📚79【月収】月いくらあったら幸せ? 1230
※ヘッダー画像は表紙部分です
タイトルの「月いくらあったら幸せ?」は帯の言葉です
月収
原田ひ香(1970年神奈川県生まれ、2005年『リトルプリンセス二号』でNHK創作ラジオドラマ大賞、『はじまらないティータイム』ですばる大賞)
中央公論社 248頁
2025.2.25初版
年齢も立場も異なる6人の女性の、お金、収入、仕事、生活の、何年かの間のお話。
緩やかに繋がる連作短編。
熟年離婚、おひとり様、起業家、介護、不動産投資、資産運用、復縁、パパ活、不倫、シェアハウス、児童養護施設、婚活アプリ、ボランティア、生前整理……
今どきの話題が満載。

この本を知ったのは、後2ヶ月で雇用保険受給が終わってしまうことに戦々恐々としていたとき。
新聞広告に書いてあった「幸せになるためのお金との付き合い方、考えてみませんか?」に惹かれた。
「月いくらあったら幸せ?」どころか、1円も入ってこないのにどうする、私?
実用書じゃないよ?
小説だよ?
結局、読んだのはパートを始めてから。
但し、7月分給与は8/25支給だから未だ無収入。
残念ながら登場人物の誰とも状況は被ってないけど、お金に対する考え方や収入を得るためのアプローチの多彩さが興味深かった。
原田ひ香さんの本だから、面白くないワケがないのは解り切ってたけど。
明海は、月十万ずつ使ってもなくならない、お金の永久機関を作るために、14年間さまざまなものを犠牲にしてきた。
いざ達成してみると……
月十万ずつ下ろしてもいいと知りつつ、まだ一度も使ったことはない。さすがに多額のお金を資産運用に回すことはなくなったが、贅沢することもなく、今も小さなアパートに住んでいる。
時々、自分の人生はなんだったんだろう、と思うことがある。
明海はまだ四十代前半だけど、六十はすぐ来る、ということはわかっていた。
以前は別に一生結婚しなくてもかまわない、子供もいらないと思っていたけど、ふと、自分が死んだあとのことを考えるようになった。この三千万以上にふくれ上がった投資信託は誰のものになるのだろう。
別に、何が欲しいわけではないが、もしも、このお金を誰かに残すことができるなら、もっと自分にもやる気が出るのに、と夜中に考える。
瑠璃華は、パパ活で毎月百万稼ぐことを目標にしている。
二十万で契約しているパパが二人。
月に数回会うパパが五、六人。
おじさんの一人は月に三十万にしようかと言ってくれるが、三十万になると女の子を自分のもの扱いし始めるからダメなのだ。
三十万ならぎりぎり東京で一人暮らしができる額です。というか、できるだろうとあの人たちは思っています。だけど、二十万じゃ、一人暮らしはできないと言い張れる。二十万だけで、恵比寿で部屋は借りられないから、他の人とも会うのよ、と言えば納得してくれる。
月収三十万円と月収二十万円との差は十万円で、一•五倍の月収だとほとんどの人は言う。
でも違う。
家賃や通信費、水道光熱費といった、あらかじめ決まった固定費に食費を加えた支出を東京都の単身世帯の平均値である十五万とすると、月収二十万引く十五万で自由に使えるのは五万。しかし、三十万なら、十五万となる。
その差は三倍だ。
月収三十万には二十万の三倍の価値がある。
菊子には、家賃収入、亡夫から受け継いだ有価証券、自分の資産などの収入があり、使っても減らない。
何もすることがない。
自分のためだけに生きるには、一生は長すぎるってわかった。
※菊子は若い人の起業の手助けを始めた
静枝は、児童養護施設→シェアハウス→訪問介護員を経て、生前整理で起業しようとしているところ。
ここに、それまでの登場人物が様々な形で集結。
自分が考えて始めた事業で、お金が動き、他の人も潤うのだ。
自分も豊かになりたいし、人のことも豊かにしたい。それが起業ということならもっともっとやってみたい。
「収入がなくなる」「ひとりになる」と思うと、「人様を豊かに」なんて考えもしなかった。
自分の心配ばーっかり‼︎
家族•子どもがいるときは、「家族のために」「子どものために」としか思えなかったのに、勝手だな。
読んだところで、私の収入が増えるワケじゃないし、生活の足しにもならない。
でもね、何だか「お金の心配ばっかりしててもしょうがない」「心豊かに生きなくちゃ」って思えたよ。
2025.8.18
いいなと思ったら応援しよう!
サポートしていただき有難うございます💝