【高校化学解説】高分子化合物
今回から高校化学で学ぶ、高分子化合物について解説します。
高分子化合物とは
多数の原子が共有結合でつながっている物質を高分子化合物と呼びます。高分子化合物の明確な基準があるわけではないですが、分子量が10000以上のものを高分子化合物と呼びます。
高分子化合物は、多数の小さい分子が結合して大きな分子になっている構造をしています。その元となる小さい分子を単量体(モノマー)といい、生成してできた大きな分子を重合体(ポリマー)といいます。また、このような反応を重合といいます。
高分子化合物の特徴
高分子化合物は、低分子化合物(水やアルコール類)と比べて、いくつかの独特な性質を持ちます。
分子量が非常に大きい
高分子化合物は、10,000〜数百万に及ぶ分子量を持っています。同じ物質でも鎖の長さが異なるため分子量は「分布」を持ちます。この分布を分子量分布と呼びます。
融点・沸点が不明瞭
高分子化合物は、分子量分布を持つため、低分子のような明確な融点をもたず、一定温度範囲になると軟化します。
溶解しにくい
多くの高分子化合物は水や有機溶媒に溶けにくい性質を持ちます。また、溶けても粘度の高いコロイド溶液になりやすいです。
コロイド粒子になる
高分子化合物は、溶液中では1〜100 nmのコロイド粒子として分散し、チンダル現象や透析などが見られます。
蒸発・昇華しない
高分子化合物は、分子が大きすぎて気体になれません。そのため、気体の高分子は存在しません。
高分子化合物の分類と用途
高分子化合物の中で、動植物の生体内でつくられるものを天然高分子化合物、人工的につくられるものを合成高分子化合物、それら以外のものを無機高分子化合物と分類することができます。
高分子化合物は「合成繊維」「合成樹脂(プラスチック)」「合成ゴム」等の分野で私たちの生活を支えています。
衣類・繊維
ナイロン → ストッキング・水着
ポリエステル → ワイシャツ・ユニフォーム
アクリル → セーター・毛布
ポリウレタン → 水着・スポーツウェアの伸縮部
合成樹脂
PET → ペットボトル
PP → 電子レンジ対応容器
PS → 発泡スチロールトレイ
PE → ラップ・袋
合成ゴム
SBRゴム → 自動車タイヤ
CFRP(炭素繊維+エポキシ)→ 航空機・自転車
PC → ヘルメット・防弾ガラス
シリコーンゴム → パッキン・ガスケット
まとめ
多数の原子が共有結合でつながっている物質を高分子化合物と呼ぶ。
高分子化合物は低分子化合物と比べて、独特な性質を持つ。
高分子化合物は、動植物の生体内でつくられるものを天然高分子化合物、人工的につくられるものを合成高分子化合物、それら以外のものを無機高分子化合物と分類できる。
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