#毎週ショートショートnote 狐火バーベキュー
カンザス州の山の中で父親狐が子狐に講義をしていた。
「お前達に本場のバーベキューは何かを、伝授してやる。そもそもバーベキューとは何だ?」
子狐がはしゃぎながら
「広場で母さん狐や友達とワイワイやりながら肉を焼くんだ!」
父さん狐、口を尖らせ
「チッ、チッ、チッ」
子狐
「?、?、?」
「違います、お前達、日本のテレビを見過ぎなんだよ、本来BBQは長ーい時間かけて肉の塊を燻しながら焼くんだ」
父さん狐、空を仰ぎながら
「つまりだな、BBQは男の哀愁よ」
子狐
「あ、い、しゅ、う、?」
「分かるかなぁ~、わかんねぇだろうなぁ~」
父さん狐、膝をぽんと叩き
「よし、実戦だ、明日見せてやろう、夕方この場所に集まれ」
次の日子狐たちはお腹をすかして集まって来ました。
夕日に染まった黒い背中が、チロチロ燃える火を前にじっとうずくまっている。確かに『あ、い、しゅ、う』とやらはありそうだ。
子狐たちは不思議そうにその背中を見ていたが、
「違う!父さんじゃないよ、あれは
クマだよ!」
「じゃあ、父さんは?どこに…、」
チロチロ燃えていたのは狐火であった。中でこんがり焼けているのは…、
子狐の目に哀愁の涙がこぼれた。
ほんまか~~!
