【詩】ある午後の庭の片隅で〜シロクマ文芸部〜
花びらを覗き込めば
世界が透けて見えた
新芽にも枯れ枝にも
踏みしめた大地にも
見上げた空にも
すべて世界が作り出したもの
すべて世界を作り上げたもの
始まりは終わりで
終わりは始まりで
だからぐるぐる回って
本当は誰も入れない
見てるだけ
見てるだけ
ぼくの世界だけどぼくの世界じゃない
きみの世界だけどきみの世界じゃない
だけどやっぱりぼくらの世界
見てるだけだけどぼくらの世界
手を伸ばしても届かない
そんな世界は必要ないと
きみが泣くから教えてあげた
それでいいのさ
愚か者たちの迷える指先なんて
それこそ必要ないものなのだよ
世界は世界が選び取る
だから泣かないで
とびきりの秘密を教えてあげる
くだらなくても胡散臭くても
信じがたくて好きになれなくても
愛だけはある
愛だけが勝つ
だから泣かないで
ここで二人で見ていよう
何もよりも美しいものを
唯一無二の自慢の世界を
きみの涙が作った
愛であふれる世界を


黙々と庭仕事をしていると
なんだか不思議な気分になります。
世界から隔絶されているようで
何よりも世界に密着しているようで。
大きな大きな外側の世界は
毎日毎秒目まぐるしく動いている。
そして閉ざされた静かな庭も、
実は無数の動きの中にある。
そこには残酷さが山のように潜んでいて
けれど嘆きでは何も変えられない。
選び取り、繋ぎ結んで、
いかに生きるかを
いつだって迫られているような気がします。

小牧さんの企画に参加します。
「花びら」ですからね……
もう少しロマンチックなもの……
書きたいと思ってたんですけどね...…。
