若松宗雄:松田聖子という金字塔を創り上げたプロデューサー
前々から読もうと思っていた本をやっと読んだ:
「松田聖子の誕生」著:若松宗雄 発行:新潮新書 発行日:2022/7/19
松田聖子ファンの方であれば、恐らく誰もが知っているであろう若松宗雄氏。(以下、敬称略)
CBS・ソニーの社員として、1本のカセットテープに収められた彼女の歌声から、その魅力、才能、そして将来性を見出し、数々の苦労の末にデビューさせ、数多のヒット曲とアルバムを生み出した立役者である。
松田聖子とほぼ同年代の自分も、彼女のデビュー当時、その歌声とアイドル性を、テレビを、あるいは銀幕を通じて知り、ファンになった。その当時は、同じような容姿の女の子を見つけると「まるで聖子ちゃんのようだよな」と友人らと揶揄したりしていたものだ。むろん聖子ちゃんカット。
そんな自分であるが、恥ずかしながら、こちら若松宗雄の存在は全く知らなかった。このYoutubeにより、俄然と興味が湧くまでは…
読了後の感想
この本の内容は、Youtube若松宗雄チャンネルの中で、彼が語った松田聖子関連の一連の投稿内容と、基本的な骨子は同じとも言える。
しかし、この本でしか知り得ない情報があり、その時々の状況を、活字でじっくりと理解が出来るのは、紙媒体でしか得難い利点であり醍醐味でもある。読んで本当に良かったと思う。
(それとは逆に、Youtubeの話でしか知り得ない情報も多々ある。松田聖子に興味のある方には、是非とも若松宗雄チャンネルを視聴されることをお薦めする)
この本の醍醐味とは別に、細かいところで個人的に興味が湧いた内容としては、例えば、歌手になること、芸能界に入ることに、最初は頑なに反対していた厳格な父親が、一方では娘の法子にはめろめろのパパさんであったこと、あるいは、法子はきびしく躾られて育った、とても賢い娘さんであったこと、など。
松田聖子ファンの多くは、彼女がザ・ベストテンに出演した際に号泣した数々のエピソードをご存知あろう。ひとつには、このお父様が電話口で彼女の活躍に対し「よかったね」と褒めて上げたところ、彼女が号泣をし始めて、お父様が慌てて「法子ちゃん、泣かなくて良いんだよ」と言ってあげたシーンである。
またこの本には、若松が松田聖子と出会う事になるCBS・ソニーに至るまでの流れも紹介されている。
松田聖子の誕生には、若松の存在が欠かせぬものであったことは疑うべくもないが、彼がそれまでに経験してきた様々な体験や、それらで培われた考え方、感じ方があったこと。そしてソニーグループであるCBS・ソニーという環境もまた、なくてはならぬ要因だったのだろう。
この本には、松田聖子の名曲の数々が如何にして生みだされたかが、錚々たる顔ぶれの関係者とのやり取りと共に、赤裸々に事細かく述べられている。
松田聖子とその楽曲を愛するファンにとって、この本は間違いなく琴線に触れるものだ。
最後にひとつお願いを
自分は上で紹介した若松宗雄チャンネルを今でもYoutubeに登録している。しばらくの間、なかなか新しい投稿が無かったが、ここ半年程度前からか、時々投稿がされるようになった。とても嬉しい。
しかし、一つ残念で、且つ実用に困ることがあり、もし若松宗雄氏のお近くの方が偶然にもこの記事を見かけたら、ぜひ氏に、あるいは氏のYoutubeコンテンツを編集したり、投稿している方にお伝えしてほしい。
それは、
「Youtubeコンテンツの音声レベルを通常並みに大きくしてください」
ということ。
誠に僭越ながら、氏のコンテンツの音声レベルが低すぎて、再生ボリュームを目一杯に上げないと聞きづらいのだ。そうすると、次のコンテンツ、Youtubeでは殆どが広告になる訳だが、とてつもなく大きな音で再生されてしまう。
氏のお話は大変ためになるものであるので、是非とも、この点を改善頂ければ幸いである。
以上、
番外編:石坂まさを「きずな」
「きずな」は、不世出の歌手として、また宇多田ヒカルの母親としても有名な藤圭子を世に送り出した、作詞・作曲家の石坂まさをの本だ。1993年に初版が、2013年に改版が発行されている。
残念ながら、石坂まさをは2013年に71歳で病死しており、また、藤圭子も同年の2013年に不慮の事故により62歳で亡くなっている。
この本には、石坂と彼の”育ての母親”との「きずな」、彼と藤圭子との「きずな」、そして内容的には少ないが、藤圭子とその娘・宇多田ヒカルとの「きずな」が描かれている。
藤圭子のファンであり、宇多田ヒカルのファンでもある自分だが、少し前にようやくこの本の存在を知り読むことが出来た。
「松田聖子の誕生」と比較すると、この本の内容は、もっとウェットな人生の機微が色濃く描かれている。作詞家・石坂まさをの面目躍如と言った感が強い、同じく名著だ。
#若松宗雄 #松田聖子 #松田聖子の誕生 #CBSソニー #聖子ちゃんカット #若松宗雄チャンネル #石坂まさを #藤圭子 #宇多田ヒカル #きずな
