50代の友人が、急に“無理しない”を覚えた
50代の友人が、急に肩の力が抜けた。
この前まで遅くまで飲んでいたのに、最近は「明日早いから」と一次会でスッと帰る。無理に盛り上げようとせず、断るときもどこか優しい。あの人、丸くなったなぁと思う。
数年前までは「まだまだ若いもんには負けない」が口ぐせだった。仕事も遊びも全力。体調を崩しても翌週には復活してきて、「気合だよ、気合」と笑っていた。その頃の自分たちは、少し無理を誇っていたのかもしれない。
このあいだ久しぶりに二人で飲んだとき、「最近どう?」と何気なく聞いた。
彼はビールをひと口飲んで、「無理しないほうが、長く続けられるよ」と言った。
それは、弱音ではなく、ひとつの結論だった。責任も重ねてきた上で、自分の限界もきちんと見えている人の言葉。
帰り道、駅のホームに吹く夜風が気持ちよかった。若い頃は“頑張る”しか選択肢がなかったけれど、今は“続ける”ことを大事にしたいと思う。続けるには、心にも体にも、ちゃんと余白がいる。
無理しなくても、ちゃんと回る日々。そんな生き方を知っている人の顔は、なぜか明るい。
自分も、少しずつそうなりたい。
