ハーフサイズカメラの沼(6)
前回のAURORA(オーロラ)、BelOMO(ベロモ)に続いて、今回は、OLYMPUS(オリンパス)のハーフサイズカメラをご紹介します。
OLYMPUS(オリンパス)ーーーーー
オリンパスのハースサイズカメラといえば、PEN(ペン)シリーズですね。ハーフサイズカメラの代表ともいえる超有名なカメラたちです。累計販売台数800万台を超える大ヒットになるPENシリーズ。初代PENは1959年に発売されました。露出計はなく、シャッター速度や絞りなどフルマニュアル操作が可能な本格的なカメラです。
OLYMPUS PEN S2.8
OLYMPUS PEN S2.8
https://fukucame.fan.coocan.jp/pens.htm

初代PENは手元にないのですが、1960年発売のPEN S2.8を持っています。初代PENがF3.5のレンズでした、さらに明るいレンズDズイコー30mm F2.8を搭載したのがこのカメラです。
OLYMPUS PEN EEシリーズ
OLYMPUS PEN EE
https://fukucame.fan.coocan.jp/penee.htm
OLYMPUS PEN EE2
https://fukucame.fan.coocan.jp/penee2.htm
OLYMPUS PEN EE3
https://fukucame.fan.coocan.jp/penee3.htm

1961年には露出計内蔵のEEシリーズが発売になります。シャッター速度や絞りなどを設定するとなると、誰でも簡単にきれいな写真を撮るにはハードルが高くなります。そこで登場するのがこのEEシリーズです。レンズ周囲にあるセレン光電池による露出計を内蔵し、レンズは固定焦点(4m)、シャッター速度は1/60秒単速(初期型)と、機能を削って誰でも簡単に写真が撮れる工夫がされています。このシンプルさが受け入れられ、ファミリー層を中心に大ヒットとなります。

露出不足警告(赤ベロ)
このカメラが持つ面白い特徴のひとつとして、露出不足になるとファインダー内に「赤いプラ板」が出る機構があります。通称「赤ベロ」と呼ばれるこのプラ板が出ると同時にシャッターが切れなくなります。これは露出不足による失敗を防ぐ仕組みなのです。この機構のお陰で、被写体にカメラを向けて安心してシャッターを切れるのですから画期的なカメラと言えます。

この赤ベロには、個人的なエピソードがあります。大人になってこのPEN EEを手に入れて早速シャッターを切ってみると、ファインダーの下から赤いプラ板がひょこっと出てきたのです。その時、あれ!この赤ベロ?レリーズボタンが押せなくなる指の感覚?このカメラ、自分が小さかったとき家にあったやつだ!それまでまったく記憶になかったのですが、この赤ベロと指の感触により何十年も前の記憶が一瞬にしてよみがえったのです。人間の身体(五感)記憶はすごいものです。
OLYMPUS PEN EESシリーズ
OLYMPUS PEN EES
https://fukucame.fan.coocan.jp/penees.htm

1962年発売のEESは、世界初プログラムEEシャッター搭載で、シャッター速度は1/30秒と1/250秒の自動切り替えとなります。また、レンズ回転式目測ゾーンフォーカスになり、距離調整が可能となりました。
OLYMPUS PEN Dシリーズ
OLYMPUS PEN D2
https://fukucame.fan.coocan.jp/pend2.htm
OLYMPUS PEN D3
https://fukucame.fan.coocan.jp/pend3.htm

1962年発売の初代PEN D、F1.9の大口径レンズ、シャッター速度1/500秒、LV値直読式内蔵露出計などを搭載した「プロ仕様のペン」と言われたのがこのDシリーズです。
PEN D2は、初代PEN Dの露出計をセレン光電池からCdSにグレードアップしたカメラ。PEN D3は、レンズをさらに明るいF1.7にグレードアップしたカメラです。

OLYMPUS PEN EM
OLYMPUS PEN EM
https://fukucame.fan.coocan.jp/penem.htm

コパル光機が世界初の電子シャッターの開発に成功したことで、オリンパスと共同開発したカメラ。モーター(単3乾電池2個)によるフィルム巻上げと、巻き戻しを自動化したカメラです。

OLYMPUS PEN EED
OLYMPUS PEN EED
https://fukucame.fan.coocan.jp/peneed.htm

シャッター羽根が絞りも兼用する独自のオリンパスプログラムシャッターを搭載し、Pen D3のEE化を実現したカメラです。

OLYMPUS PEN EF
OLYMPUS PEN EF
https://fukucame.fan.coocan.jp/penef.htm

固定焦点のペンEEにオートストロボを内蔵し、プラスチックボディーによる軽量化を図ったPENシリーズ最終カメラです。

他にもPENシリーズとしては、世界唯一のハーフサイズ・システム一眼レフであるPEN Fシリーズ、広角レンズを搭載したPEN Wなど、ここで紹介していない機種もあります。オリンパスPENシリーズは、当時高価で操作が難しかったカメラを、ユーザビリティを意識しながら改良し、カメラが広く家庭に普及していくことに大いに貢献したシリーズだと思います。
オリンパスの公式サイトには、「オリンパス製品の歴史」という貴重な資料がありますので、ご紹介いたします。
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