見出し画像

戻り方が分からなくなっていた朝のこと【自分の感覚へ帰る旅①】

朝になっても眠れないまま、

ベッドの中で時間だけが
重くなっていきました。


眠れない。

疲れている。

でも、眠れない。

何をすれば戻れるのかも
分からない。


ただ、

今まで普通にできていたことが、

少しずつ遠くなっているような気がしていました。


起きているのか。

休んでいるのか。


その境目も、
少しずつ分からなくなっていました。


こんにちは ゆらです😊


休職して3週間ほど経った頃のことです。


心療内科で適応障害という診断がついて、

睡眠導入剤の種類が変わりました。


先生は、

「これで眠れると思いますよ」


と言ってくださいました。


その言葉を、

私は信じたかったのだと
思います。


これで眠れるようになる。

これで少しずつ戻っていける。


そう思っていました。


でも、

眠れませんでした。


頭は、明らかに鈍り始めていました。


考える力が落ちている。

言葉の輪郭がぼやけていく。


そんな感覚がありました。


それなのに、

眠れない。

疲れているはずなのに、

眠れない。


そんな矛盾の中で、

朝が来ていました。


その頃、

私は少し不思議な違和感を抱いていました。


胃潰瘍になったとか、

インフルエンザにかかったとか。


そういうものなら、

薬を飲む。

休む。

時間が経つ。


そうやって
戻っていくものだと思っていました。


でも、

これは少し違う気がする。


薬を飲んだから終わる。

休んだから元に戻る。


そんな単純なものではないのかもしれない。


これは、

一筋縄ではいかないのかもしれない。


まだ理由は分からないけれど、

そんな感覚だけが残っていました。


その頃の私は、

「戻り方」を探していました。


眠れるようになれば、

自分で自分を動かせる状態に戻れると

思っていたのだと思います。


普通に考えて、

普通に判断して、

普通に動ける自分。


今まで当たり前だった感覚。


そこへ戻りたかった。


そんな朝、


隣で寝ていた夫くんが言いました。


「少しマシになったみたいだけどね」


その瞬間、

何かが引っかかりました。


私はまだ、

マシになったなんて感じていなかったから。


「何でそんなこと分かるの?」


少し強い声が出ました。


夫くんは少し黙って、


「もう言わないよ」


と言って部屋を出ていきました。


そのあと、

ああ、やってしまったなと思いました。


八つ当たりだったと思います。


私がいたのは、

まだ眠れない夜の中でした。


いつ終わるのか分からない。

本当に良くなっているのかも分からない。


自分でも分からないものを、

「少しマシになった」

と言われた時、


置いていかれたような気持ちになったのかもしれません。


私はその頃、

自分の状態を

「意味づけの旅」

と呼んでいました。


なぜこうなったのか。

何が起きていたのか。

どうすれば戻れるのか。


頭の中で、
問いが続いていました。


一つ答えが浮かんでも、

また次の「なぜ?」が
生まれる。


考えているというより、

いくつもの考えが

勝手に流れ続けているような感じでした。


頭がぼんやりしていました。


いつものようにシャワーを浴びているはずなのに、

途中でふと分からなくなることもありました。


髪の毛を洗ったっけ。

コンディショナーしたっけ。

顔を洗ったっけ。


もしかしたら、

同じことを二回やっていたかもしれません。


それくらい、

意識の輪郭がぼやけていました。


でも、

そんな状態だったのに。


シャワーを浴びている時、


何度か不思議なことがありました。


夜の間、

頭の中で回っていて
途中で投げ出したことが、


ふっとほどける瞬間があったのです。


「あれって、こういうことなのかもしれない」


そんな感覚でした。


ちゃんとした答えではありませんでした。


説明もできませんでした。


でも、

頭で無理やり出した答えとは、

少し違うものでした。


その時、
ふと思いました。


滝行って、

もしかしたら意味があるのかもしれないな、と。


もちろん、

理由を説明できたわけではありません。


ただ、

水が当たることで、

何かが流れていくような。


そんな感覚がありました。


でも、
シャワーが終われば、

またぼんやりした思考に戻る。

眠れない夜も続く。

意味づけの旅も、

まだ終わらない。


あの頃の私は、

分からないことが怖かったのだと思います。


理解できれば、
対応する方向が見える。


行き先が分からなければ、立ち止まるしかない。


だから私は、

必死に頭の中で地図を作ろうとしていました。


私は「戻る場所」を探していたつもりでした。


でも、探していたのは、


以前と同じ自分に戻ることだけではなかったのかもしれません。


ずっと聞こえにくくなっていたものを、

もう一度拾っていく時間だったのかもしれません。


あの頃は、

そんなことは知りませんでした。


ただ、

戻り方が分からなくなっていた朝

というだけでした。


なぜ、シャワーだったのか。


なぜ、水だったのか。


なぜ、あの瞬間だけ
考えがほどけたのか。


それはまだ、

はっきりとは分かりません。


これから書いていくのは、

あの頃は意味が分からなかった小さな違和感を、

後になって一つずつ拾い直していく記録です。


もし似たような場所にいる方がいたら、

その途中で、

ご自身の中にある
小さな感覚と重なるものが、

どこか一つでも見つかれば嬉しいです。


感情を失ったと思っていた私が、

自分の感覚への信頼を
取り戻していく旅の記録です⛵


ゆら💐


いいなと思ったら応援しよう!