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賃貸経営に存在する矛盾 耐震性不足と解約不可問題

こんばんは。
日本の場合、法律には一般法と特別法が存在し、特別法は一般法を修正し、必要に応じて裁判所が判例を作り、法治するというのが日本の法治国家制度となっております。

不動産の世界では、この一般法と特別法と判例が矛盾している事例が複数存在していますが、中でも極めて理不尽な内容のものを本日は取り上げます。

簡潔にお示しすると、
耐震不足の建物を貸した際、例え借主に建物が倒壊しても文句は言いませんという念書や覚書を書かせても無効となり、大家は民法(工作物責任)に基づき、損害を賠償しなければならないのです。
それは困るということで、大家が解約しようとした場合、今度は特別法である借地借家法の保護により、借主は解約を拒否できるのです。判例において、この点は明確となっています。
解約が認められる場合でも、相当具体的なところまで耐震工事計画を立てないといけないし、立退料というヤクザに払うショバ代みたいなものを払ったり、大変苦労します。

いやいや、どんな理不尽だよ(; ・`д・´)!!

最初からこうなるとわかっているならまだしも、建築基準法がある日改正され、新耐震基準になった途端に、はい、あなたの建物耐震不足~と言われ、IS値0.6まで引き上げてね~、それやらないで倒壊したら賠償金払ってね~、と一方的に言われてるようなもんです。
耐震工事なんてそんな簡単なものではないし、住んでる人には一度出て行ってもらわないと工事ができな場合もあります。

近年では昭和56年の改正が一番大きくて、その後2000年基準などで少し加わり、今にいたるわけです。
熊本地震で新耐震が倒れた例もあり、今後は更に耐震基準が引き上げられる可能性があります。

これ全国の大家さんは、法務省に〇を放ってもいいくらいの話だと思いますよ。
本来、国や自治体が主導しなければならないはずの住宅供給を民間に押し付けて、貸すなら責任取れとか意味不明な理屈をぶつけてくるわけです。
借主より余裕あるんだから大家が泣け、ということでしょうが、これは看過できません。
もはや社会主義国の発想。

古い物件をリノベして賃貸に出すのが流行ってるみたいですが、ボロ屋大家さんはここ注意しておいたほうがよいです。
対策としては耐震工事ですが、区分所有だと自分だけではなくほかの権利者の理解が必要ですし、多額の金も必要です。
そして、もし、自分の所有する区画のバルコニーあたりにブレスやダンパーが入る場合は貸出賃料を下げなければならない場合があります。

この問題は法律の構造のズレと、法改正と裁判所の調整(判例)が複雑に混ざり合って生じている問題です。
ですから、借主目線と貸主目線ではずいぶん印象が異なるのですが、私はこの理不尽さからすると大家目線ですね。

①突然の建築基準法改正であんたの物件耐震不足ねと勝手に認定される
 →理不尽1号
②耐震工事するにも金が無くてできなかったら、倒壊して借主に損害賠償
 →理不尽2号
③耐震改修しようとしたら借主に出て行ってもらわないと工事できないこと
 が判明し、多額の立退料を支払うことに
 →理不尽3号
④とりあえず危ないから賃貸借契約の解約を申し入れたら拒否
 →理不尽4号
⑤旧耐震だから、保険料割高ね、あるいは加入拒否
 →理不尽5号

一方、借主には何の損害もありません。
むしろ、旧耐震だから賃料が割安というのはよく見ます。

賃貸経営者は本来、商法と民法を軸に経営をしていきたいのに、借地借家法と判例がそれを捻じ曲げてくるのです。
利益を得るための経営なのに、逆にコストをかけて民間人を保護しなければならないという矛盾。

以上により、私は大家さん目線です。
ちょっとこれは、理不尽すぎですよね(; ・`д・´)

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