうと、その人のことが大好きになってしまいます。
筆者は、今の就労施設にいる積極奇異型と思しき男性とは、自身の経験から理解し、一定の距離感を保つようにしています。
積極奇異型の男性に話しかけると「反応してもらえた! 僕のこと好きなのかも」と思われそうと、恐れながら接しています。
施設職員の話によると、実際のところ、誰にでも話しかける積極的な人のようです。でも、筆者にばかり「あ、通るよ」と声をかけている気がします。
職員のアドバイスから筆者が読み取ったことは、積極奇異型の人に誤解されたくないときは、塩対応をしたほうがいいということです。
筆者の今の恋人を好きになったきっかけを一応説明すると、全く勘違いしたり、気遣ってもらったりしたわけではないです。
相手はクールでシャイでそっけなく、少し話しかけただけで冷たくされたのに、好感があり、隣にいてドキドキせず、安心感がありました。
「運命の恋はドキドキより安心感」ということをインターネットで見て知っていたので、それで意識してしまいました。
仲を深めていくうちに、過去の恋とは全く違い、自分の中で恋愛革命が起きたと自覚し、とっても素敵で、特別な恋をしていると実感しています。
最後に
ここまで編集してきて、積極奇異型の人を扱うのに、ここまでのマニュアルが必要なのかと、正直接するのにとても面倒と自分で感じてしまいました。
自分自身もわかっています。積極奇異型の人の気持ちを理解することは、本人以外の人にとっては、非常に困難なのです。
でも、付き合うメリットはあります。何事にも積極的で熱心で、ひとつのことに一途に誠実に取り組むことができます。
好きな人に対しても、ストレートな愛情表現をし、一途で誠実であろうとし、好きな間は、困惑してしまうほど、好きな相手をずっと大切にします。
筆者自身、他の積極奇異型の方は奇妙に思ってしまうので、積極者同士だとうまくいかないとは思います。
合う人には合います。シャイでクールな方や、受け身タイプの方、尽くされるのが好きな方、草食系の方、恋愛経験の少ない方は合うと思います。
筆者の恋人は、若さ故に、ここまでストレートな愛情表現で尽くされたことが人生で初めての経験だったためか、筆者にベタ惚れです。
一緒にいるときは、執拗に話しかけ、しつこいほど会いに行き、手紙を渡し、褒め倒した結果、彼が「圧倒的な肯定感」を抱いたのだと思います。
次回以降のエッセイは、ターゲットが今回の記事と逆転し「積極奇異型当事者向けの恋愛方法」です。
今度は、積極奇異型当事者の恋愛を応援する記事で、出会い編、アプローチ編、交際編の3記事です。
