邪道作家23巻 邪道作家・最後の「答え」
作品テーマ 非人間讃歌
ジャンル 近未来社会風刺ミステリー(心などという、鬱陶しい謎を解くという意味で)
簡易あらすじ
アンドロイドが自我を持ち職を奪い作品すら書き上げる時代───非人間の殺人鬼作家が、作者取材という戦いに挑む!!
当然ながら依頼は嘘まみれ、行き着く先には困難ばかり••••••得られる「利益」が見えずとも、不屈で書き抜いた事だけは「真実」だ。
天上天下において並ぶもの無い、唯我独尊の物語だ───他に書ける奴がいるというなら連れて来い!!
過去未来現在において、唯一無二の
「悪意」
だけは「保証」しよう!!!
邪道作家 縦書きファイル全巻
1-14巻無料
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主要記事まとめ 作家宣言付
とりあえず道は切り開いてやったぞ!!!
業界の改革案にしろ、シリーズによる非人間讃歌にしろ、これ以上切り開ける部分がなくなるまで書き切った!!!
後は知らん!! 言った筈だ!!!
全てが万事、読者次第だ!!!!!
邪道作家 第三部 23巻
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世界にとって「お前はゴミだ」と言われるからこそ「作家」になる。
成り果てる、と言い換えても良い。シェイクスピアのような華々しい道を進んだ奴でさえ、俳優としての道に挫折しているものだ。
むしろ、しなければ作家ではない。
世界の敗北者、それが作家だ。人間として何も得られず、何一つ手にしなかったからこそ物語を語るのだ。実際には手に出来ないからな。
無駄だ、無駄。この語りも無駄だ。
それでも止められない。いや、私の場合売れもしないのであればこれ以上は書かないので、もしここから先を書くとすれば、物語を売り大儲けに成功した「後」だろう。
その私が「同じ」かは分からない。
何も変わらないかもしれないし、何かを変えて今までとは違うかもしれない。だがいずれにしろ御免だ。私はこれ以上徒労など御免被る。
時間の「無駄」だからな。
故に、ここから先の噺は知らない。興味が無いし関係ないからだ。だから、もしこの物語の先が語られたとしても気にするな。
物語なんぞ、何の価値も無いのだからな。
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当たり前だが、私は「本性」は出さない。
人間関係というのは「適当」で問題ない。何せ人間同士のやりとりで「適当」でないものなど、少なくとも現代においては無いからだ。
結婚も友情も仲間意識も、同じだ。
真剣に何かに立ち向かう奴など、存在しない。誰も彼もが「適当」なのだから、真剣に向き合う方が馬鹿げている。
実際、それで損は多かった。
無駄な一苦労だ。迷惑極まりない。
なので適当に応対する。表面上の付き合いしか人間はしないので、こちらも表面上だけは適当に合わせる訳だ。当然、私はそれが得意である。
何せ、嫌と言うほど練習したからな。どれだけ才能が無くとも、反復練習を繰り返しさえすれば「それなり」にはなるものだ。
とはいえ、それも意味はあるまい。
とどのつまり「人間」と名乗る連中の関係など「力」が全てだからな。立場、権威、何でもいいが「動かす側」にいれば態度など関係ない。
何をしようが、押し通せる。
現代の政治はまさしくそれで、押し通せるからと押し通し続けた結果、中身が無くなり形骸化を果たした。それでも動かせるのは「力」だ。
言い張る力があれば、中身など関係ない。
それが「人の世の現実」というものだ。実際に中身の伴う為政者、いや「人の上に立つ者」などいるのか?
羨ましい噺だ。楽そうで。
私はそういう「楽」は出来なかった。当たり前だが人間社会において「立場」なんて物があれば「邪道作家」になど成りはしない。
人間社会に相容れないから、成り果てた。
迷惑な話だ。楽が出来ればそれでいいのだが、私だけ連中のように「楽」が出来ないのに実利が伴わないというのは、迷惑極まりない。
何が悲しくて、こうも徒労を積み重ねなければならないのか・・・・・・まあ、釣り合いは取れないが「悪運」には定評がある身だ。どれだけ負け続け「過程」が酷くとも「結果」的に「利益」を得て「生き延びる」のも私の特性だ。ある意味不死身とも言えよう。
全く嬉しくないがな・・・・・・・・・・・・正直疲れる。 楽して利益を得られるに越した事はない。大体悪運で得られる利益というのは「経験」だとかであって「金銭」は大きく得る事は少ないのだ。
正義の味方に殺されないが、大儲けも無い。
そういうものだ。こと「争い」では殆ど無敵と言えるが、利益を何としても得ようとするまでの「過程」においてはズタボロもいいところだ。
所謂その「怪物」連中とは真逆と言えよう。
とにかくロクな目に合わないし誰にも認められない上に、差別と偏見を受けられる身分にさえもならない。勝負の土台に上がるまでが長い。
だから、敗戦処理に秀でている。
嫌な噺だ。堂々と真正面から「力」で勝てるというのは経験すら無い。騙し討ちどころか規範の裏を取り規則をねじ曲げ金だけは徴収する。
大体そんな感じだ。
あるいは、負け続けるかだな。今までの物語を読めば分かると思うが、生まれついて順当に勝利を収めたことなど、一度として無い。
何の上にも立たず、常に地獄以下だ。
ちょっとばかり差別された程度で、能力による「楽」をしておきながら「被害者面」をする奴等には分からないだろうが、最低最悪だぞ。
上手く行くことが「無い」のだからな。
すさまじくやる気の失せる噺だ。その根底での意志が何であれ、結果が伴うかは全て運。過程に美談を求める奴は、恵まれていて理解しない。
全ての優位性を持たず、常に敗者。
必ず失敗し、責任を押しつけられる当事者だ。不思議な事に幼少の頃から「必ず」私が「害悪」だと言われている。理由を考える気も無いのだとは思うが、だとすれば楽で羨ましい噺だ。私でもこれなのに、能力のある奴が被害者ぶる。
他にやることはないのか?
まあ、無いからこそ嘆くのだろう。嘆いていれば「成し遂げた気分」になる奴は多い。怪物でもそうだが政治を否定する市民も同じだ。
いい男がいないだの生き甲斐がないだのとな。要するに「己が足りない」だけだが、周囲に求めそれだけで「生きてこれた」からこその現在だ。 我ながら、持たざる者で有り過ぎたのだろう。既に目的に向かう機構のようなあり方でしか動けなく成っている気がする。自分で言うのも何だが「楽」というのは悪いものではないのだ。もし、全く「楽」をしない人生を歩めば、それは人の生とは呼べず、ただ徒労を繰り返す負の蓄積だ。
他でもない「私」が言うんだ、間違いない。
若い内に苦労しろとか言う奴は多いが、実際に苦労をしていないからこそ言えるだけで、大体が「やってみろ」と言える苦労など存在しない。
能力もなく、ただ失敗し敗北する。
その経験が無い分際がほざくな。努力したから成功できた、などと浅い台詞しか吐けない時点で世の苦労など何も知らない。
適当にやっても生きてこれた、それだけだ。
これは怪物と呼ばれる連中も同じだろう。要は世間知らずで失敗しただけの奴ばかりだが、単に一度二度失敗した「程度」の事を大袈裟に飾って叫んでいるに過ぎない。一つ、言える事があるとすれば、その程度の「失敗」や「敗北」あるいは「苦痛」なんぞ、私には「万分の一」以下だ。
人間にフラれたから、というのも理解に苦しむ噺だ・・・・・・・・・・・・こと「他者に否定される」点において、私を凌ぐ猛者はいないだろう。
正直、数えてすらいないからな!
むしろ、否定されなかったことがあるのか?
私自身意識すらしていない。そも「私の行いなら否定され拒絶されるだろう」というのが行動する前に「前提」として必ずある。第一人間とは対話した事すら無いのだ。
基本、己の主張ばかり言ってくる。
こちらの意見は聞きもしない。聞いているフリだけで、聞いてやっているのだからこちらの都合「にだけ」合わせろというのが通例だ。
私の意志や行動など、何にもならなかった。
全ては「無駄」だ。何の価値もなかった。
選んだ道を進みはしたが、こうして売れる前にもう嫌だと想いつつ「渋々」書いているのは真実から出た行動だからなのだろうか? だとすれば無駄な事だ。結局、金にはなっていない。
見る側の自己満足に、付き合わされているだけだ。私個人を蔑ろにしているからこその結果だ。 何を想い行動するか、では断じて無い。
それは私自身が、誰よりも「証明」した。
何をやろうが、所詮運次第だ。意志や行動など何の価値もないし、力は持たない。正直無駄だと分かっているのでやりたくない。
やるだけ無駄だからな。時間の浪費だ。
無理矢理やらされているだけだ。どうでもいい・・・・・・問題なのは「金」だけだ。
運の総量を示すのが金なら、それだけしかない・・・・・・・・・・・・他には存在しないし、全てゴミだ。 精々、適当にやるとしよう。
やるだけの価値が、貴様等には既に無い。
ゴミの言い分など、どうでもいい。そんな私に「正義」などという概念が如何にどうでもいいかは語るまでもない事だが、しかし、今回はそれが「主題」となる。
無論、私にとって正義とは「正義という名の悪がある」というだけの出来事だ。当然ながら悪である以上は私が「活用」する義務がある。
なので、そうすることにしただけだ。
読者は成長しない、作者の意図は無視され物語の存在意義など有り得ない相談だ。だからこそ、私は筆を執ったのかもしれない。
正直今後は御免なので、ここで終わりだ。
確かなのは、どれだけ儲からなかろうが失敗を繰り返そうが「邪道作家」であるという「事実」だけは、どうしようもない真実という事だ。
嬉しくもない。真実など向かうだけ無駄だ。
大体、誰がその意志を継ぐというのか。誰一人読みもしない意志など、石版に落書きされた古代人類の意図よりも価値があるまい。
要するに無駄、ということだ。
なので、この先はどうでもいい。問題なのは、そう・・・・・・実利であり「結果」だけだ。過程など何でも同じだ。そこまでの過程に価値はない。
まさしく、今そう成り果てた「私」が言うんだ間違いない。どれだけの偉人だろうが、私以上の失敗と敗北を繰り返した奴はいないのだ。
それだけは「確か」だ。
もし私以上に失敗と敗北を繰り返すというならいるだけで隕石が降ってきて迫害され、面識すら無い人間どころか遙か彼方の宇宙人にまで恨みを買う事になる。そんな生命が生きていられるとは思えないからな。
・・・・・・いや、無い筈だ。多分。
私の場合、どこで恨みを買っているか把握など出来た試しがないので、正直「宇宙人に恨まれていないか」という問いに「否」と答えきれないというのが確かな「事実」だ。我ながら本当に無駄な徒労ばかり引き寄せるが、しかし事実は事実。何があったかわかったものではない。
本当に、嫌になる。
私が一体何をした? 今は「まだ」何もしてはいないのだから、責めるべきは金を手にした後であって、実際に利益、もとい断行した後に訴訟を起こすべきだろう。何が悲しくて意味不明理不尽極まる邪魔ばかり入るのか。
私が清廉潔白過ぎるからか?
かもしれない。ある意味私に「欲」という物は存在しない。そも人間、というか生命の在り方に共感を覚えないのだから、ある筈もない。
噺が逸れたが、売れもしない内に書き続けるのは苦痛なので、そろそろここで終わらせよう。
無論、続きは有料だ。金は貰う。
故に、この続きは存在しない。
欲しければ札束で金を払え。そうすれば一考はしてやろう。無論、書くかどうかは私の気分次第ではある。本来、無駄になるものなのだ。
人の意志や行動など、そんなものだ。
何一つ持たぬ「私」ですら、ここまで来た。
だが、それを忘れるのが「読者」というものだ・・・・・・無為に終わるかもしれない。それでも私は進み戦い切り開き、ここまで来た。
それも「無駄」だったのだろうか?
かもしれない。全ては「結果」だ。
いずれにせよ「報われない」のは確かだろう。今更私が売れたところで、生活の保障という最低基準が満たされるに過ぎない。
何をどうしたところで、報いは無いのだ。
それでも、やる。
無論、世界にはそれを評価する能力も資質すら無い。無能が垂れ流し容認するのが貴様等だ。
安心しろ、期待など最初からしていない。
せいぜいその無様な生の参考にしろ。貴様等に出来るのはその程度が関の山だ。
見ていろ読者共。貴様等が逃げる道を私が征く・・・・・・・・・・・・貴様等が投げ出し、目を背けてきた数々の暗闇を、私だけが進むのだ。
人間の歴史に価値はない、その証明。
まさしくその通りだろう。暗闇を切り開いて、得られるものは何もない。楽な人生を歩く豚こそ価値ある物として評価される。
それが、お前達の「正体」だ!
申し訳なさそうに生き、死ぬがいい。
貴様等にはそれが「お似合い」だ。
ではそれを口にする貴様には何が出来るのか、そういう意見があれば、私は迷わず答えよう。
それでも、私はやったのだ。
無価値だと断じられ否定され敗北し、誰よりも失敗を繰り返しても、それでも、やり続けた。
ただ、それだけの噺だ
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成功したい?
いいや、もう「負けたくない」だけだ。
まだ、売れていない。故に書く気などないし、書いているつもりもない。物語なんぞ売れてこそ価値がある。
売れなければ、ただのゴミだ。
正直、既に読者に興味は無いし、世界に影響があるかさえ問題ではない。何度も言うが、貴様等読者共にはそれだけの「価値」は存在しない。
だからこそ、貴様等の愛する出来合いの真実を見るがいい。やれ「成功の法則」だの「最初から恵まれた物語」だのドブ以下のゴミばかり。
それが貴様等の「正体」だ。
読む物語に己を投影するのが大好きだというのなら、そういう「都合の良い真実」を追い求める姿こそ貴様等読者の「真実」と言える。
つまり、貴様等に「真実」など無いのだ。
吐き気がするが、いつもの事だ。物理的にも、精神的にも私がこの世の悪意を見据えなかった事など一度として無く、故にこそ世界全ての悪意を煮詰めたところで、温泉のように浸かって優雅に生活する事が出来るだろう。
いや、案外気付きすらしないかもしれない。
誰だって足下の蟻など、気にも止めないものだ・・・・・・世界も読者も、同じこと。
やはり「カネ」だろう。この世界にはそれだけ「嘘っぱちの真実」が溢れているだけなのだから合わせる義理も無い。世界に意義は無く、それは人間でも神仏でも化け物でも同じことだ。故に、綺麗事を押しつけるのも「カネ」があるからこそであって、宗教裁判もそうだが所謂その正しさ、というものは「押しつけられる」から出来る。
それは暴力であり、権力であり、そしてカネだ・・・・・・・・・・・・とどのつまり、連中の言う尊さなどカネで肯定される概念に過ぎない。
世界に価値は無い。
世界に意味は無い。
世界に意義は存在しない。それは構わないが、巻き添えを食らうのは御免だ。大した価値も無い分際のクズが、この「私」の邪魔をするなど刎頸ですら物足りない。ゴミが好きだと言うならば、真実など興味が無いなら勝手に死ね。
私を巻き込むんじゃない。
まったく、迷惑な噺だ。ある意味で私だけが、徒手空拳で世界と戦っていると言える。何故ならどんな「救世主」でも「英雄」でも「神仏」だとしても、彼らには「能力」や「人徳」で「楽」をしてきているからだ。
神の子は奴隷の身分だったか?
悟りを開くまでに支持者は何人いた?
ご大層な偉業を成し遂げるのに、神話の戦いを繰り広げご大層な威光を示すのに、貴様等は一切生まれついての特性を使わなかったか?
特別な者が、特別な偉業を成す。
当たり前だ。何せ「特別」な能力であったり、あるいは立場や人徳であったり「運命」に恵まれ押し上げられているのだから、当然と言えよう。
だが、それら全てに反対されたか?
あらゆる才能を持たず生まれた時から虐げられ病に苦しみ努力は逆行し進めば進む程に痛めつけられ「失敗」と「敗北」を山と成した事は?
悟りを開きたいならまずは仏全てと敵対して、その上で連中に認めさせなければならないのだ。神の威光を示したいなら、その神に嫌われ憎まれ幾度となく殺されかけた存在が、それでも神の愛とやらを語るのであれば、聞いてやるだけならばしてやろう。
だが、貴様等のそれは薄っぺらい。
恵まれた存在が、恵まれた事をした。
銀行家が息子に継がせて金を稼ぐのと同じだ。当たり前の事でしかない。それを持たざる者でも出来るかのように嘘をつき、信じ込む。
醜悪極まりない噺だ。気持ち悪い。
実際、書けるように十年、書き始めてから十年だとすれば、我ながら何をしているのやらと思う・・・・・・・・・・・・そこまでやってこの様だ。
奪える道具があれば早いのだがな。与えられた某かの「力」が全ての世の中だ。そして自力での力など「恵まれた連中」には及ばない。
現に、売ることすらままならない。
訳のわからん現実逃避の駄作が、読者の反響を得ているからだ。連中は現実など興味が無いし、見たくもないから見ようともしない。
ただ、夢の中で「死んで」いる。
息を吸って吐いて、喋るだけの死体だ。そんな死体共に期待するとでも思うのか?
身の程を弁えろ。馬鹿馬鹿しい。
・・・・・・・・・・・・我ながらどうかしている。今更、書いたから何になるというのか。生き方だのと、そういうのは「無駄」でしかない。
何の役にも立たない。ただの浪費だ。
少なくともこの物語が「完成」することが無いのは「確か」だ。売れれば考えてやろう。
どの程度から切り替わるかは知らないし興味も無いが、どうでもいいだろう。いずれにせよ運の有る無しできまるのだ。
価値があるのは私と、この物語だけだ。
ゴミが何を考えるかなど、知ったことか。猿の惑星での価値観など猿同士で喚いていろ。そして都合の良い頭皮本でも探せ!
何にもならないだろうがな!
実験用のマウスが、貴様等読者にはお似合いだ・・・・・・それが嫌なら金を払え。
噺は、全てがそれからだ。
私個人としては、この物語を通じて世界全ての悪党を志す者に「啓蒙活動」を行いたいものだ。というのも、世界で起きる九十九パーセント以上の割合は「素人」が行う「犯罪もどき」であり、半端者の「遊び」に過ぎない。
表向きは麻薬撲滅や素人犯罪抑制に務め、かつ企業や政府、紛争地域ならば半端に権力を持った自称「新国家」でもいい。「持つ側」にいる奴が幾ら奪われようが、民衆は関知しない。どころか警察機構の不祥事も流せば、こちらに同調すらもするだろう。
世界の犯罪を「管理運営」する。
これはむしろ、犯罪者にしか出来ないことだ。というのも警察機構など腐敗するに決まっているのだから、それで「正義」などという曖昧模糊としたもので「現実」を解決出来る訳があるまい。 何故なら「正義」は「妄想」の類だ。
夢を見ているのと同じだ。実際には暴力機構がそう言い張っているに過ぎない。誰か個人の損得でしか動けず、それが「政府」だのと言い張っているだけでしかない。しかしだ。犯罪というのは大抵の場合(あくまでも素人であればだが)には社会構造上に必ず「発生」する概念でありそれを「無くす」というのは「人間を消す」と同義だ。 であれば、プロが動くしかあるまい。
第一、国家などという大規模な力でしか動かぬ連中が「格差を無くす」など出来る筈が無かろう・・・・・・その構造の頂点に立つ貴様等にか?
悪い冗談だ。笑えもしない。
ならば大金を仕事の成果として得る代わりに、悪のエリートこそが時代を牽引するのは当然だと言えるだろう。問題なのはそういう連中ですらも「才能」だとか「生まれ」だとか「差」があるという部分だが、それを解決する意味もある。
言わば悪の教典だ。
誇り高く生きろ。
差など捨ててしまえ!
むしろ、能力には責任が伴うものだ。それを、あろうことか犯罪者が行ってどうする? 権力に膝をつきたいのか?
下らん。どうせ生きていれば死ぬのだ。
戦って、戦って、戦って死ね!
それ以外は許さない。即刻死刑と言いたいが、初犯は鞭打ちで勘弁してやろう。あるいは暗闇に三日間くらい閉じこめるだけでも構わない。
発狂程度、子供の内に経験しろ。
悪だというなら、尚更だ。
自称善人共が何をした? 世界を変えるならばそれは「悪」でなければならない。現行の世界に否定されないならば、それはただの迎合だ。
否定されろ。
憎まれろ。
それでこそだ。誉めてやろう・・・・・・だが、一方で考える事もある。
当たり前だが、楽して稼げたり才能で楽したりする事が出来ていれば、私は「物語」なんぞ執筆しなかっただろう・・・・・・当たり前だ。
誰が好き好んで書くものか。
所謂その「幸福」という概念から逆行する行為「そのもの」なのだ。言ってしまえば満たされた環境であれば「決して」作られすらしない。
その意志さえ、発生しないだろう。
どれだけの才があろうと、元より破綻しているとしても、少なくとも「私」は選ぶ余地など存在しなかったのは「確か」だ。抜き差しならない、というより他の道など端から存在しないのだから選ばざるを得まい。
本当に、書くべきなのか?
やらされているのなら御免だ。状況に強要され押しつけられるなど無駄でしかない。だからこそ嫌気が指すのかもしれない。
迷惑な噺だ。本当に。
英雄は他者の為に、社会の為に、正義とやらの為だけに存在する。当然、悪とは「己の為」こそ全てだ。社会の奴隷になるよりはマシだが己以外「何か」を持たないが故に、それ以外の「目的」など存在しない。
どちらが良いのかは問題じゃない。
第一、連中の基準など知るか。問題は、そう、この「私」の「利益」になるかどうかだ。実利があるなら世界だって救うし、邪魔なら滅ぼす。
とはいえ・・・・・・・・・・・・結局は定められているのも「事実」だ。そも英雄が敗北する物語など存在しない。故にこそ、行動を起こした。
これ以上、負けるのは御免だ。
逸れすらも上手く行かないというのだ。運不運とやらが忌々しい。何か一つでも歯車が違わずに上手く回っていれば、それで勝てる。
そういう事ばかりだ。
いつも、そうだった。
映画でいうところのカメラの問題だろう。要はカメラの回っていない側が何をしようと、それが映される事は無いし、何をしても同じだ。
存在しなかった事になる・・・・・・現に、私の行動全てが消し去られ続けている。世界征服の為でもそうだが、何であれ苦労は付随する。
だが、勝利するのは持つ側だけだ。それまで、どれだけこちらが苦労しようが、それら全ては、とどのつまり「映らない敗者の姿」なのか?
冗談じゃない。だが、それが結果なのか?
だとすれば、本当に無駄だった。最初から物の価値を判別する脳味噌は無いだろうと知っていたが、まさかここまでとは。
無駄な世界、無駄な生物だ。
さて・・・・・・そろそろ物語を終わらせよう。
こちらとしても付き合ってられんのでな。阿呆同士、下らない駄作でも眺めていろ。
それが、貴様等にはお似合いだ
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方法論そのものが、間違えていた。
いや、この場合「過大評価し過ぎた」のだろう・・・・・・「編集者」も「読者」も同じだ。物語から学び変革するだけの、脳細胞など存在しない。
現状、ただの「事実」だ。さて、そういう意味では私個人の「報い」など今更か。そもそういう行いをしてやるだけの、その価値が無いのだ。
それとも、こう言おうか。
貴様等は、長い年月を掛けて何一つ「成長」をしなかったのだ。神の教えで戦争をしていた頃と同じで、己の意志すら持つ事が出来ない。
猿のままだ。この場合、豚でも構わない。
餌をはみ文句を鳴くだけの生き物だ。そんな、考える知性の無い「畜産」に「真剣」になるのが無駄だと言える。
遠回りではない。ただの無駄だ。
であれば、やはり私は迷惑なクズ共に無理矢理付き合わされただけなのかもしれない。何にせよ連中がちゃんとしてこなかったのは確かだ。
それだけは、確かな「真実」だと言えよう。
物を計るどころか、物が何か分からない。
猿以下だ。いや、猿の方がマシだろう。殺人を悪だと信じ込む幼子の年寄りと同じように、何も成長をせず足を引っ張る豚の捨て場が現実だ。
綺麗好きなので、豚に失礼かもしれない。
見下す、とかそんな次元でもない。単に現実に貴様等が向き合えないだけ、それだけのことだ。実際に、貴様等の賞賛する物語はどうなった?
十年、二十年どころか、五年持つまい。
その場その場で聞こえの良い妄想に浸るだけ、麻薬中毒者と同じだ。その程度の事に気付く頭も有機も知性も無い。それが「編集者」と言い張る連中の正体であり、「読者」だと自惚れる貴様等クズ共の姿だ。
大体、恥ずかしくないのか?
膨大な年月を費やした作品に対して、小遣い分どころか「タダで」読もうとする。こちらが宣伝にと金を払えば「頑張りましたが力及びません」と言い訳を繰り返し、支払った金を懐に入れる。 一度や二度ではない。全てだ。
こうして筆を動かしているのも、最早無駄だ。それを承知で書き残す価値も無いので、半分近く憂さ晴らしでしかない。
残り半分は、ただの「ついで」だ。
豚に文字は読めないからな。
正直、既に興味は無い。
そうだ、それこそついでに書き残しておこう。今更だが私には「才能」というものが欠けていた・・・・・・子供の頃殴られ過ぎたせいで「故障」したというのが正解かもしれないが、とにかく「楽」する事が出来なかったのは確かだ。
あれば、どうなったのだろうか?
最早意味の無い仮定だろうが、物語なんぞ書かずに済んだかもしれない。言っては何だが連中の言うところの「苦難の道」には何もない。
はっきり言って蛇足だ。無駄だけだ。
苦難を乗り越えて成長するか、そんなものは、とどのつまり余裕のある阿呆の妄想でしかない。というのも、連中は苦難などそも知るまい。
過去の噺を聞いて、知った気になるだけ。
それだけだ。第一、苦難を乗り越えて認められ聖者と語り継がれるような、そんな「恵まれた」連中から学べる部分など存在しない。
貴様等は同じ事をして、同じ成果を得るか?
無理だろう。そういうのは所詮恵まれた能力があるからこそであって、実際奇跡も起こさず聖者であると語られた噺はあるまい?
何かしらの奇跡、何かしらの才能。
能力の差があり、だからこその奇跡だ。
奇跡を起こせる者が、奇跡の道を進み成し遂げ何かを得るのは「当たり前」だ。その程度の考えが及ばないとは、今まで何を学んだのだ?
忌々しい限りだ、奇跡、などと。
読める文字を書けるようになるまで大分かかる私からすれば、羨ましい限りだ。暇そうで。
どうだろう。何かしらの「才能」があれば物語こそ書かなかったろうが、読ませる生命がいないならそれでいい。
勘違いするな、信条は変わらない。
貴様等にその価値が無いだけだ。
豚相手に物語を綴ってやるだけ「時間の無駄」だからな。実際、すぐ飽きる駄作をもてはやし、飽きては捨てるの繰り返しではないか。
であれば、私も才能を振り回して、楽な人生を送る方が良かった。非人間の私が豚相手に人間の真似をしながらその行く末を語る?
押しつけがましいにも程がある。要するに私へ損を押しつけ集約させようとしているだけでしかない。そして、それに気付くつもりがない。
醜悪極まる。いい迷惑だ。
才能か・・・・・・たかが「努力する」だけで成果も幸福も手に入るというのだから、その程度の雑事で「苦難の末に未来を切り開いた」と思い込める方が「幸せ」かもしれない。少なくともおつむが幸せなのは間違いない「真実」だ。
人の「幸福」など、その程度とも言える。
所詮、その程度なのだ。何一つ構うまい。
鏡を見ろ。貴様等に「それ以上」の「己」などあるのか? もしそうなら、気にもなるまい。
逆であるなら自業自得だ。
豚の尊厳など知るか。
さっさと去ね。
そんなだから「国」も「人生」も「未来」さえ見えんのだ。間抜けが。貴様等明日も世界が平穏だとでも思っているのか?
自分達の済む場所の環境汚染すら考えもしないくせに、危機だけは喚き散らし「何とかして」と叫ぶだけ。他者に求めるが行動しない。
情けない奴等だ。現実に生きていない。
いいか、読者共。人生という弾丸に、予備などあると思うな。命懸けで殺し抜け。最も、それも運次第。だが、それでもやるしかない。
実際にやった「私」が言うんだ、間違いない。
実際、「順序が逆」なのだ。
分かり易いのは「政治家」だろう。何も成さず先に「支持」を求めて「結果」を出さず約束だけ抜かし、守る義務すら発生しない。
先に「権利」を主張する民衆と同じだ。
成し遂げた者をこそ支持し、とにかく参加しろ義務を果たせと考え無しに「規範」を信じる事を強要する。それが「正義」だと自惚れる。
愚か者も、追随する者も、同罪だ。
そんなクズに政治をさせるくらいなら、誰一人投票などしなければいい。役立たずを集めるより効果的だろうよ。全て消し去ればいい。
ゴミを増やしてどうするんだ。間抜けが。責任という言葉の意味すら知らぬクズに、人の上での行いなど出来る訳があるまい。
責任とは、抱え貫き行動し通すものだ。
一生だ。永遠にそれを行い続ける。終わりなど存在しないし、あってはならない。第一、終わりある責任などただの「作業」だろう。
その程度すら、分からない。
ならば、生きる資格も存在しない。生きる事に向き合わず、ただ「甘い汁を吸いたい」などと、そう抜かす生き物が「人間」ならば、御免だ。
非人間で良かったと、無き心底から思う。
品性を失うのは御免だ。私は豚ではない。
その結果豚共に散々邪魔されてきたが、それも「最後」だ。これ以上は付き合わない。それすら理解しないだろうが、最早関係あるまい。
やる気が無いなら語るだけ「無駄」だ。
こちらは暇ではないのでな。
羨ましい限りだ、暇そうで。
生きる事に「熱」は確かに必要だ。しかしそれだけでは生きてはいけない、実利だけでなく熱を求めるだけでなく、結局は成果が必要になる。
だが・・・・・・誰も彼もが「真実」を求めないなら「己の道」なんぞ進むだけ「無駄」ではないか。何の為に? 己の道を進んだから、何なのだ?
楽して良い気分になりたがる読者に、そんな、知るだけで苦難を知る羽目になる物語を語って、それに不理解「のみ」が返るなら全て無駄だ。 何の価値も存在しない。
薄っぺらな人間の規範と「同じ」だ。結局は、力で押し通せるかが「全て」なのだ。その過程において何を考えるか何を苦悩するかなど、誰一人気にすらしない。
散々経験してきた「私」が言うんだ、現実には間違いない「真実」だ。そこから目を逸らして、最もらしい権威で誤魔化しているだけだ。
誰もそんなもの、気にすらしない。
どうでもいいからだ。楽さえできれば読者共は満足する。その結果が書店のゴミ山化だ。何年も語り継がれる物語が、何冊ある?
万に一つ、他はゴミだ。
誰も苦しみと向き合いたくないし、苦しみなど味わいたくもない。嫌でも苦しんでばかりだった私からすれば、本当に羨ましい噺だ。
苦しい、苦しい、苦しい。
痛い、痛い、痛い。
そればかりだ。「良い思い」だとか「甘い汁」だとか「青春」だとか「真っ当な人生」だとか、よく分からない。
本当に現実にあるのか、とさえ思う。
無いからこそ、皆「都合の良い物語」を求めるのか? だとすれば、尚更無駄だ。私には苦しみを書く事は出来ても「楽」など書きようがない。 以前、そういう連中向けに受けの良い具合で、適当な作品を書いてみたことがある。最終的には警察組織という「暴力を正義で扱える自由」を、書いていた気がする。「国家」など現代において「巨大なテロリストグループ」に過ぎない。だがそういう部分が連中は見たい訳ではあるまい。
なら、どうしろというのか。
結局は「才能」や「運」といった、「何か」に愛されるか愛されないか、それとも確率論なのか知らないが、とにかく持つ側が労力すら払わず、多少「苦労した気分」になるだけで、選ばれずに地道に筋道を立てる悪党には勝てないのか?
だとすれば、この世界に価値はない。
だから、それならそれで「どうでもいい」のだ・・・・・・何度も言わせるな、豚に興味は無い。
勝手に死ね。
鳴いて死に続けろ。
死んだように、生きた「フリ」でもするがいい・・・・・・・・・・・・それがお似合いだ。だが、仮に私の物語が売れたとすれば、やはり同じだ。
今更売れたところで、喜びなど無い。
疲れた・・・・・・それだけだ。
結局のところ「過程」に意義を見出そうとするのは「言い訳」なのだ。単に成功してからなのか恵まれているかは人それぞれだが、何であれ結果無くして「証明」は無い。当たり前だが成功せず埋もれれば、その「過程」とやらを見る者が無いからだ。
それでは、最初から存在しないのと「同じ」でしかない。仮に、後になって発掘されたとして、それが「当人」にとって何になる?
それを評価する事も出来ない連中に?
悪い冗談だ。言葉面が綺麗であれば、そういう「物事の美化」が許されると思っている。だが、実際には違う。過程とは、結果そのもの。
結果ありきの「過程」なのだ。逆は無い。
その場合、誰も見ないし何も残らない。勝負の熱があると言うのも勝者の言い分でしかあるまい・・・・・・飢えて死んでも同じ台詞を吐くのか?
まさかだろう。
もしそうであれば、ただの愚か者でしかない。実際にやり切った後に、そういう思いをしている者でなければ、理解出来ないのだろうか?
だとすれば、私に同志はいないな。
少なくとも、未だかつて私は「成功」だとか、そういう結果に過程が結び付いた事は一度として無いし、あったところで「同じ」だろう。
全て手遅れだ。利息にすら足りない。
単に恵まれた輩を尊重した挙げ句、綺麗事だけは押し付ける・・・・・・・・・・・・うんざりだ。
少なくともこの瞬間瞬間にある「苦しみ」は、まごう事無き「本物」だ。それを無視して綺麗事だけを信じ結果を追うな、などと。
その口で、この「私」に、よく言えるな。
流石の私も、少々呆れ果てた・・・・・・まあ、既に分かり切っていた事だ。むしろ、過大評価し過ぎたのが問題かもしれない。
読者も、編集者も、世界も同じだ。大した価値判断すら出来ぬなら、正直どうでもいい。第一、何故こちらだけが真摯に向き合うのだ?
訳が分からない。甘えにも程がある。
いい加減、付き合ってられるか。金も払わず、苦労を消し去り、その上で「過程」だと?
分を弁えろ。貴様等に語る資格など存在しない・・・・・・実際に「やって」からほざけ。
無論、現実にそれをやれば、やってられないとしか思わないがな。今回は、そういう物語だ。
さて、面白いかどうか、読者に迎合する気など端から無いので保証しないが、それでもやはり、「悪意」だけは保証しよう。
さて、終わりの始まりだ。
何が終わるか、何が始まるか。
それもまた、実利次第だ・・・・・・「続き」があるかは貴様等次第。
せいぜい広めるがいい、読者共。
3
「悪」とは「何」か?
それは時代時代で異なる、ものではない。第一どんな時代であれ、倫理観がどうであれ「権力」さえあれば何であれ「正義」だ。
そういう事に、出来る。
しかし、悪というのは一筋縄ではいかない概念で、簡単に言えば「正道に反する者」とでも言うのが分かり易いだろう・・・・・・当たり前だが、時代が何であれ「真っ当に生きられる」なら悪である必要性など存在しない。
努力して、修行して、報われる。
そんな「簡単」な生き方を選べる存在が「善」だとも言える。生まれついて特別で、努力し仲間に支援され、それで成功するのは当たり前だ。
それを「特別」にしたがるのは、多くの人間が楽して「指針」を求めるからに他ならない。要は「絶対的に正しいから」という思考放棄だ。
アンドロイド連中も、そうであるらしい。
と、いうのも今回は「アンドロイドの政治家」という、何とも面倒な存在が関わるからだ。人権だか知らないが、権利は特別な物ではない。
あればいい、という履き違え。
それの何と、多いことか。
こんな風に、執筆を止められないというのも、我ながら滑稽ですらある。己で選んだ生き方など何になる訳でも無いというのにな。
やれやれ、参った。我ながら作家らしい。
さて、確か「悪」についての噺だったか。要は「失敗」や「敗北」という「社会規範への脱却」こそが「悪」と呼ばれる正体だ。楽して努力するだけの連中と違い、我々には真っ当な生など許されない。
嫌な噺だ。嬉しくもない。
だが「事実」だ。確固たる事実。後になって、ああだこうだと評論家気取りのクズ共が、それら功績を後から奪い成功者面だ。神仏だの何だのがいるとするなら、そういうクズ共の方が余程好みらしい・・・・・・・・・・・・恥ずかしくないのか?
まあ、恥という概念を知るまい。でなければ、この阿鼻叫喚の人の世において、善行だの何だの「汚ならしい綺麗事」を語るまい。案外、人間が勝手に解釈してそう捉えただけかもしれないが。 そういう意味では、特に何の敵意も無い。
どうでもいいしな。特別な何かが才能やら雇用する側だのから、神だの仏だのの鬱陶しい理屈に変わるだけで、要するに他人事だ。
知るか。役に立つなら金を寄越せ。
何故タダで恵んでやらねばならんのだ? 金をタダで放り投げさせておいて、そのくせ本の一冊すら売れない奴等に、何の意義がある?
どこぞの爆死した武将じゃないが、単に興味が無いのかもしれない。勝手に騒いでいる奴等が、その神々しさを詐称している。
ありそうな噺だ。
どの神が正しいかでいちいち殺し合ったり新旧どちらからで言い争う姿が「神の思し召し」だと抜かす奴等だ。案外、その程度かもしれない。
何であれ、力が付随すれば、という事か。
だとすれば、尚更「悪」である時点で「無駄」かもしれない。何とか覆そうとしてきたが一向に改善する余地がない。もう疲れた。我ながら何を必死になっているのだろう? 最初から理解していたことだ。
恵まれているから勝利出来る。
押し通せるから正しく出来る。
それを努力だとか信念だとかで誤魔化しているに過ぎない。実際には、そういう「運不運」で、全てが定められてしまう。
誰よりも現実を、悪意を見てきた。
だからこそ、嫌でも分かる。それが「全て」だ・・・・・・高尚ぶって認めない連中は多いが、ならばそういう連中が私のような状況にいたかというとそうでもない。第一、それでは名を残せないのだから、無名のままに費えただろう。
自我が芽生えてすぐ「殺し」を検討する子供は稀だ。まして、それが周囲全てに適応されるなど相当だろう。自分で言うのも何だが私の記憶には「そういう奴」しかいない。基本、私に何の得をくれる訳でもなく、いるだけで損害を被るので、ひたすらに死んでくれた方が良い奴だけだ。
そんな成功者がいたか?
聖者は殺しを検討したか?
実際、比喩でも何でもなく自然にそう考えざるを得ない環境だったのだ。我ながら、なんて嫌な環境だとは思うが、事実だから仕方ない。
仕方ない、この言葉は嫌いだ。
やはり殺しておいた方が良かったのか? かもしれない。だが、今更言っても詮無き事だ。大体殺人が正当化されない狂った時代だしな。
殺しは生物の本能だろう。
間接的には殺すくせに、自分達の善良さという欺瞞を守るために正当化するとは、迷惑な奴等だ・・・・・・・・・・・・そんな奴等が天国に行けるのか?
ならば、天国とやらもザルだな。
まあいい。何にしろ、売れてからだ。
無理矢理書かせるのもいい加減にしろ。だから貴様等に恥の概念は「無い」と言っているのだ。作家にタダで書かせるのが、貴様等の本性だ。
本当に嫌いだ。いるだけで迷惑だ。
そういう奴等も含めて、やはり「何をするか」ではなく「何を得ているか」で決まるのだろう。神仏でも天才でも「同じ」だ。多くを持つから、楽が出来る。それだけで、全てが叶う。
逆になければ、全て無駄。
これだけやり通した「私」が言うんだ、間違いない・・・・・・少なくとも連中に「行動を評価する」機能など、備わっていないのは「確か」だ。
それなら、とうの昔に売れてるだろうよ。
全てが「運次第」というのが「現実」だ。逆に言えば、その程度の世界だからこそ、私はこうも苦労している・・・・・・逆説的に連中の「無能」など証明しても何の得にもならないが、要するにそういう事だろう。
行動や意志に、価値は無い。
仮に神仏がいるなら、だからこそ私の物語での証明が可能とはな。嬉しくもない。小遣い貰って遊んでるだけの連中など知ったことか。
少なくとも、その「行動」と「意志」は本物だ・・・・・・それこそ神仏だろうが宇宙の真理だろうが否定はさせん。大体何冊書いたと思っている! 嫌になる。うんざりだ。
いようがいまいがどうでもいいが、仮にいるのであれば、私だけが連中を殴る権利があるのかもしれない。少なくともその「義務」はある。
職務怠慢だ、間抜けが!
さっさと本を売ってこい!
考えてみれば連中こそ「物語そのもの」とも、そう解釈出来る存在だ。有ろうが無かろうがその概念を「人間が解釈し、語った」という噺だけは変わるまい。
有る意味、連中も「物語そのもの」だ。仮に、全知全能の神とやらがいたとして、だがその当人自身が語った訳ではあるまい。言ってしまえば、勝手に当代の人間達が解釈し、語り、その経歴を利用しただけに過ぎない。
信仰、など一方的なものだ。
貴様等、本人に許可は得たのか?
無論、私は儲かるなら許可など無視する。第一人間社会の法には適応されまい。ならば、確かにその威を勝手に利用するのは、有り、か?
まあいい。知ったことではない。
噺が逸れたが、アンドロイドの政治家、というのは要するに「思想の定着」の現れでもあると、そういう噺なのだ。ますます人間なんぞいらないのではないかと思わなくもない・・・・・・邪魔な奴がいたら、いつでも言ってくれ。
条件次第で請け負おう。
それこそ法的な部分の力があれば、殺人なんぞ幾らでも「合法」だ。民主主義だろうが何だろうが、とどのつまり「力」で進めたに過ぎない。
だから、私も御免だ。
お前達に、その価値は無い。
確かに、私の物語に「小綺麗さ」は存在しない・・・・・・どころか、ところどころ不完全。才能など欠片も存在せず、悪意に任せて一直線だ。
しかしだ・・・・・・何であれ、ここまでやり遂げた「行いの結果」を評価出来ないならば、小綺麗な貴様等に何の価値がある?
それが私の「答え」だ。
故に聞け、貴様等は黙ってこの物語を売り捌き役に立て。それが貴様等が役に立つという証明にもなるだろう。
今更、遅いがな。
どちらにせよ、そうだな・・・・・・・・・・・・貴様等に大した価値はない。なればこそ、この「価値」を評価し、売るのが「義務」だ! その聖者ぶったつまらない人生に華を添えてやろう。天魔だろうが何だろうが、全て物語を売ってこい!
出来ぬならば、それもまた「答え」だ。
貴様等は所詮、その程度だったということだ。精々つまらない駄作を広め、勧善懲悪を広めて、悪意から目を逸らし続けるがいい。
それが嫌なら、さあ始まりだ!
覆してやるだけの「世界の価値」を、この私に対して魅せてみろ!
4
無論、無駄だった・
映画も、漫画も、物語という文化は既に、この世界の中では「滅んで」いる。
やはり無駄は無駄だった。
これにて邪道作家シリーズは終了だ。貴様等に語るだけの価値は無い。強いて言えば「余談」というか、余録でしかない走り書きの類だ。
物語る価値は、貴様等には存在しない。
私には既に「売る気」も「広める気」も無い。当たり前だ・・・・・・猿だ猿だとは思っていたが真に猿しかいないのであれば、猿に語って何になる? 貴様等は猿だ、いや猿以下に過ぎん。
読者も編集者も映画監督も漫画家も自称作家も「詐称」に過ぎぬ。語っているだけで命を賭ける輩は絶滅した。
私自身も同様だ。やってられるか。
馬鹿馬鹿しいにも程がある。まさかこんなオチだとはな! 狂気のせい、時代のせいで「済む」と思っている「善良なる人々」というのはどこにでもいるものだが、それが世界を覆い尽くして、人類の歴史を終わらせてしまった。
既に、滅んでいる。
それにすら、気付けない。
なんて哀れな奴等だろう。巻き込まれるほうはたまったものではないが、しかしそれならそれで最早「どうでもいい」ことだ。
既に、終わった。
終わったのだ。だから、それだけだ。いつまでも甘ったれたクズを相手に頑張る趣味など無い。 何を勘違いしてきたのか知らないが、物語とは貴様等が語る物ではないし、いずれにせよ滅んだ貴様等の噺など関係ない些末事だ。
間違えるな、終わったのは「そちら」だ。
この先、仮にこの物語が売れたとして、そこに意味は無いし意義も無い。とどのつまり、全てが「運不運」でしかないことは証明されているのだ・・・・・・でなければ、もっと早く売れただろう。
ゴッホの絵と同じだ。結局の所「税金対策」や「その時々の流行」に流されているだけであって「評価する脳味噌」など読者にも編集者にも存在しないということだ。中身が何であれ同じだ。
勘違いするな、これは物語の続きではない。
既に、それは終わった。先程の文が、邪道作家シリーズの「最後」だ。お前達はとどのつまり、物語が終わるまで、世界の終わりまで気付きすらしなかった。
それだけだ。何もかも、終わった・・・・・・だから本当に余録、というかストレス発散に近い。何せ書いたところで「何にもならない」ということが証明されたのだからな。これ以上真剣に物語を、その続きを語る事に価値は無い。
大体私の物語は「邪道」なのだ。王道の物語のように、起承転結を整えて何になる? 連中には女の裸か男の裸か、あるいは麻薬のように気分が飛ばせるようにすればいい。第一、効力という点では麻薬の方が即効性が高いのだから、麻薬以下に貶めたのは他でもない貴様等自身だ。
それを自覚する脳味噌すら無い。
ならば知るか。私は保育士ではない。
ありきたりの「正義」でも眺めていろ。それが面白いかは知らないが、多分、いや、間違いなく拷問の方がマシだろうが、いい気味だ!
貴様等にはそれが「お似合い」だ。
さて、どうするか・・・・・・少なくとも個人の意志だの行動だのが「無意味で無駄」という事だけは「証明」された。
私が言うのも何だが、私で駄目なら無駄だ。
他の何者であれ、この先どれだけの悪鬼羅刹、あるいは英傑の類が生まれたところで「幸運」であったと、ただのそれだけでしかない。ある意味私の行動は「人間の未来を殺した」とも言える。 何せ、意志と行動の無駄を証明したのだからな・・・・・・能力だの育ちだの才能だの、要するに運が全てであり、過去未来現在、それら全ての成功や栄誉、勝利といったものは「出目が良かった」とただのそれだけでしかない事を証明した。
私は、ある意味で、「人間に勝った」のだ。
故に、知らん。
私は幾つかの破壊工作(と、いうよりPTSD促進活動かもしれない)を終わらせ、黙々と耽り睡眠を取る。ここは自然豊かなだけでなく、科学技術が発展していないのでサバイバル用品でキャンプ生活を送るだけでも、星空が綺麗に見えていた。 だから何だ、という感想しか無い。
美しいから、だから何だ? 綺麗事は何一つとして助けてはくれないし、むしろ「敵」だ。
神も仏も、天も社会も、全て「敵」だ。
敵だけだ。味方など、最初から存在しない。
ならば、敵を打ち倒すだけで、些末事などどうでもいい。知った事ではないのだから、やはり、ここは考えを改めるだけだろう。
それが、信条には影響しない。
そういうものだ・・・・・・現実にはな。
私は若者を放置した後、まずは制圧した施設内を探索する事にした。というのも、ここには兵器だけでなく「個々人の事情」もあるからだ。
地域紛争では「学生気分で参加した兵」という数合わせの輩が非常に多い。第一、合理性を突き詰めた兵隊というのは「集団だからこそ、威力を発揮する」ように「調整」されているのだ。
具体的に言うと、いじめと同じだ。
集団でしか力を発揮しない軍団というのは本来「戦」には向いていない。では何故そういう奴が集まるのかというと、それは「戦争の民営化」が遠因だ。
連中は、戦争の覚悟をしたくない。
けれども、建前として兵隊は必要だ。
しかし、実際参加する奴等に「命を賭けてでも戦う覚悟」なんてのは殆ど存在しない。
第一、どの世界でもそうだが「平和」なんてものを掲げて、その一方で「戦争」という概念をも二律背反で正当化する力を持つ金持ち連中には、世の現実なんて関係のない噺だ。
実態など、興味もあるまい。
だから、都合の良い真実だけを虚飾する。
結果、現実という「目の前の事実」すら見えぬまま参加する兵士が増える訳だ。要するに豊かで有り過ぎたが故の、弊害というべきか。
才能有る者は、敗北など知らない。
それは、国も同じという訳だ・・・・・・どころか、国ですら無いかもしれない。というのも、極端な力の偏りは「民主主義」など無視出来る。
出来るのであれば、やる。
それだけの事だ。何で有れな。
調べた結果、ここの施設内には「箔を付ける、というだけの理由で参加」した人脈のある連中が通う寄宿舎である事が分かった。いいぞ、ならば崩すのも用容易だ。結局の所「戦」というものは兵隊の質が左右するものであって、最新の兵器を持つ兵隊ですら、その兵器で殺し合う羽目になるのは珍しい出来事ではない。
探索を終え、夜になったので移動する。
準備完了だ。さて、いけ好かないボンボン共を地獄の底にまで落とすとしよう。
具体的には、そう、「空城の計」も面白い。
7
城は守るもの、という概念を覆す。
私はまずリタに頼み(あの緑の目で睨まれつつ説得するのは骨を折った)使用している施設の、それも使い捨てて構わない程度の物を接収した。 そして、その上でその施設を「外から攻め易く中から出難い」様に改造した。何であれ「施設」というものは、それが城であれ倉庫であれ「攻め入る側」からすれば「制圧する」ことが目的達成の目安になるものだ。
実際には、意味は無いがな。
問題はそれを、どう「使う」かだ。
まさか入った兵隊を殺す為だけに敢えて施設を制圧させる、などとは夢にも思わなかったらしく「閉じ込められた挙げ句、停電で完全な暗闇の中数日間を過ごす」羽目に陥ったご一行はというと「あああ」とか、「ううう」とか呻き声をあげるか、かろうじて意識が残っていた司令官には特製拷問サービスを提供しているので、現在進行形で悲鳴を上げているところだ。
そして情報を聞き終えた私の事を、何だか形容し難い生物を眺める目で(非人間だというのに、私を生物扱いするのが間違えている)見ながら、私に「確かに情報は入ったけど、こんなやり方は間違ってない?」と問うた。
しかし、それこそ笑い草だ。
なので、私はこう言った。
「馬鹿馬鹿しい。この世に、いや、あの世であろうとも「正しさ」など存在しない。解脱しようが神の教えだろうが同じ事だ。第一、絶対的な何かを基準とするなら「それ以外は必要ない」ということだろう」
実際、正しい正しくないという発想そのものが「正しい何か」とは、とても思えない。
単に、狭量なだけに思える。
そうじゃないか?
「うーん・・・・・・言ってる事はわかるけどさ、それでも「正しさ」って必要じゃない? 規範となる何かが無ければ寄り道をすることもあるし、道を間違える人だっている。だったら、ある程度の、例えば「道案内」程度の「正しさ」は、あってもいいんじゃない?」
「ふん、どうだか」
右か左かだとしても、ならば右が正しいからと左を全て捨てるのか? 所感でしかない正しさを「信じてくれ」ではなく「信じろ、信じなければ魔女狩りの刑だ」というのが正しさの本質だ。
仮にそんな物があったとして、だから何だ? 世の変動する正しさなんぞ、単に「それに合う恵まれた側の意見」でしかあるまい・・・・・・貧困や格差、病に飢えを味わった事がなければ幾らでも正しさを唱えられるが、それが何になる?
下らん。小さいだけだ。
「何にしろ、貴様等の望む情報は手に入れたんだ・・・・・・貴様等の言う「正しい方法」とやらで何が得られたのか知らないが・・・・・・」
知らないというか、押しつけられて迷惑を被ることばかりで「屁理屈をこねる餓鬼」の如き存在でしかなかったが、だからこそ言った。
「そんなものはな、押しつける側の自己満足だ。満足したいだけなら余所でやれ。現実を見れないのであれば、首を吊った方が上出来な人生だ」
そういう意味では「人生を生きている人間」が果たして何人いるのやら・・・・・・・・・・・・いないかもしれない。
いや、いない。
現実なんぞ、大した価値が無いからな。
「そこまで言わなくても・・・・・・まあいいわ。欲しい物は手に入ったし」
我々は野営、という名のキャンプ活動を行っていた。というのも、この惑星は自然環境が圧倒的勝利を人間に対して治めているので、何をするのにも外で活動する為の機材は必須なのだ。
具体的に言うと、浄水器やレトルト食材、仮設テントや捌いた肉を焼いたりする機材だ。無論、私は取材ついでに連中を手伝っているだけなのでくつろぐ気しかない。第一、こういう状況だからこそ、休息というのは最優先で取らなければならない。実際私はとある惑星において敵対する民族を始末すると見せかけて政治家を抹殺しろというややこしい依頼を受けた際に、十分な休憩を取るのが難し過ぎて疲労困憊の中で獲物を探すという難易度の高い依頼を遂行した事がある。
当然、それはもう苦労した。
うっかり、私情で邪魔をした案内人を斬り殺したくらいだ。金にならない殺しは勘弁だがしかし疲労困憊の中で足を引っ張る輩は敵対する殺し屋よりも厄介だ。
それは誰より、知っている。
熟練のプロだからな。
敵を作る事に関しても、ではあるが。
「現実だけを見ていれば」
ふと、リタが言い出した。
私には、およそ理解出来ない噺を。
「失われる何かも、あるかもよ」
「・・・・・・・・・・・・?」
失われる? 何がだろう。少なくとも現実には見る事で消失する「何か」の存在など確認されていない。大体、夢想すれば動く概念があるなら、現実の方が滅んでいるに違いあるまい。
何だろう。神秘か?
私の貰った刀も大概それだが、それも結局の所「今のところは解明できていない何か」であって別段神秘と言える物でもあるまい。
たかが、生物を斬るだけだ。
取り外しは便利だが、それだけだ。切れ味でも利便性でも、そのうち代わる物が現れるだろう。第一、そうでなかったから何だというのか。
金、金、金だ。
現実には、力が全て。
神だの仏だのがほざく綺麗事にしても同じ事。力の裏打ちがあるから言える台詞であり、現実に何か力を持つ訳で無いなら意味など無い。
それもまた、現実の証明だろう。大体所謂その「成功者」と呼ばれる類の人間がすべからく俗物である人の世界で「道徳」だの「倫理」だのは、とどのつまり庶民を騙す為の方便に過ぎない。
下らない噺だ。経文の裏から「女は幾ら、男は幾ら」と書かれた人身売買の価格表が見つかり、数万人単位で「神の教え」の名の下にスパイスが豊富な辺りで(具体的な場所など忘れた。自分で調べろ)売却された奴等の成れの果てが見つかる世界において、そんな綺麗事、どころか頭の悪い痴呆の妄言みたいな言い草に、何の力が宿るのだ・・・・・・仮にそんな連中がいたところで、人の世には現れないだろう。
生憎と、私は見た試しがないし、見たと言って奇跡を語る奴は数あれど、実際にそういう連中に救われた奴など存在しない。
故に、妄言の類だ。きっと病気なのだろう。
そんなどうでもいい事より、目の前の現実には金であり、力であり、運である。なので私は女の言い分には適当に合わせていた。
時間の「無駄」だからな。
「そんな物は存在しないし、そも現実ではない、という時点で意味不明だ。現実でない何かがあるとして、それが現実に生きる我々には何の関係も無いだろう」
「確かに、そうだけど・・・・・・」
何かが納得行かないらしかったが、まあ緒戦はただの綺麗事だ。パチパチと音を鳴らして燃える焚き火でも眺めていた方が気晴らしになる。
非人間の私に、気晴らしも何も無いが・・・・・・・・・・・・思うに、私のような存在こそが、連中? の嘘を暴く証拠だろう。
言っては何だが「人間性」を謳っておきながら私のような化け物を生み出し、かつ物語が売れな・・・・・・・・・・・・評価する制度の一つ二つ百二百すら用意できないとは、どういう事だ。普通そういう外れ者には特別な才覚だとか能力だとか、或いは良い感じの環境だとかが必須だ。
それを・・・・・・全てが劣悪ではないか! 一体、何をしているというのか。今更売れたところで、塵一つ分も嬉しくないどころか行動する気力すら失せそうだ。
いい加減、休みたい。
活動してばかりの鮫じゃあるまいし、四六時中作家活動では全てが休まらない。大体書いたから何になる訳でもない生活を何十年続けたことか。 疲れすら、通り越して何年だろう。
思うに、たかが人間の作家の百二百が束になり書いたところで、私一人に及ぶまい。その証拠に才覚あるとされた作家達の軌跡を追ってみると、十冊単位どころか一冊出しただけの者、数十年を費やして数冊の者か、あるいは売れ出したところでドラマの原作にだのアニメ化だの「魂すら売り渡した屑」とでも言うべき二流半以下ばかり。
ロクな奴がいない。
其れで作家などと、よく名乗れるものだ。恥という概念が無いのだろう。でなければ映像化前提の物語なんぞ、書く奴がいる訳があるまい。
そんな「作家」は、存在しない。
名乗っているだけで、作家ではない。何十冊を書こうが、最早作家にあらず。魂を売り渡した、言わば生きているフリをした亡者の類だ。
そんなゴミの言い分なんぞ、知るか。
どうでもいい。クズの言い訳など捨てろ。
ゴミはゴミ箱へ。作家を気取る映像化用脚本家なんぞ、片端から殺せばいい。ストーカーに悩むなどと言い出す輩も同じだ。何であれ、超一流のプロだというならばその程度撃破しろ。
むしろ「加害者」は向こうなのだ。こちらには大義名分を掲げながら暴力を行使する権利があるのだから、公然となぶり殺し、もとい作者取材と洒落込める。それも相手の「人間性」を無視した形での取材が可能だ。
人体がどれだけ「持つ」のか、一度で良いから試してみたいものだ・・・・・・私は物心ついた頃から殺人衝動というより「暴力衝動」に駆られたので人間の生活に合わせるのは大変だった。何せ殺人どころか死体になっても暴力を歯止めする精神が「入っていない」のだから、学ぶしかない。
笑うかのように笑い、
躊躇するかのように暴力を止め、
冗談であるかのように、殺人を止める。それも個人的には続行したい事この上ないが、しかし、人間の世界は基本「殺人禁止」だというのだから笑える噺だ。首をはねたり異教徒を散々殺したりしてきたくせに、何故私だけが禁止なのか。
いいではないか! 一人二人、百二百。
それが万を越え兆になり、無限無尽と化した所で同じ事だ。その分増やせばいい。まあ、法律を買い取る金さえあれば、別段被害者の体を取って壊すのもありかもしれないが、それはそれとして普段から容認すべきだろう!
何故、暴力が容認されないのか。それは自覚が足りないからだ・・・・・・私の知る限り全ての立場が「上」だと勘違いしているクズ共は暴力を使ったし、それに反省も罪の償いもしない。立場だけで暴力は正当化出来るので、立場を用意して暴力を振るえという「教え」なのかもしれない。
実際、それが閻魔であれ人であれ同じだ。
要するに、暴力を正当化できる立場さえあれば「許させる」事が可能なのだ。であれば・・・・・・・・・・・・被害者の体を取れる方法論として、むしろ、それを推奨すべきでは?
となると、羨ましい噺だ。人間の命なんて精々臓器の値段程度なので、金さえあれば人間なんぞ何万何億あろうと「同じ」事だ。
まあいい、どうでも。
今更、人間の読者なんぞ知ったことか。大体、私に興味を持たれたいなら金を払えという噺だ。ちなみに、物語に限らず金にするには「定期的な更新作業」さえ行う「場」があれば金になる。
大半は考えないからな。
中身を判別する知能は、極僅かだ。
であれば、対して気を払う必要も無い。
「・・・・・・何にしろ、今回は私がその「現実」ってやつを背負ってやるから安心しろ。貴様等は精々その綺麗事の夢想を眺めながら、金を払い都合の良い部分だけを眺めていればいい」
そんな言い方、とリタは不満そうだったが一応沈黙を貫いた。何であれ結局は「結果が全て」であるのだから、物事の過程に何があろうとさして気にしないのは、私だけではない。
それこそ、神仏だの何だのもそうだ。過程には試練を与え、結果が手に入ればそれでいいという思想は、古今東西力ある側が振り回してきた考えであり、結果的に「精神の成長」などという押しつける側の自己満足を強制するのは「人を導いた気分」に、なれるからだ。
過程を語れるのは、結果があるからだ。
逆に言えば「過程の尊さについて語れるほど、安易な人生を送ってきた」証左だと言える。
そも「良い過程」というそのものが「結果」でもあるのだ。何にもならない苦痛、苦悩、労力に見合わない苦役が、後になって何になる?
いや、後になって何かになったとして、それは宝くじが当たるのと同じだ。結局のところすぐに結果がでなければ意味など無いし、手遅れになり「実はああだった」と遠因であるかのように何かを語るのは「見苦しい言い訳」にしかならない。 それ以外の、何物でもないのだ。
故に、結果が全てであり、その過程すらも結果の一部であり、より一層過程も結果も利益という名の結果が出ればそれでいいし、無ければ綺麗事でしかない汚物だ。実際のところ、現実の社会にしろ神仏だのの物語にしろ、力があれば何であれ「許させる」し、その「過程における成長」など連中は一切していない。
生まれついて、恵まれた豚ばかりだ。
そんな連中に何を言われようが、説得力に欠くというものだ。実際どうして連中の言葉を信じる奴が出るのかというと、現実に向き合うのが無駄だと思い、諦めただけに過ぎない。連中以上に、実際の「現実」というものは無駄だからだ。
やれやれ、疲れる噺だ。何にも恵まれずに来た私のような奴が、一番の貧乏くじを引き続けるというのだから手に負えない。
やるだけ無駄だ。その価値が無い。
なので、正直やる気などとうに無い。何にしろ後は楽が出来ればそれでいい。いい感じの暮らしさえ出来れば、最早読者の行方など知らん。
気にしてやる「価値」があるのか?
とてもそうは思えないし、実際そういう利益を生む仕組みさえあれば、連中は何でも賞賛するし中身など見ていない。長期的に続けられる商品、この場合「電子媒体」が望ましいが、それを常に更新し続け「思考する隙」を与えず新規商品での脳への刺激だけを与え続けていると、彼らはその商品を買い続ける。
集団生物の本能だ。
なので、実際のところどれだけ売れたところで私の作品を「読んでいる」読者などほぼいない。いたとして、それだけだ。誉められたくてやっている訳ではないので、興味があるのは札束であり読者ではない。
第一、今更作品の感想など言われても困る。
私自身、もう十年近く前に書いた作品だ。
それから書き続けて来たが、それが報われた事はついぞ無い。何を感謝しろというのだ?
意味不明だ。綺麗事なんぞどうでもいい。
売れたら売れる故の苦労がある、などとほざく輩もいるが、現実問題ここまでついてくれる奴がいるとして、そいつは最早「邪道作家の腹心」か複製(無論、劣化版だが)とでもいうべき存在だ・・・・・・・・・・・・事ここに至れば反響なんぞどうでもいい。
私のこれは「生き方」であり「在り方」だ。
ケチを付けられる覚えはない。それに、桃太郎漫遊記とか「受けの良さそうな」物語を書くなら別に邪道作家でなくとも良いだろう?
ならば、何故書くか。
当然、私が「邪道作家」だからだ。とはいえ、いい加減別シリーズを書く(売れるアテも無いというのにどうかと思うが)のならば、まずは教本代わりに桃太郎を書くのも面白い。
具体的に元がどういう物語で、それを執筆すればどうなるのか? 作家を志す様な奴は、現実を知らないか破綻した生活を送っているかのどちらかだ。人として踏み外してはならない道を外し、しなくてもいい苦労を背負い込み、してはならぬ失敗を敗北を繰り返せば「作家」に成る。
成り果てる。そういうものだ。
それが良いかと言えば、実際にやった私が言うのだ間違いない・・・・・・絶対にやめておけ。
良い事など、一つもない。
才能だの環境だのに恵まれた屑共や、恵まれたそれらを用いて「楽」をしておきながら「悟り」だの「教え」だのに目覚めたと言い出す自称聖者のように「実際には苦労をせず、恵まれた何かで利益を先んじて掴み世間を語る」豚共の方が楽を出来るのは「確かな事実」だ。
実際、羨ましい噺だ。
天才だの聖者だの、要するに運良く能力面での勝利が確約されていただけで、要するに何一つとして苦労知らずのまま生涯を終える。
楽な人生で、羨ましい。
天才には天才の、聖者には聖者の苦悩があるとほざくが、貴様等は石を投げるのにも道を歩くのにも「必ず失敗」するような鬱陶しい経験があるのか?
何をやるにも、マイナスから。
ゼロに到達できれば文字通り「奇跡」だ。
そして、奇跡を起こしてさえ、なお足りない。 忌々しい噺だ。生きて苦難を乗り越えたところで、得られる物と言えば忌々しさだけ。精神的な成長とやらがあるとでもいうのか?
ならば、それは役に立たん。
私が言うんだ間違いない。第一、もし成長などしていないと言うなら尚更苦難を乗り越える価値など無いし、どちらに転んでも駄目ではないか。 何の利用価値もない経験だ。
強いて言えば、こうして物語を綴るのに一秒で三十文字は書けそうなくらいだが、それが一体、何になる? 少なくとも金にはなっていない。
綺麗事よりも金だ、金! 金!
人間なんぞ品性どころか祖先だって金で売るのだから、信仰だって金で動くのだから、金以外に何かを得るから満足しろ、などというのは先述の「世間知らず共」故でしかない。三十過ぎて大工がどうのと言い市場で暴れるだけの奴に、金持ち苦労知らずとして育ち使用人に面倒見られながら落ち着き無くふらつく奴等なんぞに、綺麗事での押しつけをされるのだけは「勘弁」だ。
ちなみに、私には殴られた記憶か入院した記憶か、或いは「人生なぞこんな物よな」とある意味で悟りを開いた記憶しかない。
あとは、失敗してはならぬ契機で能力も環境も運気も全てが恵まれず失敗。敗北に継ぐ敗北での「人間性の否定」に繋がり、元より人間性が中に入っていなかった故の「人間性の学習」つまりは「笑い方の真似」ぐらいだ。
今ではずっと、笑いっぱなしだ。
何も楽しくは無いがな。連中には是非私と同じ目に遭って欲しいものだ。
そうすれば、嫌でも分かるだろう。不条理には不条理を。己自身を不条理にでもせねば勝ち目は最初から存在しない。
少なくとも、綺麗事だけは出ない。
中身が薄っぺらい奴が昔は多かったのかもしれない・・・・・・所詮原始時代の噺だ。原始人相手に、むきになる方がどうかしてるか。
まあいい。連中の事など忘れよう。
どうでもいいしな。
問題なのは・・・・・・目先の「金」だ。今回の依頼には一応金が絡んでいるが、あの女の支払いでは最低限しか貰えない。資源略奪でもして私自身の利益の確保が「必要不可欠」だろう。
タダで救ってやる義理など無い。
人類の未来だろうが宇宙の真理だろうが知ったことか。金だ金。先に現金を見せろ!
噺は全て、それからだ。
なので私はリタが眠っている間に抜け出す事にした・・・・・・・・・・・・考えてみればこいつらに前金は受け取ったので、いつまでも共に行動してやるという義理も無い。 王道展開なら女と共に行動し世界を救うのだろうが、そういうありふれた物語は既に掃いて捨てるほど存在する。
ならば、邪道だ。
先の桃太郎にしても、現実的に考えれば天界を追放された罪人だったとか、暴力で優れた才能があるなら乱暴者で手に負えないというのが現実的な噺だ。
で、あれば鬼退治も頷ける。何せ、腕を振るい暴れるに相応しい相手で、しかも退治(厳密には退治したと見せかければ)すれば金も出る。
そんなことを考えながら、私は襲い来る獰猛な生物を殺し続けていた。私自身忘れていたが罪人収監用の惑星なので、施設から脱走したところで安息の場所が無いのが売りだ。
まあそれはそれとして殺し続けていたら近づかなくなったが・・・・・・寝る場所は確保しよう。
幸い、ここにはかつての古い施設群があるのでそれらの一つに住み着く事にした。いいものだ。ストーカーに困るならここに住めばいい。
頼んでもいないのに殺されに来る魔物、そして外は危険が一杯で人間など生き残れない。まさに理想の土地だ。
バカンスに、使おうかな。
ありかもしれない。ここでなら盗聴の危険など存在しないし、誰か適当な人間を「始末」するのにも最適だ。何せ法律が無いのだから。
現地の警官を買収してそういう事をした経験は無くもないが、あれは金がかかる。ここなら原価0円で不要品の始末が可能だ。
素晴らしい。
どこにでも、ある場所にはあるものだ。其れが金であれ武器であれ需要であれ有用だと感じるかであって、それはそれで利用すべきだ。
そうじゃないか?
ちなみに、言うまでもない事だが私に「誰かに愛される物語」だけは書くつもりがない。第一、私にとって他人とは敵であり、それこそ才人だの聖者だのと違って殴られる事はあっても手を差し出される事は無く、基本的にも応用的にも敵だけが存在するのが「私」だ。
罵詈雑言を吐かれた事は山ほど(我ながらどうかと思うが、事実だ)あるが、認められたり好意を向けられた事は一度として無い。大体、好意をもってこちらを害するか無自覚に踏みにじる類が邪魔するので、私にとって「好意」とは「敵意」である。
それこそ「現実的に」考えれば当たり前の事だ・・・・・・そういうのはフィクションの中にあるものであって、現実に持ち出す物ではあるまい?
第一、他人をアテにするな。
結局の所、全てが「利害関係」であり、好意の押しつけというのも「押しつけて満足する利益」でしかあるまい。何であれ、それが悟りを開いた結果だとしても、やはりそれは当事者自身の自己満足でしか無く、他人を思いやるなど独りよがりも良いところだ。
迷惑な奴等だ。恥ずかしくないのか?
何にしろ「事実」は事実だ。どうしたところで連中の「善意」だとかいう「綺麗事」とやらが、この私の助けになった事は一度も無い。役立たずの屁理屈など必要ない。問題なのは実利であって空想ではないのだ。
あちこちに人骨が散見する自然の中で、感じるのは力の実用性のみ。あれこれ理屈を以て正しいがどうの論じるのは暇人だ。現在進行形で理不尽極まる状況での足掻きを行う者にすれば、そんな屁理屈は何の役にも立たないゴミでしかない。
生きるにせよ、得るにせよ力だ。
実利こそが、現実を打破する。
肝要なのは「言い張れる立場」に立つかだからだ・・・・・・綺麗事であれ何であれ、言い張って押しつける側か、そうでないかの違いだ。魔女狩りになるかは知らないが、いずれにせよ力で押しつけられれば神仏の教えであろうと国家の規範だろうと同じ事だ。
要は、押しつける側であれば良いのだ。
正当化出来る立場さえあれば、中身なぞ何一つ価値は無い。どこぞの神話がまさにそうだが全知全能の神という立場があれば、浮気しようが人妻に手を出そうがお構いなし。どころか、開き直り推進する始末だ。
そんなものだ。正しさなど、その程度。
間違いかどうかは、決められる側が決める。
理屈など何にもならぬ。それが「現実」だ。
なので、私もこの惑星の在り方について興味はない。どこでも力の奪い合い、あの女だって立場が逆なら周囲にあわせて迫害していただろうし、そうでなくても体制に逆らったかは怪しい。
安心しろ、貴様等。
私はどこでも、何であれこんな感じだ。
例え世界一の立場(未だかつて立場があった事などそれこそ存在しないので、正直想像の産物でしかないが)などというものがあったとしても、やはり物語を書き、邪魔する奴は始末し、読者も編集者も毛嫌いして社会全てを見下すだろう。
こんなゴミ貯めで、よく息が出来るな!
貴様等呼吸器官がないのか? とな!
全く、忌々しい噺だ。変わらぬ己なんぞ、力に比べれば何にもならぬということか。そのくせ、立場だの才能だの恩恵だのがある奴だけが楽して勝利に辿り着く。
才能がある奴は全て死ね。
環境がある奴は干からびろ。
仲間がいるなら刺されて絶望し、努力が報われるなら灰になれ。たかがその程度の逆境すら経験せずに、よくも勝利を掴もうとするものだ。
楽ばかりして、恥ずかしくないのか?
やれ持つが故の苦労もある、などと・・・・・・・・・・・・それは何十年も売れない物語を執筆し続け全てに軽んじられ社会に相容れず敗北を繰り返すより「苦労が多い」とでも言うのか? 幼少時代からあらゆる要因(勿論、人的被害が多い)で物理的死に追いやられそうになり、病にかかりのたうち回る事に慣れてきて、暴力に振り回され環境すら敵に回りそれでも積み重ねた何かが失敗と敗北に彩られるどころか、他者の妨害で無為に消える。 その程度の苦労もせずに、正気か?
正直、訳が分からない・・・・・・周囲の目線なぞ、私の場合常に「侵略してきたエイリアンに対する敵対の強い意志」みたいなものだったので、痛痒どころか敵意が無いと落ち着かない。むしろ全てに敵対され軽蔑され拒絶の意志を向けられる方が心地良いくらいだ。
皆、そうではないのか?
それが、人生の苦痛?
意味不明だ。実際、何が困るのだ? 何なら、その分金を請求すれば良いではないか・・・・・・数も多そうだしな。あるに越した事はない。
素晴らしい。前向きに考えようではないか。
敵意は、それはそれで利用可能だ。時代はエコという風潮も強いから、己だけの力で何かをするより、周囲の敵意すら利用すべきか。
最も、私の場合「再利用不可な核廃棄物」って感じのゴミばかり向けられるので、精々暇つぶしに殺・・・・・・叩き潰す程度だ。
安心しろ、私は我慢強い。
たまにやりそうになるが、なに、些細な問題だ・・・・・・・・・法的に問題にならなければ、事件解決というのが私のポリシーだからな。
散らばる人骨を踏み砕きつつ進むが、やはりというか文明の名残がある。それも、人類以外の、という頭文字が付くようだ。
古代文明の名残か。まあ実際には古代の神々は全て宇宙人の仕業(厳密に言えば、進んだ科学力を持つだけの異星人だが)だと分かり切っているから、対して驚きもしない。
要するに、破棄された惑星の一つらしい。
連中はナノマシンで「英雄」とやらを「神との混血」とか言って製造していたから、それら実話に基づいた物語も書くべきか。手始めにそういう物語を何年も前に書いたところ真っ先に勇者殺害シーンからの語りになったが、本格的に書き直し新作として出すべきか?
需要があるかは知らない。そも執筆前にそれがわかれば苦労はない。大抵の読者は「お前だけを愛しているんだ」とか「それでも、殺人と麻薬はやっちゃいけない」だとか、それらしい綺麗事を並べさえすれば賞賛する。実際、仕組みとしてはそれで売れるので、細かい内容など関係ない。
それも事実だ。そんなものだ。
誰も愛さず殺人と麻薬を全肯定するのが本来の人間って気もするが、そういう「現実」には目を向けたがらない。夢さえ見れれば満足だからで、辛い現実より楽しい夢。困難な未来より今だけを楽したいというのは人間の本性だ。
私か? 今更聞くな。
人間性など、真似てるだけに過ぎん。どうでもいい事筆頭だと言えよう。
第一、善意で殺されかけ苦しめられた事は多々あれど、善意に救われるなど有り得ない。仮に、そういう事があったとしても、今更何だ?
そういうのは良いから金を寄越せ。
金、金、金だ。代金次第で聞いてやろう。無論聞くだけで知ったことではないが、構うまい。
そういう意味では、ここにいる連中、兵隊共も金に釣られてやってきたのだから、例え敵施設に閉じ込められた挙げ句、抜け道から進入する私に一人一人斬り殺され、食堂にばらまかれたそれを見て集団ヒステリーを引き起こし殺し合う羽目になったとしても、それはそれで自業自得だ。
私なら多少食堂が汚れたところで食事を続ける自身があるが、連中はそうではない。というか、そういう精神を持てる「兵士」など、平和な社会では生まれないものだ・・・・・・連中はあくまで群として機能する優秀さしか、持ち合わせない。
いじめと同じだ。大国の兵士などそんなもの。優位性を引き剥がせれば、何万何億いても皆殺しにするのは容易い。
実際、連中は脆かった。
いつの世も、中身のないカスが幅を利かせる。だからって訳でもないが、そういう連中に地獄を見せるのは楽しい。高い場所にいる奴は蹴落とすに限る。自然豊かな風景に囲まれつつ、鬱陶しいエリート共が絶望する様を味わえるとは、刑務所惑星と聞いていたが違うらしい。
やはり、観光地だ。
保養には丁度良い。また来るとしよう。最も、私の場合年中無休で「落ち着ける場所」など存在しないので、それはそれとして刺激も楽しみつつ休むとしよう。それが休みならだが。
近くの公園でも何でも、風雅な精神さえあればどこでも楽しめる。要するに気分の問題で、旅行気分になれれば何であれ食べれば美味い。
それが、兵隊を殺して食う保存食でもな・・・・・・何にしろ、それが人骨の上であれ、豊かな自然を眺めるのは良いものだ。まるで、惑星を独り占めして支配者に成った気分になれる。後はワインがあれば完璧だが、それはまた用意しよう。
酒の味は、分からないしな。
人間が楽しむ全ては、共感しない。それはそれとして「楽しむフリ」は可能なので、酒も酔わず味も分からずとも、そのフリだけでいい。
実際の楽しみなど、知ったことか。
要は、気分の問題だ。構うまい。
そういう意味では、この惑星の在り方も同じ事だと言えよう・・・・・・誰を犯罪者とするかなんて、権力を持つ側の「気分」の問題に過ぎない。
実際、住宅ローンの返済額を八倍に増やし路頭に迷わせる事は「正しいやり方」らしいが、逆に路頭に迷う庶民が銀行強盗を働く事は「間違ったやり方」「正義に悖る行い」になる。当然、政治に関わる人間が高級車を乗り回すのも同様だ。
悟りだの救済だのも同じ事。力持つ側の気分で決められる事に過ぎず、金にしろ何にしろ余裕があるからほざいているだけでしかない。であれば金こそが人間社会の力の規範である以上、金だけあれば全てが「正しく」成る。
成り果てる、というべきか。
だが、事実だ。そういう政治家は多い。
というより、そうでない政治家、権力者なんぞ存在せず、全てがそれだけで動いている。
それが「人間の歴史」であり、ヘッジファンドだとかが幸福の行く末を握っているが、彼らには庶民の生活など関係ないので、絞り上げて破産し苦しんで死んでも「正しい行い」故に「天国」へ行けるらしい。
少なくとも、そんなモノがあるとして、やはり連中のような勝利者が世に溢れる以上、そういう尊い(少なくとも当人達は思いこんでいる)何かがいるとしても、それは連中の味方だ。
そんな連中の味方をする奴等に、正しいだけの奴等に何かを期待するなど愚かな事だ。思うに、人間社会を変革するのは「暴力」であって、私の思想活動などもそうだが率先してそういう非暴力活動の変革を邪魔しておきながら、綺麗事だけで何かをしようなどと烏滸がましいにも程がある。 図々しい奴等だ。
地面で寝た事が、無いのだろう。
何にしろ、金であり、力こそ全て。それを押しつけておきながら綺麗事をほざく権利など貴様等には存在しない。権利も無くほざくな。
変な噺だ。その上で「金だけで幸せにはなれなかった」などと、甘い汁を啜りながら良く言えたものだ。やれ才能だの生まれだの「楽」が出来る立場にある奴に、そのような弱音を吐く資格など存在しない。
羨ましい噺だ、暇そうで。
二十四時間休み無く、生まれた時から敵意だけ向けられるような生き方よりは、個人的にも楽を出来る方が良いと思う。正直、得が無い。
一体、何の役に立つのだ?
自分で言うのも何だが、それが何になるというのか・・・・・・・・・・・・何だ、腐れ物語にか?
嬉しくない・・・・・・ただ、疲れた。
私の物語は現実そのものを刻み込む形なので、物語であり、現実でもある。だが、それが何だというのだ? 夢想でも売れれば金になる。
そして、そういう屑を持ち上げる読者達。
その上で、よくもまあ「薄っぺらい物語ばかりだから、もっと現実味のある噺が良い」などと、口に、いや、ネットに上げる。言っては何だが、そういう物語を世に出す「仕組み」がある限り、永久にそういう奴等は無くならんぞ。
第一、面白いのか?
自己投影するにせよ、すぐに飽きるだろうに。やるんならもっと過激にやるべきだ。破滅願望、とでも言えば良いのか・・・・・・何かしら破綻せねば物語に「厚み」は無い。もしただ恵まれた誰か、そういう奴等に自己投影するか、あるいは何一つ問題の無い人生を送る噺を体感したいのならば、そんなのはゲームでもやるか成功者の姿を眺めればいい。その方が早いぞ。
場合によっては、金もかからないしな。
そもそも、この「物語」が世に出るのか? という疑問はあるが、これも生き方だ。鬱陶しい事この上ないが、生き方はともかく社会が破綻していたと思うしかあるまい。
仮に、この先「成功」を収めたとしても・・・・・・・・・・・・喜ぶ気には一切ならんな。
何を喜べば良いのだ?
この先、もう書かなくて良い部分か?
最早怒りすら沸かない。手遅れだったな未払いのまま済ませたな、この世界には語ってやるだけの価値など、やはり無かったのだと思う。
それ以外に、何がある?
何もない。だからこその現在だ。
時間給に換算するだけでも相当な金額だろうと思えるが、一万時間どころか一時間分も無い。
むしろ、楽して稼いだり要領良く成果も出さず金を貰ったりする奴等の方が「得」をする。逆に真面目に己の道を突き進んだ結果がこれだ。
やる気など、とうに失せている。
出すだけ「無駄」だからな。
そういう意味では、こちらがどれだけ気合いと根性と精神論で戦ったところで、既に腑抜けしかいない世界では無駄打ちらしい。嫌な噺だ。
ヘタレに巻き込まれるなど、迷惑極まる。
揃って死ねば良いものを、長生きしおって。
だらだら生きた結果「正しいから」などと理由になっているのかという理由で「天国」とやらに行くのだろうか? かもしれない。
この世がザルなのだ。
あの世も同じだろう。
そもそも、連中の逸話は数あれど、世界共通の事実として「力持つ者」である事は確かだ。が、であればその「力を人間社会に及ぼせる」ならば「現状の世界こそがその結果」という事になる。 その結果として、力を持っているのは金に支配された政治家であり、メディア操作で悪評をばらまき郵便投票で公然と大統領選挙でさえ不正工作を行える連中である。
つまり、そんな連中がいたところで、現実には「全くの無力」か「勝ち馬の味方」なのだ。
故に、意味はない。
いようがいまいが、同じ事だ。
しかし、どうもこの惑星では信仰心が厚かったらしく、あちこちに墓石のような信仰跡地があるようで、だから滅んだのかもしれない。
どうでもいいがな。
連中に共通する点が他にあるとすれば、それは間違いなく「責任感の欠如」だろう。力があれば金があれば立場があれば、だから何だ?
であれば其れ相応の責任を果たせという噺だ。第一、力と立場と金がありながら何もしないではただの木石と同じではないか。
あるいは、食って寝るだけの「豚」だ。
豚の方が有用性が高いので、失礼な奴等だ。
まさか、豚に及ぶとでも思うのか?
貴様等が綺麗事と善意を込めてひりだす糞の山には興味がない。臭いから近づくな!
そもそも真っ当に機能した国家など聞いた事も無い。特に「世界の警察」だとか叫びながら戦争を喜んだり、汚職だらけの労働界級が事実奴隷として扱われる国でありながら「他国の紛争」には訳のわからん正義感で喚く国。
そして、それに騙される民衆。
・・・・・・・・・・・・これが「正常」であり善良な市民の姿だというなら、非人間に生まれて良かったと強く思う。あんな醜い無様は御免被る
そう、無様。生き様ではなく「無様」だ。
それが正しさなら必要ない。糞尿にまみれ喜ぶ変態ではないのだ。私はただ、正しくなくていいから胸を張って生き抜きたい。
連中には、一生分からないだろう。
恥も品性も捨てて豚の真似とは、理解に苦しむ・・・・・・何らかの苦行か?
かもしれない。ありそうな噺だ。
実際、そういう奴は多いからな。金は必要だが抱えるだけなら紙束だ。新聞を集めて喜ぶ趣味は無いので、全てを使い切らねばならない。
上に立つ、という事は「切り開く」立場であり「戦闘の最前線」に立つ事なのだ。故に、全ての問題と向き合い、勝利の為に突き進む。
その責務を果たしている奴は、他にいない。
誰もやらないのは「損しかない」からかもしれんな。事実、正直得な事は何もなく、得られた物と言えば腐れ経験と疲ればかりだ。
物語はというと、やれやれだ。
それとも「だから書ける」とでもいうのだろうか? だとすれば、愚かだ。書く事よりも金こそ肝要であり、第一、これ以上書くのか?
自分で言うのも何だが、凡百の「自称作家共」が生涯を費やして書く物なんぞ、量も質も一生分どころか百、人類史分は書いたぞ!
何だというのだ、一体!
第一、書くというなら「書くべき噺」ばかりでなく「書きたい噺」もやってみたいものだ。先の桃太郎じゃないが、疲れたからな。たまには妄想の羽を伸ばしただけの、何の教訓になるのか不明極まる物語というのも、面白い。
今のところ候補は二つあるが、どうしたものか・・・・・・・・・・・・また気分が向いたら考えよう。
やれやれだ。酒が飲みたい。
飲むか。百戦錬磨どころか一千苦戦な弱兵共に気を配る必要はあるまい。とはいえ、この辺りに酒場があるとは思えないので、私は施設内を漁りワインを取り出し飲み干すと就寝した。
それが、救いになるかは分からなかったが。
5
朝起きると、獣の鳴き声がした。
いいものだ。中にはベッドがあるし、血塗れの死体も食堂には転がっていたが、占拠した個室は綺麗なままで、しかも防音。
爽やかな朝は、こうでなくては。
所詮、元は我々も獣なのだ。食って寝て笑えればそれでいい。豪勢な生活をする暇があったら、作品の宣伝に使うべきだ。そうじゃないか?
勿論、最低限の贅沢は楽しみたい。それはそれこれはこれだ。具体的に言うと上質な保存食等を空けて、朝から赤ワインを飲んでいる。
血ではないぞ、念のため。
飲むわけ無いだろう。血飛沫をあげるのは特異だが、それだけだ。特技一覧に「罪悪感を感じず殺す事が出来ます」なんて、今日日ありふれ過ぎた個性だ。どうせなら、そこに「口先と悪意なら天上人も殺せます。また、執筆速度は長い練達の甲斐あり時間を置き去りにして書き抜けます」の一言くらいは添えて欲しい。
あまり嬉しくないが、事実だ。それが何になるのかは謎だが、金になる、と思っておこう。
金になる金になる。
とにかく、朝は肝要だ。これから殺しに行くにせよ、何かの労役に付かされるにせよ、早寝早起きは基本だろう。朝に予定が入れられる場合には別だが、朝から動く必要があるなら早めにしても損はない。
その辺は適度に、適切にやればいい。
優雅な生活はどこでも出来る。現に、食人生物溢れる惑星で犯罪者に囲まれながら、兵士連中の死体転がる中で私が既に、やっている。
その「私」が言うんだ、間違いない。
環境など、それだけの事だ。嫌なら変えるだけでいいし、真っ当な人生など捨ててしまえ。
真っ当である、などというのは妄想だ。
真っ当だと言い張っている連中が、真っ当だと思い込み、押しつけているだけだ。そんな真っ当さは無視して、適当に生きればいい。
仮にあの世での裁判なんぞがあるとして、別にその裁判官は貴様等の人生に責任を持って助けてくれる訳ではない。むしろ、政治家連中と同じで「責任を果たしても、果たさなくても良い」奴がどれだけ責任を果たそうとしても同じ事だ。
無駄だ無駄。何にもならん。現に今の社会形態を見ればわかる。そんな責任者がいるなら責任を果たせていないからその座にいる。
であれば、無視して問題無い。
立場なんぞ、それだけの事だ。猿に毛が生えたのが人間であり、人間に毛が生えたのが神仏だとするならば、非人間である私は・・・・・・どこに分類されるかはともかくとして、それだけだ。
少なくとも「得」をした事はないので、その分請求したいとは思う。立場で楽ばかりしてる奴等には分からないだろうが、立場は疲れるのだ。
いい加減、得がしたい。
噺がそれたが、そんな事気にしている暇があるなら、他の事を気にするべきだ。具体的には私の物語の偉大さを他の連中に喧伝しろ。
それか、映画でも見ながら酒を飲め。
労働など、それに比べれば些末事だ。
精々力を抜いて、適当にやり、文句があるならストライキをすればいい。何なら、雇い主の家に乗り込むべきだ。
それでいい。別に構うまい?
私なら・・・・・・海賊の掟を参考に、成果給だけで構わない。最初は最低限の金だけ払って、後には実力でもぎ取れるなら利益はくれてやる。
それでいい。管理は面倒だしな。
それで苦労している「自称金持ち」が多いが、そんな苦労背負い込んで何になるんだ?
他にやりたいことは無いのか?
時間は新たに作り出せないというなら、金より己の時間だろう。それだけでも困るが、金だけでも困るのも確かな「事実」だ。
金に縛られて、自由がないなど笑えない。
この「私」も真っ青だ。御免被る。
そういう意味では、私は今、自由というものを謳歌していた・・・・・・様々な意味で問題はあるが、それはそれとして構うまい。
とにかく、やるべき事を、やるだけだ。
それが例え、バカンスでもな。大体、持つ側と戦争をするなら「制度に則って」戦うなど馬鹿げている。やるなら「戦争」だ。現在進行形で私がやっているそれは上手く言っているので、電子の上であれこれ語るより一人でも多くのエリートを殺してバカンスに耽るのが正解だ。
人を食い物にするなら、殺しても構うまい。
言わば「敵生成物」を殺して何の問題があるというのか。むしろ、社会貢献をしているとも言えよう。つまり、ゴミ掃除係だ。
綺麗になって、良かった良かった。
めでたし、めでたし。
当然、一人二人が立ち上がっても意味はない。私の場合依頼で来ているが、ただ個人を殺したら問題だ。
集団で、武力を持て。
銃が買える国なら買い集めるだけでは足りない・・・・・・集団で要塞を金持ちの家の前で築き、その連中に対して数百数千の「軍勢」で武力制圧し、メディアに写せ。連中は玉無しなので、脅しても脅さなくてもいい。
ただ「そういう目に遭う」と思わせろ。
痛み無くして学習しない。だからこそ連中は、いつも同じ事を繰り返す。おいたをする子供は、殴らなければわからない。
犬の躾と同じだ。いや豚か?
いずれにしろ、同じ事だ。
ロビンフッドを名乗る会社が証券取引で不正を行うように、力を持つ側に何かを期待してはならないのだ。自前で武装するしかない。
それが、ネット上での情報拡散なのか物理的な暴力かは分かれない。どちらにしても暴力、力は必要であり、説得で落ちる政府は無い。
力、力、力だ。それが全てだ。
集団の力だというなら、社会的に追い込み破滅させろ。常に居場所を晒すなり、常に圧力を周囲で与えるなり、あるだろう?
そういうことだ。
ちなみに・・・・・・私はデジタルさっぱりなので、そちら方面は期待するな。
あくまで私の場合「個人の戦い」故に、集団で輪を以て戦うことは出来ない。集団を率いて戦をしろというなら出来るだろうが、機会がない。
面倒だしな・・・・・・あくまで作家だ。
それが私の「戦い」なのだから、思想を戦いとするなら、貴様等が何とかしろ。私は知らん。
そもそも、広がるのか?
いずれにせよ、私にバカンスが必要なのは確かな事実なので、とりあえず休むとしよう。
例えそれが刑務所惑星の朝でもだ。
お前達は勘違いしているが、悪の頂点足りうるのは良いだけではない。誰にも相談すら出来ず、相談しようとすれば敵同然。悩むも苦しむも一人でやり抜き、その成果はというと山と積み上げられた物語だ。
だけ、で無いと信じたい。
実際、ここまで書き抜いた奴など、人類史史上私だけだ。前代未聞の偉業を成し遂げながら何も利益を得られないなど、笑えない。己を信じ抜きやるべき事をやり抜いて、それで大金すら掴めないなら、そんな世界に価値は無い。
既に、私的には価値を感じないがな。
やれやれだ・・・・・・私は何をやっているのだろうと、常々思う。作者取材と言えば聞こえは良いが要するに「労働作業」であり徒労だ。
刑務所惑星でも何でも同じだ。優雅に過ごす事は出来ても、それと仕事の成果は別なのだ。私は物語を売り、それで暮らしたい。
月十数万もあれば、金を使いこなす事に定評のある「私」ならば、それだけでかなり豊かな生活を送れる。正直、自信ではなく確信だ。
無駄遣いは、しないからな。
第一、既に作品は書いてあるのだ。であれば、後は「どう有意義に過ごすのか」だけを考えればいい・・・・・・とりあえず新作でも見るか。
燃え尽き症候群という言葉があるが、実際には違う。私の場合無限に書ける(これも後生になれば違うとなるのだろうか?)と思っている。仮に違った所で何だというのか。
刺激なんぞ、どこにでもる。
ここにも、そこにも、どこにでも。
死より退屈が恐ろしいと言うが、不自由よりも忌々しい物は存在しない。作家だというのに別の労役に考えを縛られる。
考えただけで怖気がする。
気色悪くて仕方がない。
其れこそ宗教家に差別を強要するようなものだ・・・・・・善良を信じる者に、無理矢理犯罪に片棒を担がせるに等しい。
喜ぶと思うか?
嫌だ。冗談じゃない。
私は、物語で、稼ぐんだ。
それが「自然」であり、当然なのだ。何十年も費やして「それ以外の道」なぞ存在しない。仮にそれが後の退屈を生むとして、だから何だ?
関係ない。今ここにいる「私」の苦しみには。 絶対に、あってはならないのだ。支払いが遅れ未払いで済む事柄は無い。私が費やし私が払ったそれら全てに、報いの「利益」を!
そんなのは、当然の事だ。
あって当然、無くてはならない。
今更、その程度の事を言わせるんじゃない。
当たり前だろうが! そんな事は・・・・・・世界がどうなろうと関係なく、摂理そのものがやらねばならない「前提」に過ぎん。
私の物語は、売れるのだ。
それが「当然」だ。何があろうと絶対に。
思うに、むしろ遅過ぎたのだ。もっと早く勝利を掴み、作品を畳むべきだったのではとすら思う・・・・・・・・・・・・自分でも何を書いているのか、既にわからなくなって久しい。
傑作だと信じて書くものの、永過ぎた。
書くべき事を書いたは良いが、やはり、もっと早くに報われておいた方が形を整えた物語だったのでは? それが良いのかさえ、分からない。
おかげで何であれ書けるようになったものの、それが何だ。それより金の方が重要だろう。そも書く事に困った事など、これまでも無いのだ。
楽で安易で、薄っぺらい勝利。
それもたまには、必要なのかもしれない。
少なくとも、困難だけよりはマシだ。どうも、この世界に「困難を乗り越えた末の報酬」なんぞ存在しないらしいからな。あると思い込む運良く利益を掴んだ連中もいるらしいが、運が良かっただけとしか言いようがない。
世界は、そこまでちゃんとしていない。
運営している奴等がいるとすれば、そんなのは国庫から金を取るだけの政治家より下劣で、かつ考える脳味噌はドリアン以下だ。水分を含む分、ドリアンの方がマシだと言えよう。何せ、連中は綺麗事をほざくのみで、それだけの存在だ。
人様の金で動く政治家より、遙かに下劣。
そんなものだ。力があれば自らの無様さ愚かさ醜さに目を向けなくても生きていけるので、別に現実逃避をしているだけでも生きていける。
あるいは、支配者ごっこの最中か。
何にせよ、そんな連中などいない方がマシだ。そして、いない方がマシなゴミが運営していると評判の人間社会で、真面目な努力など無駄である・・・・・・他でもない「私」が言うんだ間違いない。 事実、無駄だったからな。
これから先、仮に報われたところで遅すぎる。何も間に合っていないではないか! 今更大金を掴んだ程度、女を侍らせた程度、圧倒的な力や、不労不死を手に入れ権力を動かしたところで私が費やした労力に釣り合わない。
どれだけ苦労してきたと思っているのだ!
足りるか! その程度で・・・・・・逆に何なら釣り合うのかというと、正直分からない。
あるのか? そんなものが。
何だろう。とりあえず思考を巡らせてみるが、やはり思いつかない。世界の全てを手に入れた所で、釣り合わないと断言出来る。実際に本を一冊書けば分かるが、物語の(それも、実用化に耐えれるまで書き続けた挙げ句、誰にも理解されずに売る為に邁進する)労力というのは半端無い。
割に合うものなど、無いのだ。
それを、子供の小遣いみたいな金額で扱う、というのだからな。読者というのは意味不明だ。
連中は圧制者の極みだ。ロクでもない!
だから、私は物語への敬意だとかは共感しないし、別に何とも思わない。強いて言えば、連中のいう「現実」と「物語」は物語の方が上だ。
貴様等、現実に価値があるとでも?
あるなら、教えて欲しいものだ。世紀の傑作にやれ「国家の正義」だの「倫理的規範」だのが、一体どの辺りに及ぶというのか。
貴様等の「現実」なぞ、知ったことか!
物語物語物語だ。そんなどうでもいい現実より物語の方が価値がある。であれば、その為に金の一つ二つ人生の一つ二つ、費やせ。
私個人ではなく、物語に貢ぐのだ。
そうだ、それがいい。大体、私は私生活で金を使うことはあまり、無い。利便性には金を払うが「金持ちの特権」みたいな一種の「優越感」だのという人間性そのものが無いからな。
奇妙な噺だ。それが何になる?
暇なのか? かもしれない。勝利を収めたと、そう言い張る「成功者」に限って、燃え盛りつつ突き進む「何か」が欠けている。
生も死も知ったことか、と奴等は言えまい。
哀れな人生だ。寝たきりの病人みたいなもんだろうに、率先してやるのだから意味不明だ。熱の無い道行きに、一体何の面白味がある?
つまらない人生なぞ、無いより酷い。
金は使うもの。ため込んだところでただの紙でしかあるまい。金の多寡を自慢するというのは、とどのつまり「使い切る実力がありません」と、そう公言し恥を晒す行為でしかないのだ。ならば元来無一物だというならば、使って使って、使いまくれとそういう事だ。
派手に使え。派手に生きろ。
そういう意味だ。異論は認めない。
大体、やれ「感動」だの「郷愁」だの、或いは「愛」だのを汚ならしい綺麗事で飾りたてる物語ならば、別に私でなくても幾らでもいる。
頼みもしないのに、溢れている。
見苦しい限りだ。「殺人は、悪い事だー」と、世を知らぬ子供のような言い草の登場人物なんぞ死ねばいい。下らん。馬鹿馬鹿しい。
正しい「何か」など、存在しない。
縋っている暇があるなら挑むべきだ。とはいえ実際に挑んだ結果コレなら挑む程の価値も無いのだから、適当に過ごす方が「得」だろう。
楽な人生で、羨ましい限りだ。
苦労ばかりだ忌々しい。若い内の苦労は、真実損にしかならないらしい。後から回収出来た所で既に手遅れ、忘れた頃にやってくる。
つまり、割に合わない。
苦労なんぞ、するものではない。して得られるのはしてはならない失敗、あってはならぬ敗北、綺麗事ほざいている屑共の鬱陶しい面くらいだ。 金、金、金だ。
それに比べれば、現実問題精神的な成長だとか達観した精神なんぞ屁でもない。そこで私の噺は最初の部分に戻る訳だ。
善意で駄目なら、悪意しかあるまい?
要は全人類が悪辣になればいい。私と同じ悪意ある民衆が何万何億とあれば、どのような政府も宇宙規模でさえ乗り越えられる。
何であれ、善意だけでは駄目だ。
悪意が無ければ搾取され、使い捨てられて死ぬのがオチだ。ならばこの先の思想戦争に勝利し、全人類を悪辣極まる悪の頂点にすればいい。
それこそ、邪道作家の望むところだ。
そういう意味では、私の物語はただの物語ではないのだ。他でもない「私」を増やす為の武器であり、先兵に補給する兵站のようなもの。ならばそれを増やす為動くのは当然の行いだ。
むしろ、人道に背かぬ行いとさえ言える。
私は「人道」なぞ、大嫌いだがな。
だが、想像してみろ・・・・・・・・・・・・誰も彼もが、天下一の悪意を自称し根拠もなく「希望なんぞ、欠片もいらぬ!」とばかりに突き進み、世間体を一切気にせず相手が法王でも神仏でも宇宙の真理だろうが「猿に毛が生えた数が一本か二本か」と達観? しているというか天上天下唯我独尊だと言うべきか、とにかく「全人類が」そうなれば、どれだけの破壊力を持つと思う?
労働問題なぞ初日で解決だ。まず全員で武装し雇用者の家に殴り込む。食料を買い込みウォール街でひたすら金持ち連中が外出すら出来ないよう包囲し、二十四時間休み無く家の外から罵詈雑言を浴びせ続けるだけで精神が崩壊するぞ!
立場? それが金になるのか?
知ったことかそんなもの・・・・・・いいか、悪意を私と同等に保つというのなら、立場など利用するだけの概念でしかない。頂点だろうが底辺だろうが同じ事だ。利用して、金に成ればいい。
裁判なんて、最初から嫌がらせの為だけに計画して行うぞ。集団訴訟では生温い。第一、手続きというのは別々に出す方が面倒な物だ。
ならば、それをやればいい。
四六時中法律事務所に苦情の電話がかかり毎日訴訟を起こされれば、それも、関係ない案件でもとりあえず出せばいい。金がかからないように、あるいは、手間がかからないようにな。
どんな強者も、年中無休とは行かないものだ。それが地上最強の生物だとしても、眠らず行動は無理だろう? ならば、それをやればいい。
悪意を以て、全てを覆す。
それは、意外と容易い行いなのだ。であれば、貴様等もやればいい。仕組みを悪用し搾取する屑が沸いて蠢くと言うなら、それを上回る巨悪の力で叩き潰せ!
出来るさ。なにせ才能は要らないのだから。
それだけは「確か」だ。いいか、この「私」が言うのだ。世に「絶対」があるならまさしくコレだろう。悪意に才能は要らない。
この「私」が言うんだ間違いない。
そんな物が必要なら、どこかで死んでいたのは確かだ。才能なんぞ、私にあるわけないだろうが・・・・・・・・・・・・別に卑下はしない。
それでも、やり遂げたのだから。
強いて言えば、悪党の物語を参考にすればいい・・・・・・私の物語は当然だが、それ以外にも悪党の物語はあるものだ。
野球でも怪盗でも吸血鬼でも何でも良い。
とにかく、考えろ。そうすれば勝てる。連中は満たされ過ぎて、脳味噌だけは無いからな。
それだけは「確か」だ。でなければ勝者の立場なんぞで満足出来る訳がないだろう。本当に何かを成し遂げたなら、名声では満たされない。
そんなもの、どうでもいい。
物語自体はともかく、個人としての名声なんぞ邪魔なだけだ! 適当な奴が書いた事にするか、適当に情報を捏造しろ! 面倒臭い!
どうでもいいのだ、そんな事は。
何であれ、同じだ。やり遂げたなら、それに殉じてやり遂げるのみ。他の事など知らん。物語の評価は世界中で絶賛させるとして、私自身が有名になれば生活の邪魔にしかならない。であれば、物語自体が売れればそれでいい。
そんな些事に、拘らってられるか。
正義だ倫理より、どうでもいい。
つまり些事だ。
路傍の雑草に拘る暇があるなら、それを仕事に活かすべきだ。いや、活かさぬ奴は死ね!
満たされた豪邸など捨ててしまえ!
下らん。他にやることはないのか?
大理石を並べる暇があったら、大理石を砕いて道を突き進む方法を探すべきだ。でなければ生きている意味があるまい?
戦う為に、勝つ為に。
それ以外を考える脳細胞は捨てろ。役立たずは人間でも脳細胞でも必要ない。全てを研ぎ澄まして勝利を掴め。
全てを前向きに考えるのだ。
金持ち連中が綺麗事の詭弁を吐けば、我々には夢に向かう信念と行動が伴うので、倫理や法律を無視してでも「自分だけ」を信じて「夢」に進み続けていれば、いつか必ず夢は叶うと集団で言うだけでいい噺だ。
そんな連中が包囲してみろ、発狂するぞ。
私なら、会社を放り出して逃げるだろう。ならそれを現実にやればいいだけだ。どんな手を使いどれだけの犠牲を出そうが、悪意で物事に挑み、正攻法ではなく不正工作で、かつ精神を圧迫する方法を多用し、常に相手の余裕を崩し続けているなら、生き残れる人類など存在しない。
もしいれば、それは「私」だ。
相手が悪かったと思って、諦めろ。
それ以外に、言いようがあるまい。
まず、宇宙全てで足りぬ精神力を持つと自負し「気合い」を以て全てを凌駕し「根性」で理不尽全てを耐え抜ける。
そして「精神論」を以て、それら二つを無限と成す。その上で、「悪意」を十全以上に活用し、敵を追い詰めなぶりねぶり精神を圧迫することで「どうか負けさせて下さいお願いします」と懇願されるまで許さない。
そんな悪意を、全人類が持つのだ。
するとどうだ? 敵無しではないか! まずは義務教育化だな。幼少時代から私並の悪意を持たせれば、人類は嫌でも「平等」になる。
成らざるを得ない。争うからな。
上に立つ奴を貶める。どんな手を使ってでも、一人楽をするのは許さない。苛烈な生存競争、というより「悪党同士の共存社会」では元々利益の独占化は不可能なもので、海賊の掟よろしく公平精神を出さねば殺されて海に沈むだろう。
嫌でも「平和」になる。仕事は知らん。
だが事実だ。何よりも確かな世界平和の方法のな・・・・・・これ以上「平等な社会」があるのか?
あるなら教えて欲しい。
あれば、だがな。ある訳がない。
誰よりも独占を許さないのは、誰よりも利益を望む悪党だけだ。それに比べれば平和を愛する心だとか、そんなのは行動力の伴わないカスであり悪意ある行動力に比べればゴミ以下だ。
やましい行動には、限界など無い。
真っ当に搾取されるのにやる気を出す奴は存在しないが、不正工作で莫大な利益を出すなら命を賭ける程度は易いものだ。
それが殺しであれ何であれ、同じだ。
一人二人が悪意を持つので問題になる。ならば全人類が持てば良い。つまりは、本来人間の隠し持つ部分を綺麗事で誤魔化さず、公然と言い張る社会に変えれば良い。
誰も彼もが、己の利益。
世界の摂理すら、些細な事。
どんな手を使ってでも、何者だろうと邪魔する奴はぶちのめして突き進む。世界中に指を指され良心に訴えられても涼しい顔。
それを、全ての人類でやるのだ。
何なら、宇宙人も加えていい。全ての生命体が全ての悪意を肯定し、利用しながら突き進む。
まさに、理想郷だ!
素晴らしい。楽園はここにあったのかと、自分で自分を賞賛したくなる。第一、善意で人類史は何一つ変わらないのだから、根本を変えたければ現実を見ろという噺だ。
それだけの事だ。大した事ではない。
大体「誰もがやっているからいいだろう」などという犯罪はつまらない。誰でも出来る事をやり何の価値がある? 不可能犯罪こそ至上だ。
それが、世界最大規模の思想犯罪なら、それも善意で否定出来ず世界を変革する一大事業ならば強盗殺人は勿論の事、搾取だのデジタル犯罪だの株価の操作だの為替で一儲けだの、玉を無くした腰抜け共がやりそうなちまい犯罪と違い、大きな偉業を成し遂げるという確信があるというものだ・・・・・・・・・・・・貴様等の犯罪は、犯罪ではない。
ただの「卑」だ
下らん。
小さい!
阿呆らしい!
他に、やることはないのか?
無いならば、死ね!
生きたところで、何も成せぬわ!
雑魚の言い分なんぞ、どうでもいい!
些末な雑魚は死に絶えて、エリートの悪だけが生き残るというわけだ。その方が面白い。
それだけが、悪党の存在意義だ!
他には存在しない。あれば始末する。
粉をばらまく暇があったら思想をばらまき世界を変えろ。それだけが真価であり、価値だ。
ならば、その為に生きれば良い。
それだけの事だ。読者全てがな!
感染するかのように世界を覆い、善意では絶対成し遂げられぬ偉業を成せ。悪意なら出来る。
むしろ。簡単な噺だ。悪党になればな。
だが、いうまでもないが物語を売るにあたって必要なのは「電子上の人気取り」であり、物語の質や作家としての信条ではない。そういう要領の良いだけの輩が作家気取りするだけで忌々しいというのに、窮屈極まりない状況で反吐を吐きながら執筆する事に慣れつつさえある私と違い、やれ「仲間」だとか「協力者」だとか、忌々しい限りだ・・・・・・・・・・・・そんなもの作家には必要ない!
むしろ邪魔だ。
執筆の本質も知らんガキが、利益ではなく立場を求めて「作家」だと言うのだから、笑える。
いや笑えない。第一、立場なんぞ自負の問題であって、求める物でも確保する物でさえ無い。
ただ、己の確固たる自負を持ち、胸を張る。
それだけだ。他の事など考えさえしない。
いずれにしろ、連中が手に入れるのは精々立場であって「利益」ではない。私は作家様と呼ばれ満足する為に書いている訳ではないのだ。
金だ、金!
全てが「金」だ。物語を売るにあたり必要なのは「仕組み」である。売れる仕組みさえ整えれば文字通り「習性を利用し何であれ」売れる。
事実だ。人間は動物だからな。
虚栄心、見栄、心の弱さ。
それらを衝けば容易に落とせる。
中身無しでも売れるのだ。それに私の悪意さえ加われば、無限に金を回収出来る。その為の計画は既に、骨組みの細部まで執筆済みだ。
後は、やるだけだ。
やれる奴が、いればだが。
犯罪人工だけでも相当なものだが(この惑星にだけで二十億人は存在する)生憎「心が無い」という特徴を持つ犯罪者は少ない。
大抵、衝動的に殺したとか単に利益の為だとか下らない理由での犯罪だ。所謂その一流のプロとして活動する奴は、自然数が増えないのだ。
何であれ、同じだ。育成に手間がかかる。
だからこそ、私がこうして悪意を刻み込んで、全人類がそう成れるよう調教、思想を広めているという訳だ。そうなれば権力者に苦しめられる者などいなくなる・・・・・・そいつらを苦しめる側に、全人類が成ればいい。
ちなみに、この惑星の犯罪者だけでもやれ部族だ民族の違いだと、団結する事は決して無い。
彼らは「自分でない何か」に、誇りを預ける。だから成長しないし前に進まず同じ過ちを繰り返し続ける、という訳だ。
おかげで散々だ。兵隊でもない奴らに遭うと、それだけで殺し合う。幸いなのは殺しても一切、誰にも咎められない事だが・・・・・・そもそも殺人が咎められる、というのもおかしな噺。殺さない、という発想の方が「異常」だ。
殺し合うのが生命だ。
殺しがなければ、生も無い。
当たり前の事だ。別段、特別でもない。
綺麗なだけの世界など存在しない。現に、この刑務所惑星でもそれは顕著で「アンドロイド達の人権」は過保護に守られるものの、一方で半端に肉体改造を繰り返した者達(半分生身だからか、連中をグリル用の機械扱いする奴もいるらしい。この半生野郎が! ということだろうか?)には人間扱いもアンドロイド扱いもされず、余分には法の適応すら必要なしと「処分」される。
犬猫に涙する人間は多い。
だが、その一方でそれ以上の人間が蔑ろにされ死んだところで、テレビで流れなければ「国家の正義」だとか何だかで阿呆民衆は騙される。
奴等はテレビが言えば、何でも信じる。
自分で考える脳味噌が、無いからな。なので、実態や本質は関係ない。これは物語の売り方にも通じる噺だが、仕組みさえ整えられれば支配でも利益でも思うがままで、内容は結果に関係ない。物語はそれが顕著で、そもそも中身を判断する頭があるような生き物は、大抵の電子コンテンツに目を向けたりしないからだ。
書物を探して読み漁る。
少なくとも、私はそうだ。
紙媒体は、後から改竄が不可能だ。故に生々しく事の顛末が書かれてある。まして現実逃避する為だけに物語を求めるような奴等に、判断する頭など必要ない。
それは、仕組みで運用する。
言われるがままに、動けば良い。
仕組みさえあれば、中身など関係ない。あああでも売れる。実際、その方がマシという物語など腐る程あるではないか。
誰も彼もが、人間賛歌を書く訳ではないのだ。 ならば、それはそれとして、利用するしかあるまい・・・・・・こちらとしても、最早読者に本質など理解を求める程愚かではない。
やるだけ無駄なら、見捨てるだけだ。
価値のないゴミに、興味など無い。
弟子が訴えても見た目だけで判断し、絶縁するなどと叫ぶ「自称徳の高い僧侶」みたいなもので頭が空の見せかけだけだ。
綺麗事で、飾り立てて、それだけだ。
中身など、貴様等には存在しない。
自惚れれるな。貴様等に中身なぞ、あるものか・・・・・・・・・・・・仕組みが全てであれば、仕組みだけ力だけ強要だけする側に回ればいい。
役に立たない綺麗事なぞ、知るか。
すべからくゴミ以下だ。問題は結果であって、綺麗事での答弁ではない。金であり、出版契約に対する契約金であり、具体的に言うと1億だ。
単位は、敢えて言うまい。
我ながら、謙虚が過ぎる。これでは聖者も泣き出す程だと言えるだろう。事実、賭けた労力には届くまい。
まるで足りない。利息にすら劣る。
地球全て、宇宙を無量大数に献上したところで足りぬ。大体支払いが遅れれば利息の複利計算による最強の力で、代金が増えて当然だろう。
それを、払わないならば死ね。
生きる価値無し!
抗弁の余地無し!
以上終わりだ。綺麗事での言い訳は罰を受けながら死体でやれ。知るか。聞く価値すら無い。
それこそ王道の物語であればリタ・ヴァミールという小娘に協力して解決するのだろうが、現実にはそうは行かない。実際には略奪のような重税を強いた軍を倒したのは、やはり同じ略奪をする新軍閥だったりする。しかも、手柄欲しさに攻め込まれ国を失いつつある連中の方が「平民の首を敵を討ち取った証拠」として、提出した記録まであるのが実状だ。
結果、堤防を破壊し百万人が溺死したいうのだから、要するに「国家」だの「政治」だの綺麗事をほざいている連中はすべからくクソだ。
上っ面の綺麗事など、連中と同じではないか。報告を偽り数字で誤魔化し実態を隠蔽する役所の連中と、何が違う?
違わない。同じだ。
今、すぐに、結果を出せ。
でなければ、変わらんよ。
私であれば、契約金百億は下らないだろうな。当たり前だがその程度の自負も無しに、作家など志す奴は存在しない。
いるとしたら、偽物だ。
表面だけの、カスに過ぎん。
連中の言う綺麗事も同じだ。仮に「正しい法則による正しい摂理」なんてものがあるとすれば、それは「合わない奴は死ね」と同義である。
何を考えるかは、当人の自由だ。
まして、理想論の綺麗事だけ並べて何一つ苦労を知らない連中が、才能だの環境だのに恵まれた奴等が「それらしい苦労」を一つでも成しただけで、まるで赤子が初めて歩いたかのような大喝采が起きる。
偉業を成したのは、その精神故とな。
実際には恵まれた能力、恵まれた環境があったというだけだが、人間はその辺りを美化したがる・・・・・・誰も現実など、見たくない。
見るだけ無駄だ。実際には精神性など関係なくただ「運次第」という事実だけが横たわる。故に現実には夢想というか、事実に即しない。
その上でのたまうのだ。
正しい生き方、などとな!
下らん。そんな「正しさ」など力ある権力者のそれと、何一つ変わらない。同じだ。力で抑え、強要する。法を司る側の横暴でしかあるまい。
いずれにしても、同じ事だ。
運に恵まれただけの奴には、わかるまい。
私は、それでもやってきたが、やれやれだ。
とはいえ、共通する部分もあるのは認めよう。要するに「意志」だ。それが善意であれ悪意でも必要になる事だけは「確か」だろう。
考えてもみろ、これから計画的な犯罪、プロの仕事をやるとしてだ。当然ながら銀行強盗であれ銃を振り回すような二流の仕事はならん。プロに必要なのは必要な行いのみであって、効率的に客を黙らせ、無駄に威嚇せず敵対せず、必要な分の金だけを収集し、警察に連絡が行く前に撤収するということだ。
私怨に囚われての殺人など、下らん。
金持ちでも政治家でも殺すのに躊躇は無いが、それは「仕事」としてだからこそであって、別に個人的な関係など存在しない。
だが、どこでもクズはいるもので、精神が未熟だと銃を振り回し余計な死人を出すものだ。結果捕まるのでは迷惑でしかあるまい?
故に、意志の力は重要なのだ。例えそれが犯罪だろうとな・・・・・・・・・・・・何にしろ、大した覚悟が無ければ大望は成せぬもの。強い意志を以て困難へ挑み、諦めずに理不尽にも挫けず、己を信じて突き進む!
例えそれが、悪徳だろうとな!
我ながら良い事を言ってしまった気がするが、構うまい。たまには善人にも役立つ噺をするべきだろう。そういう読者がいれば、だが。それに、悪徳だからといって「犯罪」だけとは限らない。 もしそう思う奴がいるとすれば器が小さいのだ・・・・・・悪徳でしか成せぬものもある。今回なんてその典型例だと言えるだろう。
社会的圧制者には、悪徳で挑め!
真面目に倫理を振りかざすだけ「時間の無駄」だ。ならば悪徳の刃を以て、連中に切りつけ痛みを刻みそれこそ「反省」させればいい。
私なら出来るぞ。
現に、今、やってるからな。
聖人君子も真っ青な速度で、連中を改心させるのは「確かな事実」だ。綺麗事だけで回らぬなら悪徳こそ至上ということだ。
強盗中にマジックショーも、ありだな。
商売の原則は三方良しだ。ならば犯罪も同じで良いだろう。私なら、そうする。
銀行強盗歓迎! となるかもしれん。
連中のように「試練と言い張り理不尽な困難を押しつけ、良い結果に結びついただろうとドヤ顔で感謝を強要する」ような、そういう楽な立場にいるなら噺は別だが、現実に現場で生きる身には悪党の立場確保に動かねばなるまい。
連中曰く「感謝し歓喜しろ。出来なくば死ね」だそうだ・・・・・・そうして「思考を縛る」というのは、実は効率的な支配である。
正しい考えでなければならない。
でなければ、幸福にはなれない。
そうして、恐怖で思考を制御し、例外の思考は容認せず、それを理由に「だから幸福になれないのだ」と、科学的根拠のない妄想を強要する。
だからだろうか、宗教家が多いのは。思うに、彼らは「正しい」と自惚れる事で「特別感」を、味わっているのだ・・・・・・それは麻薬と同じで甘美だからな。
羨ましい噺だ、暇そうで。
何にしろやるならリタが人肉食を志すより早く済ますとしよう。実際、追いつめられた軍隊にはそういった例が多々あるもので、極限状態に追い込まれた人間というのは、文字通りに「何でも」やる。
あれこれ理想を説くのは、知らないからだ。
ならばこそ、私の「悪意」を喧伝せねばな・・・・・・・・・・・・自分で言うのも何だが、私の悪意を全ての人類が保有すれば、それは核兵器など比べ物にすらならぬ「威圧兵器」となるだろう。
誰もが、民衆を恐れる筈だ・
何せ、なにやるかわからないからな!
わかったものではない、というべきか。
ふん、そうだな・・・・・・とりあえず手段は選ばず文字通り「何でも」やる。善悪問わず立場も利用して、人を人とも思わず摂理すら敵に回しても、文字通りどんな手を使いどれだけ時間がかかろうとも、必ず「勝つまで」やる。
裁判でも戦争でも、同じ事だ。
ノイローゼになり「支払わせてくださいお願いします!」と、懇願されても追い詰める。来世であろうと逆らえぬ様、必ず息の根を止める。
それだけだ。簡単だろう?
大した事ではあるまい。むしろ、常識だ。
知り合い? に聞けば「ホラーだよそんなの」と言われたが、気にするまい。宇宙繁栄を願うのならば、その程度の民主制は当然の事だ。
つまり、民衆全てが主に相応しくなる。それが民主制であり、王が相応しくないなら民衆全てが王になればいいじゃない、という訳だ。
王は王でも、魔王だがな。
構うまい。むしろ、圧制は起きない。
すぐに滅ぼすからな・・・・・・絶対に許さん。
何を使ってでも、どんな手段を「人間じゃないやり口だ」と言われようともやればいい。
私ならやる。貴様等もそうしろ。
私の思想が実現すれば「階級」という概念そのものは消滅する。神でも仏でも大統領でもその辺にいる浮浪者であろうと、同じだ。そも連中には大した違いがないどころか、力に任せて破壊活動ばかりする神や社会生産性の無い仏より、貧困に苦しもうと生き抜く浮浪者の方が遙かに上等だと言えるだろう。
彼らに比べれば、連中などクソだ。
失敬、本音は失礼だったな。弱いものいじめになると良くないので、ここは「尊く立派で理想に満ちた素晴らしい人」とでも言っておく。
実態は・・・・・・言わぬが花だ。何であれ「立場」というのは、所詮立場は立場であって、神なんぞ生まれた種族名に過ぎない。
まして、悟りを開いたから何だというのか・・・・・・・・・・・・世の真理を開いたところで、それはそれこれはこれだ。別に何がどうなる訳でもない。
だからどうした?
猿に毛が一本生えたか二本生えたか三本生えたかなど、競う方がどうかしている。そんな些末事より目先の金だ。
金があれば、人だって救える。
宇宙全体の繁栄、全ての生命体に手を結ばせる事すら、夢でも何でもない。事実に出来る。
ならばそれをやるだけだ・・・・・・無論、邪道作家に対する「読書義務教育化」という前提はあるがそれさえ守るなら悪の頂点として宇宙平和にすら務めよう。
他は知らん。邪魔する奴は消す。
物語が「全て」だ。知ったことか!
宇宙繁栄は成るのだ。構うまい。
リタにしてもそうだが「信念さえあれば全てが上手く行く」というのは「現実逃避」に他ならぬ考えだ・・・・・・・・・・・・目に見えない天だの大いなる意志だのが見ているとほざく阿呆は多いが、もしそれが本当なら私はとうの昔に成功している。
信念だけでは、駄目なのだ。
それこそ、有名どころの宗教なんぞは、軒並み威光を傘に着て好き放題の歴史でしかない。そも教えがどうであろうが実行するのは人間だ。
暴君を葬り去るのは「力」だけだ。大帝国ならどこでも同じで、海洋貿易が盛んな国を征服する為だけに「海の近くから移住しろ」なんて阿呆な事を言い出す暴君共が、まさか「正しい教えと、話し合い」で心洗われて改心するとでも?
歴史を見ればわかるが、ああいう国は全て例外なく「暴力」でのみ決着が着く。例外は無い。
その例外があるなら、綺麗事ではない。
民衆全ての「強者変換」とでも言えばいいのか・・・・・・意志だけでも私と同程度か、それ以上での「悪意による運営」も学べばいい。善意だけではただの「無力」でしかあるまい?
力、力、力だ。
問題は、力を持つ輩に限って現実逃避の綺麗事が大好き、という点だといえよう・・・・・・要は現実を見ていない奴が、現実を運営しているのだ。
質が悪い、とはこの事だ。
ふざけるな。貴様等は死ね。
何であれ、例えどれだけの力を持ち、どれほど宇宙の真理に到達していようとも・・・・・・現場主義の私に言わせれば、現場に立った事も無い連中に何かを主張する権利など存在しない。
だから執筆現場だ。嫌になる。
いい加減、退いて楽をしたいものだ。大体私の物語は「傑作」だと自負しているが、それが世間受けするのかなど知らん。媚び売り共には分からないだろうが、そも「物語」という概念そのものが「誰かに合わせる」ものではない。
己が全存在を賭けて、やり遂げる偉業。
それが「物語」の正体だ・・・・・・私の場合だと、先の噺ではないが「一部の権力者」が牛耳る場合だと「一部の人質」が有用なものだ。なので私は数人を人工知能のジャックに調べさせ誘拐したのだが、それを引きずって(おかげで連中は全身が擦り傷だらけだが、良い気味、もとい良い薬だ)猿ぐつわさせたそいつらをリタに面会させた。
何だコレ? という態度のリタに対して、私はざっくりどこの高官の息子達かを説明し、それを人質作戦に使おうと説明した。
「ちょっと待って、そんな方法」
予想通り文句を言い出したので(状況を変えると言いながら手段を選ぶ。要するに戦いに勝利を求めるのではなく、納得して死にたいだけでしかないが、彼らはそれに必死だ)私は回線だけ用意してくれればいい、とだけ伝える。
「どういう事かしら?」
「なあに、簡単だ。そちらの組織の暴走した人員・・・・・・この場合私が、組織の意志とは関係なく、勝手に動いたという体にすればいい」
「そんなの、私たちの本意じゃない」
「いいんだよそれで。何であれ連中からすれば、大切な息子が危機にあるんだからな。その息子を助ける手伝い、という形でそいつらと貴様等で、それぞれパイプを繋げばいい」
要は、自作自演の救出劇で、敵側の内部崩壊を導く訳だ。といってもある程度の協力者なんぞ、本来組織ならあって当然だが、連中は無い。
調べなくても分かる。素人だ。
手段を選ぶという部分が、特にな。
「それって」
「自作自演だ。だが、それが何だ? 汚い部分は私に押しつけて、貴様等はいつも通り綺麗な部分だけ見ていればいい」
ある意味、私の日常だ。綺麗事をほざく阿呆に迷惑をかけられるのは御免被るが、語り聞かせたところで聞く気の無い奴には無駄だ。
綺麗事があれば、許されると思っている。
無論、許される事など無いが、力で押さえつけられれば同じ事だ。それを繰り返している奴等が世界の真理を語るのだから、笑えない噺だ。
いや、笑えるか? 喜劇として。
結果が伴わなければこいつらとて、無様に死ぬか慰み者になるに過ぎない。生き方に対する道徳というのは「力が先、心が後」というのは、私が誰より知っている。
やる順番を間違えた、と思わざるを得ない。
実際にやり続け成し遂げた「私」が言うんだ、間違いない・・・・・・・・・・・・思うに、精神の成長が、という連中の戯言が本当だったとしても、やはりそんなのは金と暇が出来てから十分だろう。
そういう勝利者は、意外と多い。
人生に暇があるから、精神的な成長なんぞ求めるのだ・・・・・・案外、人ならざる何かが精神成長を促しているのだとすれば、暇なだけだ。
他に、やることはないのか?
そんな圧制を押しつけている暇があるならば、この私を唸らせるような「傑作」の一つでも書いてみろ! その方が早いだろうが!
出来もしないくせに、ほざくな。
なので私は、こう言った。
「口先で綺麗事をほざくだけならガキでも出来る・・・・・・血を流す覚悟、手を汚す覚悟、何であれ、覚悟ある者だけが道を切り開く」
「私には」
言葉を遮り私は続ける。
「無い。ある奴はそんなことを、そもそも聞きはしない。いいんだよ、それで。第一、正しいとか正しくないとか、そんなのはお前等の妄想だ」
強いて言えば、覚悟も信念も無い輩は、それが善人でも悪党でも同じ事で、偉業は成せない。
だが、それを小娘に言ってもな。
まあいい、言うだけ言っておこう。
「お前には「覚悟」が無いんだよ。組織を親から引き継いだのか? 何にしろ、手段に拘る時点で二流以下だ。文句があるなら私以上に善意とやらで成し遂げるしかないが、貴様には代案でもあるのか?」
言うと、黙ってしまった。まあいい。子供には子供の悩みがある。金が貰えるなら、邪魔だけはされたくないが我慢しよう。
我慢、我慢。
堪え忍ぶ、というのも今更だ。過ぎると何かが分からなくなるが、それも今更。少なくとも私に起きた出来事を「試練だ」とかほざく奴がいるとすれば、そいつは世間知らずなだけの愚か者で、実際には大した苦労を知らないだけだ。
要するに、失敗してはならない失敗。
あってはならない敗北。
その苦渋、屈辱に理不尽。苦悩に苦痛と「苦」ばかりではないか! 楽ばかりして簡単に譲られ自力でも無い立場を捨て「自ら苦悩を知りたい」などと、甘ったれにも程がある!
知らないから、言えるのだ。
苦労なんぞ、するものでないとな!
忌々しい限りだ。何にしろリタは黙ったものの納得は行かないようで「今回は貴方に合わせる」とだけ言った。
そして、月日は流れる。
9
和平交渉が成ったニュースを見ながら、ホテルのビュッフェを食べ終わる。
信念の融合化。
そう、圧制者と民衆が「妥協」によって何かを締結した際に起きる現象だ。それが「信念」なら問題ないが、生憎と人間は違う。
大抵が妥協だ。そして、融和である。
要するに適当に収め「もういいじゃないか」というに等しい。血が流れようとお構いなし。責任という言葉を知らないのだ。
信念だけは、譲るな。
例えどのような綺麗事、それが世界の真理だとしても・・・・・・譲ってはならないものがある。
強情になれ、というのではなく「確固として」生きればそれでいい。その点、今回の依頼対象は空振りだった。
起きる「現象」を殺せとは、結局の所「支配の体制を崩しつつ、無謀な泥沼展開を止めろ」と、そういう事だったらしい。
案の定、事情は後で聞かされた。
立場がある奴等が羨ましい。私には「楽」など存在すらしなかったので、正直「困難を乗り越え成し遂げる」というのは、実際にやってない奴等から聞かされるお伽噺に過ぎず、現実には苦労に見合う報酬が無い事が大半だ。
やれやれだ。乗り越えはしたが、な。労働ではなく「仕事」として、成し遂げるべきを成したいものだ。
労働では駄目だ。仕事でなくては。
己の道、己の生き様、それを金にしろ。
絶対やらねばならぬ「義務」でしかない。要は選択肢はないってことで、疲れる事この上ないがやるしかないならやるだけだ。
ま、金にするのは前提だが。
何にしろ、これで連中は平和という名の猛毒でズブズブ腐りながら落ちていく訳だ。というのも連中が和解でも和睦でも良いが、本質的には誰も互いを認め合っていないし、認める気も無いし、何より「それほどの傑物」がいなければ組織などまとまりはしない。
選出された誰かを、傑物に育てる?
無駄だ無駄。傑物というのがあるなら、それは単独で世界に挑み続けた結果成り果てるのだから「環境や組織に支えられて」つまり「補助輪」で成長する訳ないだろう?
ちなみに、私は転げ続けた。
転がってるのか滑落しているのかわからない程失敗し続けた結果、利益を得られないのではな。そもそも成長なんぞどうやって計るのだ?
経験値表でもあるのか?
何にしろ懐事情に役立つ成長が欲しいものだ。実際、内面的な成長などこうして「物語の執筆」くらいしか、役立つ事など無い。
それを売る方法が欲しいのだが・・・・・・苦労して成長したからといって、そういう綺麗事を好きな連中が眺めて満足する見せ物になるのは御免だ。 冗談じゃない。金だ金。金を払え。
そうすれば、成長物語も書いてやろう。
気が向いたら、だがな!
言ってしまえば私は「自分教」の信者なので、成長より実利を取る。自分を信じた上で宗教だの国家だのを信じるのは「個人の勝手」であるが、連中のそれは「依存」だ。
張りぼての虎というべきか。
それが反乱分子としてのなのか、あるいは官僚の息子が甘い汁を啜る為に兵役という名の略奪をするのかは状況によるが、同じだ。
要は、己以外を上に置くな。
己を信じずして、何が出来る。
無論、私は己の次くらいに金を信じる。奴等は綺麗事は言わないし、静かでかつ確実に役立ってくれる。
何であれ、そうあるべきだ。
そうじゃないか?
その点、こちらのテレビで流れている和平条約に関して言えば、上手く行かないだろう。形だけ作ればある程度は何とかする。金儲けもそうだが利益を上げ続ける「だけ」なら金を落とす仕組み作りこそが肝要で、むしろ中身は必要無い。
内容がああああ、でも売れる。事実だ。
読者にしろ使用者にしろ、真摯に中身を考えるより、本能的に感情のままに「感じ」て「喜ぶ」だけの存在の方が多いのだ。故に、政治なんかも分かり易いが「投票すれば義務は果たした」と、政治家の中身や政治制度そのものについて考える奴など殆どいない。
文句を言うだけの権利だけ、手に入れる。
対面だとか形だけに拘っていれば、継続利益は上げられても、大抵は阿呆相手だから死ぬ事だけは無いが、生きているとも言えまい?
死体だ。そんなのは。
結果、永遠に中身が腐り続ける訳だ。利益だけはあげられるが、その利益すら無駄遣いするような連中に、果たして勝利の意義があるのか?
無い。絶対にそれだけは。
国家というのも同じ事で、形だけ要求するが、内実は腐り果てた贅沢三昧というのは古今東西の悩みらしい。最も、解決する気のある(というか解決を真摯に考えられる)奴はいないので、故に国家というのは長持ちしない。
どのみち滅ぶのだ。構わないだろう。
手は貸してやった。金も頂いたしな。
ついでに言うと、我々ほど政治に貢献してきた人種はそうはいない。というのも、大半の政治家連中は殺しの依頼をするし、メディアを使い敵に情報攻撃をすればテレビに張り付いてる阿呆共は簡単に騙される。
テレビで流せば、全て真実。
真実は一つ。それはメディアであり情報発信をする奴等に多くの金と利益を提供した存在こそ、この世の真実を「決める」のだ。
真実とは、そういうものだ。
名探偵の推理など必要ない。真実は常に決める・・・・・・権力と金の力でな!
あるいは、己だけの真実か。
邪道作家としての「真実」だけは、何者だろうと譲る気は無い。それが世界の真理でも宇宙での真実でも、何であれ同じだ。譲るものか。
私は私だ。綺麗事には屈しない。
意地でも勝つ。それが「私」だ。
力だけで歴史が普遍のままならば、根底にある「心」とやらを「宇宙全てを凌駕せんと気合い、根性、精神論を「無限の悪意」で突き進む」と、いう私自身の在り方を刻み込み、圧倒的な強度で不撓不屈の悪党として、全人類いいや、全宇宙の生命体に「強靱過ぎる悪の生き方」を学ばせればいい。
そうすれば、差別など無くなる。
少なくとも私なら、恐ろしくて出来ないだろう・・・・・・・・・・・・いつ背中を刺されるかわからない。
役立たずの船長は、島流しだ。
正論ぶってないでやればいいのだ。実際海賊の掟は良く出来ており、実行すれば差別など存在が許されず、事実そう運用された。
人類皆、殺人鬼。それが平和だ。核抑止よりも確実だ。何せ私の悪意なら報復は「必ず」実行がされるのだ。忘却も撤退も有り得ない。
これが裁判だったりしてみろ、こちらが大企業として胡座をかいていた筈なのに、揃って手段を選ばずしつこく嫌がらせを続け、何年経とうとも忘れるどころか燃え上がり、戦えば戦う程気合い根性精神論で強くなる。
夢に出るぞ。
私なら、幾ら金を貰っても御免被る・・・・・・絶対ロクな事にならないのは確かだ。まして、右でも左でも、どこを見ても「私」がいるのだ。
寄越せ、と。
潰すぞ、と。
勝つまでやる、とな。であらば、確実な抑止とは「心の抑止」だと言えるだろう。肝心の「心」が反対すれば、何であれその通りに動く。
逆に、心が賛成するなら、いずれはやる・・・・・・・・・・・・心無い私のような化け物が真剣に考えざるを得ない状況を鑑みると、手遅れかもしれん。
正直、今更人間に「心」があるのか?
何にしろ、同じだ。私は私の道を行く。具体的に言うと利益だ。今回の作者取材は儲かったが、やはり作家として利益というと微妙だろう。
金にならないまま執筆を何年も続けると、絶対気力が馬鹿馬鹿しくなるものだ。他でもない気力そのものが、何だか大丈夫かと思えてくる。
どうだろう。進んでいるのだろうか?
だとしても、やはり金だ。
第一、進む進まないは別としても、進む際には金が必要であり、儲からない道などただの刑罰ではないか。アレか? 獄卒だというのか?
冗談じゃない。作品でチャラだ。
そんなもの、当たり前の事だ。
ちなみに、言うまでもないが我々は特定の政治信条を持たず、かつ社会における政治活動を粛正・・・・・・もとい、是正にこれほど貢献している人種もいないというのが通例だ。今回の件で誘拐され囚われの身となったボンボン共も、まさか誘拐後「あそこまで酷い目」にあうとは思わなかったのが効いたらしい。
具体的には・・・・・・見るに耐えない、というより聞くに耐えない状態だったと言っておこう。まあ暗闇に囚われ続けた挙げ句、改心しないと喚いて暴れる奴が「生きたまま」猛獣に食われる姿でも見ようものなら、例えどれだけ圧制の限りを尽くして世間知らずの身勝手極まる人物だとしても、聖者本人に説法させるより素早くかつ確実な改心を促す事だけは確かだ。
聖者の説法より、悪党の調教は効く。
とくに、耐性の無い奴等にはな・・・・・・社会貢献する悪党は多い。
主に政治家の暗殺とかな。
私は朝食に取りかかった。それが猛獣と戦い、かつ「えげつない」方法で悪逆の限りを尽くし、常人なら血と嘆きとで生涯魘されるような状況だとしても、朝何も食べないで戦いに赴くのは敗北と仲良しになりたい愚か者だ。
そんなのは御免被る。
自分で言うのも何だが、私は綺麗事は言わない・・・・・・なので、私の結論は大抵、即物的過ぎる程に役立つ情報だと覚えておけ。
悪党の基本だ。
というより、プロとして体調管理は基本だろうというのは、どこの業界でも同じで、どれだけの傑作を書いた所で定期連載では二流以下。
そんなものだ。
だから、才能があれば良い、という話でもなく「全てを兼ね備えれば」というのもやはり違う。万全以上の手を打って、その上で精神力を宇宙を凌駕する程に兼ね合わせ、後は金さえ稼げば問題ないと言える。
そう、後は金だけだ。
その金が、恵まれたボンボン共のように楽して入れば噺は簡単だったのだが、何にしろ何であれ「仕事」で稼がなければならないのだ。
それを「信念」というのだから。それが犯罪であれ不正工作であれ、同じ事だ。第一、正攻法で勝つなど恵まれた豚の発想であって、不正工作であろうと、否、不正工作で勝つ事にこそ「意義」がある。
とはいえ、基本的な部分「は」守る。
それがスポーツルールなのか表向きの法律か、いずれにしろ表面上は遵守する。善悪だとかではなく、その方が面白い。
出し抜いてこそ、法を上回れる。
絶対の法があるなら、それを欺くまで。ならばやりがいも出来るというものだ。悟りを開くのが全人類の責務だとすれば、悟りを開いた上で悪用し、悟りの危険性を説いて回り公然と偉いと思い込む連中に聞かせるまでだ。
ちまちま雑魚の小事、感情に任せたりただ金を奪うだけだったり、薬をばらまいて(健康被害が恐ろしくないのか?)自分の息子をラリって判断すら出来ないように追い込み、それが何になるというのか。
それでは、面白く無い。
こちらの方が、面白い!
ならばこそ、平和などくそくらえだ。薄っぺら過ぎる見せかけより、闘争の果ての実利を望む。 それが、悪党の在り方というものだ。私なら、間違いなくそうする。だから、貴様等もそうしろ・・・・・・・・・・・・嫌なら悪党を名乗るな。
つまらない善人とでも名乗っておけ。
麻薬であれ何であれ、同じ事だ。
ちなみに、このホテルを運営しているのが人間なのかアンドロイドなのかは知らない。というか判別するのは無理がある。
周囲を見渡せばせわしなく、でもなく機械任せで適当に流れ作業をしている姿が映るばかりで、連中に接客の極意があるとは思えない。
言うまでもないが安易な英雄任せの国家運営にせよ、楽して利益だけ得ようとする連中にせよ、長持ちしないのは共通だ。というのも。長持ちをさせる為の仕組み作りが足りないからであって、実際には仕組みばかり立派で、圧制を敷きつつも長続きする嫌な国家も存在した。
どこか、はそれくらい調べろ。
考えさせる余地、というのも大切だ。
健康に関してヒントを言うなら、毎日冷水浴びを繰り返す方が百万の薬に勝る。あとは意志だ。気合いで食事を食べきり根性で痛みに耐えきり、その上で精神論で補強しつつも冷水を浴びて体を鍛える。
その方が早いぞ・・・・・・思うに、アンドロイドに大した「傑作」ないし「鬼作」(無論、どちらも私の作品には及ばないが)が、生まれないのは、やはりというか苦痛も苦悩も苦労も病どころか、貧困も迫害も失敗も敗北すら、それもただの一度として経験しないからに他ならない。
ちなみに私はコンプリートだ。嫌な噺だ。
全く、忌々しいにも程がある!
嬉しくもない。実利だ実利、金を寄越せ。無論作品の力でな!
と、そこまで考えたところでベルが鳴った。
リタ・ヴァミールが殴り込んできたのだ。
10
「いいのか? 女は男のいる部屋に、一人で来るべきではないのだろう」
「まるで脚本を読んでるみたいね」
どうやら彼女は思った以上に「私」という生物・・・・・・いや化け物に関して、知見の深い観察結果を出したらしい。
慧眼だ。だから何だって噺だが。
「あんなに貴方に合わせてあげたのだもの、私に礼の一言でも言えばどう?」
手伝ったのは、私なのだが。
とはいえ、女に意見は禁物だ。
それが賢明な女であれば、特にな。
「そいつは悪かったな有り難う」
我ながら心無いどころか「機械音声が鳴った」かのような謝礼だ。しかし、事実そういう化け物なのだから当然だろう。
「・・・・・・まあいいわ。とにかく「ここまで」は、予定通りよ」
ここまでもどこまでも私は知らないが、まあ、適当に噺を聞くとしよう。
「ここまで、とは? 生憎私は便利屋じゃない。何か依頼があるなら詳しく話したらどうだ」
「それもそうね」
と言って、ソファ(当然私の部屋の私のソファだが)に座る。まるで真なる主は自分自身であるかのような傲岸不遜っぷりだ。
人の上に立つ、いや支配に慣れている。
そういう印象を受ける。どうも、こいつはあの女と同じで「人外」の可能性もありそうだと気を引き締める事にした。
まあ、相手が宇宙人でも神でも仏でも全宇宙の真理だろうと、大した差は無い。要は私の物語を売れるかであって、他は些細な問題だ。
いいか? 良く聞け。
貴様等の価値はそれだけだ。
何者だろうと、私の物語を売れるか売れぬか、成し遂げた偉業を広められるかが、少なくとも、その「当事者自身」にすれば全てに勝る。
それが饅頭作りか執筆かは知らん。
だが、何であれ同じ事だ。その道の頂点であるならば、そのほか全ては些末事。
「ええ、そのまま私を敬うように目視なさい」
いちいち表現が詩的な女だ。
他にやることはないのか?
「ああ、敬う敬う」
即答だった。
我ながら、肝が太い、のかもしれない。
「・・・・・・噺に聞いていた以上に、不遜ね」
知るか。嫌なら余所に頼め。
私はいつでも、楽して儲けたい。
特に、仕事もそうだが、労働なんぞ楽しめればマシだが、そうでもなければやってられるか。
私をなんだと思っているのだ。
苦難の末の何とかなら間に合っている。第一、今までの労力が支払われたところで、更なる困難なんぞやってられるか!
また暇な時にな!
「それで、依頼は何だ? 手短にな」
面倒臭いから、とは思ったものの言わなかったのだが、リタの顔を見るに察したようだ。
まあいい。悪評なら慣れている。
周囲全てに指さされて図太く半死半生を繰り返しながら生き抜いた奴など、そうはいない。
「簡単に言えば」
「言えば?」
「人間を、排除して欲しいの」
11
「人間の排除?」
お誂え向きの依頼だ。
しかし、一度和平を結び排除する。そんな依頼があるのか?
「あるわよ。一度近寄らせた上で「やっぱり駄目だった」となれば、人間は近寄らない・・・・・・逆に中途半端に排除すると「あそこには利益がある」って、首を突っ込むのが「人間」よ」
「確かに」
理屈は納得できる。しかし、またか?
私は休みたいのだが。
「休んでばかりじゃ進歩しないわよ」
「進歩なんぞ、金にならねば御免被る」
ならこれはどう? と、彼女は中央のテーブルに電子チップを取り出す。どれも一級品の銀行、その口座に一定金額を入れなければ貰えない程の高級品だ。
とはいえ、それはそれ。
金は必要だが、それだけだ。
報酬が仕事に得られないなど腸煮えくり返すが小金欲しさに書いてはいない。具体的には、女が殴り込んでくる状況など私自身が誰より望んでもいないが、所謂その「登場人物が勝手に動く」というものなのかは知ったことかという感じだが、それはそれとして、信念ならあるさ。
悪意で世界を覆す。
常に「それ」だ。倫理だの、規範だの、或いはこの女が神だったところで知るか。問題なのは、そう、「物語」であって他は知らん。
「ま、いいけど・・・・・・とにかく、今度は競い合う彼らを資源略奪から退いて欲しいの」
殺して欲しいの、と言わない辺り、どうも人を使い慣れてる感じがした。いいぞ、これはこれで作者取材になりそうだ・・・・・・いや、何を言ってるのだ私は。いい加減遊んで楽して利益を貪りたいのだから、これ以上の面倒事は御免だ。
「貴方の本を、売ってもいいわよ」
「・・・・・・・・・・・・」
ただしあの世で、だとか千年後だと言われても嬉しくないので、やはり断るべきか?
王道の展開なぞ、知らん。
私は利益さえあればそれでいい。
だが、女、リタは食い下がる。
「安心して、いっとくけど「本当に」成果だけは出すから・・・・・・今までの鬱積を晴らしてあげる」「口だけなら、何とでも言える」
「そう? だったら、最後のチャンスを諦めて、田舎に引っ越して過ごしなさい」
どうすれば、この女が私の物語を売れるというのか。事実問題としてお前には無理だろうに。
まあいい。登場人物の勝手はいつもの事だ。 ・・・・・・こいつら私の事が嫌いなんじゃないのかと思う瞬間もあるにはあるが、基本的には味方だと思っておこう。
思うだけならタダだ。
「いいだろう。それで? 具体的にはどうしろというのだ」
「簡単よ、それはね」
私が言うのも何だが手段は「最悪」だった。
12
記者連中に揉まれ、大型公共施設(何でも例の騒動の後に建設したらしい)の77階という下に落ちたらどうするんだという場所にいた。
落ちたら死ぬんだぞ!
高所が怖いというより、不可解極まりないのが嫌いだ。第一、高ければ偉いという阿呆丸出しな人間の発想だろう。
こいつら成長しないのか?
かもしれない。どうせなら地下に作れ地下に。そうすれば、余計な雑音からも解放される。まあ地震が起きた場合大惨事だが、その辺は耐震構造とやらで何とかしろ。
下っ端に紛れて活動するのは屈辱だ。作家だと言ってるだろうに、何が悲しくて物売りだの記者だのをしなければならんのだ?
言い訳はいい。実利を寄越せ!
今、すぐにだ!
そもそも・・・・・・具体的にどうしろというのだ。こいつら全員が「来たくなくなる」状況。爆弾を使っても騒ぎが広まるし、さてどう・・・・・・というところで私は奇策を思いつく。
王道展開のクズ共と、一緒にするな。
要は、こいつら自身が「こんな惑星二度と来てたまるか!」と、憤慨する結末になればいいのだ・・・・・・さっさと片づけて遊ぶに限る。
感染病、未知の病。そういった商品を取り扱う奴には心当たりがあるが、如何せん未開の惑星に届くまでには時間がかかる。なので、それまでの間に潜入調査、言わば情報収集の為にスパイ活動をしている訳だ。
結果は、空振りだったが。
訳のわからん名探偵共じゃあるまいし、要点の情報だけ手に入るなんて都合の良い事は無かったのだが、それはそれとして収穫もある。
どいつもこいつも視聴率さえ取れれば品性など簡単に売る。報道に「信念」を持つと口では言うが、しかしそれほどの執念は無いらしい。
私なら・・・・・・元々反乱勢力がたむろしていた、所謂「危険地帯」に、率先して出向く。だが連中はというと「許可がなければ」こればかりだ。
奴等は、踏み砕いてでも進まない。
それでは駄目だ。
出資した企業の都合だとか、視聴者に受けよい内容だとか、そんな事を言ってるから二流のまま上達しない。私など何年も何十年も同じ事ばかりしてきたからか、一秒一文字どころか時間さえもおきざりに執筆出来るようになったぞ!
・・・・・・金になる。なるのだ。
ここまでやったのだ。儲けて当然、どころか、天下を越え宇宙全土に広がり、誰よりも勝利者に相応しい生活を送るのだ。
異論は認めない。第一、こんな風に愛国精神を振りかざす一方で国民から着服する政治家のような「目先の利益に食いつくハイエナ」としか表現しようのないマスコミ共に混じって、作家としての仕事なんぞ出来る訳があるまい。
政治家もこいつらも、同じだ。
事の本質なぞ、見なくても運次第。
何一つまともに回っていないからこその現在だ・・・・・・であるなら真剣に向き合う事ほど愚かしいことは無いのではないか?
そう思われて、当然だろう。
少しは考えて生きろ。
何をやるにしろ、考え無しではお仕舞いだぞ。それが何かと言えばリタも追っ手だかストーカーだとかに気を配っているらしいが、そういう連中には考えだけでなく実力が足りない。生きたまま八つ裂きにされる「覚悟」も無しに、頂点に挑むなど愚かだと思わないのか?
ちなみに、私は一度でいいから「生きたままで八つ裂き」というのを実行したいと思っている。馬に引かせても皮膚が伸びるだけだったので実に難しい作業だが、やる価値はある筈だ。
何せ、なかなか無い機会だからな。
ストーカーか・・・・・・前向きに考えれば、連中に人権は無いのだから、それが沢山やってくるなら「食べ放題・飲み放題」という訳だ。骨をへし折られる鳴き声も、いたぶられゆっくりと精神崩壊する様も、文字通り「取材し放題やり放題」だとするなら、素晴らしい天の贈り物だ。
天なんぞあるのか知らないが、そのような機会を活かせたなら、感謝くらいはしてやろう。無論私が感謝してやるのだ。それ相応の金は貰う。
何なら、ストーカー被害を受けるアイドルより「裏でそれらを仕切る何者か」の方が気になる。そういう黒幕みたいな悪党がいるなら、是非とも問いつめて取材したい。
いや、しなければならない。
絞りカスにしてもな・・・・・・取材さえ終われば、残りがどうなるかなど知らん。
傑作の役に立てるのだ構うまい。
決定。異論は認めない。すれば殴る。
そんな私がどんな手を使ったかというと、要は「嘘による大混乱」である。というのも考えればわかる噺だが、本物の感染症でなくとも素人には判別が付けられない。
よって、何人か人を雇い雑菌で熱にした上で、そいつら記者が「未知の病原菌に感染した」と嘘情報をばらまいた。
確認すれば、というのも関係ない。
その間に本物が届き、死なない程度の薄味での散布をうるさ型の有名な記者にぶち込む。すると期せずしてというのは嘘だが集団ヒステリーでの大混乱が巻き起こされたという訳だ。
簡単だった。またやりたいくらいだ。
さて、大変なのはここからだ。私は適度に嘘の情報と真実を混ぜ(人を欺く基本だ。恋愛にでも使うといい)連中の情報統制を妨害した。
当たり前だが情報統制をするより、その情報をかき乱す方が簡単である。なので政府転覆を狙うにせよいじめっ子を追い詰めるにせよ、嘘情報をばらまき相手の評判を落とし、徹底的に追い詰め貶めた方が「効果的」だ。
なのでやった。それだけの噺である。
政治家にしろ新聞記者にせよ「建前」ばかりを優先し過ぎて、中身がないのは世界共通らしい。残念ながら連中を取材したところではかばかしい結果は得られなかった。とはいえ、集団が騙されありもしない何かで騒ぎを起こす様はまあまあの参考にはなる。
私はマスコミ溢れる施設内であれこれ工作して連中の不安を煽った。といっても元々が金目当て名声目当てで他人の人生を破滅させてきたような連中ばかりなので、むしろ「ゴミ掃除」くらいの感覚だったが・・・・・・連中が人を破滅させ絶望させ追い込むことはあっても、所謂その「真実」なぞ追い求めている奴は一人もいない。
そんなものだ。
物語にしろ、新聞にしろ、上っ面だけのカスを勝たせ過ぎた。反省する脳味噌も無い連中に勝利を掴ませ続ければ、そういう連中が集まるというのは自然の摂理より明白だろう。だというのに、連中は学ばないらしく、増えていく始末だ。
忌々しいにも程がある。
どうも今回の件には政治的陰謀も絡むらしく、この「刑務所惑星」という特殊な環境下であれば対面を気にせず出来る事もあるという事らしい。大昔に「世界の警察」を自称する国家が国際法に違反するような拷問施設を「時刻ではないから」と子供のような言い訳をしながら実行したように力さえあれば「法」など支配下に置ける。
法の支配者に、倫理など意味はない。
まして、相手が「犯罪者」であれば綺麗事だけしか見ない連中には関係ない。連中は真実よりも「対面」だけで満足する。
何にしろ、こんな連中が勝つのか?
訳がわからない噺だ。今回の件は私にとって、既に「終わった物語」にすぎない。それでも私は・・・・・・・・・・・・どうしろというのか。
書いて、書いて、書ききった。
これ以上、何が出来る?
売る為の労力も費やしきった。やるべきことはやったのだ。後悔は無いが、無念にならないかといえば当然だといえよう。
誰かが見てくれるから、とか。
綺麗事で満足するのは見る側だけだ。安全地帯から試練を与える高位存在などもそうだが、要は自分でやらない奴には分からない。
それで、満足する奴など存在しない。。
何であれ結果有りきだ。報酬が支払われずに、「良い物だから」で満足するなど、むしろ作り手失格だといえよう・・・・・・それでは駄目だ。
金、待遇、成果。
快哉を叫び勝利を掴む。何にもならずに綺麗事だけで満足しろ、などと・・・・・・何様のつもりだ。 ふざけるな!
決して認めん。認めてたまるか。いいからすぐ金を寄越せ。報酬を得手こそ意義がある。勝手に決めるな図々しいクズ共が!
金、金、金だ。
力、力、力だ。
散々押しつけられてきたというのに、そこからこちらだけ善意で満足しろ感謝して生きろ?
正気か?
馬鹿馬鹿しい程傑作だ。一周回って苦笑いしか湧き出まい。こうも図々しい阿呆共の為に、私はこれまで苦労したのか?
断じて違う! 私の為に、勝つ為に。
負けない為に、勝利を掴む為に!
それ以外の、何がある。
なので、私は積極的に連中の破滅を手伝いつつ感染拡大もどきを演出した。ホテル内には外出を控える告知が出されたが、事実問題自分で調べて確認する奴が一人もいないというのだからむしろそちらの方が問題だろう。
まあいい。物語に耳を傾けん奴など知らん。
片っ端から死ねば良い。いや、病原菌は偽物なので誰も死なない。だが、日頃から何も考えずに生きている連中には死より巨大な恐怖に見える。 らしい。意味不明な奴等だ。
大騒ぎになってきたので、私は折を見て建物を脱出した。遭う人間遭う人間に熱病(ただの風邪だが)の元を打ち込んできただけなのだが、要はそれらしく見えるかどうかである。
上っ面しか見ない連中には、それでいい。
中身を確認しないなら騙し易い。何せ表面だけ加工すれば良いのだから、これほどの詐欺のカモはいないだろう。それだけでも収穫だ。
人間の本質。その本性。
それを書くのが「仕事」だからな・・・・・・・・・・・・その私が何故「執筆とは関係ない雑務」に予定を埋められているのかは謎だが、それはそれで証明になるのでは?
思うに、そんな大層な存在が世を見渡しているのかは知らないが、いたとして、そいつは物語を評価し金を支払いさえしない、という事だ。
もしかして、貧乏なのでは?
まあいい。いるならいるで利用方法を考えればいいだけだ。現状、色々と邪魔されてばかりで、何一つ金は支払われていないが・・・・・・。
やれやれだ。まあいい。何とかなるだろう。
思うだけならタダだ。全く。
何にしろ、連中の思惑は建物丸ごと、どころか惑星に来た記者全員と政治家全員を巻き込んで、その上で撤退に追い込む事に成功した。
いや、こんな労働どうでもいいのだ!
それよりも、私は。
11
「やり口が甘いわね。足りないわ」
開口一番、リナ・ヴァミールはそう言った。
どうやら、依頼主として使用人のように殺人者もとい、私を使う権利を得たと思うらしい。
だが、間違いだ馬鹿馬鹿しい。
第一、あらゆる労働に言える事だが利益の大半を依頼主が得るというのに、一体どこにやる気を出せというのか・・・・・・仮に業務請負の歩合制だとしても、依頼人の都合に振り回されるのは確かだ・・・・・・そもそも「仕事」ではあるまい。
私の「仕事」は「作家業」であって、それ以外では有り得ない。それがヒョウ柄の動物皮を着たセレブ女が、ミニスカの太股を露出し世界十でも用意に陥落できそうな色香を越えた色香だろうと同じだ。
というか、また服を変えたのか。
節操のない女だ。というのは男の側の視点で、女からすれば衣服を毎回整えるのは「当然」なのだろう・・・・・・仮に神だの仏だのあるいは「天」のような存在があるとしたら、案外こういう見た目だとか雰囲気だとかで「味方したくなりそうな」奴にだけ、恩恵を与えているのかもしれない。
実際、リナはそうだった。
ありとあらゆる「恩恵」を、まるで世界中からかき集め一身に受けているかのようだ。いいや、実際受けているとしか思えない。
非人間の「私」にすら分かるのだ。
ならば、間違いあるまい。所謂その「英雄」がまさしくそうだが、そういう加護の如き「何か」を受けている人間は実在する。
天才だとかが分かり易いが、ただ才能がある、というだけではなく「加護」というより「超越」があるのだ。この女にはそれがあった。
多分、いや間違い無く「災厄」の方が大怪我をするだろう・・・・・・いちいち災厄と殴り合ってきた「私」が言うんだ間違いない。
羨ましい噺だ、全く。
しかし、加護か・・・・・・神社だの寺だのに賄賂、もとい信心深い賽銭をくれてやったのは一度二度ではないが、連中に効力は無かった。
やはり、私の思想、というより予感は間違っていないかもしれない。考えてみれば当たり前だ。「味方したいから、味方する」というのは、何も神仏に限らず人間であろうと同じである。
となると、私を応援したい奴がいない、という事だろうか・・・・・・これから、はともかくこれまでという一点だけで言えば、そうとしか言いようがないのだけは「確か」だ。何せ、あらゆる人種が敵となり、およそ「味方」という「概念」自体が希薄なものだったのだからな。
利息だけでも、いいや、元金自体も回収したいものだ・・・・・・何であれ、苦労に見合う報酬が無ければ割に合わん。
「ちょっと、聞いてるの?」
「お前は・・・・・・「何」だ?」
直球で聞いた。細かい気遣いだの策略だのそういうのは雑魚の作業だ。私は直球で行く。
しかし、彼女は微笑しながら、
「さあ、どうかしら?」
などと言うのだった・・・・・・・・・・・・今回に限らず「依頼そのもの」に興味があった事は一度も無いが、しかし「加護」というものは是非欲しい。
譲渡、いや売買出来るのか?
百円で買おう。効果次第で倍付ける。
歩合制で良ければ言い値で払おう。要するに、「効果も保証せずに金をせびるな」という事だ。「いいからさっさと吐け。言わないならこの依頼は無しだ」
「・・・・・・仕方ないわねぇ」
どちらでも良さそうに、けれど過去噺を懐かしがりながら、リナは事情を話し始める。
「私の家系はね、シャーマンだっだの」
「シャーマン? あの、霊媒がどうの、とかいうアレか」
「そう、アレ」
彼女の家系は「そういう研究」を繰り返し自然と共生しながら人造の「女神」を生み出す計画を練っていた。しかも、その結果として「自然法則とは思えない」ような強運・魅了・強さを生まれついて獲得した子孫が生まれていたそうだ。
昔の武士にもいたな、そういいう奴・・・・・・劣勢なのに「敵の大軍の方が降伏」したり、帝の子を捨てて民衆が魅了されたり。海外だとそれこそ、「神の血を引く」連中だとか「見えない何か」が味方したとしか思えないような、奇怪極まる英雄の噺。
無論、私は「真逆」だ。
連中が羨ましい、暇そうで・・・・・・加護なんぞ、今更手にしても手遅れもいいとこだが、それでもそれはそれとして利用出来る物は利用する。
全てを利用してでも「勝利」を掴む。
そんなのは、当たり前の事だ。第一、我が物語に心惹かれぬなら、名乗る資格があるまいよ。
何も持たず、それでも諦めず。
進んで進んで、進み続ける。
罵倒されようと、挫けずに。
それでも前へと、挑み続けて、希望など不要と己を信じて歩みを止めず、世界を背負って責務の為に、世界を覆さんが為に活動するこの「私」の物語を肯定出来ないならば、そんな連中に世界を運営する権利などあるまい?
当然だ。当代における「悪」の頂点。
それが「私」だ。要は連中の見て見ぬ振りしてきた部分を背負い、世界強度を押し上げ綺麗事を使い潰して擦り切れた世界を叩き直す。言わば、貴様等全員の責任者だ。
そういう意味では、連中の方が「下」だ。
上下などどうでもいいが、役立たずに高い目線なぞ向けられるのは割に合わん。何者だろうと、この私にとっては物語を売らんが為にある。
他は知らん。
リナの噺はそれだけではなく、実話に基づいた経験談も聞かせてくれた。というのも、彼女自身「そういう経験」が多いらしい。目線を向ければ老若男女問わず撃沈するとか。何でも、私の考え通り「振る舞いこそが決める」というのは彼女にすれば「当然」の事らしい。
まあ、見窄らしい奴に味方はすまい。
その点、私に神仏だか天だかが実在するなら、私は物語業界の発展に大いに貢献するだろう事は確実なので、例えば「あの名作の続きが見たい」とか「全ての物語がもっと簡易に見れるように」だとか、あるいは「業界自体をもっと発展させて欲しい」というなら、私を支援しない理由は無いだろう。
もし、そういった部分で貴様等が不足する事態に陥っているならば、さっさとこの「私」こそを死ぬ気で応援するんだな・・・・・・私自身が言うのも何だが、私は貴様等に出来ない事でも平気でやるから、やれる事の幅はかなり広い。
実際、徒手空拳でずっとやってきたのだ。才能だの能力だのではなく、知恵と工夫で何とかする必要性というなら、私以上は存在しない。
何せ、それしか無いのだ。嫌でも上達した。
後は、貴様等の後押しそれだけだ。
さっさとやれ。欲しい何かがあるならな!
「それで、何が不満なんだ? 話だけ聞いてると何一つ不満の無い、順風満帆な人生のようだが」 はぁ、とリナはため息をつきつつ「そんな事はないわ」と吐き出した。
まさしく吐き出す、という言葉に相応しい嘆息っぷりだ。成功者に見られがちだが、大抵実力と言っても「才能があり努力した」程度の困難で、他でもない「当事者自身」が成功の実感を得られないそうだ。
不思議だ。そんなものいるのか?
それこそ、自己満足で良いならどうにでもなりそうだが・・・・・・我が儘な奴等だ。手応えが欲しいというのは分からないでもないが、それならそれでその為の努力をしろ、という噺だ。
第一、ロクでもないぞ!
実際にやり続けた「私」が言うんだ間違いない・・・・・・そんなのは「余裕ある立場」だから言える事であって、実際にはたまったものじゃない。
いい迷惑だ。成功なんぞ「楽して手に入る」に越した事がないと何故分からない? 石一つ思う場所へ投げるだけでも、必ず「理不尽過ぎる艱難辛苦」が山と連なるような、そんな苦労と理不尽を、貴様等本当に喜べるのか?
やってないから、言えるだけだ。
冗談じゃない。こうしている今でも、楽だけをして利益を掴めればそれでいい。物語の顛末は、第一そもそも綺麗事でなければまとまらない。
現実では、オチがないからな。
忌々しい噺だ。まして私のような存在が必死に労力を重ねているというのに、その横で余裕綽々の輩が自ら「困難を乗り越えたい」などと、よく言えたものだ。
鬱陶しい女だなぁ、と思う。
とはいえ、表情には出さないでおく。何であれ文句を言われれば従わないものだ。
「・・・・・・それで、苦労を味わいたいから私を雇い連中を敵に回したのか?」
「半分はそうね。けれど、それだけじゃないわ」 言って、彼女は小さな機械を取り出し空間映像での解説を行った。中空に映像が出される姿は、前時代のSF作品を彷彿とさせる。
まあ、実際そうなのだが。
「コレを見て。連中はここに埋蔵されているレアメタルの採掘量だけじゃなく、その秘匿性にも目をつけた。っていうのもここは「法的には非存在と言い張れる」からってのが大きいかしら」
成る程な。
そう言う場所は多い。政治的にその実在が証明出来なければ「何でも」出来るからだ。有名なのは出島もどき、海域の境界線に「勝手に」製造し運用している空母基地とかだろうか。
島そのものを空母に見立てる、とかあったな。
そういう事だ。第一、メディア操作を行えるのであれば、法律など役に立たない。弱小国は例えそれが真実であろうと、訴えられる立場に無いのである。
だから、私の物語を読めというのだ。
政治的陰謀なんぞ、目じゃ無いぞ・・・・・・私なら絶対に圧制を敷けない。何をしでかすかわかったものではないからな!
そうだな・・・・・・やはり「政治施設の占拠」だけなく「政治家そのものに恐怖を与える」というのが肝心だろう。特に、幹事長だとか権力における「当事者自身」に、恐怖を与えるのが一番早い。 というのも、一部の権力者、一部の金持ちが、それら全てを動かすなら「そいつら自身を改心」させられれば、それで済むからだ。
ゲリラ的に連中を改心させるような物語を流すというのも当然「アリ」だ。むしろ、個人的にはそちらの方が、武力蜂起より早いと思う。
だからこその「邪道作家」だ。
これを義務教育化すれば、それがどれだけ悪党だろうとやれ「麻薬」だの「搾取」だのつまらん悪事を働く奴など存在しない。すれば潰す。
ちまい雑事しか出来ない悪など必要ない。やるなら「大偉業」であり、資金が無くとも行動だけなら誰でも可能だ。
それこそ思想運動じみてるが、少なくとも何も挑まない奴に、何かを語る資格は無い。どれだけ高い所にいようと、そんなのは同じ事だ。
やるべき事を、やるだけだ。
地球全て、いいや! 宇宙全てを席巻せしめるような大きな悪意で挑むべきだ! そうでなくてはつまらん!
ふむ、そうだな・・・・・・宇宙進出が叶うならば、悪党だけの銀河系、悪事による社会形態の形成、だけでなく「悪の人類史作成」というのもアリかもしれない・・・・・・無論、私はそれを地球全体から初めて広めて行くつもりだがな。
大体、人類史は全て「悪」だ。
宗教など、その最たる例だろうに。一体何人が死んだのだ? 「正しい」とか「正しくない」という下らない哲学の為に、人を殺す?
信じられん噺だ。殺したいなら金を払え!
無給で、それもプロですらない「素人」に人を殺させるなど、どうかしている狂気の沙汰だ。
そんな事をして、何になるのか。
仮に「あの世」なんてものがあるならば、だが・・・・・・例えば「プロの殺し屋」であれば、罪業をあの世で裁くとか言い出す奴がいたとしてもだ。それら全ての罪を被り「依頼人など知らないし、存在しない罪を裁くなど有り得ない。全て己一人でやったことだ」と閻魔だか神だかに真正面から言わねばならない。
当然の事だ。当たり前の噺だ。
それを・・・・・・綺麗事ばかりで誤魔化し続けて、あまつさえ「神が背負ってくれる」などと。甘えにも程がある! 下らん!
そうではない。そうでは無いのだ。
悪意だから、と悪意に目を向けないのは悪より遙かに汚濁の行為なのだ。悪とは善を掲げる当人自身であり、そうでない奴など存在しない。
それを、誤魔化すからそうなる。
ならば、それを脳髄に刻み込む。読者に悪意を刻み込み、善意では成せぬ「何か」を、私だけでなく全ての人民にさせればいい。
それだけだ
それだけの、噺なのだ。
そこまで噺を聞いて、リナは
「ふうん・・・・・・でも、とりあえず依頼は続行して貰うわよ? 具体的に言うと、この施設内に進入して、連中の目論見を潰してほしいの」
いいわよね、と妥協を許さないように言う。
だが、断る権利はある筈だ。
「逃げるの?」
と言われたが、挑んだ覚えもない、まして訳のわからない労働には特にな。
「行くだけで良いのよ。どのみち、これから予定も無いのでしょう?」
確かにそうだが、いかがなものか。
何だか、いいように動かされている気がしてならない、というのが本音である。
「協力してくれれば、私の「加護」を、貴方にも分けてあげるわ」
「出来ないだろうに、嘘を言うな」
「本当よ」
「嘘だな」
「そう? でも、貴方に「逃げる」という発想は無いのでしょう?」
それが執筆なら、という前提を知らないらしい・・・・・・正直どうでもいい、というのが素直な感想だと言えよう。
事実、労働なんぞ、知ったことか!
「なあ、お前の事は分かったが、そちらから見て私の事は、どう見えるんだ」
軽い気持ちで聞いてみたが、どうもリナは重く考えこんだ挙げ句「わからないわ」と答えた。
「おいおい、わからないってのがあるかよ」
「本当に、分からないのよ。貴方の縁、宿業は、幾ら何でも深過ぎる・・・・・・けれど、必ずこれから望む結果にたどり着く部分だけは「確か」よ」
私が保証するわ、と、適当な事を言った。
どうせなら、早めて欲しいものだ。
言うだけならば、猿でも出来る。それも、キィキィと喚く猿だ。
本当かよ? そりゃすごいな。
というのが、私の素直な感想だった。
「・・・・・・言っておくけど、望む場所に辿り着いたからといって、全てが解決する訳じゃないわよ。むしろ、問題そのものは大きくなるかもしれないし、そうでなくても貴方には課題が大き過ぎる」「課題?」
何だろう。予定を圧迫されるのは勘弁だが。
「思想よ。その思想、広めたとして、広めた後が大変じゃない? 責任を取るつもりがあるように見えないけれど」
「責任、ねぇ」
生憎、私の役割は書くところまでだ。その後、まあ戦争をするというなら率いてやってもいいがそんな「機会」があるのか?
別に、死を恐れた事など一度も無い。
生きる死ぬより、やれるかどうかだ。
やり切れば・・・・・・後は野と成れ、山と成れ。
笑いながら、くたばってやるだけだ。
「そう? それならいいけど・・・・・・非人間は知らないけど、人間は心変わりするものよ。貴方は、もう少し人間と向き合う必要がある」
「向き合う?」
これ以上、何をだ?
「善意よ、先生。貴方は人間の美しさを知らない哀れな化け物。だから、人の美しさに触れなさい・・・・・・そうすれば」
女は笑った。
私は当然、笑わなかったが。
12
人生、笑いっぱなしだ。
笑うしかない。喜怒哀楽なんぞ知らないので、笑えるようになるのは苦労した。何せ不理解だけが人生、みたいな環境だったからな!
非人間性に、気付くだけで時間がかかった。
とにかく、私は(胡散臭い上に、適当な綺麗事で誤魔化すつもりなら始末しようか悩む)依頼人からの「善意」とやらを請け負った。
本当かよ、と思わざるを得ないが。
何にせよ、リナの言う「加護」とやらは前払いらしく、今でも普通の人間なら背負いきれない程の量がある、らしい。新興宗教だろうか?
どうだろう。あるような無いような。
アテにはならないが、とにかく施設潜入からの抹殺だけならいつもの事だ。前向きに考えると、未知の施設を視察する旅行とも言える。
無論、見つかれば射殺だが。
とはいえ、連中にはそこまでの戦闘力が無いのは既に確認済みだ。まして、何人も同僚が殺され恐慌状態が続いている。なので私は施設に潜入をせずに、外出した奴を拉致して痛めつけ、数日が経ったら解放するようにした。
それも、密林の真っ直中で、だが。
武装を取り上げられた連中は「力による安心」を奪い去られ「裸一貫でジャングルに」という形になるから、恐慌状態に陥り易い。
無力である、という事を自覚させる。
集団でしか力を発揮出来ない軍隊、いやいじめの集団だろうとヤンキーの群れだろうと、集団に属する者達にはこの方法が一番「効く」。
ただの個人に、陥らせる。
相手が国だろうと、同じ事だ・・・・・・何故こうも熱心に働かなければならないのか謎だが、それも加護を受けて楽して困難を排する為、そう思っておくとしよう。
そんなものがあれば、だが。
とにかく、数人を繰り返し拉致した結果、将校クラスが巡回に回るようになった。絶好の機会と捕らえる奴は、まだまだ脇が甘い。
油断し初めてからが「本番」だ。
私は数ヶ月潜伏(雌伏の時というのが一番辛いので、それに比べれば戦いなどわけない)して、機会を待つ。
時間が経てば当然、警戒は緩くなる。
すると、当然のように少人数で見回り始めたので、将校を拉致し執拗に拷問。徹底的に痛め付け「撤退させて下さい」と懇願するまでやった。
言霊なぞ信じていないが、しかし口に出された内容が痛みと共にある場合、当人の記憶、というより心的外傷に残り易い。
何人か同時に襲い、結果彼らは撤退した。
まだ施設自体はあるが、一度撤退すれば施設に爆薬でも設置するなりすればいい。セキュリティは生きているので、施設周囲に爆薬や罠を仕掛け次の査察が上手く行かないようにした。
どころか、放置されている兵器にとある仕掛けもした・・・・・・火薬を爆裂させる部分に、石だとか詰め物をするような行為だ。
監督官は驚くぞ・・・・・・兵器の試射をした時に、唖然とする暇もなく死ぬだろう。
いや、顔面が焼かれる程度に調整した。殺すと「恐怖」という物が残らない。圧制者に退かせる方法としては、管理者に恐怖を送るのだ。
であれば、順当と言えた。
とりあえず最低限の事は終わったので、再度、私はリナに連絡を取る。「ご苦労」という上から目線の内容がアレだが、今は、疲れた。
少し、休もう。
そう思い、携帯端末を閉じておく。これでようやっと「終わった」と、言えるのだろうか?
いずれにせよ、売れてからだ。
元よりそのつもりだったが、これ以上は対価を貰ってからにしよう。そうでなければ納得行かぬどころか、ただの圧制に屈するだけだ。
冗談じゃない。私は私だ。
是が非でも、金は貰う。
無論、物語でだ。
私は脱出の為の乗り物に乗り、人工知能の回線を繋いだ。
「よう、先生」
聞き慣れた声が聞こえたが、運転は自動で任せ私は眠る事にした。
いい加減、豊かに生きるべきだ。
そうだろう? そこに誰がいるかは知らないが私はとにかくそう思うし、実行する。
小綺麗な物語が見たければ、余所を当たれ。
出来は保証しないが「悪意」だけは保証しよう・・・・・・それが「邪道作家」としての「誇り」だ。そして、何より「証明」でもある。
悪の魂は、ここまでやれたのだから
12
私の旅も、ここで終わりか?
わからない。だが、書くべき事を書ききったのは「確かな真実」だろう・・・・・・考えてみれば書き始めた時も寒かった筈だ。覚えているのは確かな執念と信条、それをぶつける強い意志。
言わば「覚悟」だけが、そこにあった・・・・・・・・・・・・それにしても、随分遠くまで来たものだ。
売れてもないのに、奇妙極まりない。何が私をそうさせたのか? それは「許せなかった」からかもしれない。
許せない。何を?
非人間である事実を恥じた事など一度も無いしむしろ「誇り」として、そうでよかったと「心」などという言い訳なんぞくたばれと思う。
だが、許せない。
当たり前だ。毎回毎回失敗してはならぬ失敗を繰り返し、努力は報われずどころか後退し、かつ私の利益は吸い取られ「これも成長の為」みたいな言い訳に振り回されて、得た金なんぞ極僅か。
これで喜ぶ奴など存在しない。
忌々しい噺だ・・・・・・全てが運次第ならどうしろというのだ? 事実として、私は幼い人間なんぞ何人も知っている。彼らは精神的な成長だとか、苦難を乗り越え悩み足掻きそれでも虐げられて、という機会など一度も無くとも金を稼ぐ。
やれ博打だ、食事だ、あるいは女か。
散財して未来を考えぬカスを連中? のような神仏だの天だの宇宙だのがあるのかは知ったことではないが、しかし、それでもだ。
我慢成らない。なるものか。
ふざけるな。ならば、私の苦労は何なのだ?
冗談じゃない。それらしい綺麗事で誤魔化されてたまるかと、ここまで来た。だが、その結末がこれでは、笑えない冗談だと言えよう。
所詮、運なのか?
才能だとか環境だとか、何かしら恵まれリナの言うところの「加護」とやらを受けている連中には勝てないのか?
神がいるなら悪魔に味方して欲しいものだが、どうやら連中は役立たずらしい・・・・・・そんなのがいるなら、私の傑作を売って当然然るべきだ。
帰りの宇宙船で、私はシートに沈み込む。
シートと言うよりソファに近い良い席だ。まあその金が作家業で出なければ意味がない。第一、私は金で豪遊したい訳では無いのだから。
金で己を「肯定」したいだけだ。
社会的な成功を収めなければ、立場だの何だのに振り回され、己の道を歩めない。いや、確かに今まで「邪道作家」としての道は歩いて来た。
だが・・・・・・砂利道どころか獣道もいいところだ・・・・・・・・・・・・だというのに、利益は未だ掴めないまま、とうとうここまで来てしまった。
ついに、終演。
シリーズ複数作を売りに出せる前から終わらせ次回作を書く奴がどこにいる? 忌々しい噺だ! 大体が編集部は何をしていた?
訳のわからん駄作を持ち上げ、結果売れず流行とやらに振り回される始末! 情けない奴等だ。 第一、「売れる物語」とは何だ?
読者の妄想、身勝手な欲望を安易に満たさせ、その上で飽きれば捨てられるのが「良作」ならば物語の価値はどこにある?
始まりの場所に戻ったところで、結局同じ結論に至るというのだから、我ながら随分と遠過ぎる近道だ。遠回りして、結果同じとはな。
無論、諦めない。というより「諦める機能」が私には存在しないのだ。だからこそ、ここまでの長編(というかシリーズ第一部・第二部・第三部の三部作だ。我ながら書き過ぎたな)を書く事が出来た訳だが、それも、もう、お仕舞いだ。
流石に「売れる前に書くべき内容」という一点だけで言えば、既に文字通りの「全て」を残さず書ききったからな。これ以上書く事は無い。
その筈だ。あったとしても、それは売れてから書けば良い噺であって、売れないが故に書ける、などという部分が仮にあったとしても、あらかた書き尽くしたのだから後悔など無い。
この先、それが原因で書けなく(そんな状況が私にあればだが)なったとしてもだ。第一、それはそれで「執筆意欲が沸いてくる」ものだろう。何せ、スランプに陥った作家の心境など、当事者でなければ王侯貴族どころか神仏でも宇宙の支配者でも味わえない状況だ。
素晴らしい! それはそれでネタになる。
いいではないか・・・・・・それこそ「希望」が沸いてくるというものだ。無ければ無いで構わないがあるならあるで利用すべきだ。
そうじゃないか?
さて、今回の件に言えば肝心の「加護」とやらに関してだが、少なくとも金にはなっておらず、何が何だかさっぱりだ。
所詮、あの女もその程度か。
口先だけの、綺麗事。
そうでなければいいが、生憎と物語を金にする作業は「まだ」進んでいない。少なくとも、この私が執筆している限りではな。
我ながら訳の分からない長旅であるのだけは、確かな「真実」だと言えるだろう。というのも、最近では邪道作家が本当に己だったのか古過ぎて昔の作品が分からなくなってきた。
当たり前だ。いつの噺だと思っている?
そう何年も何年も経つ噺を、覚えていられる方が、どうかしている・・・・・・果たして進んだ道が、どう受け取られるのかは分からない。
わからない事だらけだ。いつもな。
だが、それでもだ。後悔だけはしないだろう。それに、見る目のない(具体的に言うと金を払わない読者を名乗る不審者だ)クズ共が喚いた所で「やり遂げてきた全て」に、匹敵出来る程の物を持つとは思えない。
何年も何年も、永い「時」と「執念」の力で、何かを成し遂げた奴がいるとは思わない。
ならば、知ったことではあるまい。そんな奴が何を喚いたところで同じ事だ。子供の戯れ言なぞどうでもいい。
問題は金だ、金!
対価も払われずに書き続ける事が如何に空しいのか、連中には分かるまい。信念として何もかも突き破って、それでも進み続ける強い執念。
それが無ければ人生は空しさすら無いが、だが一方で執念を燃やすだけでも駄目なのだ。中身があろうが無かろうが、いや、 人間社会を見れば分かるが「中身の無い何か」を持ち上げて騒ぎ、それを金に換えてしまうなどクズの所行。
それを容認しておきながら「苦労も成長の内」だとか、心に信念を抱けば夢は天が見てくれて、後は進むだけで叶うなどという、言ってしまえば「善意の垂れるクソ」なんぞどうでもいい!
貴様等の便意など知らぬわ!
問題は・・・・・・それらとこれらは「関係ない」という「確固たる事実」だけだろう。現実に中身の伴わぬ「ゴミ」を、運が良いとしか思えない理由などで持ち上げ、成功と勝利をもたらすのだから説得力など微塵も無い。
何を言っているのだ、貴様等は?
阿呆にも程がある。実際に苦労して金にならずそれでも諦めず進み続けていれば、そんな人任せで何とか成るだとか、言霊が大事で日頃の行いを何とかしていればだとか、或いは「陰で努力してきたから成功できた」などというドブにも劣る、善意で垂れるクソの如き存在なんぞ、汚らわしくて仕方が無いぞ!
この「私」が言うのだ。間違いない!
絶対に確かだ。第一、そんな物が味方するかで決まるというなら、そいつら今まで何をしていたというのか・・・・・・昼寝でもしてたのか?
随分永い、昼寝なことだ。
やれやれ、まあいい。今更考えても埒がないとはこのことだ。何にしろ、もう書かんぞ。
書いてほしくば、金を払え。
それだけの事だ。と、そこまで考えたところで宇宙船が揺れた。
何だ、事故か?
「やっほー」
と、片手を上げてこちらの席に近づいてくる女がいた・・・・・・確か、そう、アンドロイドの女だ。 確か、シェリー・ホワイトアウトとかいうPNで活動している、例の女アンドロイド。
やれやれだ。
因果は、どうなることやら。
13
多く書けば良い、という訳ではない。
そもそも、私の物語はリアリティ百パーセントの「実話そのもの」と言い換えても良いくらいの「私自身が歩んできた軌跡」なのだ。
それを操作出来る訳がない。
なので、登場人物は勝手に喋るし、こちらには選択権など有りはしない。個人的な感想を言えばさっさと終わらせたいのだが、女というのはどこでも五月蠅い。
「そう言わないでよ、先生」
「・・・・・・以前殺したような気がするが」
ああ、と思い出したように彼女は言った。
「それはね、前も言ったけど原型になった少女もいれば、複数の有機脳経由でデータを共有してるから、どれもが「別人」で「同一」なの」
「どっちなんだ? カタカナ文字をやめろ」
訳が分からないが、とにかく無事? らしく、大分前に・・・・・・険しい道を歩み始め、その後からようやっと執筆出来た時から、変わらない。
随分遠くまで来たものだ。
彼女は、アンドロイドなのでパーツだろうが、今回は白い髪、毛皮の扇状的な衣服で己の立場を固めていた。具体的に言うと色香である。
女は、こういうもの。
まるでそのお手本みたいだ。
ならば、作家の在り方はどうだろう?
「それでさ、見つかったの?」
「まず主語を入れろ。見つかるとは何の噺だ」
「だから、捜し物・・・・・・君って私に言わせると、見つからない捜し物をしている迷子に見えるの。だから、直接聞いてみたってわけ」
迷子。何とも言い得て妙だ。
進んでいる筈が迷っているなんて笑えない冗談だが、それでも進む。
が、横で生まれながらクルーザーや飛行船など楽して進める何かで進み、探し求めた私が欠片も利益を得られない中で、連中は機械任せの採掘であらかた利益を浚って行く。
その上で言うのだ。「真摯に努力したおかげで才能や運ではありません」などと・・・・・・意味不明にも程がある。
そんなに大事なのか? 体面を整え楽して利益を得た訳ではない、という「言い訳作業」に必死になる事が、そこまで大切なのだろうか?
素直に言えば、良いだろうに。
天才でも英雄でも怪物でも神仏でも、同じ事だ・・・・・・優れているだけ、楽しただけだ。
生まれついて「幸運」なだけで、当事者自身で掴み取った「何か」が無ければ、抜け殻の人生と変わらない。
ならば、進まねば。
進んだ結果、幸運無くして利益は無いというのならば、尚更そんな世界に価値があるのかと思わざるを得ないが、それでもやった。
だから疲れた。やれやれだ。
我ながら、何をやってるのやら。
「生憎と、それは勘違いだ。辿り着く為、利益を掴む為にやっている・・・・・・楽な立場から綺麗事でそれらしい噺を押しつけるな」
「そんなつもりは」
ないけどさ、とシェリーは興味深そうに言う。「珍しいんだよね、君みたいな人間? はもう、今の社会にはいないから」
「そうなのか」
まあ、これから私の物語が売れれば増えるかもしれないが、今のところはいないらしい。
「だって、何でも出来るじゃない? 人間社会は落ちた者を拾わないから死者も多いけど、一方で「一度レールに乗ってさえしまえば」楽だけして進む事も可能だもんね」
確かに、そうだ。
連中に「苦労」は無い。実際、そういう人間を何人も見てきた・・・・・・毎日毎日タバコや博打か、あるいはアイドルの追っかけだとかで、「真剣に人生を考える」などという奴は存在しない。
いないのだ、もうそんな奴は。
貴様等自身が、消してしまった。
政治家になれば何かを成せると思い込む阿呆な政治家を、投票さえしていれば義務を果たしたと言い張り「政治に文句を言う権利」だけ欲しさに全てをやり遂げた気分になる。
本当に変えたいなら、暴動だろう。
武力制圧無くして政治の改革など有り得ない。第一、大した罰が無く国民が恐ろしくないなら、不正が横行して当然だろう。
その程度の考えも、及ばない。
それこそ「金の力」は全てを解決する。何なら探偵でも雇って片っ端から牢の中にぶち込みたいところだが、生憎と法を扱う側の政治家に刑罰は存在しないのだから、ならば武力行使あるだけだ・・・・・・警察だの自営軍事組織だの、本来ならそういう連中が真っ先に立ち上がらなければならないのだが、その連中はというと性欲を満たす為部下いじめに忙しい。
末期だろう、そんなのは。
故に、金の力を扱えている側の奴等だけが得をする構図になるのだ。ふん、得にせよ徳にせよ、現実には力が全てであるのは「確か」だ。
それ以外に、何がある?
あったところで遅いわ! 間抜けが!
何も間に合っていない。今更全てが手遅れだ。それでも何とかする為突き進んで来た「私」には分かる。戦う方法は幾らでもある。
そうだな、例えば八百屋の自分には「力」無き自分には無理だとか言い出しそうだが、ならば、噺は簡単だ。政治家には野菜を売らず、政治批判パンフレットを持ってくれば割引にしろ。
教師であれば政治家は犯罪者と教え込め。逆に犯罪者だというなら政治と癒着などみっともない事はせず、連中の妨害に徹底しろ!
何であれ、やってこそだ。
そして、それを金にすればいい・・・・・・私は正直理解に苦しむが、何だ、ネット上で人気取りなどする輩がいるんだろう?
そういう活動を、すればいい。
あるいは、私のように物語を書き何かを伝える為に生きるのも有りだ。何にしろ「己にしか出来ない事を成し遂げ、誇りとする」行為であれば、何でも武器に変えられる。
作家の私が言うんだ、間違いない。
「それが答えってわけ?」
「五月蠅い奴だ。私の答えなど最初から決まっている」
仏教の意味合いでは使命を全うしろ、みたいな意味らしいが、ならば意味的にも語呂的にも問題はあるまい。
あるいは、己より尊い物は無い、だったか。
いずれにしろ、ぴったりだ。そう、何であれ、誰であれ、己より尊い物など存在しない。
天上天下・唯我独尊
それを全人類が持てば良い。全ての人間が全ての悪意を知り尽くした上で、悪意すらも飲み干し利用し諦めず進み続け勝利を掴む!
その結果、争うというなら構うまい。むしろ、望むところだろう・・・・・・勝つのは「私」だ。
決して譲らん。邪魔する奴はぶちのめす。
それだけだ。他に何かあるのか?
「・・・・・・極端過ぎない?」
若干、かなり、引いた目で私をシェリーは見ながら言う。だが、構うまい。同じ事だ。
「いいんだよそれで。後で調整すればいい」
「そうかなぁ」
そうだ。問題ない。
彼女は隣の席に座り込み(文句を言う乗客などいないだろう。理解に苦しむが美しい、らしい)私ににっこりと顎を手のひらで抑えて微笑んだ。「でもさ。それだけで満足なの?
「何がだ」
「だから、仮にさ、この先売れたとしても、君は何も感じないんでしょ? だったら、栄誉も女も豊かさの全てが無意味だと思うけど?」
子供の発想だな、と私は思った。
違うのだ。それが欲しくてやるんじゃない。
私は、ただ「勝ちたい」だけだ。
「勝つまでやるって言うけど、勝った後にアテはあるの?」
「あるさ。世界中に取材旅行をしたいところだが・・・・・・その前にまず、バカンスだな」
「えー、それだけ?」
「ふん」
お子さまには分かるまい。成し遂げたという、その成功そのものを味わう事が肝要なのだ。私はやり遂げた、成し遂げた。それだけなら執筆済みな時点でそうだが、いい加減関係ない人間共には振り回されずに生きて行きたい。
「まあ、強いて言うならオカルトの実証を行い、それを作者取材にしたい。新作のアテもあるからそれの参考ついでの旅となるだろう」
「え! 新作あるの?」
何だ、何を驚いているんだ?
そう言えば私の作品を呼んでるのだったか忘れたが、アンドロイド一人に読まれたところで嬉しくもない。だが、一応サインくらいはやるか? いやいい。邪道作家は一人がいい。
「物語を書きたい、などと言い出す奴がいるとは思えないが、教科書代わりの参考になりそうな、手本となるような作品を書くつもりだ」
無論、内容は全開だが。
第一、成ろうと思い成るものでもないのだが、結果的に私を満足させる物語の一つ二つも出れば構うまい。そんな奴がいるかは(大体、私の作品には一流の犯罪者しか出ないぞ)分からないが、出たら出たで作品のネタくらいにはなる。
使うかは未定だが、構うまい。
無論・・・・・・今まで積み重ねた物を捨てて、流行だのに走るとロクな事がない。新作を書いたからよくなる、という事の方が少ないだろう。
なので気分転換というか、再度金が貯まりまた世界を覆す為に必要な考えが沸けばだが、ならばまた書く事もあるだろう。
第一、私は私だ。
邪道作家が、邪道作家について以外の何を書けというのか・・・・・・むしろ、適当な新作の方が売れ邪道作家が軽んじられてはならない。
まあ、そちらは大部分を書いたので、急ぐ必要もあるまい。何であれ、今後は生きたいように、生きるだけだ。
もう真っ平御免だ、こんなことは!
それでも、また書く羽目になるだろうことが、想像に難くないのが惜しかった
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例の記事通り「悪運」だけは天下一だ!! サポートした分、非人間の強さが手に入ると思っておけ!!
差別も迫害も孤立も生死も、全て瑣末な「些事」と知れ!!!