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【#10】「仕事も育児も中途半端」と感じたときの心の整え方

育児をしながら働いていると、ふとした瞬間に「仕事も育児も、どちらも中途半端なのではないか」と感じることがあります。

仕事中は、子どもの体調や保育園・学校からの連絡が気になり、集中しきれない。会議の途中でお迎えの時間を意識し、周囲に申し訳なさを感じる。以前のように残業ができず、成果を出せていないように思える。

一方で、家に帰れば帰ったで、子どもと十分に向き合えていない気がする。忙しさからつい声を荒げてしまったり、スマートフォンを見ながら返事をしてしまったりして、「もっとちゃんと親をしなければ」と自分を責めてしまう。

このような気持ちは、育児ママ・パパにとって決して珍しいものではありません。むしろ、それだけ仕事にも育児にも真剣に向き合っているからこそ生まれる感情です。どうでもよいと思っているなら、悩むこともありません。悩んでいる時点で、あなたはすでに十分がんばっています。

ただし、「中途半端」という言葉には注意が必要です。完璧に仕事をする。完璧に育児をする。完璧に家事をする。すべてを高い水準でこなそうとすれば、心も体もすぐに限界を迎えてしまいます。子育て期の働き方は、独身時代や子どもが生まれる前と同じようにはいきません。それは能力が落ちたからではなく、人生の役割が増えたからです。

大切なのは、「全部を完璧にやる」ことではなく、「今の自分にとって大切なことを選び直す」ことです。

たとえば、今は長時間働くことよりも、限られた時間で成果を出す工夫が大切かもしれません。子どもと過ごす時間も、長さより濃さが大切な時期かもしれません。毎日ゆっくり遊べなくても、寝る前に目を見て話す。朝の数分だけでも抱きしめる。そうした小さな関わりは、決して中途半端ではありません。

仕事も同じです。以前のように何でも引き受けられなくても、優先順位を決めて取り組むことは立派な働き方です。時間に制約があるからこそ、段取り力、調整力、周囲を巻き込む力が磨かれていきます。育児中の経験は、仕事の力を失わせるものではなく、むしろ新しい力を育ててくれるものでもあります。

「中途半端」と感じたときは、まず自分に問いかけてみてください。

本当に中途半端なのでしょうか。
それとも、以前の自分と比べているだけでしょうか。
誰かの理想の親や理想の社員像に、自分を無理に合わせようとしていないでしょうか。

育児期には、働き方も暮らし方も変化します。その変化を「できなくなったこと」として見るのではなく、「今の自分に合った形に組み替えている途中」と捉えてみることが大切です。

もちろん、思うようにいかない日もあります。子どもにイライラしてしまう日も、仕事で迷惑をかけたと感じる日もあるでしょう。そんな日は、「今日はうまくいかなかった」と認めるだけで十分です。そこで自分を責め続ける必要はありません。明日、少しだけ整え直せばいいのです。

仕事も育児も、毎日満点でなくていい。むしろ、60点の日も、30点の日もありながら続けていくことに意味があります。大切なのは、完璧なママ・パパになることではなく、子どもと一緒に、自分自身も少しずつ育っていくことです。

「中途半端」と感じる日は、あなたが弱い日ではありません。大切なものを両手に抱えて、懸命にバランスを取っている日です。

仕事も育児も、自分らしい形で続けていけばいい。今できていることに、もう少し目を向けてみる。そこから、心は少しずつ整っていきます。


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