👩🍼あなたの為を思って【玄米菜食】 1398
前話を投稿したのは昨年10月25日。
高校卒業後の進路選択のことを途中まで。
とっとと続きを書けよ。
いつ書くねん、私?
少し前に食について書いた後、「そういえば玄米菜食が辛かったなあ」と思い出した。
小学生時代のこと。
母は運動でも健康法でも食事法でも何でも、とにかく熱しやすく冷め(醒め)やすい。
誰かから感化されて火が点くと途端に燃え上がり、誰彼構わず勧めずにはいられない。
子ども(弟•妹•私)には強制。
そのくせ冷め(醒め)てしまうと、「もうやり尽くした」「卒業した」とケロリ。
アルツハイマー型認知症で秒で物忘れをする今でも冷め(醒め)ないのは、会場(母が熱心に信仰する新興宗教の集会施設の通称)くらい。
玄米菜食のキッカケが誰(何)かは知らない。
あるとき突然、買い物の内容と食卓に並ぶものが変わった。
説明も何もない。
母が買って作って出したものは、問答無用で食べるしかない。
口ごたえなどしようものなら、外に放り出されて施錠されてしまう(私だけ)。
幼馴染みのお母様に、何度助けていただいたことか(私だけ)。
母は、玄米菜食とは呼ばず自然食と呼んでいた。
そういう流派だったの?
同時に断食も始めた。
今ならヴィーガンとかマクロビオティックとかファスティングとか、オサレで意識が高い感じがするんだけど。
あっという間に調理器具も食材も調味料も変わり、動物性のものは一切食卓に載らなくなった。
当時の圧力鍋には今のような安全装置は付いておらず、玄米を炊いてる最中にオモリが吹っ飛び、部屋中に沸騰した重湯を噴射。
父は大火傷を負うところだったらしい(私は外出中)。
菜種油は、今のよりうんと黄色くてどろりと粘度が高く、独特の臭い。
この油で揚げた天ぷらを食べるとムカムカして吐き気がした。
大豆で作られた代替肉は、味も歯応えも臭いも到底肉とは思えなかった。
コンフリーなる見たことも聞いたこともない葉っぱが頻回に食卓にのぼった。
大きくて分厚く青臭くてウンザリ。

Wikipediaより
母が炊く玄米は水分が多すぎるのかべちゃべちゃで、圧力鍋を使っているのに芯が残っていた。
白ご飯より玄米ご飯や雑穀ご飯の方が好きなくらいなのに、母が炊く玄米ご飯はどうしても不味かった。
運動会や遠足のお弁当には絶望感でいっぱい。
玉子焼きもウインナーもお肉も唐揚げも入ってない茶色いお弁当。
薄っすい味付けのお野菜。
茶色いおにぎりはべちゃべちゃすぎて、手で持てないし、箸でも持ち上げられない。
そのくせに粒は硬い。
おやつの記憶がない。
母や弟•妹は、羊羹やお善哉などを食べていたのかな?
大人になるまで餡子が食べられなかった私は何を食べていたのかな?
我慢して餡子を飲み込んでいたのかな?
「カレーに入ってる(豚肉の)脂身が嫌」
「今日の献立ては嫌い」と言うクラスメイトがいたけど、私は給食が楽しみ。
限られた食材でワンパターンな料理がリピートされる自宅の食事と違って、毎日違う献立て。
脂身が多かろうと、家では食べられないお肉。
土曜日も日曜日も、毎日給食を食べたい。
断食には弟だけが母に付き合った。
元々可愛がられていた弟の株は更に上がり、母の依怙贔屓は益々エスカレート。
「それに比べて○○ちゃんは……」と私の株は下がる一方。
妹は、「未だ小さいから……」「末っ子だから……」と何かにつけてノーカウント。
生まれた順番や歳の差は、努力で変えることはできないのに理不尽。
母の自然食熱は一瞬にして冷め(醒め)た。
真向法だったかYOGAだったかナントカ体操教室だったか(もちろん私たちは自宅で強制されてた)、母が通っていた教室の生徒さんから会場を紹介され、見学に行ってドはまり。
自然食って何のこと?断食って誰がやるの?くらいの勢いで手放した。
鰯の頭も信心からじゃないけど、母は思い込んだら一直線だし、手放すと決めたら未練は皆無。
逆に私が、何故?どうして?どんな意味があるの?と考えるのは恐らく(頑固で理屈っぽかった)亡父譲り。
母は私の疑問に答えることなく、
「はいと言いなさい」
「口ごたえしなさんな」
「素直になりなさい」
「子どもらしくない」と苛つき、私はどんどん鬱屈していった。
振り回される方は堪ったものじゃない。
会場の教祖(故人)が「肉が良い」と言えば、食卓には肉が載る。
後年教祖が高齢になり教えが、「肉より魚の方が良い」に変わると、魚の登場回数が増える。
理屈っぽい私は、「(教えではなく)教祖が歳をとって、食の好みが変わっただけじゃない?」と(素直に)思ったけど、母からは「素直に聞きなさい」と咎められ、更に私の株は下がっていった。
あの自然食にどんなメリットがあったんだろう?
少なくとも私は、益々少食になってしまったし(今は食べることばーっかり考えてる)、花粉症を発症したし、一生治ることはないんじゃないか?と悲観するようなスキントラブルに見舞われた。
メリットと言えるかどうかは疑問だけど、母の玄米ご飯を食べざるを得なかったお陰で、よく噛むようになった。
「口に入れたら、お箸を置いて30回は噛みなさい」と言われたものだけど、30回どころじゃない。
努力せずとも、固体がペースト状になるまで噛む。
胡麻粒や芥子粒を噛むのも好きだし、大人になってから食べられるようになった餡子は断然粒餡派で、小豆の皮を噛むのも好き。
よく噛むから、早食いはしないしできない。
思い返せば自然食(玄米菜食)は、先日投稿した身土不二や一物全体や陰陽調和の考え方に沿っていた。
これもメリットかもしれない。
母は直感の?感覚的な?人だからそこまで考えていなかっただろうし、当時小学生だった私にも解らなかったけど。
私が実家を離れた後も母は、「骨粗鬆症の予防•改善のために生キャベツと常温水を常食」「イオンだか水素だかを発生させる機器を購入」など、いろんな食事法や健康法や飛びついたり離れたりしていた(らしい)。
「ちょっとくらい眉に唾付けとけよ‼︎」と思うけど、壺や数珠を買わされるよりはマシか。
そんな母も今ではグループホームで楽しく幸せな毎日を過ごしていて、顔見知りの職員さんが目の前で調理してくれるお料理を、できたてのタイミングで食べている。
絶妙な認知症の加減と信頼する専門家に介護を任せることができたお陰で、私は母を嫌いになり切れない。
2026.2.1.日
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