医師会や大学もHPVワクチンに関する「誤情報」を堂々と流している!?
令和6年9月20日に開催された「第17回 医薬品等行政評価・監視委員会」で、HPVワクチンのキャッチアップ接種を促すポスターに「誤情報」が書かれていることが指摘されました。医師会や大学が制作したポスターに、堂々と「誤情報」が書かれているのです。ワクチンのリスクについてはすぐに「デマ」や「誤情報」だと言われるのに、接種を促す「誤情報」はなぜ許されるのでしょうか。
ポスターに書かれた「誤情報」
Y's PhDさんの記事で、「第17回 医薬品等行政評価・監視委員会」の議事録がすごいことになっていると知りました。参加した委員の方たちが、HPVワクチンの広報資材に関する異常さを指摘しています。
議事録にはいろいろ気になることが書かれていますが、ポスターの誤情報を中心に掘り起こしました。
前回はメディアが誤情報を拡散させる原因を作っていることについて書きましたが(下記参照)、医師会や大学も原因を作っていることがわかりました。
議事録は、下記のページで公開されています。
資料
下記(参考資料4)は非常に需要な資料です。ぜひ全文をご確認ください。東京産婦人科医会、富山県医師会、千葉大学、東海大学、静岡社会健康医学大学院大学、静岡理工科大学、近畿大学、奈良女子大学、山口県立大学、MSD 株式会社への要請書です。
【参考資料4】薬害オンブズパースン会議 要請書(令和6年8月2日) (駆け込み接種を煽るHPV ワクチンのキャッチアップ接種キャンペーンの即時中止を求める要請書)
これに関する意見について、議事録から一部引用します。
○泉委員
では、この資料を基に話していきますと、この資料の2枚目の一番上に「いま、若い世代の子宮頸がんが増えているんだって!」「無料接種期限迫る!」。こういう書き方は何なのですかねということ。それから、「若い世代の子宮頸がんが増えているんだって!」。これはうそですよね。この下に表によると、若い方は下のほうで、年齢が多いごとに増えていくという形になっています。ですから、いわゆる間違えた資料をそのまま各都道府県、あるいは各医師会なり大学が出しているという現実を厚生労働省は一体どういうふうに考えているのか。それをまず聞きたいということ。
これは、東京産婦人科医会が制作したポスターのことです。
サイトには、下記のように書かれて配布されています。
データ内容はご自由に編集いただけます。多くの会員の方にご利用いただければ幸甚に存じます。自院に掲示したりチラシをおいたりする以外に、近隣の薬局、施設、学校、公共施設などに許可を得て掲示、配布するなどの活動が考えられます。
杉並区では、区内の女子大、薬剤師会にポスター掲示、チラシ配布のお願いをして配布いたしました。少しでもワクチン接種率が上がります事を願っております。

命に関わることなのに、「無料期限迫る!」「それを逃すと約10万円かかります!」などの表現を使うなんて品性を欠いています。
それ以上に問題なのは、このポスターには誤情報が含まれていることです。
「若者に増えている子宮頸がん!」と書かれていますが、若い女性に子宮頸がんが増えているとは言えません。むしろ 10 年以上前から、34 歳以下の女性の子宮頸がん罹患率は減少傾向にあると、薬害オンブズパースン会議は指摘しています(下記参照)。

この指摘について、監視指導・麻薬対策課の担当者は下記のように答えています。
○監視指導・麻薬対策課
御質問につきましては、東京産婦人科医会、富山県医師会によるワクチンキャンペーンポスターにおいて、いただいたような表現が薬機法上問題ではないかということを御質問いただいていると考えております。薬機法における医薬品等の広告の監視指導につきましては、個別の広告資材を全体としまして、顧客を誘因する意図が明確である。特定医薬品等の商品名が明らかにされている。一般人が認知できる状態にある。今、申し上げました3つのいずれの要件も満たす場合に、薬機法の規制対象となる広告として監視指導・取締りを行っているところでございます。
今回いただきましたポスターを私ども監視指導・麻薬対策課で確認いたしましたところ、特定の商品名を明らかにしているものではないため、現行の薬機法の広告規制として取り締まることができない、そういうものであると認識しております。
表現については、薬機法の広告規制として取り締まることができないと言っていますが、誤情報については答えていません。
追記:コメントでお知らせいただきましたが、「特定の商品名を明らかにしているものではない」というのも虚偽であることが指摘されています。

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「9価ワクチン」と書かれており、9価ワクチンは「シルガード9」しかないので特定していることになります。
富山県医師会制作のHPVワクチン広報資材
http://www.toyama.med.or.jp/wp/wp-content/uploads/2024/01/hpv_save_wome.pdf

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接種スケジュールにハッキリと、「サーバリックス」「ガーダシル」「シルガード」という商品名が書かれています。
○感染症対策部予防接種課
こういったいろんなリーフレットや広告資料を、まさにそのまま使っていただけるように様々な媒体や形式で関係団体の皆様に御提供しているものでございまして、厚生労働省としては、先ほど幾つかの数字の観点等から御指摘はいただきましたものの、できるだけフラットなメッセージを伝えるようには努力しております。自治体や教育機関が独自に取り組まれるものは、いい取組と、いま御報告いただいたような取組の様々なものがあるとは存じますけれども、独自の取組に対して、これを一概に回収したり、指導を行うような立場にはないのではないかと考えてございます。繰り返しになりますけれども、個別具体にこういった情報をいただきました際には、その都度検討させていただければと思います。
こちらは、誤情報についても「指導を行うような立場にはない」と答えているように読み取れます。
誤情報が拡散されないように厚労省が指導しなくて、誰がするのでしょうか。

安心の診療体制に任せて
がんを約9割防げる。有害事象は「心配ご無用」
今だけ無料
これを医師会が作っているなんて驚きです。
「安心の診療体制に任せて」「有害事象は 心配ご無用」と書いていますが、接種して健康被害にあった方たちは元の体に戻れないから苦しんでいるのです。どこが「安心」なのでしょうか。

さらに「約9割防げる」は、どう考えてもアウトではないでしょうか。
下記は、「シルガード9」(HPVワクチン)の添付文書に書かれている効果・効能です。

効果・効能は「ヒトパピローマウイルス6、11、16、18、31、33、45、52及び58型の感染に起因する以下の疾患の予防」であり、この型以外の予防効果は確認されていないと書かれています。さらに、「接種時に感染が成立しているHPVの排除及び既に生じているHPV関連の病変の進行予防効果は期待できない」とあります。キャッチアップの場合は、すでに感染している可能性も高くなります。
最も注目すべきだと思うのは、「本剤の予防効果の持続期間は確立していない」という部分です。
同様の注意書きは、下記の添付文書でもずっと見てきました。

コロナワクチンを接種しても、感染した人はたくさんいました。それなのに、HPVワクチンは何十年も効果が持続するとなぜ言い切れるのでしょうか。
医薬品等適正広告基準には、下記のように書かれています。

監視指導・麻薬対策課は、「広告にはあたらない」と言っていますが、いくら商品名を出していなくてもHPVワクチンは3種類しかありませんし、接種を勧めているのだから広告と同じ役割をしていると思います。それについて指摘している委員の発言も、後述します。

大学での集団接種の広報資材に「約3千人が命を失っています。その多くは若年の女性です」と書かれている件についても、泉委員は言及しています。
○泉委員 私はそれには納得できません。なぜならば、大学に関しても、若い方が亡くなっているわけではないのに、広告には若い方が亡くなっていると書かれています。
それから、東京の産婦人科のところにも「若者に増えている子宮頸がん」という間違えた記載が出ています。それを取り締まらなくて、あなた方の仕事は何の仕事をなさるのですかと言いたい。厚生労働省は、国民を健康の視点からそういうふうな選択、誘導をしないような形。つまり、ナッジを使う場合は特に注意するようにという指針を出しているにもかかわらず、そういう書いたものは個別だから我知らぬよと。そんなことで、このパンフレットをもらった子供たちはどうするのですか。そういうことまで考えた上で、自分たちはこういうのをつくったからもういいのだと。それでは許されないと思いますので、検討していただきたい。
「それを取り締まらなくて、あなた方の仕事は何の仕事をなさるのですかと言いたい」と言ってくださっていますが、本当にその通りだと思います。
○佐藤委員
今の泉委員の御指摘に関連するのですけれども、先ほどの薬害オンブズパーソン会議の要望書の広告の基準に違反するかという点ですが、先ほどの厚労省の回答は論理をすり替えて回答していると思いました。ここで指摘されているのは、HPVワクチンのそういう広告を出すことそのものが薬機法に違反しているかという論点で回答されたと思うのですけれども、ここで指摘されているのは、書かれている内容が虚偽であったり、誇大な書き方がされている。例えば「若い世代の子宮頸がんが増えている」ということは、事実に反する内容が書かれているので、そのことがこの法律上の正確な情報の伝達に努めるべきとされていることに抵触しているのではないかという指摘です。それから、「今だけ無料」とか「マジで自腹」とかいうあおり文句については、品位を損なう広告に当たるのではないかということを指摘しているわけで、この点について薬機法に反するかどうかということが論点になるべきであって、厚労省の回答はその論点をすり替えて回答しているように思いますが、いかがでしょうか。
厚労省の回答は論理をすり替えていることについても、しっかりと指摘してくださっています。
富山県医師会のポスターは、このバージョンもあるようです。

6620人の根拠について書かれた★部分を拡大

10/1 以降は最大 10 万円、マジで自腹になっちゃうよ!
このままだと 6,620 人が子宮頸がんで死んじゃう!
この表現だと、6620人がいつ死んじゃうのかわかりません。まるで今接種しないと、すぐに死んでしまうような印象操作です。
6620人というのをどうやって計算したのか気になったので調べてみましたが、ほかにこの数字を出している資料は見当たりませんでした。探す中で、下記の動画紹介コメントを見つけてさらにビックリです。

接種機会を逃した2000年度生まれ以降の女性がこのまま接種しなければ、子宮頸がんでの6,620人の死亡が確定します。
「死亡が確定します」と断言していますが、これがワクチン反対派のコメントだったら「デマ」だと言われるようなレベルだと思います。
富山県議会議員であり医師でもある種部氏は、別の動画でもこんな感じでした。


このTシャツを着て診察して、「カワイイ」と言われたら「ワクチン打った?」と話をするそうです。


種部氏はいくつかの動画で6000人などの数字を出していて、富山県議会では下記のように発言していました。
富山県議会 令和5年9月19日一般質問
このまま何もしなければワクチンで救えるはずの約6500人の命と2万4000個の子宮が失われることになります。現在接種機会を逃した平成9年から平成18年度生まれの女性に対して、令和6年度末を期限として無料で公費接種ができるキャッチアップ接種が行われておりますま。しかし、このキャッチアップ接種の期間が終了するまで残り1年半になりました。接種までに6ヶ月間かかりますので、実質1年しか残っていません。この機会を逃しますと、自費で接種すれば10万円かかります。命に経済的な格差があってはいけないと私は思います。
富山県の推定の未接種者数は、現在約4万人と伺っております。接種率は未だ10%程度と聞いております。接種しなければ、概算いたしますと526人が子宮頸がんに罹患し、守れるはずの133人の死亡が確定いたします。この対象にもし1日も早く1人でも多くの人に接種をしてセクシャルデビューの前に接種をすることができればその9割が理論的には予防が可能であります。富山県で計算すれば473個の子宮と120人の命を救うことができます。
ここでも「133人の死亡が確定いたします」と言っています。「確定」って、未来でも見てきたのでしょうか。
根拠となったと思われる論文はポスターに小さく書かれていますが、これだと思います。
「6620人が死んじゃう」のがいつか書かれていないので、どうやって計算したら6620人になるのかよくわからなかったのですが、「All methods were analysis of statistical data not obtained from human participants」とあり、計算するための条件がいろいろと書かれていました。
例えば・・・
(1) ワクチン接種は 1 回で HPV 感染を十分予防できると考えられる。
(9)ワクチン接種を受け、その年に性行為を経験した女性は、その性行為の前にワクチン接種を受けている。
(10)HPV感染リスクは、各年齢および生涯におけるHPVワクチン未接種の性行為の割合に基づいて計算されている。
(11)対象年齢を超えたワクチン未接種女性の性行為および子宮頸がん予防行動は変化しない。
そもそも、「ワクチン接種は 1 回で HPV 感染を十分予防できると考えられる」という前提がおかしいです。1回で効果が十分なら、なぜ2回、3回と接種するのでしょうか。
このような前提で計算された数字が、科学的と言えるのでしょうか。
このような数字で不安をあおって、無料の期限を強調して接種を促すのは、まるで悪質商法のようだと感じます。
「このままだと大変なことになる」と不安をあおる商法に、似ていると思いませんか?

広告の基準
医薬品等適正広告基準には、「虚偽、誇大にわたる広告」や「品位を損なうおそれのある広告」は行ってはいけないと書かれています。


あのようなポスターが広告にあたるかどうかの問題についても、きちんと指摘してくださっています。
○花井委員
私は2点。今、何人かの委員が指摘していますけれども、具体例として富山県と富山県医師会の「メーデー、メーデー、子宮ちゃん」という広告ですが、県と医師会が明らかにこれは情報提供ではなくてワクチンの広告になっている。レトリックが明らかに行き続き過ぎているということで、品位という意味では、職能団体がこういうものを出すことは誠に残念なのですが、1つ指摘しておきたいのは、先ほどの薬機統制の中で、1種類しかない場合は具体名を出さなくても広告に当たるのです。今、恐らくMSDとGSK、2社入っていて、事実上、ほぼMSDのワンメイクになりつつあって、例えばシルガード9がワンメイクになれば、HPVワクチンを広告しただけでも広告規制に抵触するとか、そういうルールがあったと思うので、そこで事実上もワンメイクに近い場合にその運用ができないのかというのが1点目の指摘です。
(中略)
もう一つは、これもかねてから指摘していることですけれども、富山県医師会だけを名指しにするつもりはないですが、ワクチン事業というのは、市町村が地方医師会に委託事業として委託しているという利害関係があるのです。(中略)やはりそういう事業を受けて行っている医師会が明らかに広告みたいなものを出すというのはちょっと問題だと思うのです。
これに対して、下記のように答えています。
○監視指導・麻薬対策課
先ほどお話ししたことの繰り返しになってしまいますが、現行の薬機法の規制におきましては、先ほど私から説明いたしました要件該当性の関係から、今回この要請書において御指摘のあったポスターについて薬機法に基づく取締りを行うことはできないと考えております。薬機法の取締りにつきましては、もともとどういった広告が対象となるかといったことを通知でお示ししておりますので、その通知に該当しないものにつきまして、それを乗り越えて取締りをするのは難しいものと考えております。
医師会や大学は、この広報資材が薬機法で取り締まる対象ではないとわかっているから、あのような表現を使うのでしょうか。たとえ対象でないとしても、健康被害にあった方たちがいることを考えたらこんな表現は使わないと思います。
よく安全性の根拠として使われる名古屋市の調査も、調査のやり方や自由記載欄までしっかり見たら、安全性が確認されたとは思えないはずです(下記参照)。
被害者を置き去りにして、なぜあそこまで強く接種を勧めるのでしょうか。

キャッチアップ接種後に、自己免疫性脳症など重篤な健康被害も報告されています。
○感染症対策部予防接種課
先ほど泉委員から御指摘いただいた点につきまして、私の先ほどの御説明は、私どもがリーフレットをつくらせていただいて、あとは個別にどのような創意工夫があるかについては、別に知らない、関係ないというような意味合いで申し上げたわけでは決してございませんで、私どもが全国津々浦々の市町村や教育機関、あるいはその他の団体の広告を一概に全部把握しているわけではございませんということを申し上げました。その上で、今回のように個別具体に共有をいただけましたら、それはその都度その必要性を検討していくものと考えています、という趣旨で申し上げたものでございます。
NHKは下記のように報じていますが、誤情報のチェックをしなければならないのは、責任の重さから考えたら、まずはSNSより「全国津々浦々の市町村や教育機関、あるいはその他の団体」の広報資材なのではないでしょうか。
この議事録には他にも重要なことが書かれているので、ぜひ目を通してみてください。前半は「催奇形性を示す薬剤に関する安全対策の現状について」で、後半にHPVワクチンのことが書かれています。
