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【役職定年#19】孤立しないための社外の居場所づくり

役職定年前後になると仕事の内容や立場だけでなく、人との関わり方も大きく変わっていきます。これまで管理職として多くの会議に参加し、部下や関係部署から相談され、自然と人に囲まれていた人ほど、役職が外れた後にふと孤独を感じることがあります。

「以前ほど声をかけられなくなった」
「会議に呼ばれる機会が減った」
「職場で自分の居場所が小さくなった気がする」

こうした感覚は決して珍しいものではありません。役職定年は肩書きや責任範囲の変化だけでなく、人間関係の変化も伴うからです。

特に長く一つの会社で働いてきた人ほど、人間関係が会社中心になりやすいものです。職場の同僚、部下、上司、取引先。日々のつながりの多くが仕事を通じた関係だった場合、役職や働き方が変わることで、そのつながりも少しずつ変化していきます。

だからこそ、役職定年前後には「社外の居場所」を意識してつくることが大切です。

社外の居場所とは、会社の肩書きや評価から少し離れて、自分らしく関われる場所のことです。地域活動、ボランティア、趣味のコミュニティ、学びの場、同世代の対話会、オンラインの勉強会、キャリアに関するサードプレイスなど、形はさまざまです。

大切なのは立派な活動を始めることではありません。まずは、会社以外で安心して話せる人や場を少しずつ増やすことです。

社外の居場所にはいくつかの意味があります。一つ目は、孤立を防ぐことです。職場での役割が変わっても、別の場所で人とつながっていれば、自分の存在価値を一つの場所だけに依存しなくて済みます。

二つ目は、自分の新しい一面に気づけることです。会社では「管理職」「上司」「ベテラン」として見られていた人も、社外では一人の生活者、一人の学び手、一人の仲間として関われます。そこでは、肩書きではなく人柄や経験が自然に伝わります。

三つ目は、これからのキャリアの可能性が広がることです。地域活動で人の話を聞くうちに、相談支援に関心が出るかもしれません。趣味の場で企画力を活かせるかもしれません。学びの場で同世代の悩みに触れ、自分の経験が誰かの役に立つと気づくかもしれません。

ただし、社外の居場所はすぐにできるものではありません。最初から深い関係を求めすぎると疲れてしまいます。まずは参加してみる。挨拶をする。話を聞く。少し手伝う。その小さな積み重ねで十分です。

役職定年前後の孤独感は、「自分には価値がない」という意味ではありません。これまで会社中心だった人間関係を、人生後半に向けて組み替える時期に来ているというサインです。

会社の中に居場所を持つことも大切です。しかし、会社の外にも居場所を持つことで、人生後半のキャリアはずっと安定します。

役職定年後に必要なのは、会社から完全に離れることではありません。会社との関係を大切にしながらも、自分を支える場所を複数持つことです。社外の居場所づくりは、孤立を防ぐだけでなく、自分らしい働き方や生き方を見つけるための大切な準備なのです。

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