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あん団子、80円の奇跡

ccb works.から車で3分。
その距離に、ささやかな幸せがある。

昔ながらの団子屋。
店先には炭の香りがゆらめき、並ぶ団子がつややかに光っている。

(ちなみに今回はあん団子の話です。
わりと本気であんこが好きなので、団子は少し輝いて見えます。笑)

近所の団子屋さん

あん団子、みたらし、よもぎ。
どれも一本80円。

小さな値札を見て、思わず笑ってしまう。
安くて、美味しくて、こんな時代にまだあるなんて。
それだけで、もう奇跡みたいだと思った。

焼きたてのあん団子を手に取る。
まだ温かくて、指先にやわらかさが伝わる。

おばちゃんが「PayPay使えるよ」と笑う。
受け取ると同時に「ピロン」と音が鳴る。

便利な時代だけど、こういうやり取りの温度は、やっぱりいい。

ccb works.に戻って、縁側に腰を下ろす。
あんをひと口。

甘さの中に、ほんの少しの塩気。
もちっとした食感と、素朴な香ばしさ。

都会で飲むラテや、SNSで“映える”スイーツよりも、
この一本のほうが、ずっと沁みる気がした。

ccb works.  3月上旬 縁側

風がふっと吹いて、暖簾がかすかに揺れる。
夕暮れの光がやわらかく差し込み、空が少しずつ色を変えていく。

スマホを取り出しかけて、カメラを開こうとして、やめた。

この一瞬は、誰かに見せるためじゃなくて、
自分の中に残しておきたかった。

あんこの甘さが、ゆっくりと舌に残る。
そのやさしさは、今日が少しうまくいかなかった日にも、そっと寄り添ってくれる。

都会では、何かを“得る”ことばかり考えていた。
けれどここに来てからは、“感じる”ことのほうが、ずっと豊かだと思えるようになった。

ccb works.で過ごす時間は、
特別なことをするためのものではなく、
こういう小さな出来事を、ちゃんと受け取るための時間なのかもしれない。

一本80円の団子で、心が満たされる夕方。
その小さな奇跡を、今日もまた味わっている。

もしこの場所に来たら、
帰り道に、ふらっと立ち寄ってみてください。

きっと、同じように少しだけ、やさしい時間が流れます。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。
いいねやフォローしてくださるとすごく嬉しいです。
齋藤浅葱

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