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J|術式別各論【5択問題編】|周術期管理チーム認定試験 対策問題集

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♦️ 開腹・開胸/分離肺換気


🔵 開腹手術で腸間膜牽引後に低血圧が生じた.鑑別について最も適切なものはどれか.

  1. 腸間膜牽引症候群では低血圧・頻脈・顔面紅潮を呈し,迷走神経反射やアナフィラキシーとの鑑別が必要である.

  2. 腸間膜牽引症候群は迷走神経反射が主因で,徐脈・顔面蒼白を呈する.

  3. 皮膚所見がなければ,術中アナフィラキシーは否定できる.

  4. 腸管牽引による迷走神経反射では,頻脈が鑑別の手掛かりとなる.

  5. 顔面紅潮はアナフィラキシーではみられないため,両者の鑑別に有用である.

解説
1:正しい.腸間膜牽引症候群はPGI₂による血管拡張で,低血圧・頻脈・顔面紅潮を呈します.迷走神経反射は徐脈を伴いやすく,アナフィラキシーは薬剤投与との時間関係,気管支痙攣,皮膚所見などを含めて鑑別します.
2:誤り.腸間膜牽引症候群の主因はPGI₂による血管拡張で,典型的には頻脈と顔面紅潮を伴います.
3:誤り.術中アナフィラキシーでは皮膚所見が目立たないことがあり,皮膚所見がないだけでは否定できません.
4:誤り.迷走神経反射では徐脈をきたしやすく,頻脈は腸間膜牽引症候群との鑑別点になります.
5:誤り.アナフィラキシーでも紅潮などの皮膚所見を認めることがあり,顔面紅潮だけでは鑑別できません.薬剤投与との時間関係や気管支痙攣なども評価します.

➡️ 答え:1


🔵 肺分離・片肺換気について,最も適切なものはどれか.

  1. 二腔気管支チューブの位置は,聴診で左右差が確認できれば気管支鏡による確認は不要である.

  2. 片側の大量気道出血や感染性分泌物から健側肺を保護することは,肺分離の絶対的適応である.

  3. 吸入麻酔薬は低酸素性肺血管収縮を増強し,片肺換気中の酸素化を改善する.

  4. 片肺換気中に低酸素血症を認めたら,肺分離器具の位置確認より先にPEEPを大幅に増加させる.

  5. 非換気側肺へのCPAPは術野を妨げるため,片肺換気中の低酸素血症には用いない.

解説
1:誤り.聴診も行いますが,二腔気管支チューブや気管支ブロッカーの位置は気管支鏡で確認するのが標準です.体位変換後にも再確認します.
2:正しい.大量気道出血や感染性分泌物による健側肺汚染を防ぐことは,肺分離の絶対的適応です.
3:誤り.吸入麻酔薬は低酸素性肺血管収縮を用量依存性に抑制します.
4:誤り.低酸素血症では,まず肺分離器具の位置,FiO₂,換気状態,循環状態などを確認し,その後にPEEPやCPAP,一時的両肺換気を検討します.
5:誤り.非換気側肺へのCPAPは術野を妨げることがありますが,術野が許容し,対側肺汚染の問題がない場合には低酸素血症への選択肢となります.

➡️ 答え:2


♦️ 体表・熱傷・頭頸部/内分泌・脳神経外科


🔵 体表・熱傷・頭頸部手術について,誤っているものはどれか.

  1. 重症熱傷の早期では,血管透過性亢進による体液移動と,気道熱傷・気道浮腫を評価する.

  2. 急性期後の重症熱傷患者では,スキサメトニウムによる重篤な高カリウム血症に注意する.

  3. 気道周辺で電気メスやレーザーを使用する場合,酸素濃度を臨床上可能な範囲で低くし,使用のタイミングを術者と共有する.

  4. 頸部術後血腫では,SpO₂低下前から頸部腫脹,嚥下困難,嗄声,呼吸苦などが現れうる.

  5. 気管切開後早期の事故抜去では,瘻孔が未成熟でも気管切開孔からの再挿入を経口挿管より優先する.

解説
1:正しい.重症熱傷早期では血管透過性が亢進し,循環血液量減少をきたします.吸入損傷が疑われる場合は,気道浮腫が進行する前の評価と気道確保が重要です.
2:正しい.急性期後の重症熱傷ではアセチルコリン受容体が増加し,スキサメトニウムで重篤な高カリウム血症をきたしうるため禁忌です.
3:正しい.酸化剤,点火源,可燃物がそろうと術野火災が生じます.チーム内の情報共有と酸素濃度管理が重要です.
4:正しい.SpO₂低下は遅れて現れることがあるため,早期の気道狭窄徴候を捉えて対応します.
5:誤り.気管切開後早期は瘻孔が未成熟で,気管切開孔からの再挿入は偽路形成の危険があります.応援要請と酸素化を優先し,上気道が使用できる場合は経口挿管を検討します.

➡️ 答え:5


🔵 内分泌・脳神経外科手術の管理として,最も適切なものはどれか.

  1. 褐色細胞腫では,頻脈を認めた時点でα遮断の効果が不十分でもβ遮断薬を追加する.

  2. 運動誘発電位(MEP)の波形が低下した場合は,非脱分極性筋弛緩薬を追加して波形を安定させる.

  3. もやもや病では,側副血行を増やす目的で軽度高二酸化炭素血症を維持する.

  4. 褐色細胞腫ではα遮断を先行し,腫瘍摘出後は低血圧と低血糖に注意する.

  5. 頭蓋内圧亢進では,脳ヘルニア徴候がなくても予防的な過換気を持続する.

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