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和製ロック : “カルメン・マキ & ブルース・クリエイション” (1971)

和製ロックの黎明期を彩るミュージシャンとその作品を紹介しています。

日本を代表するブルース・ギタリスト竹田和夫率いるクリエイションの初期ユニットのブルース・クリエイションが、ロックに目覚めた元フォーク・シンガーのカルメン・マキをフューチャーした唯一のアルバム『カルメン・マキ&ブルース・クリエイション』(1971)です。

1968年に高校2年生で中退して役者を目指したマキが、寺山修二の主宰する劇団「天井桟敷」と出会い、入団を即決したそうです。マキが同年に初舞台を踏んだ際にCBSソニー関係者の目に留まり、何と歌手として契約することになります。寺山の作詞で、翌年の69年には「時には母のない子のように」でデビュー。この曲が空前の大ヒットとなり、年末には紅白に出場するほどの大成功をおさめます。

ヒット記念にレコード会社からのご褒美で、LPレコードとレコード・プレイヤーがプレゼンされました。そのLPの中に運命の出会い!ジャニス・ジョップリンのアルバム(多分69年リリースのジャニスの初ソロ『コズミック・ブルースを歌う』)がありました。アルバムに衝撃を受けたマキは、ロック・シンガーへの転向を決意し、近田春夫らとバンド(カルメン・マキ&タイムマシーン)を組むものの長続きせず、実力派バンドだったブルース・クリエイションに参加することになります。


一方のブルース・クリエイションは、1969年にブルース・カヴァーのアルバムをリリースしていましたが、商業的な成功は得られませんでした。そんな折に、人気のマキの大胆な方針展開で話題性十分の話を持ち掛けられた彼らには名前を売る大チャンス!。こうしてマキをフューチャーしたアルバム制作が始まります(お気持ちは推測です)。

参加メンバーは、竹田和夫(G, Org)、佐伯正志(Bs, Harmonica)、樋口晶之(Drs)のスリー・ピースにマキ(Vo)というユニットでした。

収録曲
A1 Understand
A2 And You
A3 Lord, I Can't Be Goin' No More
A4 Empty Heart
B1 Motherless Child
B2 I Can't Live For Today
B3 Mean Old Boogie
B4 St. James Infirmary

A1 正直、まだ成人式前のマキのヴォーカルは線も細く、竹田らの分厚いサウンドにはそぐわない感もありますが、卓越した歌唱力と表現力は素晴らしく聴き応えは十分です。竹田のギター・プレーも気合入ってます。


B1 曲のタイトル「Motherless Child」から「まさか」とは思いましたが、やはり全く別の曲でした(苦笑)。竹田の分厚いギター・リフ&ソロが炸裂しています。


B3 そのままクリームが演奏していても良い様なハードなブルース・ロック。この曲は竹田のオリジナルです。

正直、このアルバムは記事を書くまでちゃんと聞いたことがありませんでした(汗)。改めて聞き直すと殊の外良くて、棚卸しの甲斐があった1枚って感じです。


マキは翌72年には自身のバンドを組むべく「OZ」を結成します。初期のメンバーには後に「うるごめ」でコラボを復活する成瀬喜博(Bs)がいました。このマキOZの作品については、こちらの記事で紹介していますので、ぜひお立ち寄りください。


しかしマキの決断力と行動力、そしてそれを上回る運を引き寄せる強さは半端ないです。彼女は2024年にデビュー55周年の全国ツアーを実施して、現在も精力的に歌手活動を続けているようです。何とも凄まじい生命力かと。



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