BIMは「描く」から「つなぐ」へ。点群とBIMを統合し、Navisworksで関係者が判断できる情報へ
清水建設が、BIMデータから3次元解析モデルを自動生成する「BIM-FEM連携システム」を開発したというニュースを公開した。
従来は約1か月かかっていた解析モデルの作成を約3日まで短縮できるとしている。
参照記事
解析モデルとは?
BIMモデルは、人が建物を設計・確認するための3Dモデルだ。
一方、解析モデルは、建物にどのような力がかかるかをコンピューターで計算するためのモデルである。
見た目を再現することが目的ではなく、柱や梁、壁などを「計算できる形」に置き換えたデータと言えばイメージしやすいかもしれない。
これまでは、この解析モデルを構造設計者が手作業で作成する場面も多かった。
今回のニュースは、その作業をBIMデータから自動化しようという取り組みである。
つまり、解析モデルは設計図とは別に、解析のためにもう一つ作られていた「別のデータ」だったということだ。
私が注目したのは「3日」ではない
もちろん、1か月が3日になるのは大きな改善だ。
でも、私が注目したのはそこではない。
BIMが、次の工程へ情報を渡す基盤になっていることだ。
建設業界では以前から、一度入力した設計情報を別の工程で活用する考え方は少しずつ広がってきた。
今回のニュースは、その対象が大規模施設の構造解析まで広がったことを示しているように感じた。
つまり、BIMは完成品ではない。
構造解析、数量算出、施工計画、維持管理など、さまざまな工程へ情報をつなぐためのデータベースになりつつある。
空間翻訳社も目指していること
私が「空間翻訳社」で目指しているのも、BIMを”完成品”として扱わないことだ。
現況を記録した点群、設計されたBIMモデル。
それぞれが持つ情報を統合し、Navisworksで重ね合わせることで、設計者、施工者、発注者が同じ空間を見ながら判断できる状態をつくる。
目的は、点群をBIMへ置き換えることではない。
BIMモデルを作ることでもない。
異なる情報をつなぎ、現場・設計・発注者が同じ情報を見て、同じ基準で判断できる状態をつくることだ。
BIMはゴールではない。
情報をつなぐハブとして活用されることで、その価値はさらに大きくなる。
今回のニュースは、その流れが構造解析の分野でも加速していることを感じさせる内容だった。
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