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【債権管理|現場の判断⑫】回収率は何で決まるのか



回収率を上げること。

これは、債権管理に携わる以上、常に向き合うテーマです。

私自身も、どうすれば回収率を上げられるのかを考え続けてきました。

ただ、回収率という数字だけを見て「もっと上げよう」と考えても、具体的に何を改善すればよいのかは見えてきません。

私は、回収率を改善するとき、最初に見るのは回収率という数字ではありません。

回収率を構成している要素です。


回収率は、一つの要素では決まらない


回収率は、一つの施策だけで大きく変わるものではありません。

例えば、

・必要な情報を十分に収集できているか。

・その情報をもとに適切な判断ができているか。

・実現可能な返済計画を組み立てられているか。

・案件に応じて適切な連絡手段を選択できているか。

・限られた人的リソースを適切に配分できているか。

こうした一つひとつの要素が積み重なって、最終的に回収率という数字になります。

だから私は、回収率を一つの数字ではなく、複数の要素から構成される結果として考えています。


数字だけでは改善点は見えてこない


例えば、回収率が下がったとします。

そのとき、「回収率を上げよう」と考えること自体は間違いではありません。

しかし、それだけでは改善にはつながりません。

重要なのは、「なぜ回収率が下がったのか」を分解して考えることです。

情報収集に課題があったのか。

判断基準を見直すべきなのか。

交渉の進め方なのか。

連絡手段なのか。

人的リソースの配分なのか。

原因によって、改善すべきことは変わります。

だから私は、回収率という結果だけを見るのではなく、その結果を生み出している要素を見るようにしています。


このシリーズで伝えたかったこと


このシリーズでは、

「電話に出ない」という事実から何を確認するのか。

「払います」という言葉の根拠をどう考えるのか。

生活状況をなぜ確認するのか。

交渉履歴をどう活用するのか。

小さな変化をなぜ見逃さないのか。

支払いの優先順位をどう考えるのか。

一部回収をどう評価するのか。

「払えない」という言葉の背景をどう捉えるのか。

連絡手段をどう選ぶのか。

返済の根拠をどこまで確認するのか。

一つひとつのテーマは別々に見えるかもしれません。

しかし、私の中では、すべて回収率を構成する要素です。

どれか一つだけを改善しても、大きな成果にはつながりません。

それぞれを改善し、全体として最適化していくことが、回収率の向上につながると私は考えています。


おわりに


私は、回収率という数字をとても重要な指標だと考えています。

だからこそ、その数字だけを追いかけるのではなく、「何がその数字をつくっているのか」を考えるようにしています。

情報収集。

判断。

交渉。

連絡手段。

人的リソース。

どれも単独では十分ではありません。

それぞれを見直し、改善し、全体として最適化していく。

その積み重ねが、回収率の向上につながると私は考えています。

このシリーズでお伝えしてきた判断も、そのための一つひとつの要素です。

回収率を上げたいのであれば、まずは回収率を構成している要素を見直すこと。

それが、私が債権管理の現場で大切にしてきた考え方です。

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