大空の散歩
体が溶けてしまいそうな暑さ。
少しでもこの暑さを和らげたいと、何気なく表の看板を見て入っていった無料のイラスト展。
涼を求めて入場しただけなのに『どうやって作成したのだろう?』と思うような作品の数々にいつしか惹き付けられていた。
宇宙まで繋がっている満天の星空に吸い込まれていきそうな風景画。
家と家の間の隙間から、黒ネコがこちらを見ている絵。
この絵はすでに落札と書かれており、展示販売を兼ねたイベントだと知った。
そして絨毯のようにフワフワの雲の上を、少女が両手でバランスを取りながら素足で歩いている絵。(ヘッダー画像)
ジブリアニメ『猫の恩返し』を彷彿とさせ解放感に浸ったが、よく見るとかなり恐い絵。
少女が渡っているのは吊り橋ではなく、不規則に並んでいるように見えるただの板。
手すりはなく『足を踏み外したら…』と想像しただけでジェットコースターより恐ろしい。
果てしなく見える先には何があるのだろう?
そして雲の下にはどんな世界が広がっているのだろう?
先が見えない未来を例えて描かれたのかも知れない。
想像力を掻き立てられ、大自然を舞台に神秘で満たされた絵の中をしばし散歩。
すっかり癒され、恐怖と冷房で涼を取り、会場を後にした。
