エピソード19 : 初めての中国(その1)
人生の道標(みちしるべ)〜人に導かれて〜
初めての中国訪問は、1996年11月でした。
日本在住の福建省華僑総会の会員が集まる懇親会が、毎年日本国内で開かれていました。
それが、その年初めて中国本土で、それも本籍地のある福建省で開催されることになり、里帰りも兼ねて両親と3人で行くことにしました。
里帰りと言っても現地に親戚はほとんどおらず、迎えてくれる人もいなかったのですが、自分のルーツを訪れることができるまたとない機会に、期待で胸を膨らませていました。
上海経由で国内線に乗り継ぎ、福州空港に着いたときはもう深夜で、真っ暗だったのと、雨が降っていたので周りは何も見えませんでした。
空港から古びたバスに乗り換え、目的地の福清市まで向かったのですが、道中に街灯は全くなく、バスの窓からも景色はほとんど見えませんでした。
時折、道路沿いに低い建物が暗闇の中にぼんやりと見えるだけで、これからどんなところへ連れて行かれるのだろうかと、ちょっぴり不安になってしまいました。
ホテルは予想に反して綺麗なところで、ようやく胸を撫で下ろすことができました。
部屋はツインルームだったので、両親は同じ部屋に泊まり、私はKさんという日本人の方と同室になりました。
Kさんは、埼玉在住のフリージャーナリストで、世界各地をを旅しておられる、とてもユニークな方でした。
当時、中国福建省残留邦人の支援活動にも携わっておられて、毎晩ホテルの部屋でいろいろな話を聞かせてくださいました。
(つづく)
