『ラーメン食べたい』 〜アマノ文筆クラブ〜
甘野さんの企画に、参加させていただきます。
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これは、淡い思い出。
珍しく、両親がいなかった日曜日の昼。
「ラーメン食べたい」
3つ年下の妹にそう言われた。
当時、私は小学6年生。
料理なんて、お手伝いくらいしかしたことなかった。
ラーメンと言われても、実家は母の一存で、即席麺もカップラーメンというものもなく。
冷蔵庫を開けると……かろうじて、冷やし中華の麺がひとつ。
……でも、妹の願いを叶えるのがお姉ちゃんだ。
「いいよ!」
やれる雰囲気たっぷりに、そう返事をした。
袋に書いてあった通り……麺を茹でて、水でしめた。
器にその麺を入れ、冷蔵庫にあったワカメとネギと……なるとの代わりに、かまぼこを飾ってみた。
「わぁ……これ、ラーメン?早く食べたい!」
妹もニコニコ顔だ。
誇らしげに、丁寧にだしをとった、液体を注ぐ。
「よし!できたよ!食べて食べて!」
妹は喜んで食べ始め……なんとも言えない表情になった。
「え?おいしくなかった?」
聞くと、妹は首を振った。
「なんか……うどんの味がする」
ーーえ?
食べてみたら……確かにうどんだ。
心を込めて作ったスープは……昆布と鰹節からとった一番だし。
「これは……こういうラーメン。和風だしのラーメンなの!」
必死で誤魔化したけれど……。
よく見たら、見た目もうどんと大差なかった。
