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たいていの朝は、靴下を探している

たいていの朝は、靴下を探している

出かける5分前、靴下の片方だけが見つからない。

洗濯機の横を見る。ない。子どものおもちゃが積み上がった床を掘り返す。ない。昨夜なんとなく脱いだソファの下、クッションの隙間、そのまた奥。

……あった。なぜそこにいるのか、靴下本人に聞いてみたい。

若い頃は、もう少しちゃんとしていた気がする。洗濯したらすぐ畳んで、翌朝は余裕をもって家を出て。いつからこうなったんだろう、と一瞬考える。でもすぐやめる。そんなことを考えている時間はない。靴下を探す時間すら、もうないのだから。

それでも、なんとかなってきた。靴下が行方不明でも、鍵が見つからなくても、朝ごはんがトーストだけになっても。たいていの日は、なんとか乗り越えて夜になる。完璧じゃなくても、その日は終わる。そしてまた、朝が来る。それでいい、とだんだん思えるようになってきた。

靴下の片方は見つかった。今日も出発できる。

とりあえず、今日も始まります。たぶん、こんな朝の積み重ねで人生はできている。

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