いつまで積み立てる?「生活費−年金×25」で考える卒業ラインと、お金に縛られない人生
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「積立投資はいつまで続ければいい?」と悩んでいませんか?本記事では、65歳以降の必要資産を考える簡易式「(年間生活費−年金)×25」と、積立停止後も複利で育てる考え方を紹介します。増やすことだけに縛られず、自分なりのやめどきを考えましょう。
こんにちは、いくぱぱです。
「新NISAなどで積立投資を始めたけれど、これは何歳まで続ければいいのだろう?」
「目標額に届くまで、老後直前まで毎月積み立て続けなければいけないのかな?」
資産運用が順調に進んでくると、今度は「積立投資のやめどき」が気になってきます。
私も、将来の定年退職やその後の自由な生活を考える中で、いつまで積み立てるのかをシミュレーションしています。
ここで分けて考えたいのが、次の二つです。
積立をやめるタイミング
資産を取り崩し始めるタイミング
この二つは、同じである必要はありません。
積立を止めたあとも、資産を売らずに運用を続けることはできます。
そこで今回は、
65歳以降に必要となる資産の目安
積立停止後も複利で育てる考え方
お金を増やすこと自体を目的にしないための視点
を整理します。
1.「年間生活費−年金」×25で考える、65歳以降の必要資産の目安
自分の人生にとって、いくら資産があれば一つの区切りになるのでしょうか。
65歳以降に毎年不足する生活費を考える簡易的な目安として、次の式があります。
必要資産の目安
=(年間生活費−年金などの見込み収入)×25
これは、初年度に資産の約4%を取り崩す考え方を逆算したものです。
ただし、この式は将来の生活を保証する公式ではありません。
もとになっている4%ルールは、米国の過去の株式や債券のデータを使い、一定の資産配分で取り崩した場合に、資産が一定期間持続したかを検証した考え方です。
日本で暮らす私たちに、そのまま同じ結果が当てはまるとは限りません。
あくまで、必要額を考え始めるための簡易的な目安として使います。
単身者の場合
例えば、次の条件で考えてみます。
生活費:月25万円、年間300万円
年金見込み:月14万円、年間168万円
年間の不足額は、
300万円−168万円=132万円
です。
これを25倍すると、
132万円×25=3,300万円
となります。
この条件では、65歳以降の不足生活費を補う資産として、3,300万円が一つの目安になります。
夫婦の場合
次に、次の条件で考えます。
生活費:月30万円、年間360万円
年金見込み:月23万円、年間276万円
年間の不足額は、
360万円−276万円=84万円
です。
これを25倍すると、
84万円×25=2,100万円
となります。
この前提では、2,100万円が一つの目安です。
ただし、これは例示した生活費と年金額を使った場合の結果にすぎません。
実際に必要な金額は、次の条件によって変わります。
何歳で仕事を辞めるか
持ち家か賃貸か
住居の修繕費がどれくらいかかるか
医療費や介護費をどの程度見込むか
旅行や趣味へどれくらい使うか
税金や社会保険料をどの程度見込むか
どのような資産配分で運用するか
「老後には誰でも1億円必要」と決めつけることも、「全員2,000万円で足りる」と考えることもできません。
自分の生活費と年金見込み額を使って、個別に試算する必要があります。
また、65歳より前に退職する場合は、年金受給開始までの生活費を別に用意しなければなりません。
私のように、定年後から年金受給までに期間がある場合は、
65歳までの生活費
+
65歳以降の不足生活費を補う資産
の両方を考えます。
2.「積立の卒業」と「取り崩し開始」は同時でなくていい
必要資産のすべてを、自分が積み立てた元本だけで作る必要はありません。
積立を止めても、資産を売却しなければ運用は続きます。
複利は、坂を転がる雪だるまに例えられることがあります。
最初は小さな雪の玉でも、長い時間をかけて転がすことで、少しずつ大きくなっていくイメージです。
例えば、新NISAなどで合計600万円を投資したとします。
この600万円を、追加投資せずに25年間、年平均5%で運用できたと仮定すると、計算上は約2,032万円になります。
つまり、
自分が積み立てた元本:600万円
運用によって増えた部分:約1,432万円
という計算です。
もちろん、年5%はシミュレーション上の仮定です。
毎年確実に5%ずつ増えるわけではありません。
実際の結果は、
市場の値動き
運用期間
資産配分
手数料
暴落が起きる時期
為替の変動
などによって変わります。
また、25年後の2,000万円は名目額です。
物価が上昇すれば、現在の2,000万円と同じ生活水準を買えるとは限りません。
それでも、早い時期に作った運用元本が、その後の資産形成を助けてくれる可能性はあります。
だからこそ、
必要額に届くまで、一生同じ金額を積み立て続けなければならない
とは限りません。
条件が整えば、
積立額を減らす
一時的に積立を止める
追加投資をやめて運用だけ続ける
浮いたお金を現在の生活へ使う
という選択肢も生まれます。
「40歳になったら積立をやめてよい」という話ではありません。
現在の資産額、運用期間、必要資産額を確認したうえで、積立額を調整できる場合があるということです。
3.積立投資の卒業ラインは、一つの数字では決まらない
積立を止めてよいかどうかは、単一の数字だけでは判断できません。
私は、少なくとも次の三つを確認する必要があると考えています。
① 65歳以降に必要な資産額
まずは、
(年間生活費−年金などの見込み収入)×25
を使い、65歳以降に必要となる資産の目安を出します。
ここでは、生活費を少なく見積もりすぎないことが大切です。
家計簿の数字だけでなく、
税金
社会保険料
医療費
住まいの維持費
旅行や趣味
家電や車の買い替え
なども確認します。
② 年金開始までに必要な生活費
65歳より前に仕事を辞める場合は、年金を受け取るまでの生活費が必要です。
例えば、60歳で退職し、65歳まで年金を受け取らないなら、5年分の生活費を別に見積もります。
この期間の資金を無視して、65歳以降の必要資産だけを見ると、積立を早くやめすぎる可能性があります。
③ 現在の資産が将来いくらになるか
最後に、現在持っている運用資産が、追加投資をしなくても将来いくらになる可能性があるかを試算します。
利回りは一つだけでなく、
年3%
年5%
年7%
など、複数の条件で確認します。
さらに、物価上昇を考え、実質的な価値でも見ておく必要があります。
一つの数字を出して安心するのではなく、
控えめな条件でも生活が成り立つか
を確かめます。
4.私が「増やすこと」だけを目標にしない理由
私はこれまで、家計管理と積立投資を続け、定年後の生活を具体的に検討できる段階まで資産を育ててきました。
手取り基礎収入に対する支出率は80%台を維持し、残りは将来のために回してきました。
こうした仕組みを長く続けることで、資産形成は少しずつ前へ進みます。
一方で、定年退職を数年後に控え、その後の生活を考えるようになると、資産を増やすこと自体が目的ではないと、以前より強く感じます。
資産額だけを見れば、積立を少し緩めてもよいようにも思えます。
それでも、長年続けてきた積立を減らしたり止めたりすることには、今も少し怖さがあります。
積立を続けることは習慣になっていますし、資産残高が増えるほど安心感も大きくなるからです。
ただ、その安心感を求め続けていると、いつまでたっても「十分」と判断できなくなるかもしれません。
私が将来使いたい時間は、
学問を深める
芸術へ触れる
信仰や人生観を考える
新しい仕事や事業へ挑戦する
自由な場所で生活する
家族や仲間と過ごす
ためのものです。
必要以上に積立を続ければ、その分、現在使える時間やお金は減ります。
資産残高が増えることは安心につながります。
しかし、増やすことに終わりがなければ、
いつまでたっても使えない
いつまでたっても休めない
いつまでたっても次の人生へ移れない
という状態にもなりかねません。
お金は、人生を豊かにするための道具です。
必要な資産の芯ができたら、その後は運用に任せながら、今しかできない体験や学びへ時間とお金を使うことも選択肢になります。
私にとっては、簿記3級の学習や、定年後の独立準備も、その一つです。
資産形成を少し緩めたことで生まれた時間や裁量を、将来の収入源や人生の充実へ振り向ける。
それも、お金を有効に使う方法だと考えています。
5.積立をやめる前に確認したい注意点
積立卒業という言葉は魅力的ですが、早くやめればよいわけではありません。
次の点には注意が必要です。
想定利回りを高くしすぎない
年5%や年7%という数字は、将来を保証するものではありません。
市場環境によっては、長期間資産が増えないこともあります。
シミュレーションでは、控えめな条件も使います。
生活費を少なく見積もらない
現在の生活費だけを基準にすると、老後の医療費、介護費、住宅修繕費などが抜けることがあります。
固定費だけでなく、不定期に発生する大きな支出も加えます。
年金額を確定値として扱わない
年金見込み額は、加入状況や受給開始時期などで変わります。
ねんきん定期便などで確認しつつ、少し控えめに考えるほうが安全です。
物価上昇を忘れない
25年後の2,000万円と、現在の2,000万円では、買えるものの量が違う可能性があります。
名目額だけでなく、実質的な価値も考えます。
暴落時に積立を再開できる余力を残す
積立を停止したあとに大きな下落が起きる可能性もあります。
完全に家計を使い切るのではなく、状況に応じて積立を再開できる余力を残しておくと、選択肢が広がります。
積立卒業は、一度決めたら戻れない制度ではありません。
生活や市場環境に合わせて、増額、減額、停止、再開を選べます。
6.今日から使える「卒業ライン」チェックリスト
積立を続けるか、減らすか、止めるか。
迷ったときは、次の順番で確認します。
① 年間生活費と年金見込み額を書く
まずは、
現在の年間生活費
老後に増減しそうな支出
年金受給見込み額
を書き出します。
正確な金額が分からなくても、最初は概算で構いません。
② 65歳以降の必要資産を計算する
次の式へ当てはめます。
(年間生活費−年金などの見込み収入)×25
医療・介護費、住居費、税金など、別に見ておきたい支出も加えます。
③ 年金開始までの生活費を足す
65歳より前に退職する場合は、
年間生活費×年金開始までの年数
を別に計算します。
④ 現在の資産を年3%・5%・7%で試算する
現在の運用資産が、追加投資なしで将来いくらになるかを複数の利回りで確認します。
⑤ 積立継続・半減・停止の3案を比較する
最後に、
今までどおり積み立てる
積立額を半分にする
追加投資を停止する
という3つの案を比較します。
この順番で考えると、
何歳まで、いくら積み立てる必要があるのか
が少しずつ見えてきます。
まとめ|資産形成には「始め方」だけでなく「やめ方」も必要
積立投資は、自動化しやすく、長期的な資産形成に向いた方法です。
一方で、始めたら一生同じ金額を積み立て続けなければならないわけではありません。
今回のポイントは、次のとおりです。
「年間生活費−年金」×25は、65歳以降の必要資産を考える簡易的な目安
65歳より前に退職するなら、年金開始までの生活費を別に用意する
積立を止めても、資産を売らなければ運用は続けられる
年5%などの利回りは仮定であり、将来の成果を保証しない
物価、税金、医療・介護費なども考慮する
条件が整えば、積立額を減らす、停止する、再開するという選択ができる
資産形成には、「どう始めるか」だけでなく、「いつ減らすか」「いつやめるか」という出口の設計も必要です。
際限なく増やすことを目標にすると、資産は増えても、使える時間や体力が減っていく可能性があります。
貯めるべき時期には貯める。
使うべき時期には使う。
そして、必要な資産の芯ができたら、運用の力も借りながら、現在の人生へ時間とお金を戻していく。
そのためにも、まずは自分の生活費、年金、現在の資産額を使って、卒業ラインを試算してみます。
私も、簿記3級の勉強と定年後の独立準備を進めながら、自分にとって資産を増やす段階から、使い方を考える段階へ移る時期を見極めていきます。
この記事が、お金を増やし続けることだけに縛られず、自分の人生へ時間とお金を使うきっかけになればうれしいです。
本日も、手元にあるやるべきことリストを、淡々と、そして上機嫌に進めていきましょう。
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