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配信映画を観続けて廃人になるまでの日記⑤ チャン・イーモウとコン・リーの紅い世界

チャン・イーモウの『紅いコーリャン』がアマプラにあったので鑑賞。どれどれ、と、偉そうに観始めるが、即座に正座、度肝を抜かれた。


チャン・イーモウ、私が物心ついた、つーか、映画とかに興味を抱き始めた頃、『初恋のきた道』とかを撮っていて、その後、『英雄-HERO-』とか、『LOVERS』とか、撮っていて、これは、日本でもウルトラにヒットして、前者が40億円、後者が28億円くらいだ、興行収入、けれども、最近は、珍作、と、噂の、『グレート・ウォール』を撮ったりと、そんなイメージ。

すみませんでした。素晴らしい映像感覚だなぁ、驚いたなぁ。


原作は、ノーベル文学賞受賞の莫言氏。この人の作品は、不勉強で、読んだことがないけれども、マジック・リアリズム、所謂、『百年の孤独』のガルシア・マルケス、中上健次、ウィリアム・フォークナーに代表される、その論法の作品を書く方らしく、なるほど、映画、『紅いコーリャン』の中の幻想性、どこか、御伽噺めいた世界観も、チャン・イーモウの映像感覚と呼応して、どこまでも不思議な世界を立ち上がらせる。


なんというか、ストーリー、は、説明が難しいので、もう、鑑賞して頂きたい、の、だが、1時間30分くらいなんでね、嬉しいねぇ。タイトルの紅、なんだけれども、もう、徹底的に、紅でカラーコーディネートされていて、紅の世界に浸る感じだ。

語り部が、自分の祖母と祖父の馴れ初めを語るのだが、祖母はコン・リー、コン・リーの、映画デビュー作で、然し、コン・リー、河合優実に似てるなぁ。そして、コン・リー、チャン・イーモウと、コンビでその後もたくさん撮っている。監督と俳優、で、スコセッシ&デ・ニーロ、スコセッシ&ディカプリオ、スコセッシばかりだが、然し、例えば、黒木和雄と原田芳雄、の、ように、何本も組み、作品が醸成していくことはあるものだ。チャン・イーモウとコン・リーもまた、すごいコンビだ。

後半、日本軍の侵攻で、日本兵が、現地の人々に対して、すごい暴虐の限りを尽くす、の、だが、その中でも、同胞の皮を生きたまま剥がせる、と、いう、とんでもない命令をしてくるシーンがあって、そこに至るまで、何度も、本物の牛、で、あったり、そういう、屠殺シーンが出てきていて、それをうまく解体する人物が、自分のボスに対してそれをやれ、と言われる、の、だが、とんでもないシーン、無論、実際の解体シーンは見せない、の、だが、つまりは、ブライアン・デ・パルマの、『スカーフェイス』のチェンソーシーン同様、だが、原作では、その恐ろしい描写があるのだという。

で、そこで、かつての仲間を殺されて、弔い合戦をする祖父たち、なのだが、ここらへんが、とんでもない緊張感で描かれていて、最後はあっけなく、然し、死ぬほどに美しい絶望的な緋色で画面が染め尽くされる、そんな映画。

で、そのままの勢いで、『紅夢』を観る。

これも、チャン・イーモウ、そして、コン・リー。コン・リー。今回も、前作同様、嫁がされる、いやいや。で、嫁いだその先は、第一夫人から第三夫人までいる旦那様の元で、その超大金持ちの家で妻になると、当然、旦那はその中の1人と同衾するわけだが、選ばれた夫人の館は、扉の前に吊るした灯籠に火が灯り、ここでも、赤赤と赤色が輝く。

で、4人の夫人、第一夫人はもう、長年連れ添った夫婦、みたいな感じで、実質家のNo.2だが、もう、女としてどうこうという情熱はない、第二夫人はコン・リーに優しくしてくれる、第三夫人は元女優で、コン・リーに嫌がらせをする。然し、美人である。で、コン・リーが屋敷に来た日、選択をしていた召使の女の子、が、コン・リーの付き人になるが、彼女は、自分こそが第四夫人になれると期待していたから、コン・リーが許せない。命令されても、ハキハキ答えず、洗濯物には唾を吐き、コン・リーを象った人形に針を死ぬほど刺して呪をかける。

腹黒い人しかいませんから。第二夫人は第四夫人の策略で肩を揉ませられます。

『レッドムーダン』かな?と、思いつつ、この五人、に加えて、俯瞰のショットで顔をほとんど映さない旦那様(ある種、神のようだ)、それから召使たち、出入りの医者などが登場するが、まぁ、基本的には、物語は、この広大な屋敷の中だけで完結する、そして、毎回、その夜に泊まる夫人の部屋が決まると、召使が、浜田雅功さんの「結果発表」ばりに、「第四夫人 点灯〜!」みたいに、盛大に発表される。

コメディ要素が強いが、この、裏切りと嫉妬、欲望が渦巻く蠱毒の中で、コン・リーは段々と、精神がおかしくなっていく、そして、初めは1番のライバルかと思われた第三夫人と、微妙な友情が育まれていく。

とにかく、画面レイアウト、カラーコーディネート、全部がバシッ!と決まっていて、素晴らしい映像美、だし、その上で、話も面白い、ので、まぁ、誰にでもおすすめできるのは、こちらの方かな。

まだ、『菊豆』とか、『活きる』とか、チャン・イーモウ&コン・リーのコンビ作はたくさんあるので、観なければならないなー。あ、『グレート・ウォール』も!


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