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📚76【エレガントな毒の吐き方】で真意って伝わる? 1216


※ヘッダー画像は表紙部分です

エレガントな毒の吐き方

脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術

相手をいらだたせずに、自分も"もやもや"を飲み込まない
大人の上手な伝え方

中野信子(東京都生まれ、脳科学者、医学博士、東日本国際大学教授、森美術館理事)
日経BP   272頁
2023.5.8初版


「自分さえ我慢すれば…」と、本音を言えないあなたへ

相手にしみ渡る毒をそっと盛る

人間関係を壊さない!
同僚 上司 ママ友 姑 パートナー…
NOを言わずにNOを伝える方法

帯より


サブタイトル‼︎帯‼︎広告コピー‼︎カスタマーレビュー‼︎
見事に魅かれてしまったわ。

京都人が、相手に分からないように嫌みを言うのは、防衛手段なのだ。
嫌みだと分かる相手には自省を促し、分からない相手は嘲笑の対象にするという方法で、自分たちこそが評価の基準だという構造をつくっておく。(中略)

どこにも敵をつくらず、誰とも仲良くしすぎない、というのは生き延びていく上での基本だった。そうやって編み出されてれきたのが京都風の言い回しなのだ……。

P23〜24



著者が本書で言う「京都人」は、「生粋の京都の中の人(いわゆる"洛中"の人)」(P2)で、京都市中心部で生まれ育った人のこと。
洛中とは、だいたい京都市上京区•中京区•下京区辺り。
「一時期、京都に住んだことがある」「京都府○○市在住」とは異なる。

京都人の言い回しの中では「ぶぶ漬け(お茶漬け)、どうどす?」が有名(だと思う)。
「(ちょうど小腹も空いてきたことだし)では、お言葉に甘えてご馳走になろう」などと思うのは野暮。
京都人の本音は「長居しすぎやわ、早よ帰ってくれはったらいいのに」。
言われた方が不慣れだと、不満や嫌みだと気づか(け)ない。
でもよく考えてみれば、違和感がある。
「違和感を持たない」「違和感をスルーする」ような野暮な人は、京都人から嘲笑のネタにされてしまう。

京都人が嘲笑しようと溜飲を下げようと、相手に実害はない。
だって相手は気づいてないんだから。
著者は、京都人のこのような(不満•嫌みの)伝え方を「エレガントな毒吐き」「京都式コミュニケーション」と名付け、「大人の教養」と絶賛。
実際に京都人から訊いたシチュエーション別の言い回し事例や、京都式賢い伝え方のHow toをふんだんに紹介している。

もちろん、京都人にも個人差はある。
イケズ(意地悪)な人ばかりではないし、嘲笑して溜飲を下げる人ばかりではない。
本書の例を読んで、「こんな言い方をしたことがない」「聞いたことがない」京都人だって沢山いらっしゃると思う。
東京生まれ•育ちの科学者から、憧れられる「京都人」の宿命かな。

私自身が京都からそう遠くはないエリアに住んでいる所為か、かつて京都人の知人•友人がいた所為か、H(元夫)の母(元義母)が京都西陣の出身だった所為か、「京都人のコミュニケーションってそんなにエレガント?」と思ってしまう。
時と場合と人によるけれど、イケズや見下すような雰囲気が言葉の端々から滲み出てる、と感じることがあったけどなぁ。
個人の感想です。

「エレガントな毒吐き」を実践するときは、伝えようとする真意が「相手には通じないかもしれない」と思っておく方がいい。
毒を吐かれた相手は、エレガントゆえ意地悪されたとは気づかず、傷つくこともないでしょう。
毒だと伝わらなければ、自分が伝えたい真意にも気づかれない可能性が大きい。

シンプルに明確に伝えたとしても、ストレートに伝わらないことは多々あるし、捻じ曲げて受け止められてしまうこともある。
頑張って伝えたのに、却ってモヤモヤが募ることだってある。
それなのに、やわらかく、婉曲に、曖昧に、エレガントに伝えた毒から、果たして真意を汲み取ってもらえるのかなぁ?
それを嘲笑するだけで気が済むのなら、別にいいのだけれど。



とても興味深く面白く読みやすい読み物。
「京都人の言葉の使い方•交際術」「コミュニケーション方法のひとつ」を知るのにも丁度いい。
活用するかどうかは、状況に応じて決めればいいもんね。

私はどうかな?
相手に伝わらなくても構わないけど、自分の気が済むためだけに、ちょっとチクリと言ってみたいときに使ってるかも。
個人の感想です。

カバーデザインが変わったのね
私が読んだのはコチラでした









2025.8.4

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