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【ネコファイブ制作日記 #07】プロマネの試練。量産フェーズに潜む「自動化の罠」と、変身バンクの完成

▲ 光の輪から着地まで、ネコレッドの変身シーケンスがひとつながりに揃いました。

今週のひとこと

AI開発と育児に奮闘するるそーです。

今週は「新しい素材を作る」ことよりも、「作ったものを徹底的に疑う」時間が長い一週間でした。

変身シーンの動画が全パターン揃って喜んだのも束の間、レビューを始めた途端に「あれ、この動画、ファイル名と中身が違くない?」という致命的な事故が発覚。探偵ごっこのような検証作業に時間を溶かすことになりました。

量産フェーズにおける「見えない部分の整備」こそが、後々のクオリティに直結すると信じて、今週も泥臭く進めていきます。

今週やったこと①:3人分の「変身バンク」がついに完成!

ネコファイブには、特撮のお約束である、毎回使い回せる「変身シーン」が必要です。

これを1話ごとにゼロから作り直すのは非効率なので、汎用的に使える40秒の変身動画(8秒×5カット構成)を、ネコレッド・ネコブルー・ネコイエローの3人分作成しました。

黒背景に浮かび上がる光の魔法陣、普段の猫の姿から徐々に変身用スーツをまとい、最後にバシッと決めポーズを取る……。AIならではの「光の粒子の滑らかな動き」「スーツの硬質なテクスチャ」がしっかりと表現された、納得のクオリティに仕上がりました。3人分の合計15カット、すべて生成と確認が完了しています。

今週やったこと②:「番号は3番なのに中身は2番」事件の解決

本編50カットのレビューを進めていたところ、「この動画、前のカットと全く同じに見えるぞ?」という違和感に気づきました。詳細に調べてみると、ファイル名は「C003」なのに、中身の映像は「C002」と全く同じという、配達ミスのような事故が判明したのです。

▲ ラベルの番号と実際の中身がズレていた「配達ミス」のような事故。

💻 技術メモ:なぜダウンロードで「1個ズレ」が起きるのか

原因は、動画生成ツールからバッチ処理で自動ダウンロードする際の「ギャラリー(一覧画面)の更新ラグ」でした。

ツール側は「一番上のサムネイル=最新の生成物」という前提で動きますが、生成完了と画面更新のタイミングがわずかにズレると、「最新だと思って取得したら、実は1つ前の動画だった」という現象が発生します。

1箇所でこのズレが起きると、その後の番号も連鎖的にすべてズレていきます。1〜2本なら気づけますが、50本を自動処理すると誰にも気づかれないままエラーが進行してしまうのです。

結局、動画を1コマずつ切り出して目視で正解と見比べるという、非常に地道な作業で全カット分を復旧させました。

「自動化(RPA)を進めるほど、末端の目視確認(クオリティゲート)を削ってはいけない」。効率化と検証は常にセットであるという、プロマネとして身に染みる教訓を得ました。

今週やったこと③:レビュー判定コードの整備と「二刀流」方針

感覚で「なんとなくOKかNGか」を決める属人的なレビューをやめるため、明確な判定コードを整備しました。

「絵の良し悪し(演出面)」と、今回起きたような「ファイルの取り違え(技術的事故)」は、根本的に別物として切り分けて判定・管理する必要があります。

▲ 「絵の良し悪し」と「事故」を分けて判定する仕組み。

同時に、今後の動画生成の役割分担(方針)も決定しました。

  • ベース生成: 手元のパソコン(VRAM 12GBの限界集落環境)で動かしているローカルエンジン「LTX-2.3」を使用。

  • リテイク補正: 「ここだけどうしても直したい」という勝負カットに限って、外部の高精度生成サービス「Hailuo」を使用。

これまで使っていた別サービスは、便利な反面ダウンロード時の事故が多かったため、新規の量産パイプラインからは外すという「二刀流」の決断を下しました。

なお、このレビューの過程で「事件発生パート」の映像に動きの少なさを感じるという課題も見つかったため、リテイク用の絵コンテはすでに作成済みです。

ネコファイブ世界観コーナー

改めて、本作のヒーローたちを紹介します。

キャラ名   カラー 種族・モデル
ネコレッド   
赤  茶トラ(モデル:虎徹)
ネコブルー   青  三毛猫(モデル:小町)
ネコイエロー  黄  キジトラ(モデル:葉月)

今回完成した変身バンクにより、3人とも初めて「変身の型」が統一されました。今後どのシーンに登場しても、同じ流れで変身シーンを差し込めるようになったのは、プロジェクトとして大きな進歩です。

モデルになっているのは、実在する我が家の大好きな愛猫たちです。普段はソファで平和にくつろいでいるだけの彼らが、こうして映像の中で毎週かっこいいヒーローに変身していく姿を見るのは、作っている親としても非常にワクワクします。


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