「優先道路」は「優先」されるだけで「無敵」じゃない。勘違いが招く事故の落とし穴


交差点を走るとき、自分の道にセンターラインがあったり「優先」の意識があったりすると、ついアクセルを緩めずに通過してしまいがちですよね。
しかし、交通ルールにおける「優先」は、決して「何をしてもいい権利」ではありません。今回は、分かっているようで怖い「優先道路の真実」についてお話しします。

1. そもそも「優先道路」ってどっちのこと?

基本をおさらいしましょう。どちらが優先か判断するポイントは主に3つです。
• 標識がある: 青地に白の矢印の「優先道路」標識がある道。
• センターラインが貫通している: 交差点の中でも中央線や車両通行帯の境界線が途切れずに引かれている道。
• 明らかに道幅が広い: 標識などがなくても、交差する道路より明らかに道幅が広い場合は、広い方が優先されます。

優先ではない側の車には、「徐行」や「一時停止」をして、優先道路を通る車の進行を妨げない義務があります。

2. 最大の誤解:「優先側だから自分に決定権がある」

ここが今回一番伝えたいポイントです。
よく「私は優先道路を走っていたんだから、飛び出してきたあっちが100%悪い」という声を聞きますが、実はそうとは限りません。

「優先」は「安全確認を免除する通行許可証」ではないです。

道路交通法では、優先道路を走る側にも「交差道路から進入してくる車両等に注意し、安全な速度と方法で進行しなければならない」という義務(第36条第4項)が課せられています。
もし事故が起きた場合、過失割合が「0:100」になることは稀です。優先側であっても「10%〜20%」程度の過失を問われるケースが多々あります。つまり、優先側であっても事故を防ぐ責任を放棄することはできないのです。

3. 「かもしれない」を捨てないためのヒント

優先道路を走っているときに、心の隅に置いておきたい「その他」の注意点です。
• 「相手は止まるだろう」という過信: 相手が一時停止を無視するかもしれません。スマホに気を取られているかもしれません。優先側こそ「止まらないかもしれない」という視点が必要です。

まとめ:優先は「ゆとり」のためにある

優先ルールがあるのは、道路上の混乱を防ぎ、スムーズな流れを作るためです。決して、どちらが「偉い」かを決めるためのものではありません。
優先道路を走っているときこそ、「譲ってもらっている」という謙虚な気持ちで、周囲に配慮する。 その「心のゆとり」がとても大切です。

「私は優先だから」というアクセルの一踏みを、「念のため」のブレーキの構えに変える。その一瞬の判断が、あなたを事故から遠ざけますよ。

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