諦めじゃない。生活を壊さないための選択
「家買わないの?」
30代になると、周りからよく言われる言葉が。
結婚した友人、子どもが生まれた同僚、SNSに流れてくる新築の写真。そのたびに、私は少しだけ苦笑いしている。
なぜなら、頭に浮かぶのは夢のマイホームではなく、家計簿だから。そして正直に言えば、家を買うという選択は、現実的ではない。
住宅ローンという「長い固定費」
家の話になると、よく言われます。「家賃払うより、ローンのほうが得」と。
確かに、理屈としてはそうかもしれない…。でも、自分にとって一番怖いのは、住宅ローンという長い固定費です。
30年ローン。30代で借りれば、完済は60代。
福祉の仕事は、決して楽な仕事ではない。体力も必要で、夜勤もある。その仕事を30年続けられる前提でローンを組む それがどうしても、現実的に思えない。
手取り20万という現実
福祉の仕事はやりがいのある仕事。でも、給料が高いかと言われると、正直そうではない…。手取り20万円前後の人がまだまだ多い世界。
家賃・食費・光熱費・スマホ代を払えば、余裕があるとは言えない。そこにさらに住宅ローン、固定資産税、修繕費が加わる。
考えれば考えるほど、「生活を守るためには、今は借金を背負わない方がいい」と思うようになりました。
賃貸という「身軽さ」
今は賃貸で暮らしている。ずっと家賃を払い続けるのが得かどうか、正直分かりらない。
でも賃貸には、一つだけ大きなメリットが。それが身軽さ。
仕事が変わったとき。体力的にきつくなったとき。環境を変えたくなったとき。そのときに、生活を立て直す自由がある。それは今の私にとって、とても大きな安心につながっている。
諦めではなく「生活防衛」
家が嫌いなわけではない。庭のある家、少し憧れる。
でもそれ以上に思うのは、無理をしてまで背負うものではないということ。
もし福祉職の給料がもう少し高かったら。もし将来の不安がもう少し小さかったら。きっと、普通に家を考えていたと思います。
家を買わない。それは夢を諦めたわけではありません。今の私にとっては、生活を壊さないための選択。
30代になって分かったことがあります。暮らしを整えるというのは、何かを手に入れることだけではない。守るために、あえて選ばないこともある。
派手ではないけれど、それが今の暮らし方です。
